保護者対応の失敗、保育士さんなら経験がある方も多いのではないでしょうか。トラブルにつながる場合もあり、原因が自分にある内容だと落ち込んでしまうかもしれませんね。しかし、保育士さんのかかわり次第で保護者の受け止め方は大きく変わってくるでしょう。今回は、保護者対応の失敗談と合わせて、保護者対応のコツを紹介します。
Akemi/stock.adobe.com
■目次
保護者対応失敗は保育士なら一度は経験あり?
保育士さんの仕事で難しいとされていることのひとつが、保護者対応です。
理解ある保護者の方は多くいますが、ときにはトラブルやクレームにつながってしまう出来事もあるかもしれませんね。
誰しも失敗することはありますが、きちんと原因を知り、対策を考えることが大切です。
まずは、保護者対応の失敗談を紹介します。事例から、トラブルや失敗の原因を探りましょう。
「保護者対応失敗した…」保育士さんのトラブル経験談
まずは、保育士さんが経験した保護者対応の失敗やトラブルを見てみましょう。
緊張してしまい…
保育士
新卒の頃、慣れない保護者対応に緊張してしどろもどろになってしまったことがあります。そのとき、保護者の方が不安そうな顔をしていて心が折れそうでした。慣れるまでには時間がかかり、関係性を築くことに苦労した経験があります。
初めての保護者対応は、誰でもとても緊張してしまうのではないでしょうか。
帰り際、保護者の方を目の前にすると緊張してしまい、子どものエピソードが出てこない…ということがあるのかもしれません。
要望に対して…
保育士
保護者からの要望があり、その場でうやむやな回答をしてしまいました。その後、要望は強くなるばかり…。結局園長先生にお話してもらいましたが、きちんとした回答ができないのであれば、後日改めて時間を設け、もっと誠実に対応すべきだったと思います。
子どもの最善を考えて保育をしつつ、保護者支援も行なうため、両立させることが難しい場面も多いでしょう。
しかし、全てを聞き入れるのではなく、伝え方を工夫しつつ、保育園の方針にそぐわないことはきちんと伝える必要があるのかもしれませんね。
伝え方を間違えた…
保育士
「指摘ばかりされて嫌な気持ちになった」と言われたことがあります。子どもの成長を現状として伝えたつもりでしたが、「だからどのようなかかわりをしていきたい」などのこちらの前向きな思いや、日々の小さな成長を伝える配慮が足りなかったのかもしれません。
保護者対応は基本的に、前向きな内容の話をすることを心がけるとよいでしょう。
しかし、ときには発達について気になることや、保護者の方に協力をお願いしたいことなど、伝え方が難しい話もしなくてはなりません。信頼関係の構築が大切ですね。
荷物を入れ間違えた…
保育士
着替えの入れ間違いをしていまいました。後日、ご返却いただきトラブルにはなりませんでしたが、ご家庭によっては不衛生に感じてしまいクレームにつながる可能性もあるかもしれないと思いました。
荷物の入れ間違いは、経験したことのある保育士さんも多いのではないでしょうか。
もし、破損や汚れた場合は保護者同士のトラブルにつながる恐れもあります。
気を付けなければならない点のひとつかもしれません。
保育士の保護者対応:失敗の原因とかかわり方のコツ
milatas/stock.adobe.com
保護者対応で失敗しても、誠実な対応や一生懸命かかわることで信頼関係構築につながります。
きちんと対策を考え、積極的にかかわっていきましょう。
毎日のコミュニケーションは欠かさず行う
信頼関係は日々の積み重ねからつくられるでしょう。
挨拶はもちろんですが、子ども一人ひとりのエピソードを帰り際に話せるとよいかもしれませんね。
緊張せずに話すコツとして、内容をメモしたり、意識してゆっくり話したりすることも大切ではないでしょうか。
誰しも最初は緊張するものです。一生懸命取り組むことが大切でしょう。
保護者の気持ちに寄り添う
まずは、保護者の気持ちに寄り添うことが大切でしょう。
保育士さんだけが話をするだけではなく、ご家庭での子どもの様子などを聞いてみるとよいかもしれませんね。
話を聞いて共感を示すことで少しずつ心を開いてくれ、信頼関係につながるでしょう。
子どもの姿は具体的に、前向きに伝える
保育中の話を伝えるときは、活動内容ではなく子ども自身の姿を伝えられるとよいでしょう。
「お絵描きをしていました。」ではなく、「赤色のクレヨンが気に入ったようです。リンゴを描いたと話していましたよ。」など、より具体的な内容を伝えられるとよいかもしれません。
伝えるタイミングや内容を見極める
たとえば、子どもの発達に関して気になることなど、保護者の方に伝えることが難しい内容は事前に担任や他の職員と話し合う必要があるでしょう。
言葉選びやタイミングなどを考慮しながら、慎重に進めることが大切かもしれません。
保護者対応の失敗がトラブルに発展:保育士さんができること
kimi/stock.adobe.com
保護者対応がトラブルにつながらないために気を付けることを紹介しました。
ここでは、トラブルに発展してしまったときの対応やかかわり方のコツについてお伝えします。
きちんと話を聞く
まず保護者の方の話に耳を傾けましょう。保護者の方も気持ちが高ぶっている可能性もあります。
保育園側の主張は一旦伝えず、とにかく話を聞くことに徹するのも得策かもしれません。
上司に報告する
上司への報告は、すぐ行うようにしましょう。
その後の保護者対応について、意見をもらえるのではないでしょうか。
場合によっては、園長や主任が対応することもあるかもしれません。
改めて話す場を設ける
トラブルやクレームが起こった当日、保育士さんも保護者の方も冷静な話し合いができない場合があります。
「一度園長に報告し、明日改めて返答させていただきます。」などと伝え、翌日以降に話をする場がつくれるとよいですね。
必要に応じた解決策や謝罪を伝える
保護者を不快にさせてしまったことに対しては、謝罪をする必要があるかもしれません。
しかし、むやみやたらに謝罪だけで事を収めようとすると、逆に適当な感じに受け取られてしまったり、無茶な要望につながったりする可能性もあります。
できることできないこと、今後の対策などを誠実に伝える必要があるでしょう。
感謝を伝える
トラブルに対して感謝を伝えるとは、どういった意味なのかよくわからないという人もいるでしょう。
保護者対応でのトラブルは、今後よりよい園にしていくため、保育士さんが成長するためのできごとだったのだと捉えてもよいかもしれません。
内容によって、「貴重なご意見ありがとうございました。」と伝えられると、保護者の方も保育園のことを受け入れやすいかもしれません。
振り返りをする
保護者対応で失敗したと感じたら、きちんと振り返ることが大切でしょう。落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
しかし、今後の保護者対応に活かせる気づきになったと思い、前向きに取り組んでいきましょう。
保護者対応の失敗で保育士さんは落ち込まないで!
保育士さんの保護者対応失敗事例、トラブルに対する対処法などを紹介しました。
保護者との信頼関係ができあがってくると、雑談することが楽しくなったり、子どもの成長を共有することによろこびが感じられたりするでしょう。
失敗も含め、経験を積むことが大切かもしれませんね。
保育士バンク!では、保育士さんの転職相談を無料で行っています。
保護者との関係に悩んでいるという方はぜひ一度、他の保育園にも目を向けてみてください。
環境の変化によって、保護者対応への苦手意識もかわってくるかもしれませんよ。
ぜひお気軽に、お問い合わせください♪