保育士さんの内定辞退を防ぐためにはどのような対策が挙げられるのでしょうか?せっかく採用したにもかかわらず、辞退者が出てしまえば一から人材確保に向けて動き出さなければなりません。今回は採用活動を成功に導き、内定辞退を防止する7つのポイントを紹介します。フォロー体制を徹底し、自園に必要な人材の確保に役立ててくださいね。
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■目次
保育士の内定辞退が起こる原因とは
採用活動の中で求職者に採用通知を出した後に、内定辞退を申し出る保育士さんもいるでしょう。
応募から面接まで時間をかけて採用を決定したにもかかわらず、なぜ内定辞退が起こってしまうのでしょうか。
主に以下のような原因が挙げられます。
- 他園、他施設の選考の通過や内定を得ることができた
- 現在、勤務している園や施設に引き留められた
- 面接時の園の対応が悪かった
- 再考すると勤務地・給与などが希望条件と合わなかった
- オンライン上でよくない噂や評判を聞いた
- 入社に対して漠然とした不安になった
- 家庭の事情で入社できなくなった
- 体調不良に陥った
それぞれの求職者によって内定辞退の理由に違いがありますが、面接時や内定後にコミュニケーションをしっかりとることで防ぐことができるかもしれません。
内定辞退を防ぐためのポイントを抑えて入社意欲を高められるよう、対策を立てていきましょう。
保育士の内定辞退を防ぐ7つの方法
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内定辞退の防止策としてはまず、求職者と信頼関係を築いて入社への不安を払拭することが大切になります。
保育士の内定辞退を防ぐためのポイントをまとめました。
①園見学や説明会を積極的に行う
②面接時に求職者とのコミュ二ケーションを大切にする
③内定の出し方を工夫する
④内定者との接触頻度を増やす
⑤内定後のフォローを行う人材を配置する
⑥入社後の勤務について具体的に伝える
⑦入社後の研修機会を設ける
面接中や内定出しの際に「この園で働いてみたい!」「ここで経験を積んでみたい!」と思ってもらえるように園の魅力を伝えることを意識するとよいでしょう。
また、採用者の決定がゴールではなく、スタートだという気持ちで採用活動に臨むことが大切になります。内定後のフォローを徹底して、安心して入社できるようにサポートしていきましょう。
ここからは採用活動の中で内定辞退を防ぐ7つの方法を紹介します。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:①積極的に園見学や説明会を行う
内定辞退を防ぐためにはまず、面接前後に園見学や説明会を行うとよいかもしれません。
面接だけでは園の雰囲気がわからず、入社への不安を抱いてしまう方もいるかもしれません。そのため、面接前後に園見学や説明会などを開催して園の特色や一日のスケジュール、業務内容などをしっかりと説明することが重要になります。
園見学で職員が楽しく仕事に取り組んでいる様子や子どもたちのかわいい笑顔を見ることができれば、「私もこの園で保育活動を行いたい」という気持ちを後押しすることにつながりそうです。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:②面接時の求職者とのコミュ二ケーションを大切にする
面接は自園の人材を選考する場として重要な機会です。
ただ、面接時に求職者が「園の対応が冷たかった」「面接担当の方に笑顔がなく、よい印象ではなかった」といった不満を感じた場合に、内定を辞退してしまう可能性もあります。
そのため、採用後に安心して働くことができるように、コミュニケーションを大切にする必要があるでしょう。
面接時に気をつけるポイントは以下の通りです。
- 笑顔で応対する
- 天気や時事ネタなど面接とは関係のない会話をして緊張をほぐす
- 園の説明や自己紹介などを行い、丁寧な対応を心がける
- 実際の勤務条件と求職者の希望条件のすり合わせをしっかり行う
- 求職者の話に共感を示し、聞く姿勢を大切にする
面接が和やかな雰囲気で進むように意識すると園の印象もよくなり、内定辞退の防止に役立てることができるかもしれません。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:③内定の出し方を工夫する
内定者の中には複数の園に応募している方もおり、採用が決まった際にどの園で働くか迷っているケースもあるようです。
他園との差別化を図るためにも、採用を通知する際は誠意のある対応を心がけると、内定辞退を防ぐことができるかもしれません。
ここで内定通知のポイントを紹介します。
電話での伝え方
電話連絡の場合は「面接時の質疑応答の際に、子どもたちに対しての愛情を感じたのでこの園で働いてほしいと思いました。」など求職者への具体的な評価を話すと、好印象につながりそうです。
何か疑問点や不安なことはないかを確認し、入社に向けてきちんとフォローしていくことも伝えられるとよいですね。
メールでの伝え方
メールの場合は採用を伝えるだけでなく、「(内定者の名前)様とともに働けることを楽しみにしています。」など気遣いのある言葉を添えるとよいでしょう。
受け取る側が好感をもてる内容を意識することが大切です。
また、メールだけのやり取りだと内定者と親睦を深めることが難しいかもしれません。そのため、電話やオンライン上で直接コミュニケーションをとれるように働きかけるとよいですね。都合がよい時間帯を聞き、積極的にやり取りする時間を設けましょう。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:④内定者とのやり取りをこまめに行う
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内定者とは入社までこまめにやり取りすることを心がけましょう。
特に中途採用を行う際には次年度募集として9月、10月に内定通知を送り、4月に入社となるケースも少なくないでしょう。内定から入社まで期間が空く場合は、その間に「現在勤務している園の引き止め」や「他の保育園の採用の決定」などから、内定辞退が起こる可能性があります。
運動会や生活発表会などの行事に招待したり体調を気遣うメールをしたりと、入社まで定期的な声かけを意識しましょう。
入社前日は「初めて出勤する際は誰しも緊張すると思いますので、安心して出勤してくださいね。」など求職者の心に寄り添った声かけを行うと、内定辞退を防ぐことにつながるのではないでしょうか。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:⑤内定後のフォローを行う人材を配置する
内定者のフォローを徹底するためにも、園側の受け入れ体制を整える必要があるでしょう。
あらかじめ、フォローする人材を配置して内定者とこまめにやり取りできるような環境を用意できるとよいですね。
教育担当や主任など内定者が入社後に関わることが多い人材にフォローを任せると、内定者も不安や質問を投げかけやすいかもしれません。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:⑥具体的に入社後の勤務内容を伝える
内定通知後には面談の機会を設け、働き方や勤務スケジュールなどの詳細をしっかり伝えていきましょう。
「内定後面談」とも呼ばれますが、直接内定者と話すことで交流を深めることもできます。内定辞退を防ぐだけでなく、「入社してみると想定していた働き方と違った」などのミスマッチの防止にも役立ちそうです。
勤務の詳細を説明したあとは、疑問点や心配ごとを聞き、求職者が安心して勤務を開始できるように声かけを行うとよさそうですね。
保育士の内定辞退を防ぐ方法:⑦入社後に研修機会を設ける
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入社後は研修の機会を設け、新人育成に取り組むことが大切になります。
面接時に研修実施日や内容をしっかり伝えるとブランクがある方や入社に不安がある方も安心して勤務を開始することができ、内定辞退を防ぐことができそうです。
内定者が「この園でなら保育士として成長できる」という想いを抱くことで、モチベーションアップのきっかけにつながるでしょう。
保育士の内定辞退を防ぎ、採用活動を成功に導こう
内定辞退が起こると、人材が確保できずに運営に支障をきたす可能性があります。
そのような事態を防ぐためにも内定通知後は継続的にフォローを行い、安心して入社を迎えられるように配慮することが大切です。不安感の解消や勤務開始への意欲が高められるよう、コミュニケーションを大切にしていきましょう。