子どもの年齢に合う絵本の選び方。選ぶときのポイントや読み聞かせのコツ

保育園で読み聞かせをすることもあるでしょう。そのとき、子どもの年齢に合う絵本の選び方について知りたいと考える保育士さんもいるのではないでしょうか。今回は、0歳児から5歳児までの年齢別に絵本の選び方と選ぶときのポイント、読み聞かせのコツを紹介します。


3人の子どもに絵本を読む保育士 milatas/shutterstock.com

子どもにとって絵本とは

子どもにとって絵本とは道具のひとつかもしれませんが、脳を活性化させ子どもの成長を促す有効なアイテムです。

 

また、絵本の読み聞かせには、次のような効果が期待されています。

 

  • 表現力、想像力が豊かになる
  • 集中力、観察力がつく
  • 感情が豊かに育つ
  • 愛着関係を築ける
  • 学習習慣が身につく

 

近年ではスマートフォンの普及もあり、家庭であまり絵本を読まないという子どもも多いかもしれません。だからこそ、保育園では子どもの年齢に合った絵本を選び、朝の会や昼食前、昼寝の前など、積極的に絵本の時間を取り入れられるとよいですね。

絵本を選ぶときのポイント

保育園で子どもに絵本を読み聞かせるとき、どのようなポイントに視点をおいて絵本を選ぶとよいのでしょうか。

 

子どもと一緒に楽しめる絵本を選ぶ

 

絵本の読み聞かせは、子どもと保育士さんが感情を共有できる時間です。保育士さんが絵本に感情移入をして読むことができないと、子どもに絵本の感動を伝えることは難しいかもしれません。

 

保育士さん自身が感情移入をして夢中になって読めるような絵本を選ぶと、子どもは絵本の世界に入り込んで楽しめるでしょう。

 

子どもの年齢や成長過程に合わせる

 

子どもの年齢によって、読み聞かせに適している絵本は変わってくるでしょう。

 

文字数や絵の雰囲気、絵本の構成などが子どもの成長過程に沿っているか、絵本に記されている対象年齢に考慮して選ぶこともポイントの一つになります。

 

言葉の響きで選ぶ

 

絵本で使われている言葉が子どもにとって魅力的かどうかも、絵本を選ぶときのポイントです。美しい日本語が使われている絵本であれば、子どもの言葉を豊かに育む効果も期待できるでしょう。

 

また、使われている擬音語から心地よいリズムを感じることができれば、子どもも真似をして一緒に声を出してみたくなるかもしれません。

 

絵の雰囲気で選ぶ

 

絵本に描かれている絵は、子どもが好んで見てくれそうな雰囲気かどうかも選ぶときのポイントになります。

 

絵を見ただけで物語が伝わってくるような表現力の豊かな絵で描かれている絵本を選ぶと、子どもは想像力を働かせて絵本の世界を旅することができるでしょう。

【乳児向け】絵本の選び方

絵本を読む保育士と子ども milatas/shutterstock.com

0歳児から2歳児まで、年齢別に絵本の選び方をまとめました。

 

0歳児

 

0歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

色彩や形状がわかりやすい絵本

初めて与える絵本は、絵が太線で描かれているなど、絵が細かすぎず見やすいデザインの絵本を選ぶことがポイントです。まる、さんかく、しかくなどの形状や、赤青黄色などの色彩がはっきり描かれているような、色や形のわかりやすい絵本を選ぶようにするとよいでしょう。

 

0歳はまだ文字より絵のほうに興味を持つので、文字の無い絵本でも構いません。その場合は絵に合わせて話す言葉を考えながら、子どもに語りかけるように読みましょう。

厚手の絵本

0歳児は絵本が読み物だという認識をまだ持っていないかもしれません。そのため、絵本によってはビリビリと破ってしまうこともあるでしょう。

 

型抜き絵本のように厚手の紙質の絵本を用意すると、絵本の傷みがそれほど気にならないかもしれません。

子どもに語りかけて遊べる絵本

子どもと顔や身体をくっつけ合ったり、一緒にジャンプをしたり、絵本を活用して子どもとのコミュニケーションを楽しみましょう。

 

子どもに語りかけるように読み聞かせることは、子どもと信頼関係を育むきっかけになるかもしれません。

 

1歳児

 

1歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

擬音がたのしめる絵本

「ブーブー」「ワンワン」などの擬声語が使われている絵本は、1歳児の子どもも覚えやすく親しみやすいでしょう。

 

子どもは真似をして言葉を話そうとするので、言葉の練習にも繋がりそうです。

挨拶や生活習慣を正せる絵本

「ありがとう」「ごめんなさい」など挨拶の基本や昼寝を促すような絵本など、生活習慣を学べる内容を選ぶのはいかがでしょうか。

 

ほかにも、歯磨きが苦手な子どもには歯磨きが楽しくなるような絵本を活用するなど、絵本の力を借りて子どもが楽しみながら自然に身につくことが増えられるとよいですね。

食への興味を刺激する本

果物や野菜、デザートなど、美味しそうな食べ物の描かれている絵本は、子どもの食への関心を高めるきっかけになるかもしれません。

 

食べ物の名前も少しずつ覚えられるとよいですね。

身体を動かして遊びたくなる絵本

ジャンプをしたりしゃがんだり、体を横に揺らしたりと、子どもは身体を動かすことが大好きですよね。

 

絵を見ながら真似をして遊べる絵本も、1歳児の子どもが夢中になるでしょう。

自分で手にとり読みたくなるしかけ絵本

穴が空いていたり、ページの形が工夫されていたり、思わずページをめくりたくなるしかけ絵本は子どもの好奇心を刺激するでしょう。

 

展開を覚えていても子どもは繰り返し手に取り、次を予測しながらページをめくることができる絵本であれば、飽きずに楽しむことができそうですね。

 

2歳児

 

2歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

色に親しみを持てる絵本

赤青黄色など色に興味を持ち始める子どももいるでしょう。

 

色を覚えられるような内容やクレヨンを題材にした絵本などは、子どももよろこぶかもしれません。

やりたい気持ちを応援する絵本

まだ上手にできないことの多い2歳児ですが、自分でやりたいという気持ちが溢れることがあるかもしれません。

 

できた経験を分かち合えるような絵本で、子どものやる気の種を受け止めてあげましょう。

ユーモアに溢れた絵本

おもわず笑ってしまうような絵本は子どもの反応もよく、保育士さんも読んでいて楽しくなるのではないでしょうか。

 

子どものかわいいリアクションがたくさん見られそうですね。

自然への興味を刺激する絵本

活動範囲が広くなる2歳児は、外遊びを楽しみにしている子どもも多いでしょう。自然の風景を題材にしたような絵本を外遊びの前に見ると、子どもにとっては新たな発見ばかりの外遊びの予習になり学べることがあるかもしれません。

 

また、悪天候で外遊びを我慢しなければいけないときには、外遊びを楽しんだ気分になれるかもしれませんね。

イヤイヤ期向けの絵本

2歳児は自己主張が激しくなる時期なので、子どものイヤイヤ期に悩まされている保育士さんもいるでしょう。

 

イヤイヤばかり言っているとどうなるのかという内容で、子どもがイヤイヤと言いたくなくなるような絵本を活用すると、子どもの意識を正すきっかけに繋がるかもしれません。

【幼児向け】絵本の選び方

絵本を読む子ども Chikala/shutterstock.com

3歳児から5歳児まで、年齢別に絵本の選び方をまとめました。

 

3歳児

 

3歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

展開を予想したくなる絵本

言葉の幅が広がる3歳児には、思わず突っ込みたくなるような内容の絵本もよいでしょう。

 

ストーリーに疑問を抱いた子どもは、いろいろな言葉を投げかけてくるかもしれません。言葉のキャッチボールを楽しみましょう。

伝承的な絵本

桃太郎やかぐや姫など、日本古来から伝わる昔話や民話の良さを子どもに語り伝えましょう。

 

古き良き日本の時代背景を感じて、いつまでも子どもの心に残るかもしれません。

簡単な言葉遊びのできる絵本

言葉数が大幅に増える3歳児は、言葉のリズムで遊べるような絵本にも夢中になるようです。

 

しりとり遊びにちなんだ絵本の楽しさが分かるのも3歳くらいからでしょう。言葉遊びのできる絵本を通して、いろいろな言葉に興味を持つきっかけになるとよいですね。

分野に詳しくなれる絵本

乗り物や動物、植物など、特化したジャンルに詳しくなれるような絵本は、子どものもっと知りたいという気持ちを刺激してくれるでしょう。

 

子どもがどのような分野に興味をもっているのか気づけるきっかけになるかもしれません。

 

4歳児

 

4歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

感情移入できる絵本

絵本の主人公の気持ちになりきって、共に感動できる絵本を選ぶとよいかもしれません。

 

子ども自身が主人公の気持ちになることによって、かわいそうだと同情をしたり、よかったと胸をなでおろしたり、ストーリーに沿ってさまざまな感情を抱くことができるでしょう。

 

また、お化けが怖いと思えるような絵本も、子どもは好むようです。

想像の世界が広がる絵本

奇想天外なストーリー性のある絵本は、子どもをひきつけるでしょう。

 

冒険している気分に浸ったり、現実ではあり得ない世界に迷い込んだり、子どもの想像力を広げることができそうです。

赤ちゃんが生まれるストーリー性のある絵本

4歳児には妹や弟が生まれたという子どももいるでしょう。

 

お兄ちゃんお姉ちゃんだからがんばろうと思えるような絵本は、兄姉だという自覚を高めてくれるかもしれません。

キャラクターの絵本

子どもの好きなキャラクターが活躍する絵本も、子どもは興味をもって見るでしょう。

 

好きなキャラクターの呼びかけには、子どもたちも素直に言うことをきくかもしれませんね。

コミュニケーションが学べる絵本

生活のなかでどのようなことを我慢しないといけないのかや、人との関係を保つためのルールについて学べる絵本もよいでしょう。

 

友だち関係や親子関係、子どもと保育士との信頼関係が深まるような絵本にも注目したいですね。

 

5歳児

 

5歳児におすすめの絵本の選び方を紹介します。

夢のある絵本

5歳児には非日常的なファンタジーがテーマの絵本を選ぶとよいかもしれません。

 

子どもは想像力を働かせて絵本のなかから発想を飛ばし、独自の世界を楽しむことができるでしょう。

豊かな言葉遊びができる絵本

異口同音や逆さ言葉などのおもしろさに触れたり、リズムよく韻を踏んだりする絵本も楽しめるでしょう。

 

言葉の不思議に興味をもつことで、 国語力も身につきそうですね。

メッセージ性のある絵本

5歳児では絵本の伝えたいメッセージを、自分のこととして受け止める力も備わってくる頃でしょう。そのため、物事について深く考えさせれるような絵本に触れる時間を設けてもよいかもしれません。

 

平和について考えたり、家族の大切さに気づいたりと、絵本の力を借りて学ぶことができるとよいですね。

心を育む絵本

園のなかでは最年長だという自覚が持てるようになる5歳児には、登場人物の気持ちに寄り添って人を思いやる心を育むような絵本も魅力的です。

 

人に優しくなれるような題材の絵本を選ぶと、小さなクラスの子どもとの接し方にも変化が見られるかもしれませんね。

学べる絵本

数やひらがな、自然などについて楽しく学べる絵本も、5歳児の好奇心を刺激するでしょう。

 

物の性質や地図など、子どもは興味を持つとどんどん知識として吸収するので、絵本を通して様々な勉強ができそうですね。

子どもをひきつける読み聞かせのコツ

子どもが集中する読み聞かせのコツについてお伝えします。

 

事前に一度読み通す

 

話の流れを把握しておくために準備した絵本は一度目を通しておき、話の盛り上がりはどこかや誰のセリフかなどを事前に認識しておきましょう。

 

スムーズに読み聞かせができることで、子どもも絵本の世界に入りやすくなるかもしれません。

 

絵本の持ち方に注意する

 

子どもが見やすいように絵本を持つのが大前提ですが、絵を隠さないように持ち手を工夫しましょう。

 

内容によっては動かしながら読んだほうが楽しい場合もあるかもしれませんが、あまり絵本を動かしすぎると子どもの集中力を妨げてしまうかもしれません。

 

子どもが聞き取りやすいように読む

 

子ども全員に伝わるように、活舌よくゆっくり読むようにしましょう。声に抑揚をつけて読むように心がけるとよいかもしれません。

 

ただし大袈裟な表現をしすぎると絵本の良さを伝えられない場合もあるので、丁度よい加減で読むことが大切です。

 

絵本以外の言葉を発しない

 

絵本に書いていないセリフをつけ加えないようにしましょう。

 

絵本を読み聞かせながら子どもに感想を求めたり、途中でクイズや質問を投げかけたりすると、子どもの集中力が散漫してしまうかもしれません。

 

ページをめくるタイミングを意識する

 

ページをめくるタイミングは、早すぎても遅すぎても絵本の良さを半減させてしまうことがあるかもしれません。

 

できる限り事前に読み聞かせの練習をし、ページをめくるタイミングも気をつけるようにしましょう。

 

リクエストに応える

 

子どもはおもしろい、楽しいと感じた絵本は、何度も読んでほしいとリクエストをするでしょう。

 

同じ絵本でも子どもがもう一度見たいと望む場合は、可能な限り読んであげましょう。

子どもの成長に寄り添える絵本を選ぼう

今回は、子どもに用意する絵本の選び方を年齢別に紹介しました。

 

たくさんの絵本があるなかで子どもにどのような絵本を読み聞かせるとよいのか悩んだときは、長年愛されているロングセラーの絵本に注目をするのもよいかもしれません。

 

子どもの年齢に合った絵本を選んだあとは、絵本の良さが伝わるように、読み聞かせの方法を工夫することも大切なポイントです。子どもの成長過程に適している1冊を選び、保育士さんも子どもと一緒に絵本タイムを楽しみましょう。

 

絵本の読み聞かせが子どもにとって楽しみな時間になるような、一冊を選べるとよいですね。

 

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