保育園では、大人数でホールに移動するときや遠足のときなど、整列して移動することがあるでしょう。ただ、「みんな並んでね。」と伝えてもスムーズに一列や二列になることは難しいかもしれません。今回は保育園で子どもが列に並ぶ方法を紹介します。年齢別の練習の仕方や子どもが列に並ばないときの対処法もまとめました。
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■目次
保育園で子どもが整列するねらい
保育の現場では、散歩や遠足など子どもたちに整列してもらってから行動する場面が多いでしょう。
0歳・1歳児クラスは、先生が抱っこしたり手をつないだりして移動することもありますが、2歳児クラスからは一列や二列に並ぶことも増えそうです。
保育園で子どもたちに整列してもらうねらいは以下の通りです。
- 子ども同士で協力して整列し、安全に移動する
- 周りの友だちと歩調を合わせ、ルールを守って生活する大切さを知る
ただ、保育士さんが「みんな並んでね。」と声かけするだけでは、スムーズに整列することが難しい場面も…。
保育中に遊びを取り入れながら、整列の練習を楽しく行えるとよいですね。
【2歳児・3歳児向け】保育園でスムーズに子どもが列に並ぶ方法
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まずは2歳児・3歳児向けに子どもが列に並ぶ方法を紹介します。
列車を作ってもらう
子どもたちに「前の友だちの肩を両手でつかみ、みんなで電車になろう!」と一列に並んでもらいます。
まっすぐ並ぶことを伝えたいときは「ぐにゃぐにゃ電車にならずに、まっすぐな電車になろう」と伝えるとわかりやすいかもしれません。
並んだ後は「両手でおしりをさわっていてね」と伝えると手や指をぶらぶらしたり、友だちにちょっかいをかけたりすることも少なくなりそうです。
並ぶ場所が決まっている場合は、床にビニールテープを貼っておくと視覚的にわかりやすいでしょう。
ひとりずつ名前を呼ぶ
子どもたちに一人ひとりの名前を呼び、一列に並んでもらいましょう。
「○○ちゃん来て~」と先頭になる子を呼び、その後も順番にひとりずつ「次は△△ちゃん、××のあとだよ」と、どの子の後に並べばよいか具体的に伝えるとよいでしょう。
整列に集中してもらえるよう、手遊びなどの導入を行ない、注目を集めてから名前呼びを始めるとスムーズに進みそうです。
言葉と順番をセットで覚えてもらう
2列に並んでもらうときは、「〇〇ちゃんは『いちご』の1、〇〇くんは『にんじん』の2」などと子どもに伝えて、言葉と順番をセットにして伝えると覚えやすいかもしれません。
「1番のいちごの人来てね」、「2番はにんじんの人だよ」と順番に呼んでいきましょう。
1番目:いちご
2番目:にんじん
3番目:サンドイッチ
4番目:ヨーグルト
5番目:ごま
6番目:ロールケーキ
7番目:なす
8番目:はちみつ
9番目:きゅうり
10番目:ジュース
掲示板やホワイトボードに上記の絵を描いたカードと順番を貼っておくと先生もチェックできそうです。
「呪文のように繰り返し呼んでいるうちに、子どもたちが自主的に並べるようになった」ということもあるようです。
【4歳児・5歳児向け】保育園でスムーズに子どもが列に並ぶ方法
4歳児・5歳児クラス向けに子どもが列に並ぶ方法を紹介します。
数字を言ってもらう
4歳児・5歳児クラスでは声をかけただけで整列できる場面が増えていくでしょう。
2列に並んでもらいたいときは、まず子どもたちに「ここで一列に並んでね」と声をかけ、前から順に1・2、1・2と番号を言ってもらいましょう。
「1の人はこっちで2の人はこっちだよ」と数で子どもたちを分けた後に移動してもらえば、簡単に二列にすることができます。
掲示板に並び順を貼っておく
名前のあいうえお順または身長順など、順番を決めて掲示板やホワイトボードに貼っておきましょう。
子どもたちには順番を見て並んでもらいましょう。ひらがなを覚える練習にもなりそうです。
手をつないでもらう
「近くのお友達と二人で手をつないで並んで~」と声をかけて、ペアで並んでもらいます。
数があわないときは先生がその子と手をつないで並んだり、3人で手をつないでもらったりしましょう。
保育園で子どもが列に並ばないときの対処法
ときには「まだ遊びたかった」「仲のよい友だちの隣に並べなかった」などさまざまな理由から、子どもが列に並ばないときもあるでしょう。
子どもが並ぶのを嫌がったときの対処法をまとめました。
無理強いしない
「並びなさい!」と一方的に伝えるのではなく、まずは「どうして並びたくないのか」を聞いてみましょう。
ただ、整列するときは集団で移動することが多いため、担任の先生が話を聞くのは難しいかもしれません。
サポートの先生と役割分担をして子どものケアができるように対応するとよさそうです。
また、並ばない子がいたときは先生がいっしょに手をつないだり、抱っこしたりスキンシップを図ることも大切でしょう。
繰り返しケアして、園生活に安心感を抱くと友だちといっしょに並べるようになったという子も多いようです。
個別に対応する
並ばない子の中には「どこに並んでよいのかわからない」「先生が何を言っているのか理解ができない」と感じた子もいるかもしれません。
子どもの様子を観察し、不安そうな顔をしている子がいたら個別に話しかけ、「次は〇〇くんが並ぶよ」と伝えたり「まだ名前を呼ばれていないから並ばなくて大丈夫だよ。先生と手をつないで順番を待とうね。」と声をかけたりするとよさそうです。
並び方がわからないことが続くと、整列の時間が苦手になる子どももいるでしょう。
子どもたちの様子を観察して、サポートが必要な時はしっかり対応することが大切ですね。
保育士さんへ
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保育園で子どもたちにスムーズに列に並んでもらおう
園生活の中で整列する場面は意外と多いかもしれません。
子どもたちがスムーズに並べるようにゲームを取り入れたり、言葉でわかりやすく伝えたりしてみましょう。
年齢に合わせた方法を取り入れて整列の練習を繰り返すと、スムーズに並ぶことができるようになりそうですね。
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