採用活動の中で、保育士に求められる資質を備えた人材を補充したいと考える担当者の方もいるでしょう。面接時にコミュニケーション能力や責任感がある人材を見極めることで、早期離職などの採用ミスマッチを防ぐことができるかもしれません。今回は保育士に求められる資質や見極めるポイントを詳しく紹介します。
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保育士に求められる資質を備えた人材を採用する重要性
保育士は子どもたちのお世話や保護者対応など、職員同士で協力してさまざまな業務を担う職種です。そのため、子どもに愛情をもって接することができ、コミュニケーション能力や協調性がある人材を採用することが大切になります。
しかし、採用したにも関わらず「勤務態度が悪く、向上心が感じられない」「協調性に欠ける」など、自園が求めていた人材と違った場合に、ミスマッチが起こる可能性があるかもしれません。
そのような事態を防ぐためにも、保育士として求められる資質を備えた人材を見極めることを意識して面接に取り組む必要があるでしょう。
保育士に求められる資質とは
そもそも保育士に求められる資質にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
まずはその内容について詳しく見ていきましょう。
子どもが好きという気持ち
まず子どもと接する保育士にとって『子どもが好き』という思いを持っていることは重要な資質の一つと言えます。
仕事に対して不安や戸惑いが生じても、根本に『子どもが好き』という気持ちがあれば、「成長を見守っていきたい」「サポートしていきたい」という意欲が湧いてくるものでしょう。
コミュニケーション能力・協調性
保育士は子どもや保護者、同僚などと信頼関係を築くことが大切な仕事です。円滑に仕事を進めるうえではコミュニケーション能力や協調性が必要な場面も多いでしょう。
こうした能力が備わっていれば、次第に相談役として頼りになる存在となり、リーダーや主任としての活躍も期待できるかもしれません。
責任感
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子どもの命を預かる保育士にとって、責任感は欠かせない能力です。
最後まで仕事をやりぬく気持ちを持った責任感のある方には、安心して業務を任せられるでしょう。トラブルや災害などに見舞われたときも子どもの安全を第一に考えた行動が期待できそうです。
指導力
保育士は子どものお手本として生活や遊びのルールなどを指導する立場になります。一人ひとりの特性や発達を捉え、少しずつ成長する子どもにあわせて根気強く指導する力が求められるでしょう。
向上心
保育士は経験を重ねることで次第に子どもへの関わり方や保護者への対応方法などが身についていくもの。そのため、向上心を持って仕事に取り組むことが大切になります。
ときには技術の向上を目指してピアノや歌などの練習が必要な場面もあるかもしれません。
「さまざまなことを吸収していきたい」という意欲的な方は、保育士としてのスキルアップが期待できそうですね。
面接時に保育士に求められる資質を見極めるポイント
面接時に保育士に求められる資質を見極めるポイントを紹介します。
どんな保育士になりたいか確認する
仕事に対して意欲的で責任感がある方は、将来を見通して明確なビジョンを持っている方が多いでしょう。そのため、求職者には「保育士としてどのように成長していきたいか」を質問してみるとよいですね。
また、園が力を入れているカリキュラムを説明したうえで、入職した場合の取り組み方について聞いてみましょう。具体的に説明できる方は自園の特色をきちんと理解したうえでの勤務が期待できそうです。
過去の保育士経験を深堀りする
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過去の保育士経験を聞くことで、指導力や協調性を把握するきっかけが生まれるかもしれません。
印象に残った出来事や職員同士で協力した行事などを聞いて、深掘りしていきましょう。
また、「子どもたちがケンカした場合の仲裁方法を教えてください。」といった具体的な質問をするとよいかもしれません。声かけの仕方や対応などから子どもへの指導方法が自園に合うか、確認できそうです。
言葉のキャッチボールができるかチェックする
求職者のコミュニケーション能力を知るために、言葉のキャッチボールがしっかりできているかチェックすることが大切です。
自分の考えを一方的に話す方もいれば、質問した内容と答えがかみ合っていない方もいるでしょう。
保育士は子どもや保護者、同僚とよい関係を作るためにコミュ二ケーション能力が必要な仕事のため、その点を意識して確認するとよさそうです。
特技や保育に関する知識・技術を確認する
特技や長所のエピソードは、その方の個性や人柄が表れやすい内容かもしれません。自身の強みを活かしてどのように働いていきたいかを深堀りするとよいですね。
また、「保育の技術・知識を取得するために何か取り組んでいることはありますか?」と具体的な質問をすれば、向上心をもって仕事に取り組める方なのかをチェックできそうです。「子どもたちの様子をしっかり確認して保育日誌に詳しく記入していました。」「保育に関する本を読んでいます。」などさまざまな答えが返ってくるでしょう。
さらに、新卒採用の面接では実習でのエピソードを聞くとよいでしょう。どのような学びがあったのか詳しく尋ね、意欲的な人材なのか確認することも大切です。
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保育士に求められる資質を確認して採用活動に活かそう
保育士は子どもたちの命を預かる責任ある仕事です。
そのため、面接時に保育士として求められる資質を備えているかを確認することが重要になります。
さらに、現場でよい人間関係が築ける人材かどうかをチェックするためにコミュニケーション能力なども考慮するとよいですね。
面接時に自園が求める人材なのかしっかり見極めていきましょう。