◆初めての職場=保育園
新卒保育士さんにとって、初めての職場となる保育園。
ワクワクドキドキと期待が高まる半面、「保育士の仕事は、残業も多く重労働だと聞くけど、実際のところはどうなの?」「私立保育園は若い保育士ばかりって聞くけど、30歳オーバーの私は浮いちゃう?」「保育士って有給休暇とか取れないような……」と保育園の実態について不安に思う部分も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、『新卒保育士必見!知っておきたい「保育園の職場」』と題し、新卒保育士さんの不安を解消すべく、保育園の実情をお伝えします。
◆有給休暇は取れる?
保育士さんといえば、毎日忙しく、お休みがない、家に帰っても持ち帰りのお仕事がある、中々仕事を休めない…そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
果たして保育園では有給休暇をもらえるのか、もらえないのか、検証します。
〇有給休暇というより慶弔休暇かも!?
有給休暇は、初年度で年10日程度、次年度からはもらえる日数が増えます。しかし、実際のところは10日間連休を取って海外旅行へ!というのは、難しいのが現状……。10日間も先生が居なければ、子どもたちも不安に思ってしまうでしょう。
ですが、友人の結婚式や身内の葬儀などの冠婚葬祭はしっかりお休みが取れます。有給休暇というより慶弔休暇といった感じですが、それでもないよりはマシですね。
〇有給休暇を取るタイミング
有給休暇はいつでも取れるというわけではないようです。これは保育士に限らずどこの会社でも同様だとは思いますが、行事の前や忙しい時期は、やっぱり難しいでしょう。人手が足りていないなら尚更ですね。ただ、身内の葬儀など急な場合はこの次第ではありません。
いずれにしてもしっかりと引き継ぎをして、問題がないように努める事は必要です。上手くいけば4~5日程度の連休を取ることも可能だと思います。時期を見極める事が大切になりますが、そのあたりは園に相談してみてはいかがでしょうか。正当な理由があれば認めてくれるはずです。
◆時間外労働やサービス残業の状況は?
保育士の給与が安すぎることがよく話題に上りますが、保育士の労働時間が短いわけでは決してありません。つまり、時間外労働やサービス残業が横行しているのが保育士の職場の現状なのです。ここからは、保育園での時間外労働やサービス残業の状況について考えていきます。
〇そもそも保育士の労働時間って何時間?
保育士の労働時間は、正社員の場合だと、実働8時間勤務とされるのが一般的です。パートさんになると、時間1日3~6時間程度、もしくは1日2時間、忙しい時間帯だけの募集、という園もあります。
保育園の開園時間は、通常7時から18時半くらいまで。延長保育がある場合は、20時半くらいまで開所している園もあります。当然、保育士はこういった預かり時間に合わせて勤務をしますので、たとえば早番は7時から16時まで遅番は11時から、夜20時までとなります。
ここで「あれ?」と思った方、鋭いですね!
子どもがいる時間=保育士の労働時間になっているという事実に気づきましたか?保育士の業務は多岐にわたるため、子どもがいる時間に終わるものではないはず……。となると……?
〇時間外勤務&サービス残業の実態
「保育士の勤務時間は、子どもを預かる時間」「サービス残業あたりまえ」そんな話を、保育士さんから伺ったことがあります。運動会、発表会等の行事の準備や、保護者との懇親会の準備、保育計画の作成、子どもたちの遊びの準備、お掃除、日報の作成等々、保育士さんのお仕事は、かわいい子どもの保育以外にも、地味な作業がたくさん。
残業代が出るのであれば、致し方ないのかなとも思うのですが、経営の厳しい園だと、サービス残業とされてしまうことも。「早く家に帰りたいから、家に持ち帰る」という持ち帰り業務が一般化していることも問題です。
〇時間外労働&サービス残業の横行=潜在保育士の増加につながる
資格を取得しても保育士にはならない「潜在保育士」が増えていることが問題になっています。学校で資格を取得しても、実際に現場で働こうと思わない方が増えているのです。これは、実習などに行って見えてきた保育士の過酷な労働環境が原因です。
時間外労働は当たり前。残業代を出す余力が保育園にはないからサービス残業が横行。こんな実態を目の当たりにすれば、保育園で働きたいという気持ちが萎えてしまうのは当然です。
〇東京の企業や法人が掲げる「書類なし」「持ち帰りなし」「残業なし」の取り組み
現在、そういった時間外労働やサービス残業を問題だとみなし、質の良い保育士確保を目指して、取り組みを始めているところがあります。保育士不足に悩む東京にある企業や法人です。「書類なし」「持ち帰りなし」「残業なし」を合言葉に、保育士さんたちの負担を減らし、イキイキと働ける職場をつくるべく奮闘されているようです。
◆現場の保育士の年齢は?
いざ保育士になろう!と思った時には、年齢が30歳を超えていた……保育士さんからそんなお話しをよく聞きます。働こうと思ったら、現場は20代の先生ばかり。若い先生のほうがいいのでは?そんな不安を抱えている方が多いようです。ここからは保育士さんの年齢についてお話しします。
〇保育士資格の年齢制限
保育士資格を取得するのに、年齢制限はあるのでしょうか?
答えはいいえ!
保育士資格の取得試験には、年齢制限はありません。取得の意思があれば、誰でも受験可能です。
〇いざ働くとなると……保育士さんの年齢層は?
正社員として保育園に働く方は、年齢が二分化する傾向にあります。新卒で働く若い方と、子育て等を終え、時間の空いた方。これは、結婚を期に退職させる方が多い事と、離職した後現場に復帰される方が多いことが理由です。
また、
保育士試験を受け、資格を取得
↓
就職
↓
結婚をしたら辞める
↓
また新しい資格を取った保育士を採用
こういったサイクルができている園が多いことも理由として挙げられます。子育て中、という方はパート保育士として働く傾向にあるようです。
〇若い先生の方が有利!?
就職先を探す際に、年齢が若い方が有利なのではないかと思われる方もおられるかもしれません。それは、あながち間違いではありません。ですが、それには理由があります。
幼稚園の方は特にその傾向が強いのですが、若い人の方が賃金が安い、という傾向から、若い方を採用したがるのです。特に幼稚園は私立が大多数です。私立は園児からの収入で運営をしなくてはならないので、年齢を追うごとに給料を上げていくということがなかなかできないのです。
〇保育士に年齢制限はない!
保育士試験に合格し、資格を取得したら、どんな年代でも保育士です。フレッシュな新卒保育士さんも、親御さんに寄り添ってものを考えられる保育士さんも、どちらも園には必要です。自分を必要としてくれる園に巡り合うことが、何より大切なことではないでしょうか。
◆学校から保育園の紹介がないという場合は保育士バンクにお任せください!
現在、保育士資格を取得できる学校が増えています。それと同時に、園の数も年々増加傾向にあります。
新規園や新規の学校がどんどん増えているせいで、学校と保育園をつなぐ関係性が希薄になっていることが指摘されています。
学校から就職先の保育園の紹介がないとお困りの方はぜひ保育士バンクを活用してください!保育士バンク!は、保育士専門の求人サイトです。どんどん活用していただいて理想のお仕事先に出会っていただけるよう、私たちもサポートしていきます!
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