2016年05月12日

保育相談支援とは

保育相談支援とは、保育現場における保護者支援を総括的に捉えた支援です。

保育者の専門性を活かした保護者支援について、保育所保育指針解説書では 『子どもの保育の専門性を有する保育士が、保育に関する専門知識・技術を背景としながら、保護者が支援を求めている子育ての問題や課題に対して、保護者の気持ちを受止めつつ、安定した親子関係や養育力の向上をめざして行う子どもの養育(保育)に関する相談、助言、行動見本の提示その他の援助業務の総体」と 述べられています。  

保育相談支援の実際 

保育所における相談・助言は、臨床相談機関・施設や行政機関のそれとは異なり、日常保育の様々な機会をとらえて行われます。

育児講座や子育てサークルなどの活動を通じて実施されることも多くなっています。

相談の形態も、日常場面における相談、電話による相談、面接による相談など様々です。

相談の基本原理を踏まえ、関係機関や専門職との連携を密にし、その専門性の範囲と限界を熟知した対応を心がけることが必要です。 

実際には、通園児童の問題だけでなく、様々な『保護者自身の問題』を解決する必要性もあり保育の専門知識や技術では 到底解決できない問題も多く含まれているのが現状です。

例)

・保護者自身のメンタル不調から起こる、養育の問題や虐待の問題

・気になるこどもの発達面での心配や不安、家庭生活での養育の難しさによる問題

・家庭内でのDV(ドメスティックバイオレンス)や夫婦間のトラブル、一人親保護者の交際者との問題

・経済的な問題や勤務先での問題やトラブル(セクハラ・パワハラ・メンタルヘルス)

保育現場でのソーシャルワーク(保育相談支援)の必要性

保育相談支援で留意すべきこと

下記の3点が特に重要です。

 - 保護者の受容

 - 自己決定の尊重

 - 個人情報の保護

相談支援で重要なことは、福祉の理念に基づいて福祉制度や福祉サービスを利用し、生活上の困難を抱えているご本人・ご家族が自ら対処する能力を高めるように支援していくことです。

保育相談支援の対象

児童福祉法第48条の3では、

「保育所は、当該保育所が主として利用される地域の住民に対してその行う保育に関し情報提供を行い、並びにその行う保育に支障がない限りにおいて、乳児、幼児等の保育に関する相談に応じ、及び助言を行うよう努めなければならない。」と定めています。

つまり、『園に入所している保護者』だけでなく、『入所していない子育て家庭を含めた地域の保護者』の支援も行う必要があります。