30代未経験でも保育士として転職できるのか不安な方もいるでしょう。そもそもどのように資格を取ればよいのか、また未経験歓迎の求人はあるのかなど気になりますよね。今回は、未経験で30代から保育士を目指すための方法を解説します。また、30代未経験保育士の年収事情やスムーズに転職するためのポイントをまとめました。
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■目次
30代未経験でも保育士になれる?
子育ての経験や異業種での社会人経験を活かそうと、30代から未経験で保育士を目指す方は一定数いるようです。
しかし、「転職するうえで未経験だと不利にならないか」「30代でも採用されるのか」など不安になりますよね。
現在、人材不足や待機児童問題の影響もあり、保育士需要は高い状態が続いています。そのため、保育士資格を持っていれば、未経験でも30代からの転職は可能といえるでしょう。
また保育士資格を持っていない場合は、まずは保育補助として保育園に勤め、パートやアルバイトで働きながら保育士を目指すこともできます。
ただし、公立保育園で公務員保育士として働きたい場合は注意が必要です。
多くの自治体では公務員試験の受験資格として年齢制限を設けているケースがあるため、事前に職員採用ページなどを確認しておきましょう。
では、30代から保育士になるには、具体的にどうすればよいのでしょうか。くわしく見ていきましょう。
30代未経験から保育士を目指す方法
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保育士資格は年齢を問わず誰でも取得できる資格です。以下の2つから、自分に合った方法で資格取得を目指してみましょう。
指定保育士養成施設に通う
一つ目が、指定保育士養成施設に通う方法です。
指定保育士養成施設とは、保育士を専門的に育てるための学校です。
都道府県知事の指定のもと、4年制大学や短期大学、専門学校などに専門の養成コースが設置されています。
入学する学校の種類によって異なりますが、おおむね勉強期間は約2年~4年、学費は約100万円~400万円程度必要です。
資格の取得まで時間とお金がかかるものの、卒業と同時に保育士資格を取得できるのが最大のメリットといえるでしょう。また、保育実習に参加して直接保育現場を経験できるのも利点の一つですね。
保育士試験を受ける
二つ目が、保育士試験を受験して合格する方法です。
保育士試験は1年に2回、春と秋に実施されており、筆記試験と実技試験の両方に合格すると保育士資格を取得できます。
指定保育士養成施設に通う場合に比べて、時間や金銭面を抑えられるのがメリットです。
また、独学であれば自分のペースで勉強できるため、社会人として働きながらでも資格取得を目指せるでしょう。
30代未経験保育士の給料・求人事情
続いて、30代で保育士未経験の場合の給料と、求人事情についてまとめました。
給料
厚生労働省「令和2年度賃金構造基本統計調査」をもとに、経験年数0年の30代保育士(男女別)の平均給料を以下にまとめました。
2020度の保育士全体(男女計)の所定内給与額は24万5800円であるため、30歳~34歳・経験年数0年の場合の給料と比較すると大きな差はないといえそうです。
また、保育士全体の年収が369万7000円であるのに対し、男性保育士の年収が365万7700円、女性保育士の年収が314万1200円(ともに30歳~34歳・経験年数0年)となっていることから、年収額を比べると未経験の方がやや低いことがわかります。
30代では副主任や主任などの役職に就いているケースもあるため、そういった保育士さんと比べると、未経験者の方が給料が低い場合があるかもしれません。
くわしい給料は園や地域によって異なるため、応募の際は求人票を確認してみましょう。
求人
保育士不足の影響もあり、未経験・初心者歓迎の求人は多い傾向のようです。
また、正社員だけでなくパート・アルバイトの募集も行われているので、未経験であっても応募できる求人は豊富にあると言えます。
もちろん、女性だけでなく男性保育士さんの募集もあるので、気になる園があれば応募してみましょう。
30代・保育士未経験でも不安なく転職するには?
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保育士を目指すうえで、「現場で使える実践的なスキルや専門知識がない…」「未経験でも転職できるか不安…」などさまざまな悩みがあるでしょう。
ここでは、そういった不安を解消し、前向きに転職するためのポイントを紹介します。
「未経験歓迎」の求人を探そう
保育士求人を探す際は、「未経験歓迎」の文言に注目してみましょう。
こういった点をアピールしている保育園は、保育士資格を持っているものの現場未経験の方や、これから保育士を目指す方を受け入れるためのフォロー体制が整っている場合が多いようです。
未経験であることに不安を抱いている方は、指導体制がしっかりしている園に絞って求人を探してみましょう。
研修が充実している園を探そう
保育士経験がない場合、いきなり現場に入るのは不安ですよね。
そんな方は、独自の研修制度が充実している園を選びましょう。
未経験者やブランクがある方に向けて、実践的なスキルを身につけられるものや、子どもの発達を学べるものなど、豊富な研修を揃えている園もあります。
研修制度が充実している園に勤めれば、不安を解消して前向きに働けるかもしれませんね。
職員の年齢層を確認しよう
30代という年齢に対して不安がある方は、保育園の職員さんの年齢層を確認してみるとよいでしょう。
「20代・30代を中心に活躍中」「20代~50代まで幅広い年代が活躍しています」など、求人票に記載があるケースもあります。
職員の年齢層が広い園は、先輩保育士さんによる指導・フォロー体制が整っていたり、保育士さんが長く定着しやすい環境であったりする場合もあるため、注目してみるとよいかもしれません。
求人票に記載がない場合は、園見学の際に確認したり、面接の際に尋ねたりするとよいですね。
パート勤務から始めてみよう
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いきなりフルタイムで正社員保育士として働くことに不安がある場合は、パート勤務から始めてみるのもよいでしょう。
正社員保育士さんは担任を受け持つ場合が多く、1年目から重要な仕事を任されることもあるかもしれません。
そのため、パートで保育補助やフリー保育士を経験し、保育現場の雰囲気に慣れてきてから正社員へ転職するのもよいですね。
パートやアルバイトから正社員を目指せる登用制度を採用している園もあるため、求人票で確認してみましょう。
自治体の就職支援制度を活用しよう
自治体の就職・転職支援制度を利用してみるのも一つの手です。
ブランクのある方や潜在保育士さん向けに、保育の体験会や見学会、研修などを実施している自治体は多くあります。
未経験からの転職が心配な方は、就職支援制度を活用して不安解消に努めてみてくださいね。
不安を解消して30代未経験でも保育士を目指そう!
今回は、30代から未経験で保育士を目指すための方法や、給料・求人事情などを紹介しました。
現在もなお保育士不足が続いているため、保育士さんの需要は大きいようです。そのため、30代の未経験であっても保育士になることは可能でしょう。
しかし、転職するにあたってスキルや働き方の面で心配な点があるかもしれません。
未経験者を積極的に受け入れている園を探したり、自治体の研修制度を活用したりして不安を解消し、前向きに保育士としてのキャリアをスタートしてみましょう。
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