◆転職活動成功のコツは?成功する求人探しは?口コミの活用法は?
保育士と一度就職した保育園に定年まで勤めることができれば良いのですが、ほとんどの保育士は定年まで働くことはしません。
さまざまな理由から多くの保育士がそのキャリアの途中で転職を検討します。
転職自体は何も悪いことではなく、より自分に合った、待遇の良い職場を見つけるためにとって良い手段だといえます。
しかし、転職の怖いところは失敗する可能性もあるということです。今回のコラムでは転職活動を成功させるためのコツや、求人探し、転職先を選ぶ際の口コミの活用法などについてご紹介します。
◆転職活動成功のコツ
次の職場を決めずに、今勤めている保育園を退職するのは、かなり勇気がいりますよね。転職を成功させた多くの保育士は、実際、在職したまま転職活動をしていました。
ですが、保育士として勤務しながらの転職活動はかなりハードで、精神的にも体力的にも疲れきってしまうことも…。
ということで今回のコラムでは、在職中の転職活動を成功させるためのコツを3つご紹介いたします。
◯成功のコツその1:スケジュールを立てる
在職中の転職活動ならば、スケジューリングは必須です。その際、長期的なスケジュールと、短期的なスケジュールの2つをしっかりと考えてみてください。
(1)長期的スケジュール
具体的に言いますと「いつ退職をするのか、それに向けて転職期間をどれぐらいに設定するのか」ということです。保育士ならば、子どもたちのためにも年度の途中での退職はなるべく避けたいところでしょうから、年度末退職を目指し、そこに間に合わせるためにはどれぐらいの期間を転職活動に充てられるのか、しっかり考える必要があります。在職中の転職活動は、短期決戦とはなかなかいきません。無理なスケジュールを立てると、あとであなた自身が辛くなりますから、転職成功者からの客観的な意見も、取り入れられればそうした方がいいでしょう。
(2)短期的なスケジュール
こちらも具体的に言えば「一週間単位でやるべきことを書き出し、どう動いてそれを進めていくか」ということです。平日の通勤時間を利用して求人情報を収集し、寝る前に30分だけでも作って自己PRを考え、休日に集中して履歴書や職務経歴書を作成する…というようなサイクルを自分の中で作ってみてください。ダラダラとその場しのぎの転職活動をしていると、かえって無駄な長期戦になりかねません。しっかりと目標を見据え、そこに向かってスケジュールを立てれば、負担を少しでも減らすことができるでしょう。
◯成功のコツその2:人材紹介サービスを利用する
長期的なスケジュールを立てたら、人材紹介サービスを利用してみましょう。このサービスを利用することで、一週間単位での短期的スケジュールも随分守りやすくなるのではないでしょうか?なぜなら、サービス登録先のキャリアコンサルタントと呼ばれる方は、 面接日程の調整や履歴書・職務経歴書の作成方法、面接のアドバイス、そして退職手続きの方法まで、転職における大体の事を、基本的には無料でサポートをしれくれるからです。心強い味方になりえますので、積極的に登録してみてください。
◯成功のコツその3:転職先の条件を明確にする
在職中の転職活動をダラダラと長期化させないためにも、「この条件は譲れない。」というものと「ここはまあ妥協してもいい条件かな…」というものを明確に決めておきましょう。自分の中での条件の優先順位が不明確なままですと、応募先を絞りきれなかったり、もしくは絞りすぎて応募できるところが少なくなってしまったりして、とても非効率です。
参考までに、転職を成功させた方々から聞いた「自分が優先した条件」を記載しておきます。
・お給料(賞与)
・職場の雰囲気(人間関係)
・労働時間
・通勤時間
・キャリアアップができるか
◆成功する保育士求人の探し方
保育士としての就職や転職を考える時は、待遇面だけでなく、そこで働いている自分を想像し、長く勤められるかどうかをシミュレーションすることが大切。
通勤の利便性や給与面だけで応募するのは要注意です。せっかく入職したのに、勤めてみたら「こんなはずじゃなかった…」なんてことにならないように、その保育施設についてしっかり知り、後悔しない就職・転職をしましょう。
◯職場選びについて自分の基準を定めよう
就職・転職先を選ぶにあたり、まずは自分の基準を明確にしましょう。給与や勤務地だけではなく、施設の方針や雰囲気についても自分の基準があると、検討しやすいものです。
情報と自分の基準をすりあわせながら、納得して働ける転職先を見つけましょう。
◯事前に情報収集を
納得のいく就職・転職活動には、書面の情報だけでなく実際の職場がどんな環境なのか詳細な情報を集めることも大切です。候補に挙げている保育施設に見学に行ったり、現在働いている保育士の話しを聞いたり、事前に情報収集した方が長期的に働ける可能性が高まります。じっくりと選んで、自分にあった就職先を見つけましょう。
◯正しい求人票の見方を知ろう
保育士が仕事探しをする上で重要なデータとなるのが「求人票」です。しっかりと内容をチェックできていますか?記載方法もさまざまなので、内容についてチェックしてみましょう。
(1)給与
特別な記載がない場合、基本的に給与の記載は【額面】での記載となります。つまり記載されている額面の約20%程度は、健康保険料や雇用保険料など、差し引かれてしまうということ。これを念頭に置いて、手取りの給与を算出しましょう。
(2)「週休2日制」と「完全週休2日制」
週休2日制:ひと月のうち最低1週は週に2日休める。4週のうち1週だけが週休2日で他は週休1日、ということもありますので、月の休日数をきちんと確認を。
完全週休2日制:年間を通じて1週間のうち2日は必ず休める。
曜日が固定の場合や、シフト制の場合は変動的な場合も。
(3)みなし残業、固定残業
残業の有無に関わらず、一定の金額を固定残業代、みなし残業代として支払い、規定の時間数を超える残業代は別途支払うというシステム。
額面上の月給は大きくなりますが、残業代別の月給よりも、手取りが少なくなるケースもあるので、みなし残業時間が何時間とされているのかなど、チェックしましょう。新卒に限らず、転職者にも起こりやすいのが、転職先とのミスマッチです。あとから後悔することないようによく吟味して、自分にぴったりで長く働ける職場を選びましょう。
◆口コミサイトでの情報収集…その魅力と、気を付けたいこととは?
転職を考えた時、どうやって転職先を探しますか?
ハローワークや新聞広告など、いろいろな方法があると思いますが、今はもう転職サイトを利用して見つけるのが主流になりつつありますね。
そういうふうにネットで探す時に、誰もが気になるのが「その保育園の評判」。
特に、口コミは必ずチェックするという人、多いんじゃないでしょうか?今回のコラムでは、口コミでの情報収集についてお話していきます。
◯口コミをチェックするメリットとデメリット
まず口コミをチェックするメリットですが、転職サイトやその保育園の見学だけでは見えてこない内実を、実際に体験した人の感想がわかる、ということはやはり心強いですよね。上下関係や同僚との人間関係はどうなのか。残業時間や休日出勤が多すぎたりはしないか。ボーナス支給額は書いてあるとおりなのか。サイトのフォーマットにしたがって書き連ねられている情報よりも、詳しく書かれていることがほとんどです。
ですがデメリットとしては、口コミはあくまで体験者の主観でしかないというところがあげられます。実際口コミの信用度はそこまで高くありません。特に保育園、幼稚園に対する口コミは、かなり主観が入っていることが多いので注意が必要です。(特に、主任など役職付きの人に対する批判・悪口は大量に出てきたりします。)「やめた人は、その保育園のことを悪く言うのはあたりまえ」「合う合わないもある」「あくまで目安にすぎない」ということを念頭に置いて、口コミは見てください。全て鵜呑みにするのはやめておきましょう。
◯求人サイトの口コミの魅力とは?
あくまで目安でしかない口コミですが、《転職先としての保育園の口コミ》ではなく、《転職サイト自体の口コミ》に関してはサービスの利用によって転職を成功させた人たちの声が多く、とても参考になる場合が多いです。口コミの中から以下のような項目に注目して利用することによって、どんなメリットがあったか参考にするのが一番いいのではないでしょうか。
(1)公開求人数の数
多ければそれだけ自分にあった求人を見つけやすいですね。
(2)非公開求人の有無
新着で、かつ条件の良い求人ですと、公開される前に募集が締め切られてしまうことさえあります。好条件の求人は非公開求人の中にある。というわけで、非公開求人の有無は確認しましょう。
(3)対応地域
近隣や希望の地区の求人があるかどうかはとても重要です。
(4)雇用形態
派遣や非常勤など、正社員募集がない場合もありますし、その逆もあります。幅広く対応している転職サイトの方が、当然、希望の雇用形態を見つけやすいですよね。
(5)年収アップの可能性
求人サイトを利用したからといって、必ず良い条件で転職できるとは限りません。人気のある求人サイトは年収アップ率も高い場合が多いので、そのあたりの口コミも要チェックです。
◆転職先の見極めは慎重に。
以上「保育士在職中に転職活動を成功させる方法」をご紹介してきました。
転職活動のコツ、転職する際の求人情報のチェックポイント、口コミのメリット・デメリットを頭に入れ、ベストは難しくても、よりベターの転職先を見つけて下さいね。