玩具の取り合いが起きたときの保育士の対応。環境整備や仲裁の方法

子どもが玩具の取り合いになったとき、保育士さんはどのような対応をするべきでしょうか。1歳児や4歳児など年齢ごとの特徴を踏まえてトラブルが生じる原因を押さえれば、子どもに伝わる言葉かけができるかもしれません。今回は、玩具の取り合いが起きた場合の対応について、環境の整備や仲裁の方法などをまとめました。


玩具 外 取り合い

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玩具の取り合いが生じる理由とは

保育園では、子ども同士で玩具の取り合いになるのを目にすることがあるでしょう。

トラブルが起きたとき、どのように対応すればよいのか悩む保育士さんは多いかもしれません。


そもそも、なぜ玩具の取り合いが起こるのでしょうか。

原因として、以下のようなことが挙げられるでしょう。



自我が芽生えるから


0歳児クラスでは、玩具の取り合いをするような場面はほとんど見られないかもしれません。


それはまだ、0歳児の段階では自我が芽生えておらず、自分の思いや感情が確立していない場合が多いことが理由として考えられるでしょう。


1歳児になるにつれて徐々に自我が芽生えてくると、「おもちゃを使いたい」という感情がぶつかり合い、友だちと玩具を取り合うような行動を起こすと言われています。



物への執着心が現れるから


0歳児はまだ物への執着心がない場合が多いため、玩具を横取りされたとしても、代わりにほかの玩具を渡すなどすれば気を紛らわせられるかもしれません。


つまり、子どもが友だちと玩具を取り合うようになるのは、自分が所有しているものと認識ができるようになるからだと考えられるでしょう。


徐々に執着心が現れはじめる1歳児頃より、「自分のおもちゃを取られたくない」という感情から、玩具を横取りされたときに激しく抵抗する姿が見られるかもしれません。



自分のものと他人のものの区別がつかないから


2歳児や3歳児頃では、まだ自分のものと他人のものの区別がはっきりつかないこともあるでしょう。


気になる玩具は全て自分のものだという認識から、友だちの使っている玩具を横取りしてしまうことがあるのかもしれません。



言葉で表現できないから


3歳児頃までは自分の気持ちを言葉で表現することが難しい時期のため、言葉より先に行動に出てしまうことがあるでしょう。


また、友だちから借りるときにはどのような言葉をかければよいのかわからないことも、トラブルの原因として考えられそうです。



このように、子どもが玩具の取り合いをする理由としては、さまざまな原因が挙げられます。

次より、子どもの玩具の取り合いの際に、保育士としてできる具体的な対策についてみていきましょう。

【環境の整備】玩具の取り合いを防ぐための保育士の対応

あらかじめ玩具の取り合いが起きにくくなるよう環境を整備することで、子ども同士のトラブルを軽減できるかもしれません。



玩具と子どもの人数のバランスを考慮する


玩具の数が子どもの人数と釣り合っていないことが、トラブルの原因になることも考えられます。


保育室に、子ども全員が楽しめるほどの十分な数のおもちゃが用意されているか確認してみましょう。

もし少なそうであれば、保育士さんが身近な素材で玩具を手作りしてもよいかもしれません。



玩具の置き場所を見直す


手を伸ばせる位置に、子どもの興味をひく玩具が配置されているか見直してみましょう。


子どもの目のつく場所にさまざまな玩具を配置することで、友だちの使っている玩具に執着する頻度を減少させることにつながるかもしれません。



遊びのスペースにゆとりをもたせる


遊べるスペースが狭いと、子ども同士が密集して玩具の取り合いが起きる可能性があるでしょう。

そのため、子ども同士がゆとりをもって遊べるスペースを確保できれば、トラブルを軽減できそうです。


玩具の取り合いが多発する場合は、環境構成に問題がある場合もあるかもしれません。

トラブルが起きないよう、子どもが安心して遊べるような環境作りができるとよいですね。



次に、玩具の取り合いが起こった場合に保育士さんがどのように援助するとよいのか見ていきましょう。

【援助方法】玩具の取り合いが生じたときの保育士の対応


玩具取り合い 保育士

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保育中に友だちとのトラブルがあった際は、子どもが人とのかかわり方を学ぶ機会であると捉えながら援助しましょう。



怪我につながらないよう注意する


玩具の取り合いが起こったときは、子どもがケガをしないよう注意が必要です。


例えば、0歳児ではまだ玩具の取り合いに発展する場面は少ないかもしれませんが、異年齢児とのかかわりのなかで押し倒されるなどして怪我につながるケースが考えられます。


また、4歳児頃からは、使っていた玩具を横取りされたことから喧嘩に発展する可能性もあるでしょうそのため、子どもの怪我につながる恐れがあるときは保育士さんが早めに対処することが大切です。



子どもの気持ちを代弁する


乳児クラスの子どもは、まだ自分の気持ちを言葉でうまく伝えられない場合もあるため、保育士さんが子どもの気持ちを代弁するとよいでしょう。


「〇〇くんが遊んでいるおもちゃを使いたいんだね。楽しそうだもんね。」

「〇〇ちゃんがまだおもちゃを使っているんだって。終わったら貸してもらおうね。」


子どもは保育士さんの言葉を聞きながら、自分の気持ちを整理できるようになるかもしれません。


子どもが納得できない場合には、気持ちが落ち着くように、スキンシップをたくさんとることも大切と言えそうです。



貸し借りするときの言葉を教える


0歳児や1歳児の子どもは、玩具を借りたいときにどうしたらよいのか、まだ分からないことも多いでしょう。

そのため、保育士さんは貸し借りをするときの言葉を子どもに教えるとよいですね。

「貸して」「いいよ」「ありがとう」

  • 「何も言わずにおもちゃを取ったから、〇〇くんがびっくりしているよ。
    『貸して』ってお願いしてみよう。」
  • 「〇〇ちゃんが『いいよ』って言ったら、このおもちゃを使おうね。」
  • 「〇〇くんがおもちゃを貸してくれてよかったね。
    なんて言えばいいのかな?そう、『ありがとう』って言おうね。」
  • 「〇〇ちゃん、友だちにおもちゃを貸すことができて優しいね!」

子どもの気持ちを代弁しながら、友だちにどのように伝えるとよいのか伝えましょう。


子どもが玩具を友だちに貸してあげられたときには、保育士さんが褒めることで、今後取り合いに発展することが減少するかもしれません。

「あとでね」「待ってね」

  • 「〇〇ちゃんと同じ気持ちで、〇〇くんもこのおもちゃで遊びたいんだって。
    使い終わったら貸してあげてね。」
  • 「まだ遊びたいのかな?それなら〇〇ちゃんに『あとでね』って言おうね。」
  • 「〇〇くんが使い終わったら貸してくれるって。それまでほかの遊びをしながら待っていよう。」

「貸して」と言われてもすぐにおもちゃを手放せないケースもあるでしょう。

玩具を独り占めしている子どもには、使いたくて待っている子どもがいることや、遊び終わったら貸してあげることなどを根気よく伝えることがポイントです。


また、子どもがなかなか応じられなくても、保育士さんが繰り返し伝えることで、友だちとのかかわり方を少しずつ覚えられるとよいですね。



解決法を子どもといっしょに考える


4歳児からは、玩具の取り合いから子ども同士で言い争いになることもあるかもしれません。

保育士さんは、良し悪しを判断するのではなく、納得できるような解決策を子どもといっしょに考えるとよいでしょう。


保育士さんが双方の話をじっくり聞いて思いを受け止めることで、子どもは自分の気持ちを整理しながら相手に気持ちを伝えたり、ときには謝ったりできるかもしれません。



このように、子ども同士で玩具の取り合いが起きた際には、保育士さんが子どもの気持ちを汲んで代弁をするなどして、友だちとのかかわりを学べるような言葉かけができるとよいですね。

玩具の取り合いが生じたとき、保育士として子どもの気持ちに寄り添った対応をしよう

今回は、子どもが玩具の取り合いをしたときの保育士さんの対応についてお伝えしました。


子どもが玩具の取り合いをするのは、自我の芽生えや物への執着心の表れなどが理由と考えられるでしょう。

0歳児や1歳児頃では、保育士さんが子どもの気持ちを代弁するなどして、友だちの存在を意識しながらかかわれるよう援助するとよいかもしれません。


4歳児頃からは、「貸して」とお願いすることや「いいよ」と貸すことが、友だちと仲よく遊ぶうえで大切だと子どもが気づけるとよいでしょう。

保育士さんは、子どもどうしたらよいのか考えられるよう援助することが大切です。


玩具の取り合いが生じたときは、子どもが人間関係をうまく育めるよう、年齢に沿った言葉かけや配慮をするとよいですね。



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