5月5日は子どもたちの健やかな成長を願う「こどもの日」。かぶとやこいのぼりの製作を通して、行事をお祝いする保育園も多いでしょう。折り紙工作や指スタンプなど、作り方を工夫して活動を楽しめるとよいですね。今回は、乳児・幼児向けのこどもの日製作アイデアを紹介します。あわせて導入のポイントもまとめました。

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■目次
こどもの日ってどんな行事?
端午の節句である5月5日が「こどもの日」として定められたのは、1948年のことです。
男の子の健康を願う日として昔から親しまれていたようですが、時代が進むにつれて、性別関係なく子どもたち全員の成長を祝う日となっていったと言われています。
こどもの日には、こいのぼりを飾ったりかぶとをかぶったりして子どもたちの健やかな成長を願うご家庭も多いでしょう。
保育園でもこどもの日にちなんだ製作に取り組み、行事を楽しめるとよいですね。
こどもの日の製作に向けた導入のポイント

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まずはこどもの日の製作に向けた導入のポイントを紹介します。
こいのぼりやかぶとを飾る意味を伝える
こどもの日の製作ではこいのぼりやかぶとを作る保育園が多いことでしょう。こいやかぶとを飾る意味を伝えてから製作に取り組めば、子どもたちの意欲を高めることができそうですね。
ここでは、それぞれの意味や伝え方を説明します。
こいのぼり
『鯉が滝を登り、竜になった』という言い伝えのイメージから、「鯉のようにたくましく育ってほしい」「健康で元気に成長してほしい」という願いを込めてこいのぼりが飾られるようになったとされています。
また、こいのぼりといっしょに飾られる5色の吹流しには、厄除けの意味があるようです。
<伝え方の例>
「こいのぼりの『こい』はお魚の名前です。とってもげんきがよいお魚で、中には200歳のこいもいるそう。だからこどもの日には『みんなもこいのように健康に育ちますよう』にという願いを込めて、こいのぼりを飾ります。」
かぶと
かぶとは昔、武士が大事な頭を守るためにつけていたものです。そのため、「子どもの身体を守って健やかに育つように」という願いから飾るようになったとされています。
<伝え方の例>
「かぶとは昔の人が大事な頭を守るためにかぶっていたものです。だからこどもの日には『みんなの身体を守って元気に育ちますよう』にという願いを込めて、かぶとを飾ります。」
このように保育士さんが意味を伝えたうえで、園での行事や製作を行なえば、子どもがより意欲を持って取り組めるかもしれません。
お手本の見せ方を工夫する
導入ではお手本を壁面に飾ったり、こどもの日の歌を歌いながら紹介したり、子どもたちに興味を持ってもらえるように見せ方を考えてみましょう。
また、こどもの日には昔から柏餅を食べる習慣があり、柏の葉は縁起物として昔から食べられてきたようです。柏餅の製作を予定している場合は、お手本を用意して「この食べ物はなんていう名前が知っているかな?」と、子どもたちとのやり取りを楽しんでもよいですね。
【乳児向け】こどもの日の製作アイデア
ここからは、こどもの日の製作アイデアを年齢別に紹介します。まずは乳児クラス(0歳児・1歳児・2歳児)向けの例を見ていきましょう。
指スタンプのこいのぼり
指スタンプで、こいのぼりのウロコを表現してみましょう。
用意するもの
製作のポイント
指スタンプは、0歳児や1歳児と乳児クラスで取り入れられるかもしれません。子どもが絵の具のついた指を口に入れないよう、保育士さんが手を添えながら行うとよいですね。また、製作後にすぐ手を拭けるよう、濡れタオルも用意しておきましょう。(詳しい説明はこちら)
こいのぼり製作で手形や足形アート
こいのぼり制作で手形や足形アートを楽しみましょう。
用意するもの
- ペットボトル 1本
- ラメ 適量
- 目玉シール
- 水
- 手形
- 両面テープ
- はさみ
製作のポイント
簡単にできる手形や足形を使って、こいのぼり製作を楽しみましょう。
完成後は、キラキラとしたラメの世界を味わってみるのも面白そうです。水のりを混ぜるととろみがつくため、ラメが水中を舞う時間が長くなり、よりきれいになるかもしれません。(詳しい作り方は(詳しい説明はこちら)
シールでこいのぼり製作
こいのぼりにシールを貼ってこいのぼり製作を楽しみましょう。
用意するもの
- 画用紙 ピンク・青 各1枚
- 紙皿 1枚
- 丸シール(大) 各色
- 目玉シール
- 毛糸
- のり
- はさみ
作り方
1.画用紙をこいのぼりの形にカットします。
2.丸シールを半円状にカットします。
3.パンチでひとつ穴を開けた紙皿に(1)を貼ります。
4.(2)をうろこに見立てて、(3)に貼っていきます。
5.目玉シールを貼って毛糸を通して結べばできあがりです。
製作のポイント
シールの台紙はあらかじめシールをつまみやすいように切り分けておくとよさそうです。
作品を保育室に飾ると行事の雰囲気を楽しめそうですね。
ちぎり絵かぶと製作
かぶとを折ってちぎった画用紙で装飾していきましょう。
用意するもの
- 新聞紙
- 画用紙
- のり
製作のポイント
保育士さんがかぶとを折って子どもたちに画用紙をちぎって装飾してもらいましょう。
のりの量が多すぎると新聞紙がやぶれてしまうので注意が必要です。
0歳児クラスでは画用紙をちぎることが難しいため、あらかじめ保育士さんが用意しておきましょう。2歳児クラスでは子どもたちに好きな画用紙を選んでもらってもよいですね。(詳しい説明はこちら)
フラワーペーパーで作る柏餅
こどもの日に食べる柏餅を、フラワーペーパーを使って製作してみましょう。
用意するもの
作り方
1.ティッシュペーパーを数枚使い、子どものこぶし大に優しく丸めます。
2.(1)をピンク色か白色のフラワーペーパーで包み、テープでとめます。
3.緑色の画用紙を、はさみで柏の葉の形に切ります。
4.(2)に葉の形の紙を巻き、両面テープで留めたらできあがりです。
製作のポイント
画用紙で作る柏の葉は、あらかじめ保育士さんが用意しておきましょう。ティッシュを丸めたり、それをフラワーペーパーで包んだりする工程は、1歳児や2歳児クラスの子どもといっしょに楽しめるかもしれません。
【幼児向け】こどもの日の製作アイデア
次に、幼児クラス(3歳児・4歳児・5歳児)向けの製作アイデアを紹介します。
折り紙で作る立体的なこいのぼり
折り紙を使った、立体的なこいのぼり飾りの作り方です。
用意するもの
【鯉】【風車】
製作のポイント
折り紙を筒状にしてのりでとめる工程は、3歳児や4歳児にとって難しいかもしれません。保育士さんが貼り合わせるところに印をつけるなど、子どもたちが作りやすいように工夫するとよいでしょう。(詳しい説明はこちら)
マーブリングお絵かきでこいのぼりを作ろう
用意するもの
- 洗面器
- 水 100ml
- マーブリング水溶液(または洗濯のり) 100ml
- 割りばし
- マーブリング専用インク 3色
- 竹串 1本
- 画用紙 白 3枚
- トイレットペーパーの芯
- 目玉シール
- 折り紙のカブト
- キリ
- はさみ
製作ポイント
キリで穴をあけて竹串を通す工程は、保育士さんが行ってくださいね。子どもたちと不思議な模様の世界を楽しみましょう。(詳しい説明はこちら)
折り紙1枚で簡単!かぶとの折り方
折り紙でかっこいいかぶとを折りましょう。
用意するもの
- 折り紙 1枚
製作ポイント
4歳児や5歳児クラスで楽しめるかぶとの折り方です。子どもたちの様子にあわせて工程を進めていきましょう。(詳しい説明はこちら)
かぶとのリース
折り紙のかぶとの応用編として、リース型にアレンジする作り方に幼児クラスで挑戦してみてはいかがでしょうか。
用意するもの
製作のポイント
折り紙ができるようになった3歳児以上の子どもといっしょに取り組めるアイデアでしょう。できあがったら、リースの連結部分をテープでとめると、よりしっかりと仕上がりそうです。(詳しい説明はこちら)
トイレットペーパーの芯で作る柏餅
トイレットペーパーの芯を利用した、柏餅の製作アイデアです。
用意するもの
製作のポイント
トイレットペーパーの芯は固いため、子どもの力で切るのは難しいかもしれません。保育士さんが手を添えていっしょにやったり、あらかじめ切っておいたりしましょう。できあがったら、柏餅を紙皿などに盛りつけて、4歳児や5歳児クラスで「こどもの日ごっこ」を楽しむのもよいかもしれませんね。(詳しい説明はこちら)
こどもの日の意味や製作のポイントを押さえて、行事を楽しもう
今回は、こどもの日の製作のポイントや年齢別の製作アイデアを紹介しました。
こどもの日にはこいのぼりやかぶとを飾ったり柏餅を食べたりと、健康や成長を祝う意味があります。製作を行う前に子どもたちに行事の説明をすれば、意欲を高められるかもしれません。
1歳児や3歳児などそれぞれのアイデアを参考にしながら製作に取り組み、いっしょに行事を楽しめるとよいですね。
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