◆子どもと作る!造形遊びのアイデア
子どもは手指が発達し、物をつかめるようになると、興味を持ったいろいろな物に関わろうとします。
紙をくしゃくしゃにして破ったり、丸めたり、クレパスでお絵かきをしたり、創作意欲が芽生えてくるものです。
保育士としては、子どもたちの年齢や発達に応じて造形遊びからいろいろな体験をさせたいですよね。
今回は造形遊びのコツとアイデアをご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
◆子どもと一緒に造形遊びを楽しむコツ
子どもと一緒に造形遊びを楽しむには、作品を作ることにこだわりすぎないことが一番大切です。
遊びの時間として一緒に楽しめるように、まずはコツをご紹介しますね。
○上手に言葉がけをしよう
お絵かきをし始めた時は、積極的に言葉をかけてみましょう。
「たくさん色を使ったね」「これは○○かな?上手に描けたね」など、一緒に楽しむことを心がけたり、描いた物が何かに見えてきたら、「○○みたいだね!」とイメージを膨らませたり、遊びを広げたりしましょう。
○身近な素材で楽しもう
紙なら、破ったり、ぐちゃぐちゃしたり、ねんどや土なら丸めたり、重ねたりして、素材ごとの特徴や感触の違いを確かめたりして、楽しみながら遊びましょう。
○自然とのふれあいを楽しもう
散歩の機会などに、自然の物を集めて持ち帰り、創作遊びに利用しましょう。
葉っぱやドングリなど、季節ごとに楽しめる素材の違いを楽しく学べるようにするのもいいですね。
○子どもの想い、イメージを伝えよう
子どもは何かをイメージして創作しています。
保育者は、子どもの創作に寄り添い、気持ちを聞いたり、様子を写真に撮ったりしておくといいですね。
保護者の方にも様子を伝えやすくなります。
○保育者のひと工夫で
「ちゃんと何を作ったかがわかるようにしよう」など、作品のできを気にせず、子どもが楽しんで作ることを優先しましょう。
また、色んな人が見る機会がある時は、保育者がちょっとサポートして作品を仕上げてあげるといいですね。
○子どもと一緒に、想像力の可能性を広げよう!
子どもは発想が豊かで、好奇心旺盛です。
あくまでも子どもの自主性を大切に、ありのままの姿を受け止め、一緒に楽しむことを心がけましょう。
五感に響く体験は、保育の原点です。
知識では得られない、さまざまな体験を楽しめるよう、保育者が上手にサポートできるといいですね。
◆造形遊びのアイデア(1)母の日に!折り紙で作るカーネーション
母の日といえば、保育園でも似顔絵を買いたり、お母さんへのプレゼントを作る園が多いですよね。
簡単にできる「折り紙のカーネーション」の作り方をご紹介しますので、ぜひ子どもたちに教えて、「ありがとう」の気持ちと一緒にママにプレゼントしましょう。
鉛筆を茎として使って作るタイプです。
しっかりしているので飾っておくことができるし、鉛筆として楽しく使うこともできちゃうスグレモノです。
○用意する物
・赤、ピンク、緑、黄緑色の折り紙
・鉛筆
・セロテープ
・のり
・レースペーパー
・セロファンや包装紙などラッピングできる物
・リボン
○お花の作り方
1.折り紙を半分に切って重ね、白い面を外側にして半分に折り、輪になっている側から1㎝弱の間隔ではさみで切っていきます。
※切り終わりは端から1㎝ほど残します。
2.切れたら紙をひっくり返して赤い面を外側にして、一旦中に鉛筆を入れ、コロコロと転がして紙に丸みをつけるとキレイな形になります。
3.折り紙の端をセロテープで留めて、鉛筆の先端にクルクルと巻いていきます。
4.巻き終わったらしっかりセロテープで固定します。
5.残りの半分も巻いて固定すれば完成!
○茎の作り方
1.緑色の折り紙を2㎝幅で切ります。
2.切った紙2本をセロテープで裏面からつなぎ、鉛筆に巻きつけていきます。
3.切った紙1本をさらに半分の長さに切り、花の付け根に巻きつけて形を整えます。
4.次に、緑の折り紙にのりをつけて半分に折り、カーネーションの葉っぱの形に切り出していきます。
※のりで付けておけば、切っても両面緑色になります!
5.葉っぱをのりまたはセロテープで付ければ完成!
○ラッピング
最後にレースペーパー・セロファン・リボンでブーケの形にラッピングすればでき上がりです。
クレープのように手前を短く、後ろを長くするとかわいく作れます。
とってもかわいくて簡単にできるのでぜひお試しください。
◆造形遊びのアイデア(2)1歳児でもOK!小麦粉ねんど
外遊びができない雨の日が続くと、子どもたちだってストレスがたまってしまうもの・・・。
そんな雨の日におすすめしたいのが「小麦粉ねんど」です。
安全・簡単に作れて1歳児頃から楽しく遊べる便利アイテムです。
基本的に小麦粉と水があればOKですが、ひと工夫加えるとより質の良いねんどや、キレイな物が作れます!
○用意する物
・小麦粉・・・適量(子ども1人あたり300g~500g程が目安)
・水・・・適量
・サラダ油・・・少々(ねんどがまとまりやすくなります。入れなくてもOK。)
・塩・・・少々(ねんどを傷みにくくします。入れなくてもOK。)
・食用色素・・・(お好みでカラフルな色で楽しめます。入れなくてもOK。)
・食器・・・ボウル、皿など
○作り方
1.小麦粉に塩を少し入れます。
(傷みにくくするためのひと工夫なので、入れなくてもOKです。)
2.サラダ油を少しだけ入れます。
(入れるとねんどがしっかりまとまり、ボロボロ崩れません。)
3.水を入れ、混ぜます。
(少しずつ様子を見ながら入れ、ほどよく柔らかくします。)
この状態からこねていくと、白いねんどができ上がります。
ここで「食用色素」を入れると、色とりどりのカラフルなねんどになります。
4.食用色素をねんどにしっかり混ぜこみ、こねていきます。
よく混ぜこむと全体に鮮やかに色がつくので、あとはひたすらしっかりこねていき(1色で全てのねんどを染める場合なら、あらかじめ水に色素を混ぜておくと作るのが楽です。)、ねんどの質感になれば完成です。
子どもたちと好きな形を作ってみましょう!
○作る時の注意
汚れても良い服装に着替えてから始めましょう。
また場所はふきとれる床の上か、シートをひいた上でやると汚れません。
テーブルや床にこびりついた小麦粉ねんどは濡れ雑巾か濡らしたスポンジで軽くこすると簡単に取れます。
また手についたねんども食器洗いスポンジで軽くこすると楽に落ちます。
○保管方法
密閉できるタッパーやビニール袋に入れて冷蔵庫で保管すれば2~3日は持ちます。
また塩を多めに入れれば約5日は持ちますし、子どもが食べるのを防止することもできますね。
◆子どもが主役の造形遊びに!
造形遊びを楽しむ中で子どもたちはさまざまな体験や発見ができるものです。
創作意欲が生まれたり、手先が器用になったりするだけではなく、想像力やさまざまな可能性を広げるきっかけになることもあります。
誰かのために何かをする喜びを知る機会にもなるかもしれません。
造形遊びが子どもたちの可能性を広げられるように、サポートしていきたいですね。