保育園での粘土遊び。ねらいや導入方法、作品のアイデアや取り入れるときのルール

保育園での粘土遊びについて知りたい保育士さんもいるでしょう。ねらいや何歳から行えるのかなどがわかれば、保育活動に取り入れやすくなるかもしれません。今回は、粘土遊びはいつから行えるのかや導入方法、作品を作るときのテーマのアイデアを紹介します。あわせて、粘土遊びをするときの約束やルールもまとめました。


カラー粘土 子ども2人

NadyaEugene/shutterstock.com

 

保育園での粘土遊びは何歳から?

感触遊びのひとつとして、保育園で粘土遊びをすることがあるでしょう。

粘土遊びは指先や手先を使う遊びなので、脳に良い刺激を与えるといわれているので、子どもの発想力や創造力、想像力や表現力を養うことができるかもしれません。

 

保育園では油粘土がよく使われますが、ほかにもカラー粘土や紙粘土、小麦粉粘土など、いろいろな種類の粘土があります。

 

粘土の種類によって、何歳からできるのか目安は異なるようです。

 

 

  • 油粘土:口に入れる心配のなくなる2歳児頃から
  • 紙粘土:乾燥すると固まってしまうので、3歳児頃から
  • 小麦粉粘土:保育士さんといっしょであれば0歳児から

 

 

紙粘土の場合は、保育士さんと子どもでいっしょに遊んだり、子どもの足形や手形を作るときに使用したりするとよいかもしれません。

 

小麦粉粘土を扱うときの注意点として、取り入れる前に必ず子どもにアレルギーがないか確認しましょう。小麦粉の粉などが飛んでアレルギー反応を起こす場合もあるので、対象の子だけ別の粘土ではなく、クラス全体で行わないようにすることが大切です。

 

このように、粘土遊びを保育園でいつから取り入れてよいのかは、粘土の種類によって違いがあるようです。

保育園で粘土遊びをするときの指導案の書き方

ここでは粘土遊びを行なうときの指導案の書き方やポイント、例文をお伝えします。

 

ねらい

 

保育園で粘土遊びをすることには、次のようなねらいがあるようです。

 

  • いろいろな形を作り、表現することを楽しむ
  • 材料や用具を使って、工夫したりイメージを膨らませたりする

 

粘土遊びを通して子どもにどのようなことを感じてもらいたいのかや、子どもの成長する要素などについてねらいを定めるとよいでしょう。

 

予想される子どもの姿

 

粘土遊びでは粘土の感触や臭いを嫌がったり、イメージ通りに粘土製作ができず諦めてしまったりと、さまざまな子どもの反応が見られるかもしれません。

 

粘土遊びをする子どもの様子をいろいろな角度から想像してかくとよいでしょう。

 

  • 粘土を伸ばしたりちぎったりしながら粘土の感触を楽しむ
  • 作りたい形を想像しながら取り組む

 

保育士の援助

 

子どもが粘土遊びに興味を持つよう、子どもの意欲を引き出せるような言葉がけをするようにしましょう。

 

  • 子どもの作った粘土の作品を、いっしょによろこぶ
  • 思うように作れず困っている子どもには、作る形のヒントを与えるなど助言をする

 

保育園で行う粘土遊びの方法

粘土で遊ぶ女の子

ucchie79/shutterstock.com

 

保育園で粘土遊びを取り入れるときには、主に2つの遊び方があります。

 

感触を楽しむ

 

0歳児から楽しめる、乳児向けの粘土遊びの方法です。

 

粘土をこねたりちぎったりしながら自由に遊んでみましょう。

 

小麦粉粘土の場合は遊びに入る前に小麦粉粘土を作る工程を見せ、子どもといっしょにサラサラとした小麦粉がねっとりとした感触に変化をする様子も楽しめるとよいですね。

 

テーマを決めて作品を作る

 

3歳から楽しめる、幼児向けの粘土遊びの方法です。

 

動物や食べ物などクラスで作るテーマを決め、テーマに沿って子どもが自由に作れるようにするとよいでしょう。

 

粘土遊びのあとは子どもの作品を並べて「お花屋さん」「お菓子やさん」など、お店屋さんごっこに発展させても楽しそうですね。

保育園で粘土遊びをするときの導入

粘土遊びが楽しくなるような導入の内容についてお伝えします。

 

絵本や図鑑を見せる

 

粘土遊びに入る前に、粘土が出てくる話や作品のテーマに沿った絵本を読み聞かせてみましょう。

 

乗り物や動物などの図鑑を見せることも、子どもの製作イメージを広げるきっかけにつながるかもしれません。

 

作るものの実物を見せる

 

例えば粘土で花をテーマに作るときには、製作の見本になるような花を用意しておくなど、テーマに沿った実物があると子どもはその実物に近づけようと創造力が働くかもしれません。

 

また、あらかじめ保育士さんが粘土で作った完成品を用意しておくと、子どもはどんなふうに作るとよいのか想像しやすくなるでしょう。

 

お絵かきや塗り絵遊びをする

 

粘土遊びに入る前にお絵かき遊びを楽しむことは、粘土で何をどのように作るとよいのか理解しやすいかもしれません。

 

紙粘土製作で仕上げに色を塗る場合には事前に塗り絵遊びもしておくと、どのような色彩の作品を作ろうとしているのか子どももイメージしやすいでしょう。

保育園で行う粘土遊びのアイデア

子どもが夢中になれる粘土遊びのアイデアを、テーマ別に紹介します。

 

食べ物を作ろう

ドーナツ

<用意するもの>

  • 油粘土
  • 粘土ベラ

 

<作り方>

1.油粘土を丸めて少し潰します。

2.(1)の中心に穴を開けるとできあがりです。

 

<製作のポイント>

穴を開けるときは粘土ベラを使うなど、道具を使うと作りやすいでしょう。

粘土ベラでギザギザ模様をつけても、おいしそうに仕上がりそうですね。

 

長く伸ばしてねじりパンにするなど、いろいろなパンを作ってみても楽しそうです。

りんご

<用意するもの>

  • 紙粘土
  • 木の枝
  • 絵の具(赤)

 

<作り方>

1.紙粘土を丸めます。

2.(1)にりんごのヘタに見立てた木の枝を刺します。

3.乾いたら絵の具で色を塗ります。

 

<製作のポイント>

自然物を使って作る、紙粘土製作です。

あらかじめ園外保育のときに木の枝を拾っておきましょう。

 

小麦粉粘土を使って保育士さんと一緒に作ると、0歳児から楽しめそうですね。

ケーキ

 

<用意するもの>

  • 紙粘土
  • ボールなどの入れ物
  • ゴム手袋
  • ホイップの袋
  • ゴムベラ
  • 牛乳パック
  • はさみ
  • ビーズなどの飾り付けができるもの
  • 絵の具

 

<製作のポイント>

紙粘土をといて作るホイップクリームがまるで本物のようなので、子どもも驚くかもしれません。

 

絵の具で色をつけたり、ビーズやどんぐりなどでデコレーションをしたり、おいしそうなケーキをたくさん作ってケーキ屋さんごっこに発展させてもよいでしょう。

 

動物を作ろう

 

粘土でいろいろな動物を作って、動物園ごっこをしても盛り上がりそうですね。

ウサギ

<用意するもの>

  • 小麦粉粘土
  • ぼたん

 

<作り方>

1.小麦粉粘土をウサギの顔・胴体・尾に見立てて、大中小3つ丸めます。

2.小麦粉粘土で長細い形をつくり、うさぎの耳に見立てます。

3.(1)と(2)で作った全てのパーツを繋げて、ウサギを作ります。

4.ウサギの顔の部分に、目に見立てたぼたんをつけるとできあがりです。

 

<製作のポイント>

小麦粉粘土のパーツを繋げるとき、接着部分に水を塗るとくっつきやすくなるかもしれません。

 

いろいろな色や大きさのぼたんを用意すると、さまざまな表情のうさぎが作れそうですね。

ゾウ

<用意するもの>

  • 油粘土
  • 粘土ベラ
  • ぼたん

 

<作り方>

1.油粘土でゾウの顔・耳・鼻・身体・尾・足・のパーツを作ります。

2.(1)のパーツを全て繋げて、ゾウの顔に目に見立てたぼたんをつけるとできあがりです。

 

<製作のポイント>

あらかじめゾウが出てくる絵本や図鑑を用意してゾウの特徴について調べる時間を設けると、ゾウに興味を持つきっかけになるかもしれません。

 

ゾウの鼻が長いことや耳が大きいことや尾が細いことなど、ゾウの特徴が分かると完成のイメージが作りやすくなるでしょう。

パンダ

<用意するもの>

  • 紙粘土
  • 絵の具(黒)
  • ペン

 

<作り方>

1.紙粘土でパンダの顔・目・鼻・身体・耳・手足のパーツを作ります。

2.(1)のパーツを全て繋げて、目の部分を作ります。

3.(2)が乾いたらパンダの黒い部分を絵の具で塗り、ペンで口をかくとできあがりです。

 

<製作のポイント>

事前に絵本などを見ながら、パンダの黒いパーツの部分を子どもといっしょに確認してみましょう。

 

粘土製作の前にパンダの塗り絵を導入すると、パンダのどの部分が黒いのか子どもも理解しやすいかもしれませんね。

 

カラー粘土で作ろう

 

もともと色のついている粘土を使って、カラフルな作品を作りましょう。

鉢の花

<用意するもの>

  • カラー粘土
  • 粘土ベラ

 

<作り方>

1.小さな器を植木鉢に見立てて、器の中にカラー粘土を入れます。

2.カラー粘土で茎と葉と花びらを作り、それぞれ繋げて花を作ります。

3.器に(2)の花を挿すとできあがりです。

 

<製作のポイント>

器の中につめるカラー粘土は土に見立てて茶色、茎と葉は緑色、花は赤や黄色など、使う粘土の色を考えながら製作しましょう。

 

事前に花の図鑑などを見ながら作りたい花を探すと、いろいろな花の名前に興味を持つきっかけにつながるかもしれませんね。

お姫様と王子様の城

<用意するもの>

  • カラー粘土
  • 粘土ベラ

 

<作り方>

1.カラー粘土で城の四角い壁や三角屋根、窓を作ります。

2.城の中心となる円柱型の壁と、とんがり屋根を作ります。

3.城の門を作り、(1)と(2)全てのパーツを繋げて城を作ります。

4.粘土ベラで城の屋根や壁に模様をつけるとできあがりです。

 

<製作のポイント>

あらかじめ城の絵本やイラストなどを用意しておくと、城の形をイメージしやすいかもしれません。

城のパーツを異なる色のカラー粘土で作ると、カラフルなお城に仕上がるでしょう。

 

パーツの形は子どものアイデア次第で、いろいろな城が作れそうですね。

 

贈り物・プレゼントを作ろう

 

ペン立て

 

<用意するもの>

  • 空き瓶
  • 麻紐(瓶全体を巻き付けられる量)
  • おはじき
  • ストーン(シールタイプのもの)、ジュエリーシールなど(100円ショップで購入できます)
  • 紙粘土
  • リボン(ビンの直径より10cm~15cmほどの長さ)
  • 木工用ボンド

 

<製作のポイント>

デコレーションは子どもの発想で、自由に仕上げるようにしましょう。

 

空き瓶を型にして紙粘土をくっつけるだけで作れるので、年少さんでも楽しく取り組めそうですね。

フォトフレーム

<用意するもの>

  • 紙粘土
  • 段ボール
  • どんぐり
  • ぼたん
  • 絵の具
  • 写真
  • 接着剤
  • リボン

 

あらかじめ保育士さんは段ボールでフォトフレームの枠を作り、壁掛け用に穴を開けてリボンを通しておきます。

写真は親御さんに用意してもらっても、保育園で撮影をして準備をしてもよいでしょう。

 

<作り方>

1.段ボールの枠の上に紙粘土を貼り合わせます。

2.(1)の紙粘土の上にどんぐりやぼたんを使って飾りをつけます。

3.(2)が乾いたら絵の具で色を塗ります。

4.仕上げに写真を枠の裏側から接着剤で貼るとできあがりです。

 

<製作のポイント>

ぼたんなどの細かいパーツを使わずに保育士さんといっしょに作ると、乳児でも楽しく取り組めそうですね。

母の日や父の日、敬老の日などに子どものかわいい写真を入れて仕上げると、贈り物としてよろこんでもらえるかもしれません。

マグネット

<用意するもの>

  • 紙粘土
  • クッキーの型
  • どんぐりやビーズなど
  • 磁石(丸くて平らなもの)
  • 接着剤

 

<作り方>

1.紙粘土を丸めたあと平らにして、クッキーの型で型抜きをします。

2.(1)にどんぐりやビーズなどを使ってデコレーションをします。

3.(2)が乾いたら絵の具で色を塗り、後ろに接着剤で磁石をつけるとできあがりです。

 

<製作のポイント>

いろいろな形のクッキーの型を用意すると、子どもは好きな形を見つけて夢中になって型抜き遊びをするかもしれませんね。

 

完成した磁石を使って、保育室のなかで磁石のつくところがあるか探してみるのも楽しそうです。

保育園で粘土遊びをするときの約束・ルール

保育園で粘土遊びをする際に、子どもに伝えることをまとめました。

 

粘土板の上で遊ぶ

 

粘土を直接机に置かずに、粘土板の上で粘土をこねたり潰したりして遊ぶよう子どもに教えましょう。

乳児クラスの場合は、あらかじめ机の上に新聞紙を敷きつめておくなどの配慮をすることが大切です。

 

いろいろな型が作れる粘土板もあるので、粘土板を使ってクッキーを作るなど粘土板を楽しく活用できるテーマにすると、子どもが粘土板を使うことに慣れるきっかけになるかもしれませんね。

 

粘土を口に入れない

 

子どもが粘土を口に入れたり食べたりしないよう注意しましょう。

粘土のなかでも小麦粉粘土は口に入れても安全なので、心配な場合は小麦粉で作った粘土を用意するとよさそうです。

 

ただし、使用前に必ずアレルギーの有無を確認することと、小麦粉粘土は使い終わったらその都度破棄して、常に新しい小麦粉粘土を使うようにしましょう。

 

粘土を投げたり落としたりしない

 

粘土は粘土版の上で遊ぶものだと教え、投げたり落としたりしないように子どもと約束をしましょう。

 

また、粘土を友だちに投げたりつけたりしないことも教え、もしも髪や服などに粘土がついてしまった場合は丁寧に取り除くようにします。

 

落ちてしまった粘土は拾う

 

床に落ちてしまった粘土は踏むことのないように、すぐに拾うように伝えましょう。

 

あらかじめ床に新聞紙を敷いておくと、直接床に粘土が落ちることなく、掃除もスムーズかもしれません。

粘土遊びを通して想像力と創造力を育もう

今回は粘土遊びについて紹介しました。


年齢によって油粘土や紙粘土、小麦粉粘土などをいつから使えるのかをきちんと知ったり、ねらいや粘土を扱うときの配慮点をきちんと明確にしたりすると指導案も書きやすくなるでしょう。

 

粘土それぞれの特徴だけでなく、段ボールや自然物などほかの素材と組み合わせることで、さまざまな作品作りに発展できそうですね。

3歳児まではあえて製作のテーマを設けずに子どもの好きなものを作るなど、年齢によって遊び方を変えると子どもの自由に製作したいという欲求を満たせるかもしれません。

 

粘土の独特の感触を楽しみながら、子どもの想像力や創造力を育むきっかけにつながるとよいですね。

 

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