保育園看護師の仕事内容とは?役割や給料、求人事情などを解説!

看護師の資格を活かして働ける場所の一つに保育園があります。看護師さんは1人に限り保育士としてみなすことができることから、人材不足の保育現場における需要は高いようです。今回は、保育園看護師の仕事内容や役割などをくわしく解説します。また、働くうえでのやりがいや転職に活かせる志望動機の例文もまとめました。


看護師と子ども

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保育園で働く看護師の必要性や配置基準

まずは、保育園で働く看護師さんの必要性や配置基準について見ていきましょう。

 

保育園における看護師の必要性

 

近年、職員の一人として看護師さんを配置している保育園も多いようです。

 

その理由として、乳幼児は体調を崩しやすく、医学的な知識がない保育士さんだけで対応するのは難しいことが挙げられるでしょう。

 

看護師さんがいれば、子どもの急な体調の変化にも適切に対応しやすくなる利点があります。

 

また、看護師さんの指導によって子どもたちの健康管理が進んだり、保育の質が向上したりすることが期待できるため、需要が高まっているようです。

 

保育園での看護師の配置状況

 

これまで、乳児が4人以上いる保育所の場合、1人に限って看護師や保健師を保育士としてカウントすることが認められていました。

 

しかし2015年より、准看護師についても1人に限って保育士としてみなされるようになったことで、正・准看護師を配置する保育所の割合は、2014年から2017年にかけて7%増加しました。

 

准看護師の配置が認められたことで、保育の質の向上や准看護師の就職の選択肢の拡大などといった効果がもたらされているようです。

 

出典:保育の担い手となれる看護師の対象拡大により、健康管理など保育の質が向上/内閣府

出典:保育所等における准看護師の配置に係る特例について(通知)/厚生労働省

保育園で働く看護師の役割・仕事内容

保育園で働く看護師さんの役割や仕事内容について紹介します。

 

役割

 

保育園に勤める看護師さんには、一般的に以下のような役割があります。

 

  • 子どもへの健康支援
  • 職員への保健指導
  • 保護者の健康相談対応

 

看護師さんは、子どもだけでなく、職員や保護者の健康についてのフォローも行う役割を担っているようです。

 

仕事内容

 

保育園で働く看護師さんの仕事内容を、上記で紹介した3つの役割にそってまとめました。

子どもたちの健康管理

保育園に勤める看護師の仕事の一つに、子どもたちの健康管理があります。

 

具体的には以下の業務を行うようです。

 

  • 体調不良児への対応
  • ケガをした子どもへの応急手当
  • インフルエンザやノロウイルスなど感染予防の保健指導
  • 健康診断や歯科健診の補助

 

このように、子どもが毎日健やかに保育園生活を送るためのサポートをすることが、看護師さんの主な仕事内容といえるでしょう。

職員への保健指導やサポート

保育園で働く看護師さんは、職員にも保健指導を行うようです。

 

特に感染症などは保育士さん自身も気を遣う必要があるため、職員に対して流行りの病気や予防方法に関する適切な知識を周知することも大切な仕事になります。

保護者との連携や健康相談への対応

保育園に勤める看護師さんは、保護者への保健指導や相談対応なども行うようです。

 

具体的には、子どもの病気やケガについて不安を抱える保護者の相談に応じたり、子どもの健康状態について連絡を取り合ったりします。

 

また、「保健だより」を作成して流行りの病気や予防接種について情報提供をするのも、看護師さんの仕事内容の一つでしょう。

 

このほかにも、保育補助として保育業務を任されることもあるようです。

手が空いているときは保育士さんのサポートに回って、園児や保護者と密接にかかわることもあるかもしれませんね。

病院勤務の看護師と保育園勤務の看護師の違い

ここでは、病院勤務の看護師さんと保育園勤務の看護師さんの違いについてくわしく説明します。

 

かかわる相手が健康な子どもである

 

一般的に、病院で働く看護師さんが相手にするのは、病気やケガを抱えた患者さんがメインとなるでしょう。そのため、看護師さんは回復に向かうために食事を提供したり、身の回りのサポートをしたりします。

 

一方で、保育園では基本的に健康な子どもと接することが多くなるでしょう。

子どもたちが健康でいられるように、様子を観察したり体調を管理したりするなど、かかわる相手や仕事内容に違いがあるといえます。

 

医療行為を行わない

 

保育園勤務の看護師さんは、基本的に医療行為を行いません。

 

病院勤務の場合、医師の指示のもと患者さんに注射を打ったり薬を投与したりするでしょう。しかし、先述したように保育園では主に子どもの健康管理が求められるため、病院勤務の場合と仕事内容が大きく異なるかもしれません。

 

個人で仕事を進めることが多い

 

病院勤務の看護師さんの場合、複数人の看護師や医師と連携して仕事をすることが多く、自分の判断だけで行うことはほとんどないでしょう。どちらかといえば、医師の指示に基づいて、患者に適切な処置を行うことの方が多いかもしれません。

 

一方、保育園勤務の看護師さんは一つの園につき1~2人といった少人数配置のことが多いため、自分の判断によって主体的に仕事を進めていくことになるでしょう。

 

また、医学的な専門知識を持っている人材が自分のみということも考えられるため、しっかりとした技術や知識を身につけていることが求められそうですね。

保育園で働く看護師に必要な資格やスキルはある?

考える女性

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保育園で看護師として働くために必要となる資格やスキルについて紹介します。

 

必要な資格

 

保育園で看護師として働くうえで、看護師の資格以外が求められることはほとんどないでしょう。

 

小児科勤務や子どもと接した経験があれば採用時にアピールポイントになりそうですが、そういった経験がなくても小児医療の知識、感染症や食事、アレルギーなどの知識があれば選考に有利かもしれません。

 

また、保育補助の仕事を行うことはあるものの、看護師の仕事がメインのため保育士資格が求められることはあまりないようです。

 

ただし保育士資格を持っていれば、人手が足りないときに保育に入れるなど、貴重な人材として重宝されるかもしれませんね。

 

役立つスキルや経験

 

看護師としての仕事以外に保育にあたることもある保育園看護師さんが、身につけておくと役立つスキルの例として以下が挙げられます。

 

  • ピアノや楽器が弾ける
  • 絵本の読み聞かせに慣れている
  • お絵かきや工作が得意
  • 体力がある
  • 子育て経験がある

 

このようなスキルや経験があれば、保育補助として仕事をした際に活かせるでしょう。

看護師でありながら保育士さんの仕事もフォローできれば、園にとって貴重な存在となりそうですね。

 

ただし、保育に関するスキルがなくても保育園看護師として働くことはできます。なによりも子どもが好きという気持ちを持っていることが大切なので、転職活動の際は積極的にアピールしてみましょう。

 

保育園看護師の保育士求人一覧

 

保育園で看護師として働くメリット・やりがい

保育園で看護師として働くことには、どのようなやりがいや楽しいポイントがあるのでしょうか。

 

ワークライフバランスが取りやすい

 

保育園で働く看護師さんは、一般的に日勤がほとんどで、夜勤シフトはあまりないようです。

 

また、残業もほとんどないため、プライベートと仕事のバランスを取りやすいかもしれません。

 

専門的な知識を活かして働ける

 

保育園で看護師として働くうえでのやりがいとして、専門的な医学の知識を活かせることが挙げられるでしょう。

 

通常、看護師さんは一つの園につき1人あるいは2人程度配置されています。

そのため、保育士さんや保護者から医療のプロとして頼られることも多いかもしれません。

 

病院勤務の看護師さんのように医療行為は行わないものの、病気の予防やケガの処置など、看護師としての知識や技術を最大限活かして働けるのは、仕事が楽しいと感じられるポイントといえそうです。

 

子育ての経験を活かせる

 

保育園で働く看護師さんは、場合によっては保育士さんのサポート業務を行うこともあります。

 

保育補助として子どもたちとかかわるなかで、自身の子育てで得た知識を発揮できる場面はたくさんあるでしょう。

 

これまでの経験を活かして働けるのは、子育て経験のある看護師さんにとって楽しいと感じられる点かもしれません。

保育園で働く看護師が辛いと感じること・悩み

さまざまなやりがいやメリットがある一方で、保育園勤務の看護師さんは、仕事のなかで悩みを抱えたり辛いと感じたりすることもあるようです。

 

病院勤務に比べると給料が低め

 

病院勤務の看護師さんと比べると、保育園勤務の看護師の給料は低いという現状があるようです。

 

そのため、病院から保育園へ転職した場合、ギャップを感じる方もいるかもしれません。

 

待遇面で辛いと感じることがあるかもしれませんが、保育園で働けば夜勤や休日出勤などが少ないため、私生活とのバランスを保った働き方を実現できるでしょう。

 

そのため、病院勤務ならではの不規則な勤務時間や休みの取りづらさに悩みを抱えていた方にとって、保育園はぴったりな職場かもしれません。

 

一人で判断することもあり責任が重い

 

保育園では、医学的な知識を持つ職員が自分のみという場合もあるため、体調不良の子どもへの対応などを自分一人の判断によって行うことに責任を感じることもあるかもしれません。

 

また、看護師という同じ立場で相談できる相手がいないことを、辛いと感じてしまう方もいるようです。

 

責任の重さに悩みやすいという側面はあるものの、看護師として必要とされているという実感を得ながら働けることは、やりがいにもつながるかもしれませんね。

 

保護者対応が難しい

 

保育園ならではの保護者とのかかわり方に悩む看護師さんもいるようです。

 

保護者は子どもの健康状態について敏感になってしまうもの。看護師としては問題ないと判断した場合でも、保護者に不安を残してしまっている場合もあるかもしれません。

 

保護者対応のコツを保育士さんに相談するなど、辛いことや悩みを1人で抱え込まないようにしましょう。

保育園で働く看護師の給料・求人事情

子どもを見る看護師さん

maroke/shutterstock.com

 

保育園で働く看護師さんの給料や求人状況についてくわしく見ていきましょう。

 

給料

 

保育園で看護師として働いた場合、給料はいくら程度になるのでしょうか。保育園勤務の場合と病院勤務の場合を比較しました。

保育園勤務

2019年の内閣府「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」の資料によると、私立保育園と公立保育園の常勤・非常勤(パートや派遣)看護師の給料、年収は以下のようになります。(※年収は月給×12で算出)



給料の表

表より、公立保育所で働く常勤看護師さんは、私立保育所の常勤看護師さんよりも給料が約70万円高いことが分かります。一方、パートや派遣など非常勤で働く看護師さんの給料は、公立よりも私立の方が高くなっています。

病院勤務

2020年の賃金構造基本統計調査によると、男女を合わせた全国の看護師の「決まって支給する現金給与額」と、「年間賞与その他特別給与額」は以下の表のようになります。

 

2020年度全国の看護師の平均給料
  決まって支給する現金給与額 年間賞与その他特別給与額
看護師(男女計) 33万8400円 85万7500円

 

これらの数字を用いて年収を算出すると、491万8300円となります。

 

保育園勤務の常勤看護師さんと比べると、病院勤務の看護師さんの方が、やや給料が高いことが分かります。

 

しかし、病院勤務の場合は夜勤シフトや早朝シフトがあるため、手当がつくことで給料が高くなっている可能性も考えられるでしょう。

 

求人状況

 

保育園で働く看護師さんは需要が高いこともあり、求人は豊富にあるようです。

 

正社員のほかにも、パート・アルバイト、派遣などさまざまな雇用形態を募集する求人があるため、自分のライフスタイルに合った働き方を選べるでしょう。

 

また、正看護師と准看護師のどちらも求人はあるものの、園によっては給料に差があるケースもあるようです。応募条件として正看護師のみと限定している保育園もあるので、きちんと求人内容を確認しましょう。

 

出典:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】/内閣府

出典:令和2年賃金構造基本統計調査/厚生労働省

保育園看護師になりたい方必見!転職に役立つ志望動機の書き方・例文

保育園勤務の看護師に転職する際に役立つ志望動機の書き方や例文を紹介します。

 

志望動機作成のポイント

 

看護師としての経験をアピールする

これまでの看護師としての経験をもとに、子どもの健康状態を健やかに保つためにどんなことに取り組めるのか、具体的にアピールするとよいでしょう。

 

勤務経験が少ない、または未経験の場合でも、仕事を通じてどのように子どもとかかわっていきたいかなど、看護師として仕事に取り組む姿勢や決意をしっかり伝えることが大切です。

保育の現場で役立つスキルがあれば伝える

保育園では看護師としてだけでなく、保育補助としての役割を求められる場面もあるでしょう。

 

ピアノや歌といった保育に役立つ実践的なスキル、保育全般に対する興味や積極的な姿勢を伝えると志望度が伝わりやすいかもしれません。

条件面のことを伝えるのは控える

夜勤がないことや、シフト制でライフワークバランスが取りやすいことは、保育園勤務のメリットの一つかもしれません。

 

しかし、志望動機に書いてしまうと条件面を重視していると捉えられてしまう可能性があるので控えましょう。あくまでも、保育園で働きたい理由をポジティブに伝えることがポイントです。

 

志望動機の例文

 

私は、保育園で子どもたちの健康管理の手助けをしたいと考えたため、貴園に応募いたしました。

前職で5年間勤めていた小児科病棟では、日々治療を必要とする子どもたちと接していましたが、その前段階として子どもたちの健康を守ることが大切なのではないかと考えるようになりました。


貴園での園見学の際に、子どもたちが心身ともに健やかに育つような環境作りに力を入れていると感じました。自身の看護師経験を活かし、貴園で子どもたちが毎日安全に楽しく生活するためのサポートをしたいと考えております。

 

保育園看護師の志望動機では、どうして保育園で働きたいと思ったのかを明確にすることがポイントです。子どもの安全や健康を守りたいという気持ちが伝わるように、具体的な経験やエピソードを添えて作成すると、説得力のある内容に仕上がりそうですね。

知識や経験を活かして、保育園で看護師として働いてみよう

今回は、保育園で働く看護師の役割や仕事内容、転職に役立つ志望動機の例文などを紹介しました。

 

子どもたちの健康を管理するだけでなく、保護者や職員への保健指導などの役割も担う保育園看護師さん。

 

仕事に対して責任を感じることや保護者対応に悩みを抱えることもあるようですが、専門的な知識を活かして働けたり、ワークライフバランスを保てたりするなど、魅力的な面もたくさんあるでしょう。

 

仕事内容や給料面など、病院勤務との違いはさまざまありますが、保育園で看護師として働くことを選択肢の一つに入れてみるのもよいかもしれませんね。

 

保育園看護師の保育求人を紹介

 

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