日々、たくさんの子どもと接する保育士さん。
近年、個性的で読み方の難しい名前が増えていることもあり、名前を覚えるのが大変、と感じている方もいるのではないでしょうか。
そんな中、ベテランの保育士さんの多くは、子どもたちの名前どころか、お迎えに来る保護者や関係者の名前まで、完璧にスラスラ出てくる方が多いですよね。
その秘訣はどこにあるのでしょう。
そこで今回は、子ども達の名前を覚えるコツや、呼び方への配慮についてご紹介します。
子ども達の名前を覚えるコツ3選
〇特徴や物事と関連付ける
写真と名前を見て、一気に暗記しようとしてもなかなか頭に入ってこないですよね。
そこでおすすめなのが「印象的なポイントやできごとを、名前と一緒に記憶する」という方法。
機械的に記憶しようとするよりも、ぐっと覚えやすくなりますよ!
例えば…
・目がぱっちりしているAちゃん
・俳優の○○に似ているBくん
・お散歩の時に、いつも歌を歌うCちゃん
・やんちゃでよく転ぶDくん
ポイントは、それぞれの子ども達自身が持つ印象にフォーカスすること。
服装や持ち物、髪型では、ある日がらっと変わってしまうことがあるので要注意です!
〇とにかく口に出す
頭だけで覚えようとせず、積極的に「声に出して」たくさん名前を呼びましょう。
声に出すことで、記憶が定着しやすくなります。
まさに「体で覚える」ことができるようになりますよ。
さらに、先生が呼ぶ声につられて、他のお友達が「○○ちゃん」と呼ぶようになったらしめたもの。
今度は耳からの情報として記憶に残りますし、万が一、名前を忘れてしまった場合のヒントにもなります。
○メモをエプロンのポケットに入れておく
いくら気持ちがあっても、どうしても記憶力が追い付かない場合もありますよね。
そんなときの為にオススメなのは、子どもたちの特徴と名前を書いたメモを、ポケットに入れておくこと。
更に、日々の保育の中で、その子に対して印象的なできごとがあれば、メモに追加していきます。
そうして反芻していると、子どもたちの顔と特徴と名前が、自然に頭の中に沁みこんでいきますよ。
実際にあった、保護者からの意見
続いて、「子ども達の呼び方」に関して、実際に合った保護者からの声をご紹介します。
〇ケース1:男の子にちゃん付けはやめて欲しい
保育園に通う4歳の息子がある日、悲しそうな顔で悩みを打ち明けてくれました。
どうやら保育園の先生から「けんすけちゃん」とちゃん付けで呼ばれることが嫌なよう。
『ちゃん付けで呼ばれるのは女の子で、自分は男の子だから違う!』という、プライドが出てきたみたいなんですよね。
そんな息子の成長に少し驚きつつも、先生に、ちゃん付けはやめて欲しいと伝えました。
しかし先生も、つい癖で呼んでしまうのか、『ちゃん付け』がなかなか直らず……。
そこまで気にすることでもないかなと思いつつも、子ども本人が嫌がっていることはやめて欲しいなと思います。
〇ケース2:うちの子だけ、呼び捨て!?
3歳の息子を保育園に預けています。
私の子は先生から「しょうた」と呼び捨てで呼ばれています。
私たち夫婦も息子のことは「しょうた」と呼んでいるので、特に気にしていませんでした。
ただ、他の子どもたちの中には「ちーちゃん」「あっきー」というようにあだ名で呼ばれている子どももいるのです。
あだ名のほうがいいとか、羨ましいということではないのですが、あだ名と比べると呼び捨ては冷たい感じを受けてしまって……。
なんとなく不平等感を感じてしまうので、あだ名ならあだ名、呼び捨てなら呼び捨てで統一して欲しいなと思っている今日この頃です。
〇ケース3:勝手なあだ名をつけないで
友達の子どもが通っている保育園では、入園時にアンケートで、子どもを家ではなんと呼んでいるか、保育園でもその呼び方でいいかどうか、等の確認があるそうです。
最初にその話を聞いた時は、大げさな印象を受けました。
ただ、自分の子どもを別の保育園に預けてみて、考えが変わりました。
それは、息子の保育園では先生たちが勝手なあだ名をつけるからです!しかも、ちょっとヘンなあだ名なんですよね。
変なあだ名をつけられるくらいなら、保護者に決めさせてくれたほうがいいよね、とママ友の間でも話題になっています。
前述の保育園のようにアンケートがあれば、余計なストレスもなかったのかな、と思うようになりました。
名前を呼ぶのは、大事なコミュニケーション
皆さんの保育の現場では、いかがでしょうか?
名前を呼ぶ、という事は「自分を認めてもらっている」という気持ちを呼び起こす、大切なコミュニケーションの基本です。
また、呼び方についてはデリケートな問題ですので、今回ご紹介した保護者の意見に似たような状況が起きている場合、一度、自分の園での対応を振り返ってみると良いかもしれませんね。