2016年09月23日

保育士の人数って、どう決められているの?

59.jpg

保育園では、預かる子どもの年齢によって、配置する保育士の数が決められています。その決まりを「配置基準」といいます。

 

保育士の配置基準を定めているのは、厚生労働省から出された「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」という省令です。

 

■保育所における保育士の配置基準

配置基準は、「◯歳の乳幼児◯人あたり、1人以上の保育士を配置する」という形で決められています。

つまり、1人の保育士がみられる乳幼児の数が、子どもの年齢ごとに決められているのです。

配置基準の規定は、次のようになっています。

 

子どもの年齢

保育士1人あたりの

子どもの数

0歳

3人

1,2歳

6人

3歳

20人

4歳以上

30人

※ただし1つの保育所に保育士を常に2人以上配置すること

 

この配置基準が、保育所における保育士の人数の最低ラインになります。

しかし、実際の保育の現場を想像していただければ分かるように、この最低ラインではとうてい人手がたりません。この配置基準を真に受けると、30人の4歳児を1人でみることになってしまいます。

 

そのため、ほとんどの保育所では、配置基準の1.5倍から2倍程度の保育士を配置しています。

 

なお、自治体によっては、国によって定められている配置基準とは別に、より厳しい配置基準を設定している場合もあります。

 

 

■無認可保育園における保育士の配置基準

無認可保育所は、国や自治体の基準を満たしている必要がないため、配置基準にも縛られません。

そのため、各施設が独自の判断で職員を配置しています。

 

無認可保育所の中には経済的に厳しい状況で運営されていることもあります。

そうした場合、保育士の人数も配置基準を下回っている場合があります。

 

もちろん、無認可保育所の中にも、十分な数の保育士を配置し、安心して子どもを預けられる環境をつくっているところは、たくさんあります。

 

■配置基準の動向

現在、保育園に入れない「待機児童」が社会的な問題となっています。

そのため、国は保育所における配置基準を緩和することを検討しています。

 

たとえば、常に2人以上配置するように求められている保育士を、夜間等の子どもが少ない時間帯には1人でもよいようにする、といった条件付きの緩和です。

その場合、保育士補助など、研修を受けた人を保育士と一緒に勤務させることなどが検討されています。

 

また、国の基準よりも厳しい配置基準を課している自治体に対し、国の配置基準のレベルまで基準を緩和するように要請する、といったこともされています。

 

一方で、安易な配置基準の緩和は、保育士の負担増に繋がります。

ただでさえ厳しいと言われている保育士の労働環境をさらに悪化させれば、保育士のなり手がいなくなり、さらなる保育士不足を生みかねません。

 

そのため、子どもを預かる保育士の負担と、子どもを預ける保護者のニーズと、双方のバランスをとった政策がのぞまれます。