保育士の履歴書に貼る証明写真は、自身の印象を左右する重要なものです。撮り方を押さえて採用側に好印象を与えることができれば、選考をスムーズに進められるかもしれません。今回は、履歴の証明写真の撮り方について、髪型や服装などのポイントを紹介します。また、サイズや期限などの基本的なルールもまとめました。
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■目次
保育士の履歴書写真の重要性
保育士の転職活動において必要となる履歴書。
学歴や職歴欄、志望動機欄などさまざまな項目がありますが、それらはすべて自身の情報を伝えるための大切なものです。
なかでも履歴書の写真は、採用側に応募者の顔や全体的な雰囲気を知ってもらうための材料となります。
そのため、表情や身だしなみなどに気をつけてきれいに撮影すれば、証明写真を通して採用側に快活で明るい人物であると印象付けられるかもしれません。
一方で、適当に撮影した証明写真を使用すると、「あまり転職活動に本腰を入れていないのではないか」といったマイナスなイメージを与えてしまうおそれもあります。
証明写真の仕上がりは書類選考を通過するかどうかの重要なカギになることもあるため、会ってみたいと思ってもらえるように撮影できるとよいですね。
では、履歴書を見た採用側が好印象を抱く証明写真を撮るための方法や、基本的なルールについて見ていきましょう。
履歴書に貼る証明写真の基本ルール
まずは、履歴書に貼る証明写真の基本的なルールについて紹介します。
証明写真のサイズは縦40㎜×横30㎜
履歴書に貼りつける写真は縦40㎜×横30㎜が一般的です。
履歴書の証明写真を貼りつける枠には、「縦36~40mm、横24~30mm」とサイズが指定されており、縦40㎜×横30㎜の写真はこの枠内にぴったり収まります。
枠に対して小さすぎたりはみ出てしまったりするのはマナー違反なので、しっかりサイズを確認しましょう。
スピード写真であれば、撮影の際にサイズを選択することができます。また、写真スタジオで撮影する場合には、お店の方にあらかじめ履歴書用であることを伝えておくとよいでしょう。
証明写真の有効期限は撮影から3カ月以内
履歴書の証明写真は、提出する時期からさかのぼって3カ月以内に撮影したものを使うようにしましょう。
3カ月以上経過したものを使用すると、体重の増減や髪型の変化などによって現在の印象と異なることで、面接時にギャップが生まれてしまう可能性があります。
体形や見た目に変化があった場合には、3カ月経っていなくても新しく撮影し直す方がよいでしょう。
背景色は「白・グレー・ブルー」のいずれか
スピード写真や写真スタジオなどで撮影する場合、背景色を選べるようになっていますが、履歴書に使う証明写真の背景は白、グレー、ブルーのいずれかの色にしましょう。
白色の背景はフレッシュな印象を与えることができる反面、「思ったよりも明るく写りすぎている」と感じることもあるようなので注意が必要です。
薄いグレーの背景は落ち着いた印象を演出できるうえに、顔がクリアに写る傾向にあります。
また、ブルーの背景も顔色や表情をはっきりと写し、清潔感のある印象に仕上げることができるようです。
写真がどのようにできあがるかイメージしながら背景を選んでみてくださいね。
写真の裏にフルネームを記入
履歴書に貼りつける前に、証明写真の裏側に自身のフルネームを書いておきましょう。
保育園側は何枚もの履歴書や応募書類を受け取っているため、もし写真がはがれてしまった場合、応募者の顔と名前を一致させることが難しくなってしまいます。
しかし、写真の裏に名前が書いてあれば、万が一履歴書からはがれてしまっても、園側が誰の写真なのか把握することができるでしょう。
油性のマジックペンなど、消えにくく滲みにくいインクのペンで書いておくと安心ですね。
無帽・目線あり
帽子やサングラスを着用して証明写真を撮影しないようにしましょう。
しっかりと顔や表情がわかるように、「無帽・目線あり」の状態で撮るのがルールです。
また、普段から眼鏡をかけている方はそのまま着用しても問題ありませんが、撮影時にレンズが反射して表情がわかりづらくならないよう、角度などに注意しましょう。
スナップ写真やプリクラはNG
大勢で写っているスナップ写真や、友人と撮影したプリクラなどを履歴書に使用するのはルール違反です。
採用側に志望度や本気度が伝わりづらくなるうえに、証明写真とは呼べません。スピード写真や写真スタジオで撮影した「証明写真」をきちんと使うようにしましょう。
きれいな証明写真の撮り方:身だしなみ
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証明写真をきれいに撮影するために押さえておきたい身だしなみを紹介します。
服装
証明写真を撮るときの服装や着こなしについて、男性と女性に分けてまとめました。
男性
黒色や紺色のスーツを着るのが一般的です。
白い無地のワイシャツを着用し、一番上までボタンを留めましょう。ボタンダウンのタイプは選ばない方がベターです。
また、ネクタイをしっかりと締め、まっすぐになっていることを確認しましょう。
女性
男性と同様に、黒色か紺色のスーツを着るのが基本です。スーツの下は、白いブラウスやカットソーを選ぶとよいでしょう。
ジャケットを着ていなかったり胸元が開きすぎていたりすると、だらしない印象につながってしまう恐れがあるので注意が必要です。
髪型・ヘアメイク
証明写真を撮るときの髪型は、男女ともに清潔感を意識することが大切です。くわしいポイントについてまとめました。
男性
前髪が目にかかっていると写真うつりが暗くなってしまうので、おでこを出すことが大切です。
また、適度に整髪料を使用して、髪の毛をすっきりまとめましょう。ただし、ワックスやスプレーを使って固めすぎていると不自然な印象になるので、あくまでもナチュラルに見える程度にするのがポイントです。
また、寝ぐせや無造作ヘアなどで撮影すると、ボサボサでだらしなく見えてしまう可能性が高いので控えましょう。
女性
<髪型>
前髪が目にかかっていると表情が暗くなってしまうので、サイドに流したりヘアピンで留めたりしましょう。また、目にかからない長さであってもおでこを出すと明るい印象になりそうです。
髪の毛が長い方は、後ろで一つに結んだりハーフアップにしたりすると、顔周りがすっきりして清潔感のある髪型になるでしょう。
<メイク>
メイクはナチュラルに仕上げることが大切です。薄い色のチークやリップを使用すると、健康的で快活な雰囲気を演出できるでしょう。
顔色がよく見えるようにしっかりとファンデーションを塗り、必要に応じてコンシーラーを使用することもポイントです。
きれいな証明写真の撮り方:コツやポイント
証明写真のきれいな撮り方について、押さえておきたいポイントなどをまとめました。
姿勢をよくする
カメラに向かって姿勢をよくすると、きれいに撮影することができるでしょう。
具体的には、以下のポイントを意識するとよさそうです。
- 背筋をピンとのばす
- 左右の肩の高さを合わせる
- 体に角度をつけずに正面を向く
猫背になっていると、だらしがなく自信がなさそうなイメージを与えてしまうかもしれません。
上記の3つのポイントを意識して写真を撮影すれば、明るく誠実な印象につながるでしょう。
カメラの位置と目線を合わせる
目線の角度が正しくないと、表情が見下ろしたり反対に上目遣いになったりしてしまいます。そのため、カメラの位置と目線が平行になるように撮影するようにしましょう。
特に、スピード写真を利用する場合は、椅子の高さを自分で調節する必要があります。
そのため、撮影に入る前に目線の高さがあっているか、顔の向きが正面を向いているかなど確認するとよいでしょう。
また、あごが上がっていると高圧的な印象になりかねないため、軽く引くことも意識するとよさそうです。
歯を見せずに口角を上げることを意識する
証明写真では軽く微笑むことが大切ですが、歯を見せて笑わないようにしましょう。
あくまで口は閉じたままで、口角を上げて表情を作ることがポイントです。
緊張して顔が引きつらないように、撮影前に顔の筋肉をほぐすマッサージなどをしておくとよいかもしれませんね。
証明写真の撮影方法の比較
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証明写真を撮影する方法として主に3つが挙げられます。ここでは、それぞれの撮影方法について解説します。
スピード写真
特徴
スピード写真は、駅前や商業施設の中などにある証明写真機で、一番の特徴は仕上がりまでのスピードが早いことです。
また、最近は肌や顔色をきれいに見せる美肌補正機能が搭載された写真機もあるため、写真の質も上がっているかもしれません。
価格・所要時間
所要時間はおよそ10分程度で、その場ですぐに撮影できるのが魅力と言えるでしょう。
また、価格も800円前後と比較的安価であるうえに、回数制限はあるものの撮り直しも可能です。
注意点
スピード写真の場合、写真スタジオでカメラマンに撮影してもらうよりも仕上がりの質はいまいちという懸念点があります。
また、撮影者がいないため、表情や姿勢などのアドバイスをもらえないという短所も挙げられるでしょう。
仕上がりを重視しつつ、コストを抑えて撮影したいという方に向いている撮影方法と言えそうです。
写真スタジオ
特徴
写真スタジオは、プロのカメラマンに撮影してもらえることが最大の特徴と言えるでしょう。専用の機材や照明などが揃った環境で撮影してもらえるので、きれいに仕上がるのもメリットの一つです。
撮影中は表情や視線、姿勢などのアドバイスをもらえるほか、何枚も撮ってくれるので自分が納得した写真を選ぶことができます。
また、撮影したものをデータとしてもらうこともできるので、複数の園に応募する際にも安心でしょう。
価格・所要時間
転職活動用の撮影プランを利用すると、一般的に4000円から7000円程度かかるようです。
また、予約の必要があるうえに、撮影から写真の受け取りまで30分から1時間程度かかるケースが多いかもしれません。
注意点
写真スタジオでの撮影は、スピード写真を利用する場合よりも時間やお金がかかってしまうという懸念点があります。
特に就活シーズンなど混雑する時期にはなかなか予約が取れず、撮影に時間がかかってしまうことも考えられます。
コスト面よりも仕上がりを重視したいという方に向いている方法かもしれませんが、計画的かつ時間に余裕をもって活用することが大切と言えそうですね。
自撮り
特徴
最近では、自宅などでスマートフォンやデジタルカメラを使って自撮りをするという方も増えているようです。
何枚も撮り直しがきくうえに、パソコンのソフトやアプリを使って明るさを調整するなど、加工することもできます。
価格・所要時間
自撮りであれば、証明写真の撮影にはお金はかかりません。ただし、写真を印刷する場合は、別途金額が発生することに留意しておきましょう。
また、自分の好きなタイミングで撮ることができるので、早ければ10分程度で撮り終えることも可能かもしれません。
注意点
自撮りで撮影する場合、背景や照明などが十分でないことが多く、写真自体のクオリティが下がってしまうという短所があります。
また、履歴書をチェックする採用側も、証明写真が自撮りであるということには気づきやすいでしょう。
「証明写真を用意する時間もなかったのかな」「本気で転職したいわけではなさそう」といったネガティブなイメージを与えてしまう可能性もあるため、転職活動にはあまり向いていないかもしれません。
どうしても時間がないときなどの最終手段として考えておくとよさそうです。
このように、証明写真を撮る方法にはスピードや金額、仕上がりなどの面で、それぞれ一長一短があります。採用側に好印象をもってもらえるような写真を撮影することを最優先にしつつ、自分に合った撮影方法を選べるとよいですね。
証明写真の撮り方のコツを押さえて、好印象を与える履歴書を作成しよう
今回は、証明写真の撮り方について、基本のルールときれいに撮影するためのコツなどを紹介しました。
証明写真は、背景やサイズ有効期限など基本的な決まりを守ったうえで履歴書に使用することがマナーです。
また、服装や髪型などの身だしなみや表情などは、写真写りを左右する大切なポイントとなります。
姿勢を伸ばしたり口角を上げたりといったことを意識して撮影に臨むと、明るく自信に満ちたようなイメージを与えることができるかもしれません。
きれいな証明写真の撮り方のコツを押さえて、採用側に会ってみたいと思われるような履歴書を作成してみてくださいね。