アイスクリームの日とは、アイスを広めることを目的として1964年に制定された記念日です。保育園では、なぜ5月9日なのか由来を伝えたり子どもたちとアイスクリームにまつわる製作を楽しんだりすることもあるでしょう。今回は、アイスクリームの日の概要や子どもたちへの伝え方、過ごし方のアイデアを紹介します。

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■目次
アイスクリームの日とは
アイスクリームの日とは、アイスクリームを多くの人に親しんでもらうことを目的として制定された記念日です。
東京オリンピックが開催された1964年、東京アイスクリーム協会(現在の一般社団法人日本アイスクリーム協会)が、だんだんと暑くなる連休明けの5月9日にアイスクリームの記念イベントを開催したのが由来のようです。
その際、さまざまな施設へアイスクリームのプレゼントを同時に行ったとされています。
以来、毎年5月9日には全国各地でアイスクリームにちなんだイべントが行われています。
保育園でアイスクリームの日を行事として取り入れる場合、どのようなことをすればよいのでしょうか。
ここからは、子どもたちへの伝え方や過ごし方のアイデアを紹介します。
保育園でのアイスクリームの日の伝え方
保育園の子どもたちに、アイスクリームの日とはどのようなものか由来などを伝えるときの例を紹介します。
由来
以下のように子どもにわかりやすい言葉で、由来について伝えてみましょう。
「みんなはアイスクリームって好きかな?だんだん暑くなってくると食べたくなるよね。
そんなアイスクリームには、『アイスクリームの日』っていう記念日があるんだよ。
今よりずっと前の1964年に、東京でオリンピックが開かれたことがあったんだ。その年の5月9日に、『アイスクリームを食べましょう』って、いろんな人にアイスを配ったんだって。
そのことがきっかけでアイスクリームの日を作って、今も毎年5月9日にはアイスクリームのイベントがいろんなところで行われているんだ。」
話すときは、子どもの年齢に応じて簡単な言葉を選ぶなど、伝え方を工夫するとよいかもしれません。
今と昔のアイスクリームの違い
由来に加えて、以下のような今と昔のアイスクリームの違いを話すのもおもしろいかもしれません。
- 日本での最初のアイスクリームは、氷と塩で作られていて、甘くなかったこと
- 昔は「アイスクリン」と呼ばれていたこと
- 昔は今よりも値段がとても高く、アイスクリームは高級な食べ物だったこと
子どもたちがアイスクリームに親しみ、その後の製作やゲームに対して意欲が湧くような話ができるとよいですね。
【乳児向け製作】アイスクリームの日の過ごし方
ここからは、アイスクリームの日とは何かを説明したあとの、過ごし方の例を紹介します。
まずは、0歳児・1歳児・2歳児の乳児クラスで楽しめるアイスクリームの製作アイデアを見ていきましょう。
指スタンプのアイスクリーム
指スタンプでアイスクリームのトッピングを表現する製作アイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具
- 新聞紙
- のり
- はさみ
- 手拭きタオル
作り方
1.画用紙をアイスクリームとコーンの形に切り取り、のりで貼り合わせます。
2.机に新聞紙を敷いてから、子どもの指に絵の具をつけます。
3.(1)のアイスクリームの部分に、自由に指スタンプをしてできあがりです。
アイスクリームの台紙は保育士さんが作っておきます。
0歳児と指スタンプを行う場合は、子どもを抱っこしてやさしく手を添えながら行うとよいでしょう。1歳児・2歳児は自由にスタンプができるよう、さまざまな色の絵の具を用意しておくとよいかもしれません。
タオルのふわふわアイスクリーム
タオルを巻いて作る、ふわふわのアイスクリームのアイデアです。
用意するもの
- タオルハンカチ
- ハンカチ
- ティッシュペーパー
- アイスカップなどの空き容器
- 両面テープ
作り方
【コーン】
1.茶色いタオルハンカチの、下の左右の角を中央に向けて折り込みます。
2.くるくると巻き、コーンのような形に整えます。
3.巻き終わりを両面テープでとめます。
4.上部分の縁を内側に折り込み、中にティッシュを詰めて膨らませたらできあがりです。
【ソフトクリーム】
1.白やピンク色のハンカチを、三角形に折ります。
2.下から谷折り、山折り、谷折りとくり返し、段々になるように折ります。
3.(2)を端から巻いていき、巻き終わりを両面テープでとめます。
4.形を整えてからコーンに差し込めば、ソフトクリームのできあがりです。
【カップアイス】
1.好きな色のハンカチタオルの中央に、丸めたティッシュを載せます。
2.ティッシュを包むようにしてハンカチタオルを丸め、空き容器に入れたらできあがりです。
製作のポイント
ハンカチの色によって、バニラやいちご味、メロン味などさまざまなフレーバーを表現できるため、いろいろな色や模様のハンカチを用意するとよいかもしれません。ハンカチを折ったり丸めたりする工程は、1歳児や2歳児と楽しめるでしょう。
たくさんのアイスクリームができたら、おもちゃとして使ったり、アイス屋さんの見立て遊びに活用したりすると盛り上がりそうですね。
シールで飾るカラフルアイスクリーム
シール貼りでデコレーションをする、カラフルなアイスクリームの製作アイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- 折り紙
- シール
- クレヨン
- のり
- はさみ
作り方
1.画用紙をアイスクリームとコーンの形に切り取ります。
2.アイスクリームの部分に、カラーシールを貼ってデコレーションします。
3.コーンの部分に、クレヨンで模様をかきます。
4.アイスクリームとコーンをのりで貼り合わせてできあがりです。
製作のポイント
アイスクリームやコーンの台紙は、あらかじめ保育士さんが準備しておきます。
カラーの丸シールだけでなく星型やハート型など、いろいろな種類のシールを用意すれば、子どもたちが自由に貼るのを楽しめるかもしれません。
シールを口に入れないよう、注意しながら援助しましょう。
【幼児向け製作】アイスクリームの日の過ごし方
次に、3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスで楽しめるアイスクリームの折り紙やおもちゃ製作を紹介します。
折り紙のソフトクリーム
折り紙で作るソフトクリームの製作アイデアです。
用意するもの
- 折り紙
製作のポイント
ソフトクリームの段を作る工程は、子どもにとって幅の目安がわかりにくく難しいかもしれないため、保育士さんが折り目の印をペンでかくとよいでしょう。
折り紙ができあがったら、クレヨンを使ってコーンに網目模様をかいたり、ソフトクリームにカラースプレーのトッピングをかいたりすると、よりかわいらしく仕上がりますよ。(詳しい説明はこちら)
ポンポンアイスクリーム
フラワーペーパーで作ったポンポンを、アイスクリームに見立てる製作アイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- フラワーペーパー
- ペン
- テープ
- 接着剤または両面テープ
- はさみ
製作のポイント
ポンポンの台紙は保育士さんが準備しておき、開いて丸くする工程を子どもがやるようにしましょう。
色や大きさの異なるポンポンを作れば、カラフルな2段や3段のアイスクリームを表現できますね。
仕上げにコットンボールなどを飾りつければ、よりかわいらしくなりそうです。(詳しい説明はこちら)
アイスクリームけん玉
アイスクリーム型のけん玉を手作りして、みんなで遊んでみましょう。
用意するもの
- 画用紙
- 折り紙
- カプセルトイの空き容器(ない場合は新聞紙を丸め、テープで包んだものでも可)
- 裏面がシールになっているフェルト(ない場合はフェルトと両面テープでも可)
- クレヨン
- タコ糸
- テープ
- のり
- はさみ
- コンパス
作り方
1.画用紙にコンパスで円をかいて切り取り、円の中心に向かって1ヶ所直線の切り込みを入れます。
2.(1)を円錐形になるように巻き、コーンの形に整えてからテープでとめます。
3.黄土色の折り紙に、クレヨンで網目模様をかきます。
4.(3)の折り紙を、コーンに巻くようにしてのりで貼ります。
5.コーンの下部分と、カプセルトイの空き容器をタコ糸でつなぐようにしてテープでとめます。
6.シールのついたフェルトを、カプセルトイの大きさにあわせて円形に切り取ります。
7.カプセルトイの空き容器をフェルトで包むようにして貼ればできあがりです。
製作のポイント
保育士さんは、事前にコーンの台紙やカプセルトイの空き容器に貼るフェルトを切り取っておきましょう。
フェルトの端に数カ所小さな切り込みを入れておくと、丸みに沿って貼りやすくなりますよ。コーンの口の広さやタコ糸の長さによってけん玉の難易度が変わるので、子どもの年齢にあわせて調節するとよいですね。
【ゲーム・遊び】アイスクリームの日の過ごし方

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アイスクリームの日とはどのような日なのか説明したあとは、イベントにちなんだゲームなどを楽しみましょう。最後に、保育園でできる遊びのアイデアを紹介します。
アイスクリーム屋さん遊び
先ほど紹介したアイスクリームの製作物を使って、アイスクリーム屋さんのごっこ遊びをしてみましょう。
用意するもの
- アイスクリームの製作物
遊び方
1.いろいろなフレーバーのアイスクリームを用意します。
2.子どもたちを、店員さん役とお客さん役のグループに分けます。
3.お客さんはどんな味のアイスがよいか注文し、店員はそれに応じてアイスを準備して渡します。
4.役割を交代しながら遊びを続けます。
遊ぶときのポイント
ごっこ遊びを楽しむ前に、ダンボールでアイスクリーム屋さんの台や看板を作ったり、店員さんのエプロンを作ったりするとより本格的な雰囲気が出せるかもしれません。
乳児クラスでは保育士さんが店員役になり、子どもたちにアイスクリームを渡しても楽しめそうですね。幼児クラスでは、子どもたちが話し合って役割分担や必要なものの準備を進められるよう援助するとよいでしょう。
アイスクリームタワーゲーム
アイスクリーム型のおもちゃを何個積めるか挑戦する、幼児向けのゲームアイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- 折り紙
- ティッシュペーパー
- テープ
- はさみ
遊び方
1.丸めたティッシュペーパーを包むようにして折り紙を巻いてテープで留めます。
2.(1)を子ども一人につき5個ほど作ります。
3.三角形にカットした画用紙を丸めてテープでとめ、端を切ってコーンを作ったらゲームの準備は完了です。
4.机のうえにアイスを並べ、3~5人ずつの子どもが机の前に出てコーンを持ちます。
5.保育士さんの「よーい、ドン!」のかけ声とともに、アイスクリームをコーンに積んでいきます。
6.制限時間内に、多く積めた子どもの勝ちです。
遊ぶときのポイント
アイスクリーム分はまん丸よりも少し平たく作っておくと、積みやすくなるでしょう。
アイスを積む作業は、全身のバランスをとる必要があり少し難しいので、その分勝負が白熱するかもしれません。
子どもの年齢によって、制限時間を30秒や1分などに調整するとよいですね。
アイスクリームリレー
アイスクリームに見立てた風船をリレーするゲームのアイデアです。
用意するもの
- 画用紙
- 風船
- テープ
- はさみ
遊び方
1.クラスのなかで、人数が4人~6人ごとのチームを作ります。
2.黄土色または黄色の画用紙で、チーム数に応じた個数のコーンを作ります。
3.チーム数に応じて風船を用意し、膨らませます。
4.スタート地点と折り返し地点を決め、子どもたちにたどり方を説明します。
5.チームの第一走者が、コーンの上に風船を載せてスタート地点に立ちます。
6.保育士さんのかけ声に合わせてスタートし、アイスクリームを落とさないように走ります。
7.折り返し地点を回ってスタート地点に戻り、次の子どもに風船とコーンを渡してバトンタッチします。
8.(6)と(7)を繰り返し、一番早く全員がゴールしたチームが勝ちです。
遊ぶときのポイント
チーム分けとコーンなどの準備は保育士さんがしておきましょう。途中で風船を落としたらもう一度スタート地点からやり直すなど、あらかじめルールを決めておくとスムーズにリレーが進められるかもしれません。
乳児クラスで行う場合は、風船をボールに変更して行うとバランスがとりやすいでしょう。リレーのルールを理解するのは難しいかもしれないので、子どもが手に持ったコーンに保育士さんがアイスを置き、別の保育士さんへと運ぶ遊び方にアレンジしてもおもしろそうですね。
アイスクリームの日とは何か知り、保育園の子どもたちと楽しく過ごそう
今回は、アイスクリームの日とは何かや、年齢ごとに楽しめる製作やゲームのアイデアを紹介しました。
アイスクリームにちなんだ話をしてから活動に入るようにすると、子どもがより興味を持って取り組めるかもしれません。
製作では、アイスクリームのデコレーションを自由にできるよう工夫すれば、オリジナリティーのある作品ができあがりそうです。
また、ゲームは子どもの年齢によってやり方をアレンジして、さらに盛り上げてみましょう。
いろいろなアイデアを取り入れてアイスクリームの日に親しみをもつきっかけを作り、夏らしい季節感のある活動ができるとよいですね。