0歳児から5歳児まで幅広く楽しめる手遊び。どのようなねらいをもって、保育に取り入れればよいのか悩む保育士さんもいるかもしれません。今回は、手遊びによって期待できる子どもへの効果や取り入れるねらいについて紹介します。あわせて、保育士さんが手遊びを演じるときに意識したいコツやポイントもまとめました。
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■目次
保育園で手遊びをするねらいとは?
手遊びとは、歌いながら歌詞に合わせて手や指を動かして楽しむ遊びです。
準備いらずで手軽に楽しめるため、朝の会や活動の導入などさまざまな場面で取り入れることが多いでしょう。
そんな手遊びには、ねらいとして以下が挙げられます。
- 身体を動かしてリズム感覚を養う
- 友だちや保育士とのコミュニケーションを楽しむ
- 手遊び歌を通して季節や行事に親しむ
手遊びには、子どもとふれ合えるものや数字や季節に親しめるものなど、いろいろな種類があります。
そのため、遊びながらコミュニケーションを楽しんだり、身の回りのものに対する興味を深めたりすることができるでしょう。
保育園で行う手遊びに期待できる効果
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続いて、手遊びに期待できる効果を紹介します。
コミュニケーションが深まる
手遊びに期待できる一つ目の効果として、コミュニケーションの深まりが挙げられます。
保育士さんや友だち同士で同じ表現をすることで、「楽しい」という気持ちを共有でき一体感が生まれるでしょう。
また、0歳児や1歳児と楽しめる「いっぽんばしこちょこちょ」などは、ふれ合い遊びとしても楽しめます。
歌の面白い部分でいっしょに笑ったりスキンシップをしたりすることを通して、コミュニケーションが深まることが期待できそうです。
語彙の増加が促される
語彙獲得の促進も手遊びに期待できる効果の一つです。
歌うことで、子どもたちは新しい言葉に触れることができるでしょう。また、繰り返して楽しむことで歌詞を覚えるようになるため、記憶力の向上も期待できると言われています。
想像力が養われる
想像力が養われる効果も期待できるようです。
子どもたちは、歌詞に登場する動物を真似したり、何かに見立てたりしながら指を動かすでしょう。歌の世界に入り込んで楽しむ体験を通して、想像力が鍛えられるかもしれませんね。
運動機能が発達する
手遊びをすることで、運動機能の向上も期待できると言われています。
メロディーや歌詞にあわせて手指を動かすことで、リズム感や反射機能が養われるようです。
歌によっては数字を指で数えるなど手先を細かく動かす振付もあるため、手先の器用さにつながるとも言われています。
【乳児】保育園で楽しめる手遊びのアイデア
ねらいや効果をふまえ、ここからは保育園で楽しめる手遊びのアイデアを見ていきましょう。まずは、0歳児・1歳児・2歳児向けの手遊びをまとめました。
ぽっつんぽつぽつあめがふる
子どもとスキンシップを取りながら楽しめる手遊びです。
ゆったりとしたメロディーなので、0歳児や1歳児クラスで楽しんでみてくださいね。
さかながはねて
さかなが身体のいろいろな場所にくっつくのが面白い手遊びです。
「次に何が来るのかな?」というワクワク感を味わいながら楽しめるでしょう。
1歳児や2歳児頃から楽しめますが、歌詞や振付をアレンジすれば3歳児や4歳児でも楽しめそうですね。
手をたたきましょう
キャッチーなメロディーで子どもたちに人気の手遊び歌です。
子どもたちが歌に慣れてきたら、「わらいましょう」の部分を「よろこびましょう」に変えるなど、アレンジをするのも面白いですね。
歌の最後に手を両ひざの上に置くので、活動の導入やお話しの前などに取り入れるとよいかもしれません。
以下の記事には0歳児~2歳児向けの手遊びを季節ごとにくわしくまとめています。気になる方はチェックしてみてくださいね。
【幼児】保育園で楽しめる手遊びのアイデア
続いて、3歳児・4歳児・5歳児向けの手遊びのアイデアを紹介します。
バスごっこ
バスに乗っている様子を表現した手遊びです。
手を重ねたり身体をくっつけたりする動きがあるため、友だち同士のスキンシップを楽しめるでしょう。
ペアで楽しむ手遊びですが、みんなで輪になって歌うのも面白そうですね。
かみなりどんがやってきた
身体のいろいろなパーツを隠す振付が特徴の手遊びです。
隠す場所が増えていくと難易度が上がるので、4歳児や5歳児さんと楽しんでみましょう。
雷が多くなる夏から秋の時期の活動にぴったりですね。
おおきくなったらなんになる
指で数字を作りながら、いろいろな職業を表現する手遊びです。
1本指で指揮者、2本指でお寿司屋さんなど、職業をアレンジしても面白いですね。
4歳児や5歳児クラスで取り入れて、将来の夢について話すきっかけにしてみましょう。
以下には3歳児~5歳児の子どもに人気の手遊びを豊富にまとめています。気になる方はチェックしてみてくださいね。
保育士さんが手遊びをするときのポイント
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最後に、保育士さんが子どもたちの前で手遊びを演じるときのポイントをまとめました。
保育士さん自身が楽しもう!
手遊びをするときは、まず保育士さん自身が楽しみましょう。
保育士さんが楽しそうに演じることで、子どもたちもワクワクしながら遊んでくれるかもしれません。
演じるときは表情豊かに
手遊びをするときは表情に意識を向けるのもポイント。
喜怒哀楽を分かりやすく表現することで、子どもが歌詞の内容をイメージしやすくなるでしょう。
楽しい部分では大きく口を開けて笑ったり、歌詞のなかに泣く様子が出てきたら悲しい顔をしたりと変化をつけるとよいですね。
動作は大きくゆっくりと
子どもは保育士さんの動きを見て真似をしながら振付を覚えていきます。
保育士さんの動きが小さいと子どもたちにとって見づらくなり、楽しめないかもしれません。
子どもたちが見やすく、かつ覚えやすいよう、手指は大きくゆっくりと動かすことを意識しましょう。
効果がたくさんの手遊びはねらいを設定して取り入れよう!
今回は、手遊びのねらいや取り入れることで期待できる効果を紹介しました。
保育園で手遊びをするのには、歌を通して季節に親しんだり友だちとの交流を深めたりするねらいがあります。
準備いらずで手軽に楽しめますが、コミュニケーションの深まりや運動機能の向上などさまざまな効果が期待できるようです。
歌詞や振付をアレンジすれば0歳児~5歳児まで幅広く楽しめるため、ねらいをふまえて活動の合間や導入などさまざまな場面で取り入れてみてくださいね。
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