保育士の転職活動で重要な「履歴書」。採用を勝ち取るためにも魅力的な志望動機や自己PRを作成して、自身をアピールすることが大切です。今回は保育士の履歴書の書き方を資格や職歴、特技欄など項目別に徹底解説!新卒や中途、ケース別の志望動機・自己PRの例文も紹介します。希望園への採用に向けて役立ててくださいね。
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■目次
保育士の履歴書を書くときの基本的なポイント
正社員やパートなど雇用形態に関わらず、保育士の転職活動に必要不可欠な履歴書。
新卒・中途採用に向けて魅力的な履歴書を作成し、自身をアピールできるとよいですね。
まずは基本的な作成ポイントをおさらいしましょう。
1.黒色のボールペン・万年筆で丁寧に書く
2.間違えたら初めから書き直す
3.最後に見直しをする
ゆっくりと丁寧に書き、間違えた場合は、修正液などは使用せずに一から書き直す必要があります。
最後には誤字脱字がないか確認することも大切です。
声に出して読み返せば間違いが見つかりやすいでしょう。
【項目別】保育士の履歴書の書き方
では、履歴書の項目ごとの記入方法と郵送時の封筒の書き方についても詳しく見ていきましょう。
①日付
日付の欄には、履歴書を作成した日ではなく提出する日を記入しましょう。
郵送するならポストへ投函する日、面接に持参するならばその日付となります。
西暦・和暦は、履歴書全体で統一するとよいでしょう。
②証明写真
証明写真は、プロのカメラマンがいる写真屋さんで撮ってもらうと、きれいな仕上がりになるでしょう。証明写真機で撮影する場合は表情がしっかり写ったものを用意するとよさそうです。
履歴書に写真を貼る際は、以下の点をチェックしましょう。
☑3カ月以内に撮影したものか
☑髪の毛のカラーは明るすぎないか
☑髪の毛で顔が隠れていないか
☑大きすぎるアクセサリーや、目立つピアスをしていないか
また、以下のような写真はマナー違反にあたるため使用はNGです。
- 身体や目線が正面を向いていない
- 背景が無地ではない
- 帽子やサングラスをかけている
- スナップ写真の切り抜きやプリクラなど
※履歴書用の写真の撮り方についてはこちら。
③氏名・ふりがな
氏名は大きく丁寧に記入し、姓と名の間に少しスペースを空けて書くと、採用担当者が読みやすくなります。
名前の振り仮名は「ふりがな」と書かれている場合は“ひらがな”、「フリガナ」と記載されている場合は“カタカナ”で書くことが大切です。
④生年月日
履歴書の日付を西暦で書いた場合は西暦、和暦で書いた場合は和暦に揃えます。
また、「満年齢」とは今現在の年齢を示します。履歴書には提出する時点での自身の年齢を記入しましょう。
⑤現住所・連絡先
現住所は、「都道府県名」「アパート・マンション名」「部屋番号」などを省略せずに書きましょう。
連絡先は携帯電話の番号でも問題ありませんが、採用担当者が応募者に連絡することがあるため、確実に連絡がつく番号を記載することが大切です。
⑥学歴・職歴
学歴
まず、学歴・職歴欄の一行目中央に「学歴」と書きます。
履歴書に記載する学歴は、どの時点から書くのか明確な決まりはありませんが、一般的に義務教育を終えた高校の入学年月から、卒業年月とあわせて記入します。
また、学校名は省略せずに正式名称で書きましょう。(高校→高等学校など)
職歴
中途採用希望の方は職歴を記入します。
学歴の最終行から一行あけて、中央に「職歴」と記入します。
その後、時系列に入職・退職年月を書いていきましょう。(「入社/退社」か「入職/退職」で統一)
最後に「現在に至る」と記載し、その次の行に「以上」と右寄せで記入します。詳しい書き方はこちら。
⑦免許・資格
資格や免許状は必ず正式名称で書き、一マス空けて末尾に「取得」と加えます。
保育士さんの場合は「保育士資格 取得」と書きます。
幼稚園教諭の場合は、卒業した学校によって以下の3種類の免許があるので、正しく記入しましょう。
- 幼稚園教諭第一種免許(4年制大学を卒業した人)
- 幼稚園教諭第二種免許(専門学校や短大を卒業した人)
- 幼稚園教諭専修免許(大学院卒の人)
複数の資格を持っている場合は取得した順に書き、応募の際にアピールになるものや、保育士の仕事に関係のあるものを記入するとよいでしょう。
趣味で取得した資格を記入したい場合は、特技や趣味の欄などで軽くふれるとよさそうです。詳しくはこちら。
⑧志望動機・自己PR/趣味・特技など
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志望動機・自己PR
志望動機や自己PRは自分の考えや長所を伝える大切な項目です。
新卒の方は保育実習時に学んだことや感じたことなどを記入し、熱意が伝わるように記入しましょう。
また、中途採用希望の方は現在の勤務先から応募先への転職を志望する理由について、ポイントを絞って簡潔に書くとよいかもしれません。
前向きな気持ちで転職を希望していることを伝えるのが最大のポイントです。
また、自己PRは自己分析の結果を活かして客観的に書くと、よりスムーズに作成できますよ。自己分析のしかたについてはこちら。
空欄が目立たぬよう、記入欄の半分以上は埋めるよう心がけるとよいですね。
趣味・特技
趣味や特技は、できるだけ保育の仕事に役立つものを書くとよいでしょう。要素を絞って箇条書きで簡潔に記すのがポイントです。
また、趣味や特技から保育につながるようなエピソードがあれば、面接の際の会話の糸口になるだけでなく、採用担当者に好印象を与えられそうです。
保育とは関係のない趣味であっても「旅行が趣味なのですが、旅先でもつい持ち帰って保育に使えるものがないか探してしまいます」など、関連性を持たせるように書き方を工夫するとよいですね。
⑨通勤時間
電車やバスなどの乗車時間だけではなく、自宅から最寄り駅・バス停への移動時間を含めたドアtoドアの通勤時間(片道)を記入します。
また、5分単位で記載し、保育園までの交通手段もあわせて書いておきましょう。
1時間を超える場合は、〇分という書き方ではなく1時間〇分と書くのがマナーとなります。詳しくはこちら。
⑩扶養・配偶者など
扶養家族や配偶者の有無について記入します。
扶養関連は入社後の健康保険料や税金にも関わってくるため、間違えないようにしましょう。
⑪本人希望欄
本人希望欄には、入職先へ伝えておきたいことや勤務に関する希望などを記入します。
特に希望がない場合は「貴園の規定に従います」と書き、空欄は避けましょう。
また、給与や福利厚生などの待遇面は書かないこともポイントです。詳しくはこちら。
保育士の履歴書:志望動機の書き方と例文
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基本項目を書き終えたら、次は志望動機です。
志望動機は採用側が最も注目して見るポイントでもあり、他の応募者と差がつきやすい部分と言えます。ぜひこの人に会ってみたい、と思われるような内容を書けるようポイントをしっかり押さえておきましょう。
採用したくなるような志望動機を書くためのポイント
志望動機を記入する際は「その園を志望する理由」と「転職する理由」をきちんと区別しながら書くことが重要です。
志望する理由を書くときは以下の点を意識して書いてみましょう。
- 応募への熱意を明確に
- 応募する園のどこに惹かれたのかをアピール
- これまでのスキルや経験をどのように活かしていきたいかを具体的に
自身が魅力を感じたことや、共感したポイントや貢献できる内容を簡潔に伝えることが大切です。
新卒の方は学校で学習したことや経験したことなどもふまえながら、志望した理由などを明記するとよいですね。
また、転職する理由は以下の点を意識してポジティブな内容を記入しましょう。
- なぜ転職しようと思ったのか
- 将来的なキャリアビジョン
- 前職の退職理由は、次の園で働くことで解決できるのか
ネガティブな内容を記載せず、前向きな文章を書くことがポイントです。
「給与がよい」「家から近いから」などの理由をストレートに示すのは避け、どうしてもこの園で働きたい!という気持ちを表した内容を記載しましょう。志望動機の詳しい書き方はこちら。
志望動機の例文
例文①
私が貴園を志望した理由は、子どもたちに寄り添い一人ひとりに向き合う保育の在り方に共感したからです。
前職は、園児数が多い大規模な園で保育士として勤務をしており、たくさんの子どもたちと関わることはとてもやりがいがあったのですが、一方でより一人ひとりに近い存在として関わっていきたいと思うようになりました。
貴園は小規模で子どもたちと沢山ふれ合いながら共に学んでいく保育を目指している旨をホームページで拝見し、とても魅力的に感じました。貴園でならば、これまでの保育士としての経験を活かしながら、自分が理想とする保育を行うことができるのではないかと考え、志望いたしました。
例文②
私は出産を機に5年間勤めていた前職を退職し、子育てを行っておりました。子どもが大きくなり、ひと段落ついたタイミングでもう一度保育に携わりたいと考えるようになりました。
私は子育てを経験したことで、不安や悩みを抱える保護者に寄り添えるような保育士になりたいと思うようになりました。貴園は独自の保育方針を掲げ、保護者からも好評を頂いている園と伺っております。保育士としての経験に加えて子育ての経験を活かし、貴園に貢献していきたいと考えております。
保育士の履歴書:自己PRの書き方と例文
志望動機と同じように、書き方に迷ってしまいがちな自己PR。
ここでは、採用担当者の方に好印象を与える自己PRの書き方と例文を紹介します。
自己PRを書くためのポイント
会ってみたいと思われるような自己PRを作成するためには、以下のポイントを意識するとよさそうです。
- 子どもが好きな気持ちを伝える
- 職務経歴書の内容と統一させる
- 経験やスキルをアピールする
中途採用希望の方は、履歴書といっしょに提出する職務経歴書には、自己PRを記入することもあるため、統一感を持たせることが大切です。
履歴書には簡単に要点を記載し、詳しい内容を職務経歴書に書く形にするとよいかもしれません。
また、具体的なエピソードを添えて経験やスキルをアピールすると、採用担当者に興味を持ってもらえそうです。自己PRの詳しい書き方はこちら。
自己PRの例文
例文①
私は子どものために努力は惜しまない性格です。中学生で行った職場体験の際、地域の保育園で保育を経験して以来、子どもの見せる笑顔や驚くほど速い成長をそばで見守りたいという一心で保育士になり、その後〇年間働いてきました。
前園では、子どもがさまざまな経験を積めるように親子での芋ほり体験を地域の農家さんと連携して進めたり、家庭から空き容器などを回収して子どもが自由に工作できるコーナーを作ったりして、子どもの新しい発見をサポートするよう努めてきました。貴園で働いた際にも、このような強みを活かして子どもたちのためによりよい保育を実践できるよう努力致します。
例文②
私は、5年間の乳児保育の経験で得た専門性を活かして、貴園の保育の質向上に貢献します。私は5年間小規模保育を実施する〇〇保育園に勤務していました。0~2歳児を保育するなかで感じたのは、乳時期の子どもが見せる成長の速さに対する驚き、そして低年齢児の保育における安全性の重要さでした。
前園では、職員全体のコミュニケーションをより活発にして、保育の楽しさや保育環境の維持、向上を目指すことでよりよい保育を実現してきました。貴園に採用いただけたら、3歳以上児の保育に携わることで保育観を深めるとともに、今までの乳児保育の経験を活かして幅広い年代の子どもを保育できる保育士になりたいと考えています。
例文③
私は保育士として4年間、◯◯保育園に勤務しておりました。保育をする際に考えていたことは、園児にはいつも楽しく過ごしてほしいということでした。実際、◯◯保育園では常にいろいろな遊びを生み出して、同僚全員で実行しておりました。
子どもたちは、日々の遊びを通して言葉を習得したり友だちとのかかわりを覚えたりと、少しずつ成長していきます。保育士として、身体も心も大きくなっていく子どもたちを見守ることに、とてもやりがいを感じています。貴園でも、一人ひとりの性格や成長段階に応じた遊びを提案し実行することで、子どもの健やかな成長に寄り添える保育士となれるよう努力いたします。
保育士の履歴書:封筒の書き方
履歴書を郵送する場合でも面接時に直接手渡す場合でも、封筒に入れて提出することがマナーです。
封筒は白色で、A4かB5の履歴書を折らずに入れられる角形2号サイズがよいでしょう。
ここでは、履歴書を入れる封筒の書き方を紹介します。
表面
郵送時は、封筒の表面上部に応募先の園の郵便番号を記載し、右側に縦書きで住所、中央には宛名を書きましょう。手渡しの場合は、住所や宛名の記入は不要です。
そして、左下に赤字で「履歴書在中」と書き、字を囲むように赤い線を引きます。
履歴書以外の書類もあわせて提出する場合は、「応募書類在中」と書くのが一般的です。
市販の履歴書用封筒にはあらかじめプリントされているものもあるので、手書きが不安な方は市販のものを利用するとよいかもしれません。
裏面
封筒裏面の左下に自身の住所と氏名を書きましょう。
そして、裏面の封を糊付けした箇所に、「〆」や「封」と記します。ビジネスマナーであるため忘れずに書きましょう。詳しくはこちら。
項目ごとの書き方を押さえて、魅力的な保育士の履歴書を作成しよう
履歴書は、採用側に文章や写真で自身がどのような人物であるのか伝える大切な書類です。
書き方のマナーを抑え、自身の経験やアピールポイントをふまえて、履歴書を作成してみてくださいね。
なお、面接対策に関してはこちらの記事を参考にするとよいでしょう。保育士の面接で聞かれることや答え方のポイントを紹介を詳しく解説しています。
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なお、保育士から転職しやすい異業種の仕事に興味があるという方は以下の記事を参考にするとよいでしょう。