2016年03月24日

ヒヤリハット事例から学ぶ園内の事故対策

「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか。

ハインリッヒの法則とは、

1件の重大な事故の裏には29件の軽い事故が、そしてその裏にはさらに300件のヒヤリハット事例が潜んでいる、というものです。

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たとえば、厚生労働省の調査では2014年度保育施設で発生した、死亡や骨折などの重大な事故は177件。この裏には、53000件ものヒヤリハットが潜んでいるのです。「事故が起きるのではないか」とヒヤッとする場面は、毎日どの保育園でも起こっているといってもいいでしょう。

今回は、保育所でよく起きるヒヤリハット事例を見てみましょう。

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ケース1:ものを運んでいたら、子どもが急に抱きついてきた

布団や段ボールなど、大きなものを抱えて運んでいる時、子どもや物につまづきそうになったことはありませんか。

大きなものを持っていると、視界がさえぎられて、足元がよく見えなくなってしまいます。

そんな時に、子どもが目の前を横切ったり、足に抱きついてきたりしたら、簡単にバランスを崩してしまいます。とっさに手をつくこともできません。おもちゃやイスなどを蹴飛ばしてしまったときも同様です。

運んでいるものごと倒れて、子どもに当たる、自分の腰を打つ、戸棚を倒す......なんてことになりかねません。

〈対策〉

・大きなものを運ぶ時には、事前に通り道にものが置かれていないか、確認しましょう。

・お昼寝の布団を片付けるなど、たくさんのものを運ぶ必要がある時は、保育士同士で役割を分担し、物を運ぶ人と子どもの動きを見守る人とに分かれましょう。

・大きなもの、重いものをある程度の距離運ぶときには、キャスター付きの台車を使うことも検討しましょう。腰への負担も減らせます。

ケース2:子どもが走っているときに、棚に頭をぶつけそうになった

小さい子どもは、よく走り回るものです。しかも、走ることに夢中になっていると、周りがよく見えません。

うまく自分で止まれずに棚に激突する。転んだ拍子に机の角にぶつける。廊下を曲がったところで別の子と鉢合わせする。

子どもが走っている時の事故は、頻繁に起こります。

たんこぶ程度で済んだらまだ良いですが、額を切る、目をぶつけるなどになると、一生ものの傷になりかねません。

〈対策〉

・棚や机の角など、子どもがぶつかりそうな場所には、あらかじめクッション素材を当て、ガードしておきましょう。

・廊下は走らない、大勢で活動するときは周りを見ながら走る、など、日頃から子どもに声をかけましょう。

・見守りの時には、全体を見渡せるところにいて、常に子どもの動きに目を配るようにしましょう。

 

「ヒヤリ」とした事例を園内で共有し、未然に防止策をほどこすことで、重大な事故を防ぐことができます。どんなにつまらないことでも、事故に繋がりそうだなと思ったら、報告・共有していくことが大切です。