2017年08月29日

保育士資格を通信教育で取得するために

保育士資格を通信教育で取得するには?


このコラムでは、保育士資格取得の方法や試験の難易度、幼稚園教諭や主婦の資格取得は優遇されるのか、実技や実習についての疑問、通信講座の種類、メリット・デメリット、保育士資格を取る場合のシミュレーション、保育士資格の可能性を取り上げます。

保育士の需要が高まるにつれて、他のお仕事から保育士への転職を考えている方も増えていることでしょう。
正職員の保育士として働くには保育士資格が必要になりますが、社会人から資格取得を目指す時、まったくの独学というのは難しいもの。

そこで力になるのが、仕事や家事をしながら勉強できる通信制大学や通信講座です。
学校に通わないため、自分に合った勉強スタイルで資格取得を目指すことができます。


保育士資格を通信教育でとるには?



通信教育で資格取得をする場合の費用、条件、資格試験の内容や難易度、優遇措置を確認してみましょう。


保育士資格はどうすれば取得できるのか



まず、資格取得の条件を見てみましょう。
保育士資格をとるには、2つの方法があります。



1、保育士になる課程のある、専門学校・短期大学・4年制大学を卒業する。
2、保育士資格試験に合格する。



保育士課程のある学校を卒業するのは、わかりやすい方法です。
一方の保育士資格試験とは、各都道府県が実施する国家試験で、合格することにより保育士資格を得ることができます。

試験には筆記試験と実技試験があります。筆記試験は「保育原理」や「社会的養護」などの保育に関わる8科目で、全てマークシート回答です。
筆記試験は各科目6割正解で合格、1度合格した科目は3年間再受験が免除されます。

難易度は低くはありませんが、年2回の試験があるため、合格するチャンスは多いです。
実技試験は筆記試験に合格した人が受験できます。
音楽、図画工作、物語の中から2つの試験科目を選択し、与えられたお題に対して実技を披露することになります。

保育士資格試験には受験資格があります。
受験資格は4年制大学・短大・専門大学卒業の学歴となっています。
高卒や中卒でも児童福祉施設での一定期間働くという条件を満たせば、受験できます。


通信制の学校卒業を目指すには...費用、種類、期間は?



一般的な保育の専門学校、短期大学、4年制大学は、1年間約100万円の学費がかかります。
通信教育の利点はその安さです。大学の通信教育であれば、年間30万~50万円程度の学費に抑えることができます。

その代わりに学習期間は3年間かかります。一般的な専門学校・短期大学のカリキュラムが2年制なので、通信制での資格取得は少し長くかかります。
また、すべての単位が家でとれるわけではありません。大学に通って受講する、スクリーニングという実技の授業や、保育実習もあります。


学費も安く、期間も短い 通信教育での保育士試験対策



通信制大学ではなく、資格学校の通信教育で勉強する方法もあります。
資格学校の通信教育では、保育士試験に合格するための対策講座があります。
その費用は通信制大学よりも安く、教材や講座ごとに5万~30万円程度です。

試験に合格するためのノウハウや問題を解くことに重点を置いているため、通信制大学のようにスクリーニング授業や実習はありません。
実技試験対策や現場での保育経験は自身での対応が必要です。
資格取得にかかる期間には個人差がありますが、保育の学校を卒業するより短くなることが一般的です。


実習・実技は資格取得に必要?



通信制の大学に通う場合は実習・実技は必修です。
実技は大学のスクリーニングの授業で単位を取得しなければなりませんし、実習も卒業要件の1つです。

保育士試験合格を目指して資格学校の通信講座をとっている場合は実技は必要ですが、実習は必要ありません。
保育士資格の取得には、筆記試験と実技試験の両方の合格が必要です。

実技試験に合格するために実技の勉強は必須です。
しかし、「実習」は資格取得の要件ではありません。
実習がない分、実務経験はパートで働くなどして、自身で経験を重ねることが必要になるでしょう。


保育士資格試験の難易度は?



2016年度の保育士資格試験の合格率を見てみると、合格率は25.8%となっています。
例年、筆記試験では2割の人が合格、実技試験に関しては、受験した人の8割が合格しています。

多くの保育士志望者が筆記試験に苦戦しているのがわかります。

保育士資格と同じ医療・福祉分野の国家資格の合格率を見てみると、看護師資格試験の合格率は2016年度で89.4%、薬剤師では、76.8%の受験者が合格しており、同じ国家資格でも保育士の資格取得の難易度は高いといえるでしょう。


主婦だけど、幼稚園教諭だけど、優遇制度はあるの?



保育士試験の筆記には、いくつかの優遇条件があります。
例えば2015年度より幼稚園教員免許を持っている人を対象に、一部筆記試験の科目が免除されています。

幼稚園教諭になるために勉強した科目と、保育士資格試験で出題される分野が重なるためです。
幼稚園教諭をしている人は現在保育士に転職しやすいといえるでしょう。

主婦の方でも、児童福祉施設でパートとして働いている人なら、資格試験合格を目指している人には筆記試験の合格科目の免除期間が優遇されます。

筆記試験は科目ごとに1度合格した時から3年間、科目合格が有効です。
児童福祉施設で働きながら資格試験をしている人は一定時間の勤務で、この免除期間が5年まで延長されます。
保育の仕事をしている、やる気のある方の資格取得を目指すことを応援している制度といえます。


独学での資格取得への道!



通信教育は独学での取得挑戦になります。独学で勉強する際のポイントを見てみましょう。


独学での勉強のコツ



まずは、目標設定をすることから始めましょう。
仕事や家事との兼ね合いを考えて、自分はどれくらいの期間で資格取得を目指すのか決め、それを実現するための計画を立てましょう。

計画も、一度の試験で合格を目指すのか、それとも、1回の試験ごとに勉強する科目を絞り、科目合格の制度を活用して、全科目合格を目指すのかなど、様々な勉強の進め方があります。

自身の生活とバランスのとれる方法を選んで、無理のない計画を立てることが大切です。


独学で勉強した際にかかる期間



独学で勉強する際にかかる期間は、合格の目標設定によって変わります。

保育士資格試験は1年に2回。
筆記試験は1度合格したら3年間、その科目の再受験が免除されます。

すなわち、チャンスは一度きりではないということです。
例えば、複数回試験を受験することを前提に勉強する科目を分けて、数科目に集中して確実に合格を目指す場合は取得にかかる期間は長くなります。

1年間勉強して1回の試験で全科目の合格を目指す、短期合格もできます。
勉強するのが得意な人は半年の勉強で合格できますし、3年間かけてゆっくり筆記試験の勉強をする人もいるでしょう。

人によって得意・不得意があり、勉強にかけられる時間は異なるので自分のペースで合格を目指しましょう。


独学で学ぶ際のメリット・デメリット



独学で学ぶ際のメリット・デメリットを見てみましょう。
まず、メリットは自分の都合に合わせて勉強できるということです。
通信講座は家で勉強できるため、通学時間がかかりません。
授業時間も設定されていないため、保育園で保育補助をしながら保育士資格取得を目指す方や、主婦で家事や育児をしながら保育士資格取得を目指す方など、専門学校や大学に通う時間のない方でも、隙間時間を見つけて勉強できるのができるのが独学のいい点です。

仕事の終わった後の時間や、家事の合間に時間を見つけて自分のペースで合格できます。

デメリットは勉強のモチベーションや計画を自分で保つ必要があるということです。
独学は教室がなく、先生もいません。

勉強するのは自分の家で、勉強中寝てしまっても叱ってくれる先生はいません。

「今日は疲れたから勉強はしなくていいや」と思ったら、いつでもサボれます。
合格へ向けた計画も自分で設定しなければいけないため、自分をつい甘やかしてしまう、という人には向きません。


資格取得のシミュレーション!


保育士試験を受ける場合のシミュレーション
実際に保育士資格を取るまでにはどんな流れになるのでしょうか?
いくつかの例に分けて、シミュレーションをしてみましょう。


保育士の通信制大学に通う場合



1年目:通信制授業で科目単位取得+夏季スクリーニング授業
2年目:通信制授業で科目単位取得+夏季スクリーニング授業
3年目:通信制授業で科目単位取得+保育実習
→資格取得!


通信制の大学の場合は、通信の授業で単位を取得して、夏または冬に実施されるスクリーニングの授業で実技の単位を取得。
3年次の保育実習を修了して卒業することで保育士免許が取得できます。大学のカリキュラムをこなしていけば、資格取得ができるためわかりやすいと思います。


【半年間の勉強・1回の試験】で合格を目指す場合



半年間:通信講座で筆記・実技試験勉強
    筆記・実技試験合格
    →資格取得!


勉強が得意な人、実技に自信がある人は短期の勉強で、資格試験に合格すれば保育士となることができます。
短期集中で合格を目指してみましょう。


【1年間の勉強・2回の試験】で合格を目指す場合



1年間かけて試験の合格を目指す方法です。
半年ごとに4科目ずつ、筆記試験合格を目指します。
科目を1回の試験ごとに絞って勉強するため、勉強の負担を分散することができます。

1回目の筆記試験で4科目の合格、その後半年間は残り4科目の勉強、2回目で残り筆記試験4科目と実技試験を合格すれば1年間で資格が取得できます。


【3年間の勉強・6回の試験】で合格を目指す場合



勉強が苦手、忙しくて勉強時間があまりないという人は3年間で6回の試験を受けて資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

3年間の科目合格という制度を十分に活用して、1回の試験ごとに1、2科目の筆記試験の合格を積み重ねていくことで、勉強する範囲を最小限に絞りながら資格取得が目指せます。
一方で、試験の受験回数が多いため、受験料が多くかかってしまうというデメリットがあるでしょう。


保育士以外に資格を活かしてできる仕事は?



保育士資格は保育園だけで働く資格、というイメージが強いですが、実は保育士を求めているのは保育園だけではありません。
ここでは、保育士資格を活用した保育士以外の仕事について紹介します。


保育士資格はこんなに職種の可能性があります!



保育士資格は児童福祉法に定められた国家資格で、この資格を持っていれば「児童福祉施設」で働くことができます。
児童福祉施設とは、保育所だけではありません。助産施設や乳児院で幼い子どもの保育に携わることもできます。

また、障害がある児童を保育している施設や、虐待されている子どもを保護する児童養護施設など、様々な「子ども・児童」に関する職業に就ける資格だということがわかります。

一方で、保育園の多様化が進んでおり、病児保育や企業内保育、インターナショナルスクールなどの様々な環境で働くことができるようになってきています。
幼稚園教諭免許を持っている方であれば、現在増えている認定こども園で保育をすることもできますよ。


通信教育で保育士になったけど、お仕事はあるの?



保育士資格を取りたいと考えている主婦、幼稚園教諭、保育補助の方、他のお仕事をしている方たちが、家事や育児をしながら、働きながらでも資格取得ができるのが、通信制大学や通信講座です。

通学の手間や費用を抑えて、自分のペースで勉強ができるというのが、その最大のメリット。
さらに、昨今では待機児童の問題の解消に向けて保育士の需要が高まっているため、自治体や保育園の保育士資格取得の支援も厚くなっています。

資格取得にかかった費用の一部を負担してくれる自治体や、勉強金を貸してくれて一定期間その自治体で働くことで返済が免除される自治体、保育園でも資格取得のための手当を実施している保育園もあるため、資金面での負担も軽減されます。

また、保育士試験の合格者の中で、就職先を不安に思っている保育士さんのために、東京都や神奈川県などでは、特別に就職相談会も開催しています。

2016年から、資格試験が年2回になったことで、3年の科目合格の効果が大きくなり、保育士になること自体のチャンスが増えています。
家事に育児、仕事に忙しい中でも自分のペースで勉強できる、通信教育で保育士を目指してみてはいかがでしょうか?


参考:
全国保育士養成協議会
http://www.hoyokyo.or.jp/profile/history/index.html
厚労省保育士試験結果
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/shikenkekka.pdf
薬剤師試験結果 厚労省
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/6.pdf
看護師試験結果 厚労省
http://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2016/siken03_04_05/about.html


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