幼稚園教諭免許の更新を忘れて期限切れになった場合、どうなるのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。近日、更新制の廃止が話題となりましたが、今後の対応方法をくわしく把握しておくことが大切です。今回は、幼稚園教諭免許の更新制度廃止について、期限切れした場合の手続き方法について紹介します。

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幼稚園教諭免許の期限切れ:更新制度についておさらい!

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幼稚園教諭免許は、小学校や中学校同様、文部科学省管轄の学校教育法に基づいて教育を行う「教員」となります。
2022年7月以降、教員免許更新制の廃止によって幼稚園教諭免許の有効期限がなしになり、加えて過去に幼稚園教諭免許の更新を忘れた場合にも、きちんと免許が復活する仕組みとなっています。
まずは、この教員免許更新制とその廃止についてくわしく見ていきましょう。
教員免許更新制の廃止について
そもそも教員免許更新制とは、教員として必要な知識や能力を保持するために、定期的に新しい知識や技能を身につけることを目的として2009年4月1日より導入された制度です。
社会の変遷などによって教師の学び環境が変化したことを背景に、「発展的解消」として実質廃止されることとなりました。
これによって、2022年7月1日以降に免許状の有効期限を迎える方は、免許状更新講習の受講や免許の更新といった手続きの必要がなくなります。
2022年6月30日までに有効期限を迎える方については、有効期間の延長をすることが可能です。延長申請には、更新期限の2か月前までの申請が必要なので注意してくださいね。
幼稚園教諭免許の有効期限を確認のうえ、申請や手続きが必要かどうかを判断しましょう。
免許状の有効期間(修了確認期限)とは
教員免許には、2種類があり、それぞれ定められている期限が異なります。

出典:令和4年7月1日以降の教員免許状の扱いについて/文部科学省
表にある通り、免許状には新・旧が存在し、ご自身がもつ免許状によって扱いが異なります。
2種類ある免許の違いについて見ていきましょう。
新免許状(2009年4月1日以降に初めて授与)
新免許状は、教員免許更新制が導入されたあとに授与されたもので、10年間の有効期間が定められています。
過去に更新や延長の手続きをしたことがない場合、免許状の裏面に「有効期間満了の日」が記載されているので確認するようにしましょう。
また、これまでに更新や延長の手続きをしたことがある場合は、その際に発行された証明書に次回の有効期間満了の日が記されています。
この有効期間満了の日が2022年7月1日以降である場合、手続きなく有効期限のない免許状となります。
旧免許状(2009年3月31日以前に始めて授与)
旧免許状は、教員免許更新制が導入される前に授与されたもので、有効期間は定められていません。
過去に免許状を更新、または延長したことがある場合は、前回の手続きの際に発行された証明書に「次回の修了確認期限」が記載されています。
また、これまでに更新や延長の手続きをしたことがない場合、生年月日によって「最初の修了確認期限」が定められています。
最初の修了確認期限は文部科学省のホームページから確認することができるので、更新前にきちんと調べておきましょう。
この 修了確認期限が2022年7月1日以降である場合、手続きなく有効期限のない免許状として使えます。
また、免許には、更新や期限切れ以外にも大切な手続きがあります。いずれも、忘れずに行いましょう。
出典:令和4年7月1日以降の教員免許状の扱いについて/文部科学省
出典:教員免許更新制について /文部科学省総合教育政策局教育人材政策課
更新制度廃止前に幼稚園教諭免許期限切れした場合の対応

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幼稚園教諭免許を持つ方の中には、「もうすでに期限切れで、更新廃止がもう少し早ければよかったのに…」と思っている方もいるかもしれません。
もし、幼稚園教諭免許を更新し忘れていた場合、どうすればよいのか所有する免許状の種類ごとにくわしく解説します。
新免許状所有者の場合
新免許状を持っている方は、受講対象者であるかどうかに関わらず、更新講習を受講・修了せずに有効期間を更新し忘れた場合、所有する幼稚園教諭免許は期限切れとなり、失効となっていました。
しかし2022年7月1日以降は、期限切れで失効した免許状の再授与手続きを行うことで、有効な免許状を再度受け取ることができます。
旧免許状所有者の場合
旧免許状所有者の場合、先述の受講義務者に該当するかどうかで対応が分かれます。
受講義務者に該当する方の場合
旧免許状を所有し受講義務者に該当する方が、更新講習を受講・修了せずに更新し忘れた場合は、幼稚園教諭免許が失効するため免許管理者へ返納する必要がありました。
しかし2022年7月1日以降、旧免許状所有者は、解消以降期限切れ失効した免許状の再授与手続きを行うことで、有効な免許状を再度受け取ることができます。
受講義務者に該当しない方の場合
休眠状態となっている場合、所有している免許状は2022年7月1日以降有効になります。
本来、失効・休眠状態にある方が復職する場合、更新講習を受講して再授与申請を行う必要がありました。
しかし、教員免許更新制の廃止による講習の減少などを背景として更新なしで臨時免許状を受け取ることができることとなっています。
幼稚園教諭免許が期限切れになっている場合の手続き
幼稚園教諭免許が期限切れになっている場合の手続きは、再授与手続きもしくは臨時免許状の受け取りとなり、更新講習の受講は不要となります。
くわしくは地域の教育委員会に確認してみましょう。
更新制度廃止で期限切れの心配不要な幼稚園免許!就活に活用してみませんか?
教員免許更新制が廃止されたことにより、受講義務者に該当する方や新免許状を所持している方が更新講習を受ける必要はなくなりました。
しかし、幼稚園教諭免許状の期限切れや失効になっていると手続きが必要になるケースもあるため、しっかりチェックしてみてくださいね。
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