今回は、北海道で保育士として働きたいと考えている方へ向け、北海道の保育士情報と自治体の取り組みを調べてみました。北海道では、保育士として働きたい方へのサポートが充実し始めており、保育士にとって働きやすい環境になってきています。
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北海道の保育士の事情
ここでは、北海道で保育士として働くことを考えている方が気になる給料や労働時間を調べてみました。
北海道 | 年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 給与 | 賞与等 | 労働者数 |
保育士(男性) | 26.9歳 | 3.1年 | 164時間 | 228,500円 | 498,600円 | 860人 |
保育士(女性) | 35.4歳 | 6.3年 | 169時間 | 233,100円 | 633,700円 | 8960人 |
全国 | 年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 給与 | 賞与等 | 労働者数 |
保育士(男性) | 32歳 | 5.9年 | 168時間 | 260,300円 | 703,700円 | 13400人 |
保育士(女性) | 37.1歳 | 8.2年 | 169時間 | 238,000円 | 707,900円 | 216220人 |
北海道の保育士の平均年齢
北海道の保育士の平均年齢は、男性が26.9歳、女性が35.4歳でした。全国平均は男性32歳、女性37.1歳と、北海道の保育士は全国平均と比べてやや低いことがわかります。
北海道の保育士の平均勤続年数
平均勤続年数は男性で3.1年、女性が6.3年となり、全国平均では男性5.9年、女性8.2年でした。全国平均に比べ、北海道の勤続年数はすこし短いようです。
北海道の保育士の平均労働時間
男性で164時間、女性は169時間でした。1カ月に20日の出勤をすると仮定して1日の労働時間を計算すると、男性が1日8.2時間、女性が8.45時間という結果になりました。
きまって支給する現金給与額(給与)
この金額は、各種手当や残業代が含まれており、所得税や社会保険料が控除される前の金額です。北海道の保育士の毎月の給与の平均は男性が228,500円、女性は233,100円という結果でした。
全国の保育士の平均給与額は男性が260,300円、女性が238,000円でした。北海道と全国を比較したとき、女性の保育士の給与はあまり変わりませんが、男性は31,800円低い結果になっています。
年間賞与その他特別給与額
この金額は、前年1年間のボーナスのことを指しています。北海道の保育士の場合、男性では498,600円、女性は633,700円でした。全国平均では男性703,700円、女性707,900円という結果でした。
北海道の保育士の労働者数
北海道の保育士の労働者数は、男性が860人、女性8960人です。北海道全体の就業者数は267万人なので、計算すると、北海道では約0.4%が保育士として働いていることが分かります。
出典:北海道/労働力調査結果
北海道の保育士に関する補助や取り組み
ここでは北海道でおこなっている保育士への取り組みを調べてみました。
北海道の保育士確保対策事業
北海道では、各市町村で保育士確保対策事業の案内を行っています。
保育士補助者雇上費貸付
この取り組みは、保育士の確保と、保育士の業務負担を減らすために、保育補助者を雇う保育園などに対し、自治体が補助をする取り組みです。また、貸付は無利子で、雇い上げる保育補助者が指定された期間内に保育士資格を取得した場合は、貸付金の返還が免除される仕組みになっています。
未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付
子どもがおり、なおかつ保育士資格を持つ方が、新たに保育園に勤務をする場合、子どもを保育施設に預ける保育料の半額の貸付をおこなう制度です。また、2年間、保育園で勤務すると、貸付金の返還が免除されます。
就職準備金貸付
保育士資格を持つ方が、新たに保育園などに勤務する場合、その就職のためにかかる準備資金の貸付けをする制度です。2年間、保育士として働いた場合は、貸付金の返還が免除されます。
未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部貸付
保育士として働いている方が、子どもの預かり支援事業を利用する場合、その利用金額の半額を貸付けする取り組みです。こちらも、2年間、保育士として従事することによる貸付金の免除があります。 現在、北海道では、石狩市、室蘭市、帯広市において以上の取り組みを行っています。詳しくは各市町村のホームページをご覧ください。
出典:帯広市/トップページ
キャリアアップ研修
保育士のキャリアアップ研修とは 国によって2017年度に新しく導入された、保育士の昇格をサポートするキャリアアップ研修制度です。新しい役職が増えたことで、これまで以上に保育士の昇進、処遇改善がしやすくなりました。
保育士のキャリアアップ研修について詳しくはこちらから
北海道庁は、平成29年4月1日から始まった、保育士等キャリアアップ研修ガイドラインに基づき研修を始めました。この研修は、研修内容に関して十分な知識と経験をもつ、知事が認めた講師が行います。また、1分野15時間と定められており、保育の専門知識や技能の向上を計ります。
北海道にある保育士になりたい方への窓口
保育士不足である北海道は、保育士の人材の確保に力をいれており、北海道ハローワークでは保育士マッチング強化プロジェクトが行われています。
保育士として働く場を探している人へ
保育士マッチング強化プロジェクトでは職場を探す人に対し、保育士の求人や最新の求人情報の提供をおこなっています。また、職場見学会や就職相談会を開催し、企業との出会いの場のを設けています。
保育士を求めている企業へ
保育士を求めている企業に対しては、人材確保に向けたコンサルティングや職場見学会、就職相談会による企業や募集に関するプロモーションの場の提供を行っています。
職場見学会・就職相談会の開催
見学ツアー型の企業説明会を行っているので、働く前に現場の雰囲気などを知ることができます。 そのほかにも、保育園ミーティングと題し、大規模な説明会を行っています。
また、北海道庁からの委託により保育士の就職支援をおこなっている企業もあるので、北海道全体が保育士人材の確保に取り組んでいることが分かります。
出典:北海道ハローワーク/保育分野のお仕事をお探しの皆様,企業の皆様へ
北海道で保育士として働くことを検討してみては?
今回は、北海道の保育士事情を調べてみました。北海道では、積極的に各市町村で保育士確保対策事業を行っています。今後、北海道の保育士の待遇は手厚くなっていくかもしれません。
また、北海道には都心部にない多くの魅力がある場所でもあります。保育士として働く場所を探すときには、自治体からの情報や、WEBの求人サイトの検索から、自分にとっての働きやすい保育方針や環境面をリサーチするなど、さまざまな場所からの情報に目を向けてみましょう。