保育園でできる自然物を使った製作タネが知りたい保育士さんもいるでしょう。春夏秋冬の自然物でオブジェなどを作り、保育室に飾ってもすてきですね。今回は、季節の自然物を取り入れた製作アイデアを紹介します。園外保育で製作に使えそうな材料を見つける度に、思わずワクワクするかもしれませんね。
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保育園の製作に使える自然物のモチーフ
保育園で製作活動をする際、画用紙や折り紙など身近な材料を使うことが多いでしょう。
保育園で育てた花や園外保育で見かける自然物を製作にプラスすることで、表現のイメージがより広がるかもしれません。
保育園で自然物を使った製作を行うことには、身近にある自然物を使った製作を楽しみながら季節の移り変わりを体感するというねらいがあるようです。
製作で使える自然物を、季節ごとにまとめました。
春のモチーフ
- さくら
- たんぽぽ
- クローバー
ポカポカ陽気の春は、草木が芽吹く季節です。
春に咲く花を子どもといっしょに探しながら散歩をしても楽しそうですね。
夏のモチーフ
- あさがお
- ひまわり
- 貝
夏の開花に向けて、子どもといっしょに保育園で花を育ててもよいでしょう。
一年で一番暑い季節なので、海の自然物を製作に取り入れてもよいですね。
秋のモチーフ
- どんぐり
- 紅葉
- 落ち葉
秋は製作に使える自然物がたくさん溢れています。
袋持参で園外保育に出掛け、製作に使えそうな木の実や枯れ葉などをたくさん集めておきましょう。
冬のモチーフ
- 雪
- 枯れ木
- 松ぼっくり
雪が降ったときには、雪を使った製作を取り入れてみてはいかがでしょうか。
外遊びのときに松ぼっくりが落ちていたら拾い集めておくと、素敵なオブジェが作れそうですね。
このように、さまざまな季節感溢れる自然物ですてきな製作を作ってみましょう。
春夏秋冬、それぞれの自然物を使った製作遊びを紹介します。
自然物を使った製作【春】
桜のモイストポプリ
用意するもの
- プラスチックケースまたは瓶
- 桜の花びら
- 塩
製作のポイント
桜の木を見つけたら、桜の花びらをたくさん集めておきましょう。
あらかじめ桜をきれいに洗ってキッチンペーパーのうえで乾かしておくと、清潔な状態で作れそうですね。
子どもといっしょにポプリを作って保育室に置くと、桜の香りが広がって春の雰囲気を楽しむことができますよ。
クローバーのしおり
用意するもの
- クローバー(2枚)
- 画用紙(2枚)
- 新聞紙
- 本(数冊)
- 大き目のセロハンテープ
- パンチ
- リボン
あらかじめ保育士さんは、画用紙をしおりの大きさに切っておきます。
作り方
1.1枚の画用紙にクローバーを2枚並べ、もう1枚の画用紙でクローバーを挟みます。
2.(1)の上下を新聞紙で挟み、本を数冊おもしにして丸一日置いておきます。
3.(2)のクローバーが押し花になったら、画用紙1枚にクローバー1枚を置きます。
4.(3)の画用紙の余白にクレヨンで絵をかきます。
5.大き目のセロハンテープでクローバーを貼りつけます。
6. 保育士さんが画用紙の余白にパンチで穴をあけ、リボンをつけるとできあがりです。
製作のポイント
園外保育のときにお気に入りのクローバーを探しておきましょう。
四つ葉のクローバーが見つかると嬉しいですね。
(2)の工程はグループごとにまとめて共同作業にしてもよいかもしれません。
綿毛のドライフラワー
用意するもの
- たんぽぽの綿毛
- ヘアースプレー
- 透明容器
- フラワーペーパー
- 折り紙(パステルカラー数色)
あらかじめ保育士さんは、たんぽぽの綿毛をヘアースプレーで固めておきます。
透明容器は綿毛を入れられるように、口の大きなものを用意します。
フラワーペーパーは適当な大きさに切りましょう。
作り方
1.ヘアースプレーで固めた綿毛を、フラワーペーパーでそっと包みます。
2.いろいろな色の折り紙をちぎります。
3.透明容器に(1)と(2)を入れるとできあがりです。
製作のポイント
園外保育でまんまるの綿毛を見つけたら、崩れないようにそっと集めておきます。
スプレーを吹きかけるときは綿毛から距離を保ってスプレーをすると、綿毛が飛びにくくなりそうです。
子どもの好きな色のフラワーペーパーや折り紙を選んだり、透明容器に好きなシールを貼ったりして、子どもの自由な発想を取り入れながら作ってみましょう。
自然物を使った製作【夏】
あさがおのうちわ
用意するもの
- あさがお
- 画用紙(2枚)
- 新聞紙
- 本(数冊)
- うちわ
- クレヨン
- 大き目のセロハンテープ
- のり
あらかじめ保育士さんは、あさがおのガクの部分を取り除いておきます。
作り方
1.画用紙にあさがおを並べ、もう1枚の画用紙で挟みます。
2.(1)を新聞紙で上下挟み、本を数冊おもしにして丸一日置いておきます。
3.押し花になったあさがおの花びらを画用紙からはがし、うちわにのりで貼ります。
4.(3)の余白にクレヨンで自由に絵をかきます。
5.大き目の透明セロテープであさがおを貼り付けるとできあがりです。
製作のポイント
あらかじめ保育園であさがおを育てておきましょう。
みんなで作ったあさがおで作るうちわに、子どもたちは愛着がもてるかもしれません。
保育園の夏祭り行事に向けて、うちわの製作をしてもよいですね。
アルファベットの種アート
用意するもの
- ひまわりの種
- 画用紙(パステルカラー)
- 鉛筆
- クレヨン
- のり
作り方
1.画用紙に鉛筆で好きなアルファベットをかきます。
2.ひまわりの種をアルファベットの形に沿って並べます。
3.(2)の種をのりで貼り、画用紙の余白にクレヨンで自由に絵をかくとできあがりです。
製作のポイント
あらかじめ保育士さんがアルファベットの下書きをかいておくと、3歳児から楽しめるかもしれません。
アルファベットに親しみながら、ABCを楽しく覚えるきっかけになりそうですね。
ひまわりの種の部分を種アートで表現して、花びらをクレヨンでかいて仕上げてもすてきかもしれませんね。
貝のペン立て
用意するもの
- 空き瓶
- 紙粘土
- 貝
- 絵の具
- 筆
作り方
1.空き瓶の周りに紙粘土をつけます。
2.(1)の紙粘土に貝をたくさん埋め込みます。
3.(2)を乾燥させて乾いてから、絵の具で色を塗るとできあがりです。
製作のポイント
はさみを使わない製作なので、保育士さんがいっしょに作れば1歳児からでも楽しめそうですね。
乳児クラスの場合は、フィンガーペイントで色つけしてもよいでしょう。
動画を参考に、夏らしいすてきなペン立てを作ってみてくださいね。
参考動画:【制作遊び】紙粘土で簡単!プレゼント工作 おしゃれなペン立て/保育士バンク!
自然物を使った製作【秋】
もみじ灯篭
用意するもの
- もみじ
- 飲料パック(1000ml)
- 花紙(白)
- はさみ
- のり
- セロハンテープ
- 電池式ライト
作り方
1.飲料パックを広げ、底の部分と飲み口部分を切って四角い形にします。
2.はさみを使って飲料パックの4面を四角形に切り抜き、枠をつくります。
3.飲料パックの枠に花紙を貼ったら裏返します。
4.もみじを飲料パックの枠の内側に貼りつけます。
5.飲料パックをもみじが外側になるよう四角柱の形にして、セロハンテープで固定します。
6.点灯している電池式ライトの上にかぶせたら、できあがりです。
製作のポイント
園外保育できれいなもみじをたくさん集めたら、動画を参考に灯篭を作って保育室に明かりを灯してみましょう。
500mlの小さな飲料パックでもつくり、大小並べて灯してもすてきかもしれませんね。
参考動画:さあ、秋の夜長に明かりを灯そう。もみじ灯篭/保育士バンク!
ふくろうのオブジェ
用意するもの
- 牛乳パック(500ml)
- 画用紙(1枚)
- 絵の具(数色)
- ストロー
- 落ち葉(適量)
- のり
- はさみ
- ペン
あらかじめ保育士さんは牛乳パックを一度解体し、内側が表になるように用意をしておきましょう。
作り方
1.画用紙に絵の具を垂らし、絵の具をストローで吹きかけます。
2.(1)の絵の具を乾かしたら、はさみでふくろうの形に切って顔をかきます。
3.落ち葉にのりを塗り、(2)の画用紙に貼りつけます。
4.(3)を牛乳パックの側面にのりで貼るとできあがりです。
製作のポイント
園外保育のときに落ち葉をたくさん集めておきましょう。
イチョウをふくろうの耳の部分に貼ったり、牛乳パックの余白にクレヨンで自由に絵をかいたりして仕上げてもすてきですね。
動画を参考にかわいいふくろうのオブジェを作り、保育室に飾ってみましょう。
参考動画:落ち葉を貼り付けて秋のお絵かき♪葉っぱでフクロウ/保育士バンク!
紅葉のリース
用意するもの
- 紅葉
- 新聞紙
- 包装紙
- のり
- リボン
作り方
1.新聞紙を細長く丸めてリースを作り、包装紙でくるみます。
2.(1)のリースにリボンを巻きつけます。
3.紅葉をリースの周りにのりで貼ると、できあがりです。
製作のポイント
あらかじめ園外保育のときに、きれいな紅葉をたくさん集めておきましょう。
どんぐりなどの木の実を、紅葉といっしょにリースにつけて仕上げてもよいですね。
紅葉などがはがれそうなところは、保育士さんが接着剤で補強しましょう。
自然物を使った製作【冬】
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雪だるま
用意するもの
- 雪
- 水
- ビー玉
- 人参
- きゅうり
- バケツ
- スコップ
作り方
1.雪玉を大小2つ作り、小さな雪玉を大きな雪玉の上に重ねます。
2.ビー玉を目に、人参を鼻に、きゅうりを口に見立てて大きな雪玉に埋め込みます。
3.バケツを帽子に、スコップを手に見立てて雪玉に埋め込むとできあがりです。
製作のポイント
雪玉が固まりにくいときは、水を少量足すとよいでしょう。
最初に手で小さな雪玉を作ってから雪の上を転がし、少しずつ大きな丸い雪玉に仕上げると雪玉が崩れにくいかもしれません。
みかんを雪だるまのボタンに見立てるなど使う材料を工夫しながら、子ども同士で協力し合って作ると盛り上がりそうです。
木の枝ツリー
用意するもの
- 木の枝
- 紙粘土
- 毛糸
- リボン
作り方
1.紙粘土でツリーの土台となる三角柱を作ります。
2.木の枝を横にして、紙粘土の上から短い順に差し込みます。
3.(2)が乾いたら毛糸やリボンで飾りつけをすると、できあがりです。
製作のポイント
園外保育でいろいろな長さの木の枝をたくさん集めておきましょう。
紙粘土で星を作り、ツリーの上につけてもすてきですね。
折り紙でオーナメントを作ってツリーに飾るなど、いろいろなアレンジが楽しめそうです。
まつぼっくりのけん玉
用意するもの
- 松ぼっくり(1個)
- タコ糸(70cm 1本)
- 紙コップ(3個)
- トイレットペーパーの芯(1個)
- 折り紙
- テープ
- はさみ
製作のポイント
日本の伝統の遊び道具、けん玉を作ってみましょう。
タコ糸を結んだり紙コップの底をはさみで切ったりする工程は難しいので、5歳児くらいから挑戦してみるといいかもしれません。
仕上げに折り紙を使って装飾し、子ども一人ひとりの個性溢れる松ぼっくりけん玉を製作してみてくださいね。
自然物を活用して季節感溢れる製作をしよう
保育園で育てた花や園外保育で見つけた身近な自然物を使って、ポプリやドライフラワー、オブジェなど、いろいろな製作に発展できそうです。
自分で育てたり見つけたりした自然物を活用した製作に、子どもは愛着が沸くことでしょう。
春夏秋冬の自然物を使った製作を楽しみながら、日本の季節の移り変わりを体感してみてはいかがでしょうか。