遊びの幅がこれまでよりも少しずつ広がり始める2歳児。2歳児の成長に合わせて手作りおもちゃを用意したいと考える、乳児クラスの保育士さんもいるのではないでしょうか。そこで今回は、牛乳パックやフェルトなど身近なもので簡単に作れる手作りおもちゃを紹介します。2歳児向けのおもちゃ製作もあるので子どもといっしょに取り組んでみましょう。
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■目次
2歳児向けの手作りおもちゃとは?
2歳児のなかは、好みがはっきりしたり、興味の幅が広がったりと、これまでよりも自我がしっかりと芽生え始めてくる子もいるかもしれません。2歳児の特徴や成長の様子、興味に合わせたおもちゃを用意したいですね。では、2歳児が好むおもちゃとはどのようなものなのでしょうか。
音が鳴るもの
音が鳴るおもちゃは、乳児クラスの子どもたちに喜ばれるおもちゃの一つなのではないでしょうか。ベビーマラカスやでんでん太鼓など、動かすことで音が鳴るものは、とても興味を示し喜んでくれるかもしれません。
手で扱えるもの
2歳児は、手を十分に動かせるものにも興味津々なのではないでしょうか。ティッシュやトイレットペーパーなど、家庭にあるあらゆるもので遊んでいるという声を、保護者から聞く保育士さんもいるでしょう。
単純なつくりのもの
迷路などのすこし複雑なものは、2歳児ではまだ遊び方を理解しにくいでしょう。「動かすと音がなる」「引っ張ると物がでてくる」など、シンプルなつくりをしたおもちゃが喜ばれそうです。
2歳児向けの廃材で作れるおもちゃ
ここからは、2歳児の特徴や興味に合わせた手作りおもちゃを紹介します。まずは、廃材で作ることができるおもちゃを考えてみました。
ペットボトルマラカス
用意するもの
・2本のペットボトル
・おはじき
・紐
・テープ
作り方
1.おはじきをペットボトルの中に入れます。
2.紐で2本のペットボトルをつなぎます。
3.紐をむすんだ箇所がとれないように、テープでしっかりと固定し、完成です。
遊び方や作るときのポイント
ペットボトルを振ることで、おはじき同士がぶつかる音や様子を楽しむおもちゃです。また、プリンカップや乳酸飲料など、他の容器でも作ることもできます。いろいろな容器を使用することで音が変わり、乳児クラスの子どもたちも違いを楽しむことができるでしょう。
ぽっとん落とし
用意するもの
・ペットボトル
・ペットボトルの蓋
・カラーテープやシール
・はさみ
・カッター
作り方
1.ペットボトルの側面にカッターを使い、四角い穴を開けます。
2.乳児が手を切ったりしないように、切り口をカラーテープをで補強しましょう。
3.四角い穴を口に見立て、シールを貼り目を作ります。
4.ペットボトルの蓋を2つ、テープで合わせて完成です。
遊び方や作るときのポイント
合わせたペットボトルの蓋を食べものに見立て、ペットボトルで作った動物や人形に食べさせるようにして遊びましょう。蓋を落としたときに「ぽっとん」と音がするため、乳児は喜んでくれそうです。
牛乳パックの積み木
用意するもの
・牛乳パック
・折り紙
・お米
・セロハンテープ
・はさみ
・ペン
作り方
1.牛乳パックの高さが14㎝になるように切ります。
2.切り口の四隅の角に切り込みを入れ、立方体になるように折り目をつけます。
3.その中にお米を入れ、立方体に形づくり、セロハンテープで固定します。
4.折り紙やペンを使い、自由に絵を描いて完成です。
遊び方や作るときのポイント
積み木をどこまで積み上げられるか挑戦してみたり、積み木を振って音が鳴るのを楽しんだりと遊び方もさまざまです。また、牛乳パックの中に入れるものはお米に限らず、おはじきやビーズでも代用できるでしょう。立方体だけではなくさまざまな形を作ることもできます。
2歳児向けの身近なもので作れるおもちゃ
ここでは身近なもので簡単に作れるおもちゃを紹介します。
磁石を使った魚釣り
用意するもの
・割りばし
・糸や紐
・フェルト
・ペン
・磁石
・テープ
・はさみ
・クリップ
作り方
1.割り箸の先端と紐を結びます。
2.その紐にテープを使い、磁石を固定し、釣り竿を作ります。
3.はさみでフェルトを魚の形に型取り、ペンで目や模様を描きます。
4.フェルト作った魚にクリップを付けると完成です。
遊び方や作るときのポイント
割り箸の釣り竿で、フェルトの魚を釣りあげて楽しみます。2歳児の場合、最初はうまく釣れないこともあるため、保育者といっしょに楽しむことからはじめてみましょう。いろいろな大きさの魚を作り、「大きいお魚を釣ってみよう!」など声をかければ、さらに興味がわくかもしれません。ただし、注意しなければならないのが、磁石やクリップの誤飲です。安全に遊べる環境を作りましょう。
無限ティッシュ
用意するもの
・空のティッシュ箱
・ティッシュの代わりになるガーゼやフェルト
・キリ
・テープ
作り方
1.ティッシュ箱の側面にキリを使い、穴を開けます。
2.数枚のガーゼの角を結び繋げます。
3.結んだガーゼの角をティッシュ箱の内側から出し固定すると完成です。
遊び方や作るときのポイント
ティッシュ箱につめたガーゼやフェルトを引っ張り遊びます。次から次へと飛び出してくるので、楽しんでくれそうですね。動画ではガーゼを使って紹介していますが、フェルトでも応用することができます。
ボタンつなぎおもちゃ
用意するもの
・フェルト
・ボタン
・糸
・針
・はさみ
作り方
1.フェルトを短冊形に切ります。
2.切ったフェルトの片端にボタンを縫い付けます。
3.フェルトのもう片端にボタンを通す穴を開けます。
4.これを数枚作り、完成です。
遊び方や作るときのポイント
フェルト同士を繋げて遊べば、遊びながらボタンのつけはずしに慣れることができそうです。
いろいろな色のフェルトを用意すれば、つなげた後もカラフルで、2歳児もわくわくするかもしれません。ボタンをホックに代えて応用することもできるでしょう。
ケチャップ水鉄砲
用意するもの
・ケチャップの容器
・ビニールテープ
・ペン
作り方
1.ケチャップの容器にビニールテープとペンを使い、絵や模様を描いて完成です。
遊び方や作るときのポイント
水鉄砲に水を入れ、容器を押して水を飛ばします。他の容器でも代用できますが、乳児たちの握力でも押せるように、できるかぎりやわらかいものを選びましょう。
2歳児向け手作りおもちゃ製作
ここでは乳児クラスの2歳児も製作できるおもちゃを紹介します。子どもの発想を生かしながらいっしょに作ってみましょう。
手乗りペット
用意するもの
・新聞紙
・折り紙
・はさみ
・のり
・セロハンテープ
・ペン
作り方
1.新聞紙を広げ、4分の1の大きさに切り、丸めます。
2.折り紙での作る動物の模様を切り取り、もう一枚の折り紙に貼り付けます。
3.その折り紙で丸めた新聞紙を包み、セロハンテープで固定します。
3.最後にペンで顔を描いて、完成です。
遊び方や作るときのポイント
手の上で転がしてみたり、ペットのようにいっしょにご飯を食べたりしてみましょう。ボールとしても使えるので、どこまで投げれられるかを競っても楽しいかもしれませんね。製作時は、丸める作業やペンを使って顔を描いたりするところを2歳児といっしょにやってみましょう。
ぷかぷかおさかな
用意するもの
・牛乳パック
・はさみ
・ペン
作り方
1.牛乳パックを魚の形に切り取ります。
2.ペンで魚の目やうろこを描いて、完成です。
遊び方や作るときのポイント
水の上にぷかぷかと浮かばせて遊んでみましょう。カップやおたまを使い、金魚すくいのように楽しむこともできそうですね。牛乳パック以外にもジュースのパックなど、飲み物が入っていたパックは水に強いので代用することができます。
2歳が喜ぶ手作りおもちゃのポイントは、「音が鳴るもの」や「手を動かせるもの」
乳児クラスの2歳児がは音が鳴るものや、手を使って遊べるおもちゃなど、シンプルで単純なつくりのおもちゃが楽しめそうです。「手作りとなると難しそう」と思う保育者の方もいるかもしれませんが、今回紹介したように、保育園でも簡単に製作できるものはあります。ぜひ、手作りおもちゃで子どもたちの遊びの幅を広げてあげましょう。