サーキット遊びに活用できる運動遊びの種類を知りたい保育士さんもいるでしょう。マットやトンネルなどさまざまな道具を取り入れれば、子どもが夢中になる楽しいコースを作れるかもしれません。今回は、保育園で行うサーキット遊びについて、乳児クラスと幼児クラスが楽しめるアイデアや遊び方を年齢別にまとめました。
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保育園で楽しめるサーキット遊びとは
サーキット遊びとは、さまざまな道具をコースに並べ、周回しながら運動をする活動です。
ジャンプをしたり、くぐったり、よじ登ったりと、あらゆる運動ができるので、外に遊びに行けなくなった日でも室内で楽しく体を動かすことができるでしょう。
マットや跳び箱などいろいろな道具を活用すれば、子どもが夢中になるサーキット遊びのコースを作ることができるので、挑戦してみてくださいね。
なお、サーキット遊びを始める前には十分なスペースを確保し、子どもが踏んでしまいそうな玩具など、危険につながるものをコース上に置かないよう注意が必要です。
【乳児向け】サーキット遊びの種類9選
乳児クラスでは、やわらかいボールなどを取り入れるとよさそうです。
転落の危険がある箇所にはあらかじめマットを敷き、保育士さんが子どものそばについていつでもフォローできる態勢を整えながら活動するとよいでしょう。
サーキット遊びとして活用できる、0歳児、1歳児、2歳児向けのアイデアを紹介します。
0歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
マットでゴロン
運動用マットを敷き、その上にゴロンと横になりましょう。
保育士さんもいっしょに寝転がれば、子どもも真似をして同じ動きをするかもしれません。
寝転がったまま足をバタバタさせたり、保育士さんが子どもの体を支えてゴロゴロと転がせたり、子どもの成長に合わせていろいろな運動ができそうですね。
マットのトンネル
丸めたマットにフープを数本くぐらせて開かないように固定し、トンネルを作ります。
進む方向を決めて、子どもに入り口から出口までハイハイで進んでもらいましょう。
保育士さんがタンバリンや人形を使って、「こっちだよ。」「おいで。」などと声をかければ、子どもは出口へ向かってスムーズに進むことができるかもしれませんね。
ボールプール
ビニールプールの中に複数のやわらかいボールや風船を入れ、子どもが中に入って遊べるようにします。
風船を子どもの上から降らせたり、プールをお風呂に見立ててボールをジャブジャブかきまぜたりしてみましょう。
いろいろな色の風船やボールを用いると、子どもが色に興味を持つきっかけになるかもしれませんね。
1歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
フープのトンネル
保育士さんがフープを床につけて縦に持ち、子どもが輪の中をくぐり抜けます。
以前はハイハイだった子どもが立ったままくぐれるようになるなど、活動を通して成長を感じられるかもしれません。
複数のフープにビニールやシーツなどを繋げて、長いトンネルをつくっても楽しめそうですね。
マットの滑り台
マットを丸めて縄跳びで固定させ、その上からもう1枚のマットをかぶせて滑り台を作ります。
上まで登ったら保育士さんが子どもの体を支え、お尻で滑り降りてみましょう。
滑り台の高さは変えられるので、子どもの成長に合わせて調節するとよさそうですね。
新聞紙のプール
細かくちぎったりクシャクシャにまるめたりした新聞紙を、ビニールプールの中に入れましょう。
やわらかいボールもいっしょに沈め、プールの中に隠れたボールを探して遊ぶと楽しいかもしれません。
「赤いボールはどこでしょう。」などと色を指定すると、子どもが色を覚えるきっかけにもつながりそうですね。
2歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
ダンボールの道
ダンボールを細くカットし、長くつなげて道を作りしょう。
バランスをとりながら、道の上から落ちないように歩きます。
いろいろな太さの道を作り、少しずつ細い道に挑戦するのもよいでしょう。
直線や曲線など、いろいろなコースを作ると楽しそうですね。
フープくぐり
フープを頭の上から下まで降ろしたり、足元から頭の上へ持ち上げたりと、体をくぐらせてみましょう。
フープを腰の位置で持ち、乗り物に見立てて遊んでもよいですね。
大きめのフープも用意して、数人の子どもが入っても楽しめるかもしれません。
新聞紙の玉入れ
フープに大きめのビニール袋をつけて、玉入れの籠に見立てます。
新聞紙を丸めてボールを作り、籠の中に入れて遊びましょう。
籠を徐々に高い位置へと移動させ、どの高さまで玉を入れることができるのか挑戦してもよいですね。
【幼児向け】サーキット遊びの種類9選
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幼児クラスでは、ボールをゴールに入れたり高さのある台の上を渡ったりするなど、年齢に合わせて運動能力を活かせるように工夫できるとよいでしょう。
組み合わせてサーキット遊びのコースとして活用できる、3歳児、4歳児、5歳児向けのアイデアを紹介します。
3歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
平均台渡り
幼児用の平均台を並べ、その上を落ちないように歩きます。
初めのうちは保育士さんが手をつなぐなどして、フォローするとよいでしょう。
上手に歩けるようになってきたら、平均台を複数つなげて長い距離に挑戦してもよいですね。
落ちないように歩くことで、子どものバランス感覚が養われることを期待できそうです。
へびジャンプ
保育士さんが2人で縄跳びの端をそれぞれ持ち、へびに見立ててニョロニョロと動かします。
子どもたちは、へびに触れないように飛び越えて渡りましょう。
慣れてきたら縄跳びを大きく動かしたり、複数の縄跳びを使ったりして、難易度を上げると盛り上がるかもしれません。
キャタピラー
ダンボールを使って、大きなキャタピラーを作りましょう。
子どもがキャタピラーの中に入り、ハイハイをしながら前へ向かって進みます。
大きめに作れば、複数の子どもがいっしょに遊べるでしょう。
複数のキャタピラーを作って子ども同士で競争しても楽しそうですね。
4歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
マットでスキップ
マットを縦に2枚つなげて、その上をスキップしながら進んでみましょう。
うまくできないときは、保育士さんがゆっくりとお手本を見せたり、足を床につけるリズムを手拍子で伝えたりするとよいかもしれません。
跳び箱の上からピョン
子どもが自分で登れるよう跳び箱の高さを調節します。
跳び箱にまたがり、お尻をつけながら腕の力で進んでピョンと降りてみましょう。
跳び箱の高さに慣れてきたら、跳び箱の上に登ってジャンプで降りてみます。
高さの異なる複数の跳び箱を並べてみてもよさそうですね。
縄跳び渡り
縄跳びで細い道を作り、その上を落ちないように渡りましょう。
スタートとゴールを決めたり、途中で落ちたらスタートに戻ったりと、ルールを作ってもよいかもしれません。
子どもが自分で考えてコースを設定してもよいですね。
5歳児が楽しめるサーキット遊びの種類
フープ跳び
フープを並べて、ケンケンパーができるようなコースを作ります。
最初は、グーグーパーと両足跳びを取り入れてもよいでしょう。
慣れてきたらケンケンと片足跳びを取り入れたり、ケンケンケンパーと難易度を上げたりすると楽しめそうです。
縄跳びくぐり
保育士さんが縄跳びの両端を持ち、最初は高い位置に設定します。
子どもは縄跳びに触れないよう下をくぐり、徐々に縄跳びの位置を低くして難易度を上げていきましょう。
立ったままくぐれない高さになったら、ハイハイやほふく前進をするかもしれません。
低くてくぐりにくいときは、ジャンプで飛び越えてもよいというルールを加えてもよいでしょう。
ボールでゴール
サッカーをサーキット遊びに取り入れてみましょう。
ダンボールの箱をゴールに見立てて、ボールをキックします。
徐々にゴールまでの距離を伸ばしたり、ポールを立てて障害物にしたりすると、子どもの意欲をかき立てるかもしれないですね。
子どもの年齢に合わせて、さまざまな種類のサーキット遊びを楽しもう
今回は、0歳児から2歳児の乳児向けと3歳児から5歳児の幼児向けに、年齢に合わせて楽しめるサーキット遊びのアイデアを紹介しました。
マットや跳び箱などの保育園にある道具や、新聞紙やビニール袋など身近な素材を組み合わせていろいろなコースを作ると、子どもがよろこんでくれるかもしれません。
また、サーキット遊びをするときに楽しい音楽をかけると、活動を盛り上げる雰囲気作りができそうですね。
天候により外遊びができない日など、室内で体を動かす活動をしたいときには、さまざまな種類の運動が楽しめるサーキット遊びを取り入れてみましょう。