夏にぴったりなモチーフを取り入れて、3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスで製作遊びを楽しみましょう。涼しげな風鈴やかき氷のほかにも、朝顔やひまわりといった植物など、夏を感じられる題材はさまざまありますよ。今回は、保育園の3歳児から5歳児の子どもたちと楽しめる、夏ならではの製作アイデアを紹介します。
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■目次
保育園の幼児クラスで夏の製作を楽しもう
暑さが厳しくなる夏の時期。室内遊びが多くなる保育園も多いかもしれません。
そんなときは、幼児クラスの子どもたちと「夏」をテーマにした製作に取り組んでみるのはいかがでしょうか。季節ならではの製作を楽しんで、暑い夏も元気に活動できるとよいですね。
3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスで行う夏の製作遊びには、年齢ごとに以下のねらいがあるようです。
- 3歳児:はさみやのりを使い、立体的な夏の風物詩の製作を楽しむ
- 4歳児:夏のイメージを膨らませながら、自分なりの表現を楽しむ
- 5歳児:製作を通して、夏ならではの食べ物や行事に親しむ
幼児クラスになると、はさみやのりなどを上手に使えるようになる子どもも出てくるでしょう。そこで、紙コップやペットボトルなど身近な素材を活用して、立体的なアイデアに挑戦してみるとよさそうです。
また、作品の完成形をイメージしながら、自分なりに飾りつけや色づかいなどを工夫して取り組む姿も見られるかもしれません。子どもが自由に表現を楽しめるよう、材料を豊富に用意しておきましょう。
製作を通して、子どもが夏祭りや七夕といった伝統行事に触れ、季節のイベントに関心をもつきっかけを作れるとよいですね。
ここからは、保育園で楽しめる夏にぴったりな製作遊びのアイデアを、花火や食べ物などのモチーフごとに分けて紹介します。
夏を楽しむ製作アイデア:七夕・風鈴
まずは、七夕や風鈴をモチーフにした幼児クラス向けの製作アイデアを紹介します。
七夕
七夕にぴったり星形ブーメラン
<用意するもの>
- 牛乳パック 1本
- アルミテープ(リボン)
- テープ
- はさみ
- ホチキス
<製作のポイント>
牛乳パックは厚みがありカットするには力が必要なため、年長向けのアイデアかもしれません。
3歳児や4歳児クラスで取り組む場合は、先生がいっしょにはさみを持ったり、あらかじめ切ったものを用意しておいたりと援助しましょう。
できあがったブーメランを飛ばして、子ども同士で飛距離を競うゲームをしてみると面白そうですね(詳しい作り方はこちら)
紙コップで作る七夕にちなんだ星のベル
<用意するもの>
- 紙コップ 2個
- モール
- 鈴
- 画用紙
- クレヨン
- はさみ
- キリ
- のり
- えんぴつ
<製作のポイント>
先生は、あらかじめキリで紙コップの底に穴をあけておきましょう。工程数が少なく簡単なので、3歳児クラスから取り組めそうです。
金色や銀色のシールなどで側面を飾りつければ、よりお星さまらしいキラキラした作品ができあがるでしょう。七夕の歌にあわせてベルを鳴らして、みんなで歌や合奏会を楽しんでみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙で作る七夕の笹の葉
<用意するもの>
- 折り紙(緑系) 1枚
- 折り紙(他の色) 数枚
- のり
<製作のポイント>
工程数は少ないものの、折り目となる目印が分かりづらいため、途中でつまずいてしまう子どもがいるかもしれません。先生はお手本を見せながら、一工程ずついっしょに進めていくようにしましょう。
一度折り方を覚えれば簡単なので、3歳児からチャレンジできそうです。できあがった笹の葉を大きな画用紙に貼りつけて、七夕の壁画製作を作ってみるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
風鈴
折り紙で作る立体的な風鈴
<用意するもの>
- 折り紙
- タコ糸
- ペン
- キリ
- パンチ
<製作のポイント>
折り紙を一度開いて、折り目に沿って折りなおす工程は、3歳児や4歳児には難しいかもしれません。
先生はお手本を見せながら子どもと同じペースで折ったり、できない子どもがいたら適宜サポートしたりしましょう。
紐に鈴を結びつけて音が鳴るようにアレンジすれば、本格的な風鈴に仕上がりそうですね。保育室に飾って、子どもたちと夏の風物詩を楽しみましょう。(詳しい作り方はこちら)
涼しげに泳ぐ金魚の風鈴
<用意するもの>
- マスキングテープ
- ペットボトル1本とふた1個
- アイロン
- タコ糸60cm㎝
- 鈴 1個
- はさみ
- パンチ
- カッター
- キリ
<製作のポイント>
マスキングテープを交互に重ねる作業は少し複雑なため、子どもたちに作り方を伝えながら一工程ずついっしょに進めるとよいかもしれません。
子どもたちがペットボトルを切ったり、アイロンを使ったりするのは危険なため、必要な工程は先生が事前に済ませておきましょう。(詳しい作り方はこちら)
夏を楽しむ製作アイデア:花火
次に、夏の花火をモチーフにした幼児クラス向けの製作アイデアを紹介します。
はじき絵花火
用意するもの
- 画用紙
- クレヨン
- 絵の具
製作のポイント
花火の絵をクレヨンで濃くかくと、上手く絵の具をはじくのできれいな仕上がりになるでしょう。また、水を多めに入れて絵の具を薄めておくのもポイントです。
絵をかいたり絵の具を塗ったりと簡単な作業が多いので、3歳児から取り組めるでしょう。模造紙などに絵をかいて、クラスで大きな花火の共同制作に挑戦してみるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
紙コップで作る立体花火
用意するもの
- 紙コップ
- 折り紙 3枚
- のり
- はさみ
製作のポイント
紙コップの側面を切る工程があるので、はさみを上手に使えるようになる4歳児からチャレンジしてみましょう。
紙コップの底に一番濃い色の折り紙を貼り、ふちに向かって薄くなるようにしていくと、花火の中心から外側に向かってグラデーションのようなきれいな模様ができあがります。
ランダムなデザインにしたりパターンのある模様を作ったりと、子どもたちの自由な発想を活かして個性的な花火を作ってみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
花火模様の扇子
用意するもの
- 色画用紙 2枚
- 割り箸
- セロハンテープ
- ビニールテープ
- クレヨンなど
製作のポイント
作り方が簡単ではさみを使う作業もないため、3歳児クラスを楽しめる目安としています。
動画では雫の模様をかいていますが、三角や四角、ハートなど自由にデザインし、子どもたちが自分なりの表現を楽しめるとよいですね。(詳しい作り方はこちら)
牛乳パックで作る花火模様のうちわ
用意するもの
- 牛乳パック 2個
- 割りばし 1本
- 画用紙(半径10cm) 2枚
- ヘアスプレー
- コンパス
- はさみ
- テープ
- ガムテープ
- 接着剤
製作のポイント
幼児クラスのなかには、コンパスをうまく使えない子どもがいるかもしれません。その場合は、先生が子どもといっしょにコンパスを持ってサポートしましょう。
ヘアスプレーでコーティングする際は、近くに子どもがいないことを確認し、屋外や窓の近くなど換気がしやすいところで行うことが大切です。
スクラッチ技法を応用すればさまざまなデザインのうちわを作れるので、花火以外にも夏らしいモチーフを取り入れてみてもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
夏を楽しむ製作アイデア:ひまわり・朝顔
次に、ひまわりや朝顔など、夏に咲く花をモチーフにした幼児クラス向けの製作アイデアを紹介します。
ひまわり
紙皿で作るひまわり
<用意するもの>
- 紙皿 1枚
- 茶色の折り紙
- 黄色のペン
- のり
- えんぴつ
- はさみ
<製作のポイント>
紙皿のふちを丸く切る工程は、3歳児にとって少し難しいかもしれないので、4歳児や5歳児クラスで作ってみましょう。
できあがった作品にキリで穴をあけてリボンを通せば、保育室の壁にかけて飾ることもできますよ。(詳しい作り方はこちら)
3枚の折り紙で作るひまわり
<用意するもの>
- 折り紙(黄) 1枚
- 折り紙(茶) 1枚
- 折り紙(緑) 1枚
<製作のポイント>
ひまわりの葉っぱ部分を作る工程は、作業が細かく少し複雑なため、年長向けの製作でしょう。
ただし、先生がお手本を見せながらフォローしたり、動画よりも少し大きめの画用紙を用いたりすれば、4歳児クラスでもチャレンジできるかもしれません。
子どもたちの作品を大きな画用紙にたくさん貼りつけて、夏らしいひまわり畑をテーマにした壁画製作にアレンジしてもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
朝顔
朝顔のメッセージカード
<用意するもの>
- 画用紙(15cm×25cmに切ったもの) 1枚
- 画用紙(17cm×27cmに切ったもの) 1枚
- 折り紙(お花用) 1枚
- 折り紙(緑) 1枚
- はさみ
- のり
<製作のポイント>
朝顔の折り方はそこまで難しくないため、幼児クラスの子どもなら一人で作り上げられるかもしれません。
カラフルな朝顔を活用して、日頃の感謝を伝えるメッセージカードや暑中見舞いなどを作ってみてくださいね。家族に向けて作ったり、保育園の友だち同士でプレゼント交換したりしてみましょう。(詳しい作り方はこちら)
コーヒーフィルターで作るにじみ絵朝顔
<用意するもの>
- コーヒーフィルター
- 水の入った紙コップ
- 画用紙
- えんぴつ
- はさみ
<製作のポイント>
にじみ絵の技法を応用すれば簡単に作れるので、3歳児からチャレンジできそうです。
製作の前に、朝顔を園外で観察したり図鑑で見たりして、子どもたちのイメージを膨らませてみましょう。子どもたちが自分なりのイメージをもとに、何色のペンを使えばよいか、どんな風に模様をかけばよいかなど、想像力を働かせて取り組めるとよいですね。(詳しい作り方はこちら)
夏を楽しむ製作アイデア:食べ物
最後に、夏の食べ物をモチーフにした幼児クラス向けの製作アイデアをまとめました。
アイス
フラワーペーパーでポンポンアイス作り
<用意するもの>
- 画用紙(オレンジ)
- フラワーペーパー(3色)
- ペン
- テープ
- はさみ
- 接着剤
<製作のポイント>
重ねたときに見栄えがよくなるよう、上に置くポンポンを小さめに作るのがポイントです。
トッピングとしてビーズやコットンボールを乗せてアレンジすれば、本物そっくりなアイスに仕上がるでしょう。
できあがったアイスクリームを活用して、アイス屋さんごっこに発展させるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
アイスキャンディー
<用意するもの>
- 折り紙
<製作のポイント>
折り進めるにつれて細かい作業が必要になるため、4歳児や5歳児向けの製作かもしれません。
ピンクやオレンジ、水色や黄色などさまざまな色を用いて、オリジナルフレーバーのキャンディーを作ってみましょう。
あとで紹介する折り紙かき氷といっしょに画用紙に貼りつけて、夏のひんやりとした食べ物をテーマにした壁画製作を作ってみるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙ソフトクリーム
<用意するもの>
- 折り紙
<製作のポイント>
複雑な折り方はなく簡単に作れるため、3歳児からチャレンジしてみましょう。
ソフトクリームにチョコレートソースやカラースプレーなどの絵をかき、オリジナルトッピングを楽しむのもよいですね。
できあがったソフトクリームを活用して、子どもたちとアイス屋さんごっこで遊んでみましょう。(詳しい作り方はこちら)
紙皿で作るスイカのカバン
用意するもの
- 紙皿
- 細く切った黒い画用紙
- 紐
- つまようじ
- 接着剤
- カッター
- のり
- 両面テープ
- パンチ
- ペン
製作のポイント
動画ではペーパークイリングを用いてスイカの種を作っていますが、細かい作業が必要なため難易度が高いかもしれません。
3歳児であればペンで直接お絵かきし、4歳児や5歳児の子どもであれば、先生といっしょにチャレンジしてみてもよいでしょう。
スイカのカバンをもってお散歩したり夏祭りに参加したりすれば、夏の気分を存分に味わえそうですね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙かき氷
用意するもの
- 折り紙
- はさみ
- ペン
製作のポイント
このかき氷製作は、1枚の折り紙を半分にして使うため、細かい工程が多くなっています。
クラスの状況を見て製作が難しそうであれば、少し大きめの折り紙を用いて行うとやりやすくなるでしょう。
好きなシロップの味をイメージしながら色づけをして、一人ひとりオリジナルのかき氷作りを楽しんでくださいね。
3歳児・4歳児・5歳児クラスで、夏らしいモチーフをテーマにした製作をしよう
今回は、3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスで楽しめる、夏の製作遊びのアイデアを紹介しました。
保育園の幼児クラスが行う夏の製作には、はさみやのりなどの道具を使って立体製作を楽しむことや、活動を通して季節の行事や風物詩に親しむねらいがあるようです。
幼児クラスの子どもたちは手先が器用になってくるため、少し難しいひまわりやかき氷の折り紙製作に挑戦してみましょう。また、花火模様のうちわや夏らしいペットボトル風鈴など、季節感のあるアイテムを手作りしてみるのもよいかもしれません。
製作遊びに夏ならではのモチーフを取り入れて、子どもたちが保育園ですごす夏を思い切り楽しめるとよいですね。
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