「この先生とは、保育観が合わないな…」そんな風に悩んだことはありませんか?日々真剣に子どもや保育と向き合う保育士さんだからこその悩みごとですよね。まず、保育観に正解はありません。それぞれの保育観があってよいものです。しかし、だからこそ悩みの種となり、保育士さんのストレスとなることも多くあります。今回は、それぞれの保育を大切にするためのヒントを紹介します。
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■目次
保育観が合わない…そんなときどうする?
保育をする中で、「それぞれの保育観があっていい!」と思う反面、各々の保育観のもと保育をしていると、どうなってしまうでしょうか。
おそらく、1番困惑してしまうのは子どもたちでしょう。
例えば複数担任の場合、それぞれの先生で伝え方ややっていることが違うと、子どもたちは何が正しいのか分からないですよね。
一人担任でも、保育補助や他のクラスの先生などと共通した認識は大切です。
保育する上で人との連携は必要不可欠といえるでしょう。
まずは、保育観の違いが生じる理由について解説します。
【保育観が合わない理由】保育にはさまざまな視点や考えがある!
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保育観は、さまざまな経験の中で形成されていきます。自分なりの考えや思いが芽生えるのはとてもよいことですね。
しかし、ひとつの事柄でも、さまざまな捉え方があります。
皆さんは、どのような考えをお持ちですか?ご自身の考えと照らし合わせながら読んでみてください。
子どもとのかかわり方
保育士1
厳しくすることは子どものためでもある。
子どもに舐められないようにしないとクラスがまとまらない!
保育士2
まだ小さいのに、指導するなんて子どもがかわいそう…。
「小さい子どもに指導はかわいそう」と思う保育士さんがいる一方で、厳しい指導や「子どもになめられてはだめ」という考えを持つ保育士さんは、どのような思いがあるのでしょうか。
考え方はいろいろありますが、「子どもを成長させなければ」という使命感や、人手不足の中での安全面への心配が、クラスをまとめることによって軽減されるという思いがあるのかもしれませんね。
世間の流れや保育の捉え方
保育士1
多様性や叱らない育児を取り入れていこう。
保育士2
甘やかしているだけなんじゃないか、子どもの常識が育たない。
最近、「多様性」「叱らない育児・子育て」「一斉保育・自由保育」などの言葉をよく耳にする保育士さんもいるのではないでしょうか。
保育をする中で、世論や時代の流れを捉えることはとても大切です。
しかし、捉え方は人それぞれのため、すり合わせることが難しい話題でもあります。
活動の取り入れ方
保育士1
まだ小さいし、朝の会はやらなくていい。
保育士2
集中力もついてきたし少しずつ取り入れていきたい。
例えば、朝の会で名前を呼ばれることやみんなの前で発表することをよろこぶ子もいれば、あまり興味がなく座っていることが苦痛な子や人前に出ることによろこびを感じない子もいるでしょう。
「子どもを尊重した保育」をどの視点で捉えて実践するか、難しい問題ですね。
保護者とのかかわり方
保育士1
保護者もよろこぶような行事を企画しよう。
保育士2
行事は子どもの負担になっているんじゃないか…。
保護者参加の行事は、保育士さんたちの日々の工夫や取り組みを知ってもらうきっかけとなります。
保護者参加行事には、子どもの成長を喜んでもらいたいという思いとともに、保育園の運営に理解と協力を促すために必要なことであるというねらいがあるのかもしれません。
その一方で、「子どもを主体にする保育」と考えた場合、いつもと違う環境や行事に向けての活動は、子どもたちの負担なのではないか、という心配の声が挙がる場合もあるでしょう。
子どもを尊重するとともに、保護者の支援もしなければならないというそれぞれの観点を、どういうバランスで実践していくのか、難しい問題ですね。
安全面への配慮のやり方
保育士1
怪我をしてはいけないから、室内では落ち着いて過ごせる遊び方にしよう。
保育士2
安全に配慮しつつ室内でも身体を動かす活動をしたい。
子どもの健やかな成長を促すために、しっかりと身体を動かしたり、達成感を味わったりする活動はとても大切ですね。
雨天や猛暑で戸外に出られず、子どもたちもストレスが溜まってしまう場合は、室内で身体を動かし発散できればよいですね。
しかし、子どもの安全を守り、怪我のない状態で今日一日を終えることも保育士としての責任のひとつです。
いくら保育士さんたちが気をつけていても子どもが怪我をしてしまうことはあります。
安全面の配慮と保育の質のバランスが難しいですね。
経験値の差
保育士1
(園長やクラスリーダーなどから)このやり方であなたもやってね。
保育士2
本当はこうしたいのに…。
園長やクラスリーダー、先輩などは、経験豊富だからこそ自分なりの確固たる保育観を持っている場合がありますよね。
しかし、保育観に経験や年齢は関係ありません。お互いの保育観を理解しつつ、統一した考えを持ち合わせる必要があります。
そのすり合わせが難しく、ついつい先輩たちの保育を押し付けられてしまいモヤモヤ…という保育士さんもいるのではないでしょうか。
【保育観に正解はない】「合わない」と思ったらお互いの保育観を整理してみよう!
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保育観はさまざまな視点があるからこそ、悩む保育士さんも多いのでしょう。
しかし、統一しないまま保育をすると、困るのは保育士さん自身、そして子どもたちです。
意見を交わし、お互いの理解を深めることは質の良い保育につながります。
保育観を共有し、整理する時間を作ってみましょう!
子どもを尊重できる保育の形を考える
まず、保育で尊重すべきは子どもの姿ではないでしょうか。
保育士さんたちそれぞれの考えも大切ですが、子どもがどのようなときにどのような姿をしているのかを改めて共有してみましょう。
「このとき、子どもたちがすごく嬉しそうだった」「この場面では、こんな子どもの成長が見られた」など前向きな子どもの姿を共有してみると、お互い共感できる保育観が見えてくるかもしれないですね。
相手を否定するのではなく、提案してみる
繰り返しになりますが保育観に正解はありません。
「こうした方がいい」や「あなたは間違っている」というような否定的な意見を伝えるのは避けましょう。
「私はこうしてみたいと思うのですが、どうでしょうか」と自分の思いを相手に提案する形で話してみると、相手も受け入れやすいかもしれないですね。
自分の考えを見直してみる
紹介した通り、ひとつの事柄でもさまざまな視点が存在します。
時には、自分の保育観を見つめ直してみることも大切ですね。
保育は子どもの気持ちを汲み取りながら適切なかかわりをすることが大切です。
同僚や先輩など、周りの保育士さんたちにも、その視点を向けてみませんか?
相手がどのような考えがあり保育をしているのかを汲み取ってみると、理解できる部分を発見でき、ご自身の保育観も広がるかもしれません。
保育者として、またひとつ成長できるチャンスでもあるでしょう。
上司に相談する
さまざまな視点を理解する必要がある一方で、どうしても分かり合えない部分もでてくるかもしれません。
そんなときは、信頼できる上司に相談してみましょう。
経験豊富な保育士さんだからこその考えが出てくるかもしれません。
上司をふまえて、みんなで保育観を話し合う機会を持つのもよいですね。
【保育観が合わない】解決しない時は他の選択肢も検討しよう!
「いろいろ試してみたけど、どうしても分かり合えない」そんなときもあるかもしれません。
そんなときは、保育士さん自身が大切にしたいことを軸に、新しい選択を検討してみましょう。
保育士さん自身が納得できる働き方を見つけられるとよいですね。
園の方針に従う
みなさんは、今働いている保育園の保育理念や保育方針をご存知ですか?
その保育理念や方針を理解した上で保育することが、その保育園で求められる保育といえるかもしれません。
自園の理念や方針と照らし合わせながらご自身の保育のやり方を考えてみましょう。
また、同じ保育園の中には「この人の保育が好き」「保育園自体はとても魅力的」と感じることもあるのではないでしょうか。
良いと思える部分に目を向けて今の保育園で過ごしてみるのも、新しい保育観が生まれるきっかけになるかもしれません。
自分の保育観に合う園を見つける
「自園の保育理念や方針が、自分の保育観とは違っていた」なんてこともあるかもしれません。
そんなときは、転職を検討してみるのもよいでしょう。
転職活動ではさまざまな保育園に出会うことができます。
その際に、それぞれの保育理念や方針を聞いたり、見学で保育を見たりすることで保育者としての視野が広がり、今までとは違った保育観が生まれるかもしれません。
共感できる保育観を見つけられるとよいですね。
保育観を広げるには転職を視野に入れるのも手!
この記事では、ご自身の保育観を大切にするために、そして一見「合わないな…」と思う保育観へも理解を深めるために大切なことを紹介しました。
正解のない保育の世界は悩むことも多いですね。
しかし、保育観について考えることはとても大切なことであり、忙しい中でも保育や子どもたちと真剣に向き合っている証拠でもあります。
まずはそんなご自身を認めてあげて「自分も子どもも心地よい保育ができる選択は何か」を考えてみてくださいね。
転職活動は、さまざまな保育観にふれる良いきっかけでもあります。いろいろな保育園を見学したり、話を聞いたりして、自分らしい保育ができる園を探してみるのもよいかもしれませんね。
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