児童館で働きたい保育士さん必見!仕事内容や給与、必要な資格など

児童館は、18歳未満の子どもを対象とした児童福祉施設です。保育士資格を活かして働ける場所の一つとして、選択する人が増えつつあります。子どもを相手にするという点で保育士と共通する点もありますが、職員の具体的な仕事内容は異なるようです。今回は、児童館職員の給与や求人事情、働くうえで必要な免許や資格について紹介します。


一緒に遊ぶ親子

yamasan0708/shutterstock.com

 

児童館とは?

保育士資格を活かして働ける施設として、児童館への転職を考えている保育士さんもいるかもしれません。まずは、児童館とはどのような施設なのか、概要と役割から見ていきましょう。

 

概要

 

児童館とは、地域において児童に健全な遊びを与え、健康を増進したり豊かな心を育てたりすることを目的とする施設です。

 

児童福祉法によって児童厚生施設に定められており、都道府県や市町村、社会福祉法人などによって実施されています。

 

児童館の利用対象は18歳未満のすべての児童で、自由に来館し、読書や運動など好きなことをして過ごすことができます。

 

役割

 

厚生労働省の資料では、児童館の役割や機能について以下の5つを示しています。

 

  • 遊び及び生活を通した子どもの発達の増進
  • 子どもの安定した日常の生活の支援
  • 子どもと子育て家庭が抱える可能性のある課題の発生予防・早期発見と対応
  • 子育て家庭への支援
  • 子どもの育ちに関する組織や人のネットワークの推進

 

遊びの場を提供することで子どもたちの心身の発達のサポートをするだけでなく、家庭や地域の子育てを支援するなど、幅広い役割を担っているようです。

 

児童館の設置状況と種類

 

2020年時点で児童館は全国に4453施設あり、運営主体別では公営が2553カ所、民営が1900カ所あります。また児童館には大きく分けて3つの種類があり、施設規模や果たす役割に違いがあるようです。

小型児童館

小型児童館は、施設面積が217.6㎡以上と定められている最もコンパクトな児童館です。

 

市町村や社会福祉法人などによって実施され、児童に遊びを提供して健康増進の手助けをしたり地域組織活動を促進したりする機能を持っています。

 

小地域の児童を対象としており、特に低学年や留守家庭児童の利用をメインとしている地域密着型の施設です。

児童センター

児童センターは、小型児童館の機能に加えて児童の体力増進や運動機能の発達を指導する役割を持つ施設です。

 

施設面積によって通常の児童センターと大型児童センターに分類されており、通常の児童センターは、運動に欠ける幼児や低学年を中心的な利用対象としているのに対し、大型児童センターは特に中学・高校生世代の育成支援をメインにしています。

大型児童館

大型児童館は、都道府県内や広い地域に住む児童を対象としており、県が設置して支援を行っている児童館です。

 

小型児童館と児童センターの機能・役割に加えて固有の特性を持ち、児童の健全な育成を包括的に行う拠点としての役割を果たしています。

 

大型児童館も施設面積によってA型とB型に分けられており、A型の場合、児童センターの機能に加えて、県内の児童館の指導や連絡調整などの中枢的な機能を有しているようです。

 

一方B型の場合、児童センターの機能だけでなく宿泊施設や野外活動施設を備え、自然を活かした活動を通して児童の創造性や協調性を高める機能を持っています。

 

出典:児童館について/厚生労働省

出典:児童厚生施設関係(R2年12月社会福祉施設等調査反映)/厚生労働省

出典:児童館ガイドラインの改正について/厚生労働省

児童館で働く保育士の仕事内容

児童館がどういった施設なのかをふまえ、次は仕事内容や保育園で働く保育士さんとの違いについて見ていきましょう。

 

仕事内容

 

勤務する施設や児童の年齢によって異なるものの、18歳未満の児童を相手に以下のようなかかわりをするのが主な仕事内容でしょう。

 

  • 遊びを通じた子どもへの指導・見守り
  • 子どもの健康・体力増進のサポート

 

これに加えて、活動計画の作成や施設の運営、子育て相談への対応なども行っており、児童館で働く職員の仕事内容は幅広いようです。

 

家庭や学校との連携も行うなど、地域に密接にかかわりながら子育てをサポートするのが仕事内容と言えるかもしれません。

 

保育園で働く保育士との違い

 

一般的な保育園は、毎日登園する子どもが決まっていて、クラス運営の仕事や連絡帳の作成、行事の準備などがあるでしょう。

 

一方児童館には毎日違う子どもたちが来館するため、クラスはもちろん担任業務などはありません。

 

また、対象年齢も0歳から18歳未満までと幅広く、乳幼児から高校生までさまざまな子どもたちの相手をするのも児童館ならではと言えるでしょう。

 

さらに、地域組織活動の育成や促進、保護者への情報提供・相談対応など、子どもを取り巻く環境と連携を取って子育てをサポートしているという点も、保育士の仕事内容と異なる点かもしれませんね。

児童館で働く保育士の給与・求人事情

子どもを抱っこするお母さん

polkadot_photo/shutterstock.com

 

次に、児童館で働く保育士さんの給与や求人事情を紹介します。

 

給与

 

児童館で働く保育士さんの給与は、保育園で働く保育士さんとそこまで変わらないようです。

 

施設によって異なるものの、民営であれば正社員で月給20万円程度、パートやアルバイトの場合は時給1000円程度を目安として考えておくとよいでしょう。

 

また、都道府県や市町村によって運営されている公営の児童館の場合、働く職員さんは公務員であるため、民営の施設よりも待遇が安定していることもあるかもしれません。

 

くわしい給与や福利厚生などは施設によって異なるので、求人やホームページなどを比較しましょう。

 

求人

 

児童館の保育士求人は、保育園に比べて数が少ないのが現状のようです。

 

これは、保育園が全国に約3万7000カ所あるのに対し、児童館は全国で約4500カ所と施設数が少ないことが原因として考えられます。

 

民営よりも公営の施設の方が設置数は多いので、転職サイトで求人を見つけられなかった場合は自治体のホームページで探してみるのもよいかもしれません。

 

ただし、公営の児童館の職員は公務員であるため、転職するにあたって公務員試験を受ける必要があるということに留意しておきましょう。

 

児童施設の保育士求人一覧

 

保育士が児童館で働くメリットややりがい

次に、児童館で保育士として働くメリットややりがいについて紹介します。

 

幅広い年齢の子どもと関わることができる

 

一つ目のメリットは、幅広い年齢の子どもと関わることができることです。

 

保育園であれば、0歳児から5歳児までの乳幼児のみと接することになりますが、児童館は小学生や中学生、高校生などと接することができるため、さまざまな年代の子どもとの関わり方や発達を勉強できるでしょう。

 

幅広い児童福祉の知識や経験を積み、将来的なキャリアアップを図りたい方にとって、児童館は多くのことを学べる場所と言えるかもしれませんね。

 

持ち帰りの仕事がない

 

二つ目のメリットは、持ち帰りの仕事や残業などがほとんどないことです。

 

保育園のようにクラスがないため、壁面の製作や連絡帳の記入などはありません。

活動計画の作成や記録などの事務作業はあるものの、毎日同じ子どもたちが来館するわけではないため、日々一人ひとりの日誌を作成するといったことはないでしょう。

 

プライベートの時間を確保しながら働けるというのは魅力的なポイントと言えそうですね。

保育士が児童館で働くには?

最後に、児童館の職員として働くうえで必要な資格や免許について紹介します。

 

必要な資格や免許

 

保育士資格や社会福祉士資格、教員免許(小、中、高)などを持っていれば、児童館で職員として働くことができます。

 

ほかにも、学校教育法における高等学校を卒業し、児童福祉事業に2年以上従事した経験がある方や、大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学・芸術学もしくは体育学を専修する課程を卒業した方なども該当します。

 

児童館で働くためには、子どもの発達や心理に関する知識を持っていることが求められるようです。

 

しかし、施設によってはパート職員であれば無資格でもOKとしているところもあるようなので、求人を見てみるとよいですね。

 

放課後児童支援員になる道も

 

放課後児童支援員の資格を取得して児童館で働く方法もあります。

 

放課後児童支援員とは、放課後児童クラブで働く際に2人以上配置されることが決められている専門資格です。「子ども・子育て支援新制度」の開始に伴い、2015年に創設されました。

 

放課後児童支援員の資格を取得するには、以下のような要件を満たしたうえで都道府県知事が行う研修を修得しなければなりません。

 

  • 保育士資格を有している
  • 教員免許(幼稚園、小学校、中学校、高等学校)を有している
  • 社会福祉士の資格を有している
  • 高等学校を卒業し、2年以上児童福祉事業に従事した経験がある
    (※子育て支援員研修放課後児童コースを修了した方は、他の児童福祉事業経験者よりも必要な経験年数が短期化)
  • 大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学もしくは体育学を専修する学科や課程を卒業した方

 

放課後児童支援員になるには、先ほど紹介した児童館の職員と同じ要件を満たす必要があります。

 

そのため、保育士資格や幼稚園教諭免許を持っていない方は、放課後児童支援員の資格を取得するのもよいでしょう。

 

無資格で働ける施設もありますが、放課後児童支援員の資格を取得していた方が児童福祉に対する知識や経験があることをアピールできるため、転職に際して有利なこともあるかもしれません。

 

出典:児童厚生施設関係(R2年12月社会福祉施設等調査反映)/厚生労働省

出典:放課後児童健全育成事業について/内閣府

出典:放課後児童支援員研修の受講要件の緩和/内閣府

保育士資格を活かして児童館で働いてみよう

今回は、児童館とはどのような施設なのか、また働く保育士の仕事内容や給与事情などを紹介しました。

 

児童館は、0歳から18歳までの幅広い年代の子どもを利用対象とした児童福祉施設で、遊びを通して子どもの健康を増進したり情緒を育んだりすることを目的としています。

 

遊びや運動のサポート、指導などが保育士のメインの仕事内容となりますが、さまざまな年代の子どもたちと接するため、年齢にあわせた関わり方が求められるでしょう。

 

現在保育士資格や幼稚園免許を持っている方は資格を活かして働くことができます。一方無資格の方は自身が要件を満たすかどうかを確認したうえで、放課後児童支援員として児童館で働くことを検討してみてくださいね。

 

ベビーシッターとして働く

 

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