保育園の共同製作。みんなでテーマを決めてアイデアいっぱいの作品展をつくろう!

保育園で行う共同製作のアイデアを探している保育士さんもいるのではないでしょうか。活動を通して、子どもたちが作品展のテーマや作りたいものについて意見を出し合ったり、友だちと協力したりして、みんなで製作する楽しさを感じることができるでしょう。今回は共同製作のねらいやテーマの決め方、作品展のアイデアについて紹介します。


子どもの工作風景

milatas/shutterstock.com


保育園で作る共同製作とは

共同製作とは、クラスの仲間といっしょに一つの作品を作る保育活動です。


普段はおえかきや工作など、子どもが一人ひとり自分の作品を作ることが多いでしょう。

共同製作は、子ども同士で意見を伝えあったり、製作の方法を仲間と考えたり、周りと力をあわせるということを学ぶ楽しさがあります。


園児がそれぞれのアイデアを出し合い、クラスの製作に取り組めるとよいですね。



共同製作のねらい


保育園での共同製作に取り組むねらいには、以下の内容が挙げられるでしょう。


  • 子どもたちが自身のアイデアを自由に出すことができる
  • 仲間と協力したり助け合ったりする意識がうまれる
  • 仲間といっしょに作品を作る楽しさを知る

子どもが仲間のアイデアを知って友だちのよさに気づいたり、苦手な作業を助け合ったりすることで協調性を養うよい機会になるかもしれません。


ときには園児同士の意見がぶつかることもあるでしょう。

保育士さんは、子どもたちに協調する気持ちが生まれるように、様子を見守りながらサポートできるとよいですね。



共同製作の方法


子どもたちの共同製作には、大きく分けて二つの方法があります。


1.子どもが作った個人の作品を集めて一つの作品に仕上げる

2.子ども同士が話しあって、始めから仲間といっしょに作品を作る


どちらの方法も製作活動に取り入れることできますが、後者の方が先述した子どもの協調性や助け合いの力を発揮しやすいかもしれません。


まずは(1)の方法から行い、その後に(2)の方法で共同製作を行うなど、状況に応じて段階をふみながら進めてもよいでしょう。

保育園で楽しむ共同製作の進め方ポイント

共同製作は、子どもたちが自由に意見を出し合い、周りと協力して進める保育活動です。


導入の段階から、子ども自身が「楽しそう」「やってみたい」と思えるように、わくわく感を引き出すことが大切なポイントとなるでしょう。


子どもが主体となって製作に取り組めるよう、以下の内容を参考に活動を進めてみてくださいね。



子どもたちの自主性を尊重して、製作のテーマを選定する


共同製作のテーマは子どもたちの自主性を大切にして製作のテーマを選定していきましょう。


以下のような順番でテーマを決定すると活動がスムーズに進みそうです。

1.情報収集をする

はじめにテーマを決定するためにさまざまな情報を収集しましょう。


子どもに質問したり、子どもの様子を観察したりして、園児が興味をもっているものを探してみるとよいでしょう。


お絵かきや工作など子どもが好きなものや、場所などを尋ねてみるとよいかもしれません。


共同製作のアイデアの例を、以下にまとめました。


  • 動物園
  • 水族館
  • ジャングル
  • 季節
  • 絵本の世界
  • 歌の世界
  • 迷路
  • お店屋さん

上記は一般的に取り上げられやすいテーマとなりますが、クラス全体が一番熱中できるものを子どもたちに考えてもらうとよいかもしれません。

2.(1)の中から保育士さんがいくつかのテーマに絞る

複数のアイデアが揃ったら、子どもたちが話し合いをしやすいようにある程度絞っておきましょう。

3.子どもたちと話し合いをする

子どもたちに(2)で絞ったテーマを提示して、興味を示すものがあるか反応をみるとよいでしょう。


子どもたちが関心を持ったテーマがあった場合は、そのテーマにそって話を進めましょう。

もし、興味を示すものがなければ、子どもに作ってみたい製作物を聞いてみるとよいかもしれません。

4.共同製作のテーマを決定する

最後に共同製作のテーマを決定します。


子どもの意見が分かれた場合は、それぞれのテーマのよいところを話し合い、子ども同士で相談する時間を設けて、様子をみましょう。


最終的に多数決で決めたり、子ども同士で決定したりと、そのときの状況に応じて保育士さんがサポートしながらテーマを決められるとよいですね。



子どもたちとアイデアを出し合い、作るものと材料を決める


共同製作のテーマが決まったら、実際に作るものについて子どものアイデアを募ります。


はじめは「こういうものが作りたい」「みんなといっしょなら○○を作れるかもしれない!」など漠然とした意見でもよいでしょう。


子どもたちがそれぞれの意見を伝え合う様子を見守り、保育士さんがアイデアをまとめるとスムーズかもしれません。


作るものが決まったら、必要な材料を話し合いましょう。


段ボールや画用紙、絵の具など子どもだけでは具体的な材料を考えることが難しいときは、保育士さんが次のように、質問するとよいかもしれません。


「どんなものを使ったら上手にできるかな?」「どのくらいの大きさにする?」など製作物の特徴について尋ねます。


子どもたちからの答えによって「じゃあ新聞紙を丸めたらどう?」「色は何を使って塗ろうか?」と誘導して、子どもが考えやすくなるようにサポートしていきましょう。



製作物ごとに班分けして分担作業をする


スムーズに共同製作を進められるよう、子どもたちをいくつかのチームに分けて作業を分担します。


子どもが自分たちの役割を理解し、協力しながら進められるよう、作業の進行状況などを見ながら必要に応じて保育士さんがフォローするとよいでしょう。

【テーマ別】共同製作に活用できる作品展アイデア

子どもが工作をする手元の写真

Africa Studio/shutterstock.com


ここでは、テーマ別に保育園の共同製作のアイデアを紹介します。



巨大迷路


子どもが実際に遊べる巨大な迷路を作成しましょう。

製作の進め方

1.迷路の構造を決める

ゴールまでの道順や通路の長さ、行き止まりにする場所などを絵にかきながら話すとわかりやすいでしょう。壁の色や模様、飾りつけなども決めるとよいですね。


2.迷路製作に使用する材料を決める

次に、必要な材料について話しましょう。段ボールや絵の具など、使用する材料について子どもたちが意見を出し合い、状況に応じて保育士さんがサポートに入るとよいかもしれません。


3.チームに分けて製作を行う

作るものごとにチーム分けをして分担作業をすると、スムーズに進められるかもしれません。数人のチームを作って、担当する製作物を振り分けるとよいでしょう。

展示方法

教室全体に段ボールや新聞紙などで作った壁を使用して、通路を設置しましょう。


全てを段ボールで区切ってもよいですし、一定の区間だけPEテープやビニール袋などを使い、壁に変えても面白いかもしれません。


壁だけではなく、天井にも画用紙や折り紙、風船などで作った装飾をすると見栄えがよくなりそうです。

保育士の援助方法

材料を決める際は、子どもたちだけではアイデアが浮かばないこともあるかもしれません。


必要に応じて保育士さんが「段ボール使ってみようか」「この部分だけ新聞紙にしてみようか」など助言をしながら進められるとよいですね。


迷路の壁は子どもが安全に遊べるように、大人がうえから覗ける高さにしましょう。




テーマ:水族館 


教室全体を使って、海の生き物がたくさんいる水族館を作りましょう。

製作の進め方

1.魚の種類や数、壁の装飾を含めたレイアウトを決める

魚や海の生き物、水族館に配置するものなど作るものが決まったら、全体の配置について相談しましょう。保育士さんは教室全体を海のようにするなどレイアウトを考え、子どもがイメージしている完成図をいっしょに共有できるとよいですね。


2.水族館製作に使用する材料を決める

次に、必要な材料について話しましょう。作りたい魚や生き物の大きさに製作物の数、水を表現するためのブルーシートなど、子どもだけでは考えにくい部分は保育士さんがヒントを出したり、誘導したりして進めましょう。


3.チームに分けて製作を行います。

各チームに作るものを分けて、魚だけではなく壁などの装飾も分担するとよいかもしれません。班ごとに水族館のイメージを膨らませて、楽しい活動になるとよいですね。

展示方法

壁や天井を青いビニール袋やシートで覆ったり、高い位置からPEテープや魚を吊るしたりすることで、教室全体を海の世界のように表現できるでしょう。


魚だけではなく、巨大なタコなど作って展示すると、インパクトのある作品になって面白いかもしれません。実際の生き物の大きさにとらわれず、子どもがわくわくできるような製作に仕上がるとよいですね。

保育士の援助方法

天井など、子どもの手が届かない箇所の展示は保育士さんが代わりに行いましょう。


子どもがいろいろな魚を作れるように、さまざまな色や素材の材料を用意すると、たくさんの種類の魚ができて仕上りも華やかになるでしょう。




アイスクリーム屋さん


子どもたちがごっこ遊びを楽しめる大きなアイスクリーム屋さんを作りましょう。

製作の進め方

1.お店屋さんの大きさや数、メニューを決める

お店を複数作ることで、一度にたくさんの子どもが楽しむことができるでしょう。

アイスクリームの種類はたくさんあるため、保育士さんが書き出しながら子どものアイデアをまとめるとよいかもしれません。


2.アイスクリーム屋さん製作に使用する材料を決める

次に、必要な材料について話しましょう。丸めた新聞紙を画用紙で包んだり、わたなどを使ってふわふわのアイスを作ったり、バリエーションをつけると面白いかもしれません。


3.チームに分けて製作を行う

製作のチーム分けの際に、作品展当日の役割を考えて、店員さん役とお客さん役と分担も行っておくと、ごっこ遊びがスムーズに進みそうですね。

展示方法

複数のアイスクリーム屋さんを、お客さん役の子どもがそれぞれのお店をまわる通路を確保して設置します。


メニュー表を作った場合は、お店の前に掲示して、子どもがみんなで見れるようにするとよいでしょう。段ボールでテーブルなどを作り、小さなイートインスペースを設けても楽しめるかもしれません。

保育士の援助方法

アイスクリームを作る際は、コーンやカップ、デコレーションの材料などたくさんのパーツが必要になるでしょう。製作に時間がかかる場合もあるため、部品が細かくなりすぎないようにフォローしながら進めましょう。


アイスクリーム屋さんのお店のサイズは大きくなることが予想されます。保育士さんがときにはサポートして、子どもといっしょに作るとよいでしょう。


保育園で子どもといっしょにオリジナリティあふれる共同製作を作ろう

今回は、保育園で楽しむ共同製作のねらいや作品展のアイデアについて紹介しました。


子どもたちが仲間といっしょに協力して進めるには、伝える力や我慢する力、助け合う気持ちなどさまざまな能力が必要になるでしょう。


共同製作は園児がいろいろなことを考えたり、実行したりと成長を感じる場面がたくさんあります。保育士さんは子どもが主体的に取り組む環境を作り、子どもたちのアイデアがいっぱいつまった作品展になるよう、活動を楽しんでくださいね。



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