乳児院で働く看護師は、0〜2歳児の健康管理に加えて、生活援助や発達支援も担います。看護だけでなく、子どもを「育てる」役割も大きい仕事といえます。この記事では、乳児院で働く看護師の仕事内容・役割・1日の流れ・給料・配置基準・向いている人までを解説します。なお、乳児院の役割や現状など、施設について知りたい方は▶ 乳児院とはどんな施設?もあわせてご覧ください。

乳児院で働く看護師とは?健康管理と養育の両方を担う
乳児院で働く看護師は、主に0〜2歳児の健康管理に加え、生活援助や発達支援まで担う「医療+養育」の役割が特徴です。
乳児院は、さまざまな事情で家庭で育てられない乳児を保護・養育する施設で、子どもは24時間を施設内で過ごします。
入所児には病気を抱えていたり虐待を受けた経験があったりするケースもあり、基本的な養育に加えて専門的なケアも求められます。
医師・看護師・保育士などがチームとなり、子どもとその家族が安心して過ごせるようにサポートします。
乳児院の看護師の配置基準は?児童福祉法で定められている
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乳児院の看護師の配置は、児童福祉法によって義務づけられています。
ここでは、具体的な配置人数と乳児院ならではの働き方の特徴についてみていきましょう。
乳児院は子ども10人未満でも看護師1人以上の配置義務
乳児院の看護師の配置は、児童福祉法によって義務づけられています。
入所している子どもの数に応じて、最低配置人数が定められています。
| 施設の規模 | 看護師の最低配置基準 |
|---|---|
| 乳児10人以上の施設 | 子ども10人に看護師2人以上(以降10人増えるごとに1人以上追加) |
| 乳児10人未満の施設 | 1人以上 |
なお、乳児10人以上の施設では、看護師の一部を保育士や児童指導員で代替できると定められています。
看護師1名体制に不安がある場合は、比較的規模の大きな施設を選ぶと安心でしょう。
乳児院の働き方の特徴。病院・保育園の違い
乳児院と病院・保育園の違いは、「治療」ではなく「養育」が中心で、子どもの生活そのものに24時間関わる点です。
病院は治療が目的で、保育園は日中のみ子どもを預かる通所施設です。
一方、乳児院は入所児にとって一時的な「家」であり、看護師も生活を支えながら愛着形成に関わります。
違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | 乳児院 | 病院 | 保育園 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 養育・生活支援 | 治療 | 日中の保育 |
| 関わる時間 | 24時間365日 | 入院・外来時 | 日中のみ |
| 医療行為 | 少なめ | 多い | 少なめ |
| 看護師の役割 | 健康管理+養育 | 診療・治療の補助 | 園児の健康管理 |
乳児院の看護師には、医療知識だけでなく赤ちゃんとの愛着形成を支える「養護」の視点が求められます。
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乳児院の看護師の仕事内容「守る・育てる・支える」の3つの役割
乳児院の看護師の仕事は、子どもの健康を「守る」、子どもを「育てる」、施設全体を「支える」の3つの役割に整理できます。
病院のように医療だけを担うのではなく、養育と施設運営の両面に関わるのが特徴です。
①子どもの健康を守る(医療の役割)
1つ目は、看護師の専門性がもっとも発揮される医療の役割です。
毎朝の検温・体調チェック、服薬管理、通院の付き添い、予防接種や健診の管理を担います。
0〜1歳児は不調を言葉で伝えられないため、表情や仕草、便・尿の状態などの小さなサインから異変を察知する観察力が欠かせません。
嘱託医と連携し、体調不良児への処置や与薬も行います。
②子どもを育てる(養育の役割)
2つ目は、保育士と同じ目線で子どもの生活を支える養育の役割です。
授乳・食事、おむつ替え、寝かしつけ、遊びの見守りなど、生活全般のケアを担います。
乳児院の子どもにとって施設は「家」であり、看護師も愛着形成を支える大人の一人です。
この「育てる」関わりの大きさが、病院看護との最大の違いといえます。
③施設全体を支える(衛生・連携の役割)
3つ目は、施設全体の健康と安全を守る役割です。
感染症予防・衛生管理・事故防止に加え、保育士など他職種への健康指導を行います。
看護師が不在の時間帯にも適切な対応ができるよう、保育士へ服薬や体調管理の方法を共有します。
子どもだけでなく、施設で働く職員全体の健康を支える縁の下の役割も担っています。
乳児院の看護師の1日の流れは?日勤のスケジュール例
乳児院は24時間体制のため、看護師は早番・日勤・夜勤などのシフト制で勤務します。
以下は日勤帯のスケジュール例です(施設によって異なります)。
子どもの生活に合わせて動くため、その日の機嫌や体調に業務の進み具合が左右されることもあります。
ただし、乳児院の看護師は残業が少なめの傾向で、プライベートを重視したい方には働きやすい環境といえます。
乳児院の看護師の給料は月20万円台半ば。シフト制の働き方が中心
乳児院の看護師の給料は、月20万円台半ば〜が目安で、夜勤手当や住宅手当が別途つく施設もあります。
乳児院では健康管理や養育業務が中心となるため、同じ院で働く保育士と給与水準が近くなる傾向があります。
参考として、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」による看護師全体の平均給与(所定内給与額)は月34万400円です。
病棟勤務からの転職では給与が下がったと感じるケースがあるかもしれません。
勤務形態はシフト制。夜勤の有無は施設による
乳児院は24時間体制のため、2交代・3〜4交代のシフト勤務が基本です。
ただし、夜間は保育士や夜勤専従スタッフが担当し、看護師はオンコール対応のみという施設もあります。
夜勤の有無は施設によって異なるため、応募前に確認しておきましょう。
多職種でチームを組んで子どもを支える
乳児院では、看護師・保育士・医師(嘱託医)・栄養士・心理療法担当職員・家庭支援専門相談員などがチームを組んで子どもと家族を支えます。
看護師は医療の視点から、他職種と連携して子どもの健康を守る要の役割を担います。
乳児院の職種別の給料をくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
職種別の平均給与や、保育士の夜勤手当を含めた給料の実態については、以下の記事でまとめています。
▶ 乳児院の給料はいくら?
乳児院で必要な資格や資質は?看護師免許があれば働ける
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乳児院で働くために必要な資格と、どんな看護師が向いているかについて紹介します。
看護師として働く場合は看護師免許が必要
乳児院で働くには、看護師免許があれば応募でき、臨床経験や小児看護の経験があると採用で有利になります。
乳児院は求人数が少なく人気も高いため、小児科や保育園での勤務経験があると強みになります。
小児領域が未経験の場合は、まず小児科の病棟やクリニックで経験を積むのもひとつの方法です。
乳児院で勤務する看護師のなかには、子育て経験を活かして働く方や、准看護師として働く方も多くいます。
乳児院に向いているのは「子ども好き」な看護師
乳児院に向いているのは、子どもが好きで、小児科や保育園の経験があり、穏やかに働きたい看護師です。
入所児のなかには保護者との別離でつらい経験をした子もいるため、忍耐強く寄り添える優しさが求められます。
小児看護や園児の健康管理の経験があれば、そのまま活かせます。
一方で「忙しい現場でやりがいを感じたい」という方は、物足りなさを感じる可能性もあります。
責任の重さを知ったうえで「それでも赤ちゃんの成長を支えたい」と感じた方は、保育・看護の専門アドバイザー監修の適性診断で、あなたの強みを確かめてみませんか。
乳児院で働く看護師のやりがいと大変なこと
乳児院で働く看護師のやりがいは子どもの成長を間近で見守れること、大変なことは個別対応の難しさと責任の重さです。
それぞれ見ていきましょう。
【やりがい】成長を見守り、家族支援にも携われる
0〜2歳の目まぐるしく成長する時期の子どもを、近くで見届けられるのが大きなやりがいです。
毎日密接に関わることで、できることが増えていく成長を実感できます。
また、乳児院は子どもだけでなく保護者の支援も担うため、児童福祉や家庭支援に携われる社会貢献性の高さも魅力です。
病院のような急変対応が少なく、比較的穏やかに働ける点もメリットです。
【大変なこと】責任の重さと個別対応の難しさ
乳児院は子どもにとっての「家庭」であり、看護師は親代わりの役割を担うため、身体だけでなく精神面の発達も左右するという責任を感じることがあります。
また、病児や虚弱児、心の傷を抱えた子どもなど、一人ひとりに合わせた個別対応が必要なため、乳幼児の看護経験が少ないと戸惑うこともあるでしょう。
求人数が少なく倍率が高い点も、知っておきたい注意点です。
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乳児院の看護師についてよくある質問
Q. 乳児院の看護師の仕事内容は?
検温や服薬管理、通院付き添いなどの医療面と、ミルク・おむつ替え・寝かしつけなどの養育の両方を担います。保育士と同じく「育てる」役割が大きいのが特徴です。
Q. 乳児院の看護師の給料はいくら?
医療処置が少なく養育業務が中心のため、病院看護師より低めの傾向です。参考として、令和7年賃金構造基本統計調査の看護師全体の平均給与(所定内)は月34万400円で、夜勤手当がつく施設では基本給にプラスされる場合もあります。
Q. 乳児院に看護師の夜勤はありますか?
24時間体制のため2〜4交代のシフト勤務が基本ですが、夜間は保育士が担当し、看護師はオンコール対応のみという施設もあります。応募前に確認しておくと安心です。
Q. 未経験でも乳児院で看護師として働けますか?
ただし乳児院は求人数が少なく人気も高いため、小児科や保育園での勤務経験があると採用で有利です。未経験の場合は小児科で経験を積むのもひとつの方法です。
Q. 乳児院の看護師と病院の看護師の違いは?
病院は治療が目的ですが、乳児院は子どもの生活を24時間支え、愛着形成にも関わります。医療行為は少なく、急変対応の緊張感も少なめです。
Q. 保育士バンク!で看護の仕事が探せるの?
乳児院や保育園では、専任の看護師を配置している施設が数多くあります。保育士バンク!では、子どもに関わる看護の仕事を希望する看護師さんが活躍できる求人も多数扱っています。保育業界専門の転職エージェントとして、質の高い求人や非公開求人などが豊富です。
Q. まだ転職するか決めていないけど、相談だけでも大丈夫?
「今は忙しくて転職活動できない」「病院しか経験ないけど、乳児院の仕事も気になる」という段階で登録する方はとても多いです。保育士バンク!では情報収集だけの相談も歓迎しており、無理に転職をすすめることはありません。
気軽な相談相手として、今の不安や不満をキャリアアドバイザーにお話しするだけでもOK!疑問や不安解消につながります。
出典:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準/e-Gov法令検索出典:令和7年賃金構造基本統計調査/e-Stat 政府統計の総合窓口出典:乳児院とは/全国乳児福祉協議会
乳児院で看護師として働くことを選択肢に入れてみよう
乳児院で働く看護師は、0〜2歳児の健康管理に加えて生活援助や発達支援も担う、「医療+養育」の専門職です。
病院のような治療や看護は少なく、多職種チームで子どもと家族を支えます。
子どもの成長を間近で見守れるやりがいがある一方、求人数が少なく倍率が高い点は知っておきたいところです。
仕事内容や給料、働き方を理解して、転職先の選択肢に入れてみてください。
保育士バンク!では、乳児院の看護師求人も取り扱っています。
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