宮城県で保育士として働きたいと考えている方のために、宮城県の保育士の給料や労働時間などについて調べてみました。また、宮城県の保育士の給料や労働時間を全国平均と比べています。また、宮城県で行われている保育士に関する補助や取り組みを調べてみました。
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宮城県の保育士の現状
宮城県で保育士として働きたいと検討している方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、宮城県の保育士事情を調べ、全国平均との比較をしてみました。
宮城県 | 年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 給与 | 賞与等 | 労働者数 |
保育士(男性) | 28.2歳 | 5年 | 173時間 | 231,900円 | 775,700円 | 260人 |
保育士(女性) | 32.3歳 | 4.2年 | 171時間 | 223,100円 | 476,300円 | 4760人 |
全国 | 年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 給与 | 賞与等 | 労働者数 |
保育士(男性) | 32歳 | 5.9年 | 168時間 | 260,300円 | 703,700円 | 13400人 |
保育士(女性) | 37.1歳 | 8.2年 | 169時間 | 238,000円 | 707,900円 | 216220人 |
宮城県の保育士の平均年齢
宮城県の保育士の平均年齢は、男性が28.2歳、女性32.3歳でした。一方、全国平均は男性32.0歳、女性が37.1歳なので、宮城県の保育士は若い方が多く活躍していることが分かります。
宮城県の保育士の平均勤続年数
勤続年数は、男性が5年、女性が4.2年でした。全国平均は男性5.9年、女性8.2年です。宮城県の保育士の勤続年数は短めでした。現在は自治体による施策で、保育士が働きやすい環境づくりが行われています。
宮城県の保育士の平均労働時間
平均労働時間を見てみると、男性173時間/月、女性が171時間/月でした。全国平均では、男性が168時間、女性は169時間です。宮城県の保育士の平均労働時間は少しだけ長いようです。
きまって支給する現金給与額(給与)
この金額は、各種手当や残業代が含まれており、所得税や社会保険料が控除される前の金額です。宮城県の保育士では、男性231,900円、女性が223,100円でした。
年間賞与その他特別賞与額
この金額は、前年1年間のボーナスのことを指しています。宮城県の保育士の賞与は、男性が775,700円、女性は476,300円でした。全国平均では、男性が703,700円、女性は707,900円です。男性の賞与では、宮城県の保育士が全国平均と比べて、72,000円高くなっています。
労働者数
宮城県の保育士の数は、男性が260人、女性が4760人です。全国には、男性が13,400人、女性が216,222人の保育士がいます。全国の数値と比べると、宮城県が占める保育士の数はまだまだ少ないことが分かります。
出典:平成30年賃金構造基本統計調査/厚生労働省
宮城県の保育士に関する補助や取り組み
ここでは、宮城県が行っている保育士に関する補助や取り組みを紹介します。国からの指示で行っているのものや、宮城県の自治体独自で行っているものもあります。
保育士確保集中取組
宮城県の保育士の有効求人倍率は4.38倍と、全国同様に保育士不足が深刻な問題になっており、その問題の対策として、厚生労働省からの通達によりさまざまな対策を取り入れています。
給与改善
民間の保育園などで働く保育士の給与を平成25年以降約13%改善するというものです。13%とは、月額にすると約41,000円になります。さらに、技能や経験に応じて月額5,000円から40,000円の給与改善も行います。
研修の充実
保育士・保育園支援センターでは保育士として職場復帰できるように、保育実技研修などを行っています。
準備金等の貸付
保育士として職場復帰する際の就職準備金の貸付や、未就学児がいる場合の保育料の貸付を行います。どちらも保育士として2年間勤務した場合、貸付金の返済の免除がされます。
職場環境の改善
保育士の業務負担を軽減するための保育補助者雇用の支援や、保育園のICT化、運営費の補助を行います。また、保育士の宿舎の借り上げ支援をし、職場環境の改善を試みています。
宮城県保育士修学資金等貸付事業
保育士の有資格者を対象に、宮城県内の保育園などへの再就職を支援するための貸付事業です。
保育士再就職準備金貸付
保育士の有資格者に対し、県内の保育現場への再就職に限り、就職準備金として貸与します。
保育士修学資金貸付
保育士養成施設に在学し、宮城県内の保育所で保育士として就職予定の方を対象に修学資金の貸与を行います。
キャリアアップ制度
保育士のキャリアアップ研修とは 国によって2017年度に新しく導入された、保育士の昇格をサポートするキャリアアップ研修制度です。新しい役職が増えたことで、これまで以上に保育士の昇進、処遇改善がしやすくなりました。
保育士のキャリアアップ研修について詳しくはこちらから
宮城県では、保育士の知識の向上を計った研修を随時行っています。食育やアレルギー、乳幼児教育、障害児保育と幅広い分野から選択できるようになっています。
学ぶ土台づくりについて
宮城県では、幼児期の教育や保育の質を高めるために、幼児教育関係者のニーズに合わせた研修を開催しています。県内保育所及び認可外保育施設の施設長と保育士、県内認定こども園の園長と保育教諭が対象です。保育所、幼稚園、小学校の連携強化をねらい行っています。
宮城県の保育士のための窓口や関係機関
宮城県で保育士として働くために、まずどこへ行けばいいのでしょうか。ここでは、その窓口となる相談会や事業を紹介します。
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保育所のおしごと相談会
保育士資格保有者や、保育所等への再就職を考えている方向けに、宮城県保育士・保育所支援センターの保育士再就職支援コーディネーターが相談会を行います。県庁会場だけではなく、県内各地のハローワーク等でも相談会を行っています。
人材バンク
宮城県保育士・保育所支援センターで行っている、保育資格保有者や、保育の仕事に興味がある方と保育施設の就職マッチング事業です。求職者と保育所がそれぞれ、登録フォームで保育士経験や求人情報を入力して会員登録をしてサービスを受けられるようになります。
宮城県の保育士になることを検討してみては
宮城県の保育士事情と保育士に関する取り組みを紹介しました。宮城県では保育士確保集中取組のなかで、保育士再就職準備金貸付事業や保育士修学資金貸付事業、キャリアアップ研修などを行い、保育士の確保をしつつ保育士の質を高めようとしています。今後も、宮城県の保育士への待遇や職場環境には、ますます変化が起こってくるでしょう。変化の時期だからこそ、宮城県で保育士キャリアをスタートさせてみるのもいいかもしれませんね。