子育て支援員とはどのような資格?研修や仕事内容、やりがいや大変なこと

子育て支援員とはどんな仕事なのか興味を持っている方もいるのではないでしょうか。やりがいや大変なこと、給料事情なども気になりますよね。今回は厚生労働省の資料をもとに、子育て支援員とは何か、資格の取り方や保育士との違いを説明します。また、研修内容、仕事内容や履歴書に記入できるかどうかにについてもまとめました。


子どもを抱いて手を振る保育士の写真

polkadot_photo/shutterstock.com

 

子育て支援員とは

子育て支援員とは、保育人材不足の解消を目的として2015年に子ども・子育て支援新制度によって設置された新しい資格です。

 

厚生労働省「子ども・子育て支援新制度ハンドブック 」の資料によると、子育て支援員とは子ども・子育て分野の新たな担い手にあたります。

 

国で定めた研修を受講することで、保育園、放課後児童クラブ、養護施設といった子育て支援の事業に必要な知識や技術を身につけたと認められるようです。

 

また、子育て支援員の資格は国が定めた子どもに関わる仕事に関する資格なので、履歴書に記入することができます。
履歴書に書くことで、子育て事業への意欲や知識をアピールすることにもつながりそうですね。

 

子育て支援員にはどのような役割があるか、詳しくみていきましょう。

 

子育て支援員の役割

 

子育て支援員とは、小規模保育園や放課後児童クラブ、養護施設、地域子育て支援といった子育ての拠点となる施設において、支援をサポートしていくという役割があります。

 

地域の実情やニーズに応じた子育て支援を担うことで、子どもが成長できる環境や体制が確保されるという形で貢献していけるようですね。

 

保育士との違い

 

保育士との主な違いは、国家資格である保育士資格を取得しているかどうかです。

 

保育士として働くためには、保育士資格を取得している必要があります。
一方子育て支援員の資格は、地方自治体が主体となって交付する民間資格となるようです。

 

そのため、保育園などで働く際には主に保育の補助業務を任されることが多いでしょう。

子育て支援員の仕事内容

子育て支援員が働く場所は、小規模保育施設、認可保育園、認可外保育園といった保育施設が多いといわれています。

 

他にも、放課後児童クラブ、子育て支援センター、児童養護施設といった福祉施設で働く子育て支援員もいるようです。

 

このような施設のなかで子育て支援員は、

 

  • 午睡時間の寝かしつけ
  • 昼食やおやつの食事介助
  • トイレの介助
  • 玩具や遊具のメンテナンスや消毒
  • 保育室内や玄関などの清掃

 

上記のような保育士さんのサポートにあたる仕事を任されることが多いようです。
子どもと関わることもあれば、保育環境の整備などの業務もあり、子育て支援員とは保育を裏方から支える仕事と言えるでしょう。

 

子育て支援員の資格を取ることで、保育や福祉、子育てに関する知識を活かし幅広い事業で活躍できそうです。

 

出典:子ども・子育て支援新制度ハンドブック/厚生労働省

子育て支援員になるには

PCとノートで勉強する女性の写真

metamorworks/shutterstock.com

 

子育て支援員になるためには、どのような資格取得の流れがあるのでしょうか。
厚生労働省「地域や家庭の多様な子育て支援」の資料をもとに、詳しくみていきましょう。

 

資格取得の流れ

 

子育て支援員の資格を取得するまでの研修の流れは以下のようになります。

 

(1)都道府県・市町村など研修の実施主体に申し込みをします。
(2)全員共通の科目を受ける基本研修を受講します。
(3)希望のコースを受講する専門研修を受講します。
(4)修了証書が発行され、子育て支援員として認定されます。

 

研修内容について

 

子育て支援員が働く施設は、保育園から子育て支援センターと幅広いことから、各施設の特徴に応じた内容を学ぶ、専門研修が設けられています。

 

基本研修と専門研修とはどのような資格研修なのでしょうか。
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

基本研修

基本研修では、子育て支援の基盤を作るために、子育て支援員とはどんな役割を持つかや子どもへの関わり方について学ぶことができます。

 

基本研修では、以下の8科目を合計8時間で学んでいきます。

 

(1)子ども・子育て家庭の現状(60分)
(2)子ども家庭福祉(60分)
(3)子どもの発達(60分)
(4)保育の原理(60分)
(5)対人援助の価値と倫理(60分)
(6)子ども虐待と社会的養護(60分)
(7)子どもの障害 (60分)
(8)総合演習(60分)

 

子育て支援に関する基礎的な知識・原理・技術・倫理を修得することで、子育て支援員としての自覚を持つことが目的となっているようです。

専門研修

専門研修では、子育て支援の各事業に関する特徴や専門的知識を学ぶことができます。
以下の4コースから自分の希望するコースを受講することが可能です。

 

<放課後児童コース>

放課後児童クラブの理解、子どもの理解のための基礎知識、子どもの育成支援、安全・安心への対応などを学んでいくコースです。

 

放課後児童クラブの補助員は、基本的に放課後児童支援員の業務全般を担っていくという考え方をもとに、新たな子ども観や現代の子育て環境の変化などを理解するための内容となっているようです。

 

研修の所要時間は、6科目9時間となっています。

 

<社会的養護コース>

「社会的養護の入口」として、社会的養護の基本的理念・知識・技術を学んでいくコースです。

 

虐待を受けた児童などの社会的養護を必要とする子どもの理解といった、社会的養護の基本的な理解や支援技術などを学ぶことができます。

 

研修の所要時間は、9科目11時間となっています。

 

<地域保育コース>

地域保育コースでは、共通科目と「地域型保育」「一時預かり事業」「ファミリー・ サポート・ センター」の3つの選択科目を受講することができます。

 

共通科目では乳幼児の発達や心理、安全確保など保育に関する基本的な理念と知識を学びます。
所要時間は12科目15~15.5時間となっています。

 

選択科目ではいずれの科目も各事業の概要と理念、保護者対応などが学ぶことができます。
科目によっては見学オリエンテーションが含まれることもあるようです。

 

選択科目の所要時間はそれぞれ以下の通りです。

 

地域型保育:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
一時預かり事業:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
ファミリー・ サポート・ センター:4科目6.5時間

 

<地域子育て支援コース>

地域子育て支援では、対象となる事業の形態がさまざまあることから、3つのカリキュラムから1つを選んで受講します。

 

カリキュラムの種類と所要時間は以下の通りです。

 

基本型:9科目24時間
特定型:5科目5.5時間(地域の実情に合わせて科目を追加する場合もあり)
地域子育て支援拠点事業:6科目6時間

 

どのカリキュラムも、各事業の概要と基本的知識を学び、事例検討などを通して理解を深めていくようです。

 

出典:地域や家庭の多様な子育て支援/厚生労働省

子育て支援員の給料事情や待遇

保育園で働く子育て支援員の給料や待遇についてみていきましょう。

 

子育て支援員の給料は、時給900円から1000円程度が一般的となっています。

 

時給にプラスして月々5000円程度の資格手当が出たり、資格を持っていることによって時給が100円程度上乗せされたりといった園もあるようです。

 

また、子育て支援員として働くときの待遇は、パートやアルバイトといった雇用形態が基本となるでしょう。

 

厚生労働省「保育所における保育士配置の特例(平成28年4月施行)の実施状況調査について(平成28年10月1日)」によると、2016年4月より保育士の配置基準が緩和されたことから、朝の受け入れ時間と夕方の延長保育の時間では2人の保育士さんのうち1人を子育て支援員が担えるようになりました。

 

そのニーズから朝夕の時間のパートの募集をしている保育園が増えているようですね。

 

出典:保育所における保育士配置の特例(平成28年4月施行)の実施状況調査について(平成28年10月1日)/厚生労働省

子育て支援員のやりがい・大変なこと

子育て支援員として保育園で働くときのやりがいや大変なことをみていきましょう。

 

やりがい

 

子育て支援員として保育園で働くときのやりがいを紹介します。

子どもと関われる

保育士さんのサポートを通して、子どもと接することができます。
いっしょに遊んだり、食事介助や寝かしつけたりといった身の回りに関することを援助することで、子どもたちとの信頼関係を深められるかもしれません。

 

子どもが好きで、子どもと関わる仕事がしたいと考えている方にとってはメリットの一つといえるのではないでしょうか。

保育経験を積むことができる

保育士資格を取得したいけど、実務経験がないと保育士として働き始めてからのことを不安に感じるという方もいるのではないでしょうか。

 

子育て支援員として子どもと関わる中で、子どもへの理解を深めたり保育士の仕事を知れたりできそうです。

 

保育士資格を取得したあとは、保育士としてキャリアアップすることができそうですね。

 

大変なこと

 

子育て支援員として保育園で働くときの大変なことを紹介します。

サポート業務が多い

子育て支援員とは、保育士の業務をサポートすることが主な役割です。

 

玩具の消毒や片付けといった裏方の仕事が必然的に多くなり、大変だと感じる人もいるでしょう。そのため、子どもの前で絵本を読んだり手遊びをしたりといった、子どもの前に立つ仕事をイメージしていた方はギャップを感じてしまうかもしれません。

雇用の不安定さ

子育て支援員の仕事は、多くの待遇がパートやアルバイトといった非常勤での採用であるため金銭的な不安を感じる方もいるかもしれません。

 

また、園によっては保育士資格を取得しても常勤保育士になれるかがわからない場合もあるでしょう。
いずれは保育士資格を取得しようと考えている方は、子育て支援員として働く際、常勤保育士への登用がある園を探すとよさそうです。

子育て支援員の資格を取得して、保育に関わる仕事の転職に活かそう

今回は子育て支援員とはどのような資格なのか、仕事内容や研修について、大変なことを紹介しました。

 

子育て支援員の資格は履歴書に記入することもでき、研修によって子育て支援を学んだ人材として保育園などでサポート業務を任されることが多いでしょう。

 

子どもと接することで保育の知識をつけられることがメリットですが、補助業務が多かったり雇用が不安定だったりと大変なこともあるようです。

 

子育て支援員とはどのような資格かを知って、保育に関わる仕事の転職に活かしてみてくださいね。

 

ベビーシッターとして働く

 

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