保育園で1歳児が楽しめる手作りおもちゃを用意したいと考えている先生もいるのではないでしょうか。1歳児は音に反応したり物をつまんだりと、好奇心も旺盛になってくるでしょう。今回は、そんな1歳児の特徴に合わせたフェルトや牛乳パック、ペットボトルなどの素材を使った手作りおもちゃのアイデアを紹介します。
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■目次
保育園でできる、1歳児向けの手作りおもちゃとは
1歳児になると好奇心が旺盛になり、いろいろなものに関心を持つようになるでしょう。
物をつまんだり離したりしながら、興味があるものに対して自分から関わろうとする行動も見られるかもしれません。
このような1歳児の特徴を踏まえ、保育園では目や耳、手などを使って子どもの五感の発達を促せるようなおもちゃを選んで用意するといいでしょう。
具体的には、不思議な感触を体験できるものや、自分でさわって音が鳴るのを楽しめるような手作りおもちゃを取り入れるとよさそうです。
今回は、1歳児の興味や関心に合わせた、保育園でできる簡単な手作りおもちゃを紹介します。乳児向けのおもちゃなので、先生が作ったもので子どもたちと遊んでみてくださいね。
1歳児向けの手作りおもちゃ:感触を楽しめるアイデア
子どもたちが感触を楽しめる、保育園でできる1歳児向けの手作りおもちゃのアイデアをまとめました。
スポンジおもちゃ
水遊びグッズ
水遊びに使える手作りおもちゃを紹介します。
スポンジを海の生き物の形に切って装飾すれば、簡単に水遊びグッズを作ることができます。
水を含むことでスポンジの重さが変わるため、その変化を不思議がる子どももいるかもしれません。スポンジ独特の感触を気に入ってくれるといいですね。
スクイーズ
不思議な感触のスクイーズを作ってみましょう。
大きめのスポンジを切って色をつけたら本物そっくりなメロンパンのできあがりです。ふわふわとした感触なので、子どもたちに握って遊んでもらいましょう。
食べ物と間違えて口に入れてしまわないように、先生がそばで見守ることが大切です。
にぎにぎドーナツ
綿の感触を楽しめるドーナツ型の手作りおもちゃを紹介します。
綿を使った乳児向けのおもちゃです。ふわふわとした触り心地を楽しむことができるので、子どもも気に入るかもしれません。
中に鈴が入っているので、感触だけでなく音もいっしょに楽しめますよ。
無限ティッシュ
引っ張っても散らばらない、無限ティッシュを作ってみましょう。
ガーゼをつなぎ合わせてティッシュの空箱に入れれば、無限ティッシュのできあがりです。
何度でも繰り返して遊ぶことができるので、引っ張る動作が大好きな乳児は飽きることなく楽しんでくれそうですね。
ひも通し
手先が器用になってきたらひも通しにチャレンジしてみましょう。
トイレットペーパーの芯に穴をあけて、ひも通しの練習ができるおもちゃです。穴を大きくすれば、初めて挑戦する子どもでもひもが通しやすくなるでしょう。
長めのひもを通したものを壁に貼り付ければ、左右のひもを引っ張って遊べるおもちゃに変身しますよ。また、ひもの両端を壁に取り付けた有孔ボードに通して裏側でとめれば、トイレットペーパーの芯を動かして遊べるおもちゃにもなるでしょう。
1歳児向けの手作りおもちゃ:音を楽しめるアイデア
子どもたちが音を楽しめる1歳児向けの手作りおもちゃを見ていきましょう。
ペットボトル楽器
ペットボトルを使った楽器を紹介します。
マラカス
振るとシャカシャカと音が鳴るマラカスを作って遊んでみましょう。
ペットボトルの中にビーズなどを入れキャップを閉めればできあがりです。小さめのボタンやドングリ、小豆などを入れると違った音を楽しめるでしょう。
ペットボトルの側面に絵をかいたり、ちぎった折り紙を貼り付けたりとデコレーションすれば、カラフルになり、目で見て楽しむこともできますよ。
カスタネット
ペットボトルの容器で簡単なカスタネットを手作りしてみましょう。
カスタネットにヘアゴムがついているため、乳児の手首に通せば落とすことなく遊ぶことができます。手を合わせて音を鳴らす動きを楽しんでみてくださいね。
チーズ容器でタンバリン
叩くと鈴の音が鳴るタンバリンの作り方を紹介します。
チーズの空容器の側面に穴をあけて鈴をつければ、簡単なタンバリンのできあがりです。
チーズの容器は小さいため、子どもたちでも持ちやすいでしょう。振ったり叩いたりと、自由に音を鳴らして遊んでみてくださいね。
太鼓
身近な材料を使って太鼓を手作りしてみましょう。
風船太鼓
風船を叩いて音を鳴らすおもちゃの太鼓を紹介します。
風船で作った太鼓をバチで叩き、トントンといった軽快な音が鳴るおもちゃです。音楽を聞きながら遊べば、子どものリズム感を養うことができるかもしれませんね。
でんでん太鼓
左右に振って音を出して遊ぶでんでん太鼓を手作りしてみましょう。
チーズの空容器にひもを通したボタンをつけて、持ち手となる割り箸を差し込めばできあがりです。太鼓を左右に回せば、ボタンが容器に当たる音を楽しむことができたり、ボタンの素早い動きに興味を示したりするかもしれませんね。
1歳児向けの手作りおもちゃ:目で見て楽しめるアイデア
保育園でできる、視覚を使って楽しむ1歳児向けの手作りおもちゃを見ていきましょう。
ラップの芯でくるくる楽しい手作りおもちゃ
ラップの芯を転がして遊べるおもちゃを紹介します。
用意するもの
- ラップの芯
- マスキングテープ
- ビーズなど
- セロハンテープ
作り方
1.ラップの芯にマスキングテープをねじるように巻いていきます。
2.ラップの片端をカラーセロハンなどでふさいでテープで止めます。
3.(2)の反対側からビーズなどを入れて同じようにセロハンでふさぎ、テープでとめればできあがりです。
できあがったおもちゃをくるくる転がして遊んでみましょう。
ラップの芯が動くとマスキングテープの模様が変化して見えるため、1歳児がどんな反応をしてくれるのか楽しみですね。
また、ラップの芯の中に入れるものや量など素材を変えることで音の変化も楽しむことができるので、さまざまな方法で試してみてくださいね。
トイレットペーパーの芯でできる双眼鏡
トイレットペーパーの芯で簡単な双眼鏡を作ってみましょう。
用意するもの
- トイレットペーパーの芯 2個
- カラーセロハン
- セロハンテープ
- 画用紙
- 両面テープ
- はさみ
作り方
1.トイレットペーパーの芯の両端にカラーセロハンを貼ります。(2個とも)
2.(1)の側面を画用紙などで巻きます。
3.芯の側面に両面テープを貼り、2つの芯をくっつければできあがりです。
できあがった双眼鏡を1歳児に覗いてもらいましょう。いつも見ている景色の色が変わるので、不思議に感じられそうですね。
カラーセロハンの色を変えると、さまざまな色が楽しめる双眼鏡を作ることができますよ。
パクパク人形
パクパクと口を動かす人形を紙コップで作ってみましょう。
用意するもの
- 折り紙(画用紙)
- 紙コップ
- シール(無くても可能)
- のり
- はさみ
作り方
1.紙コップの両サイドにハサミで切り込みを入れます。
2.切り込みを入れた部分から、紙コップを開き、底に折り目を入れます。
3.折り紙や画用紙で顔や体の部分に使うパーツを作ります。
4.(3)で作ったパーツを紙コップに張り付けていきます。
5.ペンや色鉛筆を使って動物の顔をかけばできあがりです。
この製作は保育士バンク!で公開している「パクパクお話する仲間たちを作ろう♪」の作り方を参考にしています。
さまざまな動物を作ってみたり、行事やイベントに合わせた人形を作ったりして、簡単な人形劇をやってみれば、子どもたちも喜んでくれるかもしれませんね。
参考記事:「パクパクお話する仲間たちを作ろう♪/保育士バンク!」
いないいないばあ
乳児が喜ぶいないいないばあができる手作りおもちゃを紹介します。
紙コップ
紙コップとビニール袋を使って簡単にいないいないばあを作ってみましょう。
<用意するもの>
- 紙コップ
- ビニール袋
- 曲がるストロー
- 画用紙またはシールなど
- キリ
- セロハンテープ
- カラーマジックペンなど
<作り方>
1.紙コップの底の中心部に、きりでストローが通るくらいの大きさの穴を1つあけます。
2.穴を開けたところから曲がるストローを通し、紙コップの内側に出てきたストローにビニール袋の口をつけます。このとき、空気が漏れないようにビニール袋の口の部分をテープでしっかり止めます。
3.紙コップにストローとつないだビニール袋を入れて、反対側のストローから息を吹き込みます。
4.空気がビニール袋に入ってきちんと膨らめばできあがりです。
この製作は、息を吹き込むことでしぼんでいたビニール袋が膨らんで、いないいないばあになる仕掛けになっています。
ビニール袋にマジックペンなどで動物の顔などをかいて、子どもたちにどんな絵が現れるか当てるクイズを出してみてもいいかもしれませんね。
牛乳パック
牛乳パックを使ったいないいないばあを紹介します。
絵をかいた画用紙を貼り牛乳パックを開くことで、いないいないばあをするおもちゃを作ることができます。
動画では男の子と女の子の笑顔になっていますが、変顔など少しアレンジを加えた絵を貼り付けると、子どもたちは面白がってくれるかもしれません。
手袋で簡単シアター人形
手袋とマジックテープを使って簡単なシアター人形を作ってみましょう。
指の部分にマジックテープを貼って、フェルトで作った人形を貼り付ければ手袋シアターのできあがりです。
手袋シアターを使って子どもたちに向けて歌ったり、ちょっとした劇を演じてみたりすれば、目で見て楽しむことができるでしょう。
また、壁にフェルトとマジックテープを貼って、1歳児が自分で触って遊べるような人形を作ってみてもいいかもしれませんね。
保育園で手作りおもちゃを取り入れて、1歳児と遊びを楽しもう
今回は、フェルトやボタン、牛乳パックなどの身近な素材を使った、1歳児向けの手作りおもちゃのアイデアを紹介しました。
1歳児はさまざまなものを目で見て楽しんだり、手を動かしたり音を聞いて喜んだりと、さまざま反応を見せるようになるでしょう。そのため、保育園では子どもの五感を刺激するような手作りおもちゃを作るといいかもしれません。
今回紹介した手作りおもちゃを使って、1歳児の子どもが楽しめる室内遊びや水遊びを行ってみてくださいね。