2017年05月21日

保護者の抱える「不安」を知ろう!

保育士おとーちゃんの「保育の力」って何だろう?

はじめまして、保育士おとーちゃんこと須賀義一と申します。

僕は元々保育士で、現在は子育てについての本やコラムの執筆、保護者向けの講演や、

保育士研修、保育施設の保育監修などをしています。

また、子育てに悩む保護者の方の子育てカウンセリングなども行っております。

最近では、保育現場の問題解決や悩みなどの相談もお受けするようになりました。


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相談の中で僕も実感しているのですが、いま、子供や家庭のあり方が多様化しつつあり、

これまでの保育のやり方だけでは難しい局面を感じている方も少なくないかと思います。

子育てへの「不安と心配」でいっぱいの保護者への対応なども、

気を遣うことが多くなっていたりもすることでしょう。

そのような中で、保育士として「理念や理論」に裏付けられた実践の必要性が高まってきています。

保護者へ「子育てへの自信」や「安心感」を与えていくために、保育士はどんな援助ができるのでしょうか。



このコラムでは「保育の専門性」を考えながら、

保育現場で実際に起きたケースなどを見ていきます。



特に僕はこれまで数千件に及ぶ子育て当事者からの相談を受けてきました。

保護者の方々の本当の気持ちを踏まえたお話をすることで、

これからの保育のあり方を考えるヒントになれればと考えています。



いま、保育にとっては難しい時期にさしかかっております。

保育としての高い専門性の方を目指すのか、

保護者受けのする「サービス業的」な保育になるのか......。

保育のあり方が定まらないまま揺れ動いているのが実情です。



保育施設ごとの方針などももちろんあることでしょうけれども、

やはり一人ひとりが保育士としてどういった保育を目指すのか、という理念や

考え方をしっかり持つ必要を多くの方が感じておられることでしょう。


どうして現代の子育ては「しんどい」のか



子育てをどこかで習って親になる人はほとんどおりません。

実を言うと保育士だってそうです。

「保育」は習っても、それはそのままイコール「子育て」ではないですよね。

「子供を相手にするプロ」の保育士でも、

自身の子育てではなかなかうまくいかないなんて話もよく耳にします。



そもそも現代の女性には「母親だから子育てをうまくできる」

といったことは要求できない時代になっています。

かつて、子供たちに「将来なりたい職業」を聞くと、

「お嫁さん」だとか「お母さん」といったものがランキングに入っていた時代もあります。

いまそれは過去のものです。

女性であっても、男性と変わらない教育や生き方が望まれている時代になりました。

そこでは昔のように「女性だから子育てをうまくできる」という先入観は通用しません。

むしろ、現代の子育ては男性も女性も同じスタートラインに立っていると言えるでしょう。



しかし、実際のところは子育ての多くが女性、

つまり母親に望まれている部分がいまだに大きいです。

そこで現代の親、特に母親は大きな「不安と心配」を持ったところから

子育てがスタートしています。

まったく初めての仕事に、なんの準備もなく直面しているわけですから。



この点を保育士が理解していないと、保護者への適切な対応、

家庭への支援ができなくなってしまいます。

例えば、「母親なんだからできるでしょ」とか「母親なんだから子育てを頑張るのは当然」

といった先入観や気持ちのあり方は、家庭との信頼関係を築く上では危険なものとなりかねません。


保護者の抱える「不安と心配」とは?



では、保護者の抱える「不安と心配」について、もっと見てみましょう。

最近では早期教育が大変ブームになっています。

これに親を駆り立てているのは、「教育熱心さ」だけではありません。

多くの子育てする人の話を聞いていると、

実際にその原動力になっているのは「不安と心配」であることがわかります。



「どう子育てしたらいいかわからない......」という気持ちがまずあって、

それゆえにたくさんの「不安と心配」を抱えています。

そこで親が求めるのは、その「不安と心配」を解消してくれるものです。



多くの人にとって、早期教育は短期間に形ある結果を見せてくれて、

その「不安と心配」の解消につながります。

しかし、その一方で子育てにおいてまず必要なものが満たされていなければ、

子育ての実際上の大変さは軽減されることはありません。

むしろ、早期教育では、根本的な問題の解決にはならないのです。

そのように「不安と心配」が根本的に解決しないままだと、

子育てが不安定になりやすいです。

それは子供の日々の姿に直結しています。



こういった状況で保育士はなにができるでしょうか?

最近では、保育園でも早期教育的なものを

取り入れているところが増えています。

それで子育てが無難にいく家庭もあるでしょうけれども、

そういった家庭だけでもありませんよね。



保育士がここで果たせる本来の役目とは、

親にかりそめの安心感を与えることではありません。

本当に子育てを安定させていくことのできる力量を身に着け、

親を支援していく必要があるのです



親が安心して子育てに向かう自信を持つためには、

保育士はどのように支援したらよいのでしょうか。

次回から、実際のケースも見ながら考えていきます。


プロフィール



保育士おとーちゃん(須賀義一)
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1974年生まれ。大学卒業後、男性としてはまだ珍しかった保育士(当時は保父)資格を取得する。

2009年、保育士としての経験などを元にブログ『保育士おとーちゃんの子育て日記』を開設。

現代の子育てに合った具体的な関わり方を伝えつつ、多くの人からの子育ての悩み相談にも応える。

著書に『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』『保育士おとーちゃんの「心がラクになる子育て」』(ともにPHP研究所)など。

東京都江戸川区出身、墨田区在住。一男一女の父親。

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