保育園の一大イベントである運動会。「ダンスはどう教えればいいの?」「中だるみしてるけど何て声をかけよう…」といった課題に、他の保育士さんがどう対処しているか気になったことはありませんか?
今回は保育士バンク!公式Instagramのフォロワーさんに運動会の練習に関するギモンを募集。Instagram上で質問をシェアして、他の保育士さんから回答やアドバイスをいただきました!
■目次
運動会の練習は「どうしよう…」がいっぱい!
そろそろ運動会の練習を始める保育園も増えてくる時期です。ダンスやかけっこ、パラバルーン…新しい競技を取り入れようとすると、つまずくことも多いですよね。
そんなときに「他の保育士さんに練習の進め方を聞いてみたい!」と感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで、保育士バンク!では、公式Instagramで運動会の練習に関するギモンを大募集!
集まった質問をInstagram上でシェアして、フォロワーの保育士さんからアドバイスをいただきました。
みんなが知りたいポイントと、現場で活かせるノウハウが盛りだくさんなのでぜひチェックしてみてくださいね!
運動会の練習のお悩み1:ダンスの教え方は?
ダンスの導入に悩んでいます…
お悩み中の保育士さん
ダンスの導入ってどうしていますか?
保育士さん
①空き時間に曲を流して馴染みを持たせる
②遊び感覚でゆっくり踊ってみる
③曲を区切りながら練習
この3ステップで練習するといいですよ!
保育士さん
毎朝活動前に踊る!習慣化して楽しく覚えてもらうようにしています。
保育士さん
最初からダンスを教えるのでなく、真似するなどして遊びから入るようにしています。
ダンスの導入としては、まず曲から取り入れるという保育士さんが多くいました。
また、「遊びの中での繰り返しを大切にする」という声も寄せられました。
振り入れが苦手!
お悩み中の保育士さん
ダンスの振り入れが苦手です…説明が擬音ばかりになるのでいい伝え方を知りたいです!
振り付けに名前をつける
保育士さん
一つひとつの動作に名前をつけています。
「パンチ」「バンザイ」「ぐるりんぱ」など覚えやすいワードが◎
保育士さん
動かす身体のパーツを伝えながら踊ります!
「右手~くるくる」「バッテントントン」「かっこよくシャッキーン」とか!
保育士さん
「右手キラキラ、左手キラキラ、回って下を向く」など振り付けの歌を作っています!
振り付けに覚えやすい名前をつけて、歌いながら練習する保育士さんが多数。
中には「擬音でもわかりやすければ大丈夫!」との温かい声もありました。
繰り返し行う
保育士さん
まずはダンスに取り入れる振り付けを音楽ナシで繰り返しやってみて、できるようになってから音楽に乗せて踊ります。
保育士さん
とにかく遊びの中で日々繰り返し何度も何度もいっしょに楽しく踊るのが大事です!
繰り返し取り組むことが身につけるコツなのだそう!スモールステップで計画的に練習できるとよいですね♪
難しい振り付けは部分的に!
保育士さん
部分的にカウントを取って練習します。
保育士さん
できるだけゆっくりと動きを伝えるよう意識しています!
覚えにくい箇所は部分的に練習するとスムーズなようです。
このほかにも、「教えるんじゃなくて大人も楽しんで全力で踊る!」という声も寄せられました。
フォーメーションってどう教えるのがいいの?
お悩み中の保育士さん
ダンスフォーメーションの上手な教え方が知りたいです。
保育士さん
床にマークを貼って移動位置を教えています。
保育士さん
最初は並ぶラインを書いておきますが、慣れてきたら徐々に目印だけにして練習します。あとは覚えが早い子を基準にするのもいいですよ!
隊形移動は教え方に悩むポイントの一つ。
最初はマークやラインをつけるなど、移動場所をわかりやすく示しておくとよいかもしれませんね。
運動会の練習のお悩み2:振り付けはどう作る?
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振り付けの作り方は?
お悩み中の保育士さん
振り付けの作り方を教えて欲しいです。
体操曲をアレンジ!
保育士さん
普段踊っている体操の振り付けをそのまま取り入れたり、少しアレンジしたりして作ります。
保育士さん
YouTubeでダンスの動画を何種類も見て、踊りやすそうな振り付けを取り入れていって考えています。
既存の振り付けを参考にして作っているという保育士さんが多くいました。
ケースに合わせてアイデアを入れて、子どもたちにぴったりな振り付けを作ってみてくださいね。
子どもの発案ベースで
保育士さん
曲を流したときに踊っている子がいればそこから採用!あとは歌詞を見て思いついた振り付けを入れます。
保育士さん
5歳児クラスなら、歌を流して子どもに案を出してもらいます。
保育士さん
子どもたちに”どんな踊りにしたい?”と聞くのも有効です!そうすると覚えが早いです♪
年齢が上のクラスであれば、子どもたちにアイデアを出してもらうというのもよい方法。
子どもたちの参加意欲もアップしそうです!
本番の完成度も考慮
保育士さん
簡単な振り付けでも、全員が揃えば映えて見えます!
揃うことを前提に振り付けを考えるのはおすすめです。
保育士さん
上にピッ!と手を挙げるなど、全員が揃うわかりやすいタイミングを作ります。
全員がきれいに揃うことを前提に振り付けを考える保育士さんも。
ぴしっと揃うと、見ている方も踊っている子どもたちもきっとうれしくなりますよね。
クラス内で発達に差があるときは?
お悩み中の保育士さん
クラス内で個々の差が大きいとき、どのくらいの難易度でダンスを考えますか?
保育士さん
少し難しいくらいを意識しています。簡単すぎると達成感がなくなるし、難しすぎると意欲がなくなるので…
ダンスの難易度に関しては上記のような声が。
また、できることに差があるときの練習の進め方についてもアドバイスが寄せられました。
保育士さん
高月齢と低月齢をペアにしてダンスのフォーメーションを組むようにします!
保育士さん
ダンスが苦手な子には、できるところだけ踊ってもらい、保護者の方に練習の様子を伝える…という感じで進めています。
なるべく差が生じないようなフォーメーションや、子どもに無理をさせない配慮を考えている保育士さんがいました。
難易度を調整しつつ、子どもたちみんなが達成感を味わえるよう取り組みを工夫していきたいですね。
運動会の練習のお悩み3:パラバルーンの指導が難しい…
Paylessimages/stock.adobe.com
お悩み中の保育士さん
パラバルーンの指導法が知りたいです!
導入が大切!
保育士さん
バルーンを触る前に、長い紐を円にして練習して感覚を掴んでもらいました。
保育士さん
まずは遊びの中でバルーンの特性を使って楽しみ、好奇心が落ち着いたら技を覚えて集中させていく、というやり方で進めています!
保育士さん
最初は新聞紙のボール運びリレーから始め、2人でタオルを使って練習をするようにしています。
保育士さん
4月から「カウントしながら動く活動」をやり続けたうえでバルーン指導に入っています!
布を持って動かす、合図の音を聞いて行動する、などさまざまな能力が求められるパラバルーンは、少しずつ慣れていけるような工夫が大切!
年度始めの4月から計画的に導入している保育士さんもいましたよ。
教えるときは段階的に
保育士さん
最初はバルーンで自由に遊びます。2回目からは8拍子のリズムを数えながら技を一つずつ行い、慣れてきたら曲をかけてやってみます!
保育士さん
簡単な技をやってから大技に挑戦します。ある程度できるようになったらカウントと曲に合わせてやってみます!
保育士さん
先に遊びで技だけをやってみて、どんな動きか言葉でわかるようになったら振り入れをします。
基本の技は遊びながら覚えていくという意見が多く寄せられました。
音楽に合わせた演技は技が完成してから取り組むとスムーズそうですね。
持ち方を言葉で伝えるのが大事!
保育士さん
持ち方は「上からぱくっ」で教えます!
保育士さん
逆手にならないよう「上から猫の手で持つ」と伝えています。
にゃごにゃごと言いながらだと覚えやすいです!
パラバルーンに初めてふれるときは持ち方から伝えましょう!
逆手で持つと爪が割れるなどトラブルのおそれもあるため、使い方には注意が必要です。
そのほかのポイント
保育士さん
技の名前を子どもたちといっしょに決めて覚えやすいようにしました!
保育士さん
遠くから動画に撮って一度見せるとイメージが湧きやすいです♪
保育士さん
電子笛を使って大きな声で合図します!
保育士さん
2人保育士がいる場合、一人はいっしょに参加して見本を見せるとスムーズです。
技を指導するときは、電子笛を使ったり、複数人の保育士さんで教えたりと指導しやすい環境を作ることが大切なようです。
また、パラバルーンの見え方をイメージするには、撮影したものをみんなで鑑賞してみるのも有効。モチベーションにもつながりそうですね!
運動会の練習のお悩み4:中だるみの対処法は?
metamorworks/stock.adobe.com
お悩み中の保育士さん
練習していて中だるみがあったときはどうしますか?
一旦休憩を挟む
保育士さん
水分補給をしたり、ちょっと休憩をしたりして気分転換しています。
保育士さん
その時点で練習をやめて、お茶飲み休憩を挟んだり、ほかの身体を使う遊びに切り替えたりします。
一度練習を中断してみて、気分を変えるというアイデアがありました。
水分を取ったり日陰で休んだりすることで、リラックスできて気分が変わるかもしれません。
練習をお休みする
保育士さん
担任としては相当の勇気を振り絞りつつ、いっそ諦めて1日遊び倒します!
保育士さん
一回練習から離れる。少し期間を置くと子どもたちから練習しようと言ってくれました!
保育士さん
「今日はここができたら終わり」と伝え、大事なポイントだけを練習してあとはしっかり遊んでもらいます!
保育士さん
オフの日を作って子どものやりたい遊びをやる!その代わり明日からまたいっしょにやろうねと約束します。
保育士さん
そんな日は早めに練習を切り上げちゃいます!そのかわり次の日は頑張れるかもしれないから早めに始めます。
子どもたちが練習に疲れていたり飽きてきていたりするときは、勇気を出して練習をしない日を作るという保育士さんがいました。
思い切り別の活動を楽しむことで、またモチベーションを新たに頑張れることもありますよね。
声かけを変えてみる
保育士さん
1回だけ喝を入れるか、思いっきり褒めます!
保育士さん
「〇分まではがんばろう!」と期限を決めたうえで励まします。
保育士さん
先生が子どもたちの目の前で寝たり遊び始めたりして、今やるべきことを全体で確認する機会を作ります。
保育士さん
その様子を動画で撮って鑑賞したことがあります。客観的に見てどう思うか考えてもらいました!
練習を続けていると「頑張ろう!」「ピシっとするよ!」と鼓舞するような声かけがどうしても増えてしまいますが、ちょっと趣向を変えた言葉で子どもの意欲を引き出すという回答が寄せられました。
子どもの様子やクラスのカラーに合わせて取り入れるとよいかもしれません。
子どもたちの意欲をくすぐる工夫をする
保育士さん
衣装を身につけてみると気分が変わりますよ!
保育士さん
他のクラスの子どもや先生に見て褒めてもらいます。
保育士さん
「運動会まであと〇日」のカウントダウンや、できるようになったこと・挑戦することを壁面に貼って視覚的にわかるようにしています!
衣装や掲示などを使って子どもたちのモチベーションを挙げるというコメントも!
他にも「お家の人にかっこいいところ見てもらうんだよね」と目的意識を持てるような声かけをする保育士さんがいましたよ。
メリハリをつける
保育士さん
中だるみしないように練習の頻度を減らすようにしています。
保育士さん
中だるみしそうな時期にクッキングや園外保育などの楽しい活動を入れます!
そもそも中だるみが生じないよう、計画的に活動をスケジューリングするという保育士さんも。
経験が浅いうちは予測がつきにくいかもしれませんが、先輩保育士さんと相談しながら計画してみましょう。
運動会の練習のお悩み5:声かけのしかたがわからない…
maroke/stock.adobe.com
お悩み中の保育士さん
子どもたちへの練習中の声かけや関わりで心がけていたことはありますか?
たくさん褒める!
保育士さん
最初からダメ出ししない!褒めるポイントを逃さず、こうしたらよくなるという言い方でアドバイスします。
保育士さん
叱ることの倍以上褒める!1年目の時に先輩から教えてもらって心がけています。
保育士さん
一人ひとり名前を言って褒めます。練習が終わるまでに全員褒めるよう気をつけています!
保育士さん
できたことより、頑張ろうとする姿を褒めています!
「とにかく褒めることを大事にする」という声が多数寄せられました!
子どもが自信や達成感を味わい、もっと上手にできるようになりたいと思ってくれるとよいですよね。
メリハリをつけて励ます!
保育士さん
飽きないように「何回やったら終わり」と声かけて、見通しを持てるようにしています。
保育士さん
暑い・疲れた・お友だちが気になる…といった気持ちに共感します。そのうえで「あと少し先生のお話聞いてくれる?」などと伝えています。
保育士さん
注意することがあっても、最後は必ず前向きな言葉をかけるようにしています。
保育士さん
「失敗はマル!間違えても一生懸命やります」と言っています!
保育士さん
練習という言葉を使わない!「〇〇しようー!」と遊びの感覚で競技に誘うようにしています。
運動会の練習は長い時間をかけて取り組むもの。
子どもたちが意欲を持って活動し、できたことを自信に変えられるよう、共感やポジティブな声かけなどを意識している保育士さんがいました。
やる気を引き出す!
保育士さん
「今日はどのチームが勝つかな?」と声をかけたり、魔法使いや海賊を差出人にして”頑張っているね”と手紙を書いたりしています。
保育士さん
「体操の手をしっかり伸ばす」など今日の目標を一つだけ決めていました!一つなら頑張れる!
子どもが自分からやる気になれるような声かけはとても大切。「やらされている」気持ちにならないよう、取り組みや声かけの仕方を工夫していきたいですね。
運動会の練習のお悩み6:園庭がない園の練習は?
お悩み中の保育士さん
園庭がない保育園での取り組み方を知りたいです。
保育士さん
近くの公園で練習しています。
保育士さん
園の遊戯室で練習していました!
保育士さん
公園や公共の施設をフル活用しています!
保育士さん
数回、本番の会場を借りて練習します。
保育士さん
片づけられるものは全部しまって、保育室内で練習しています!
近年は園庭がない保育園も増えていますよね。そうした園では、遊戯室や近所の公園などを利用しながら工夫して練習することが多いよう!
公共のアリーナや体育館なども活用して、なるべく本番に近い環境で練習ができるとよいですよね。
運動会の練習のお悩み7:かけっこが嫌な子、どう関わる?
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お悩み中の保育士さん
かけっこが嫌!っていう子にどのように接したらよいでしょうか?
走ることの楽しさを知ってもらう
保育士さん
遊びの中で、線を引いて競争をするなど、走ることの楽しさを感じてもらえるようにしています!
保育士さん
競争ではなく、走る・身体を動かすことの楽しさを体験してもらうことを意識します。
保育士さん
手をつないでいっしょに走り、ゴールで絶対ハグします!
保育士さん
いっしょに手をつないで歩くことから始めます。
保育士さん
「先生が走りたいんだ。いっしょに走ってくれる?」とお願いしてみる!意外とノリノリで走ってくれることもありますよ♪
保育士さん
ゴールで担任の保育士が待っていて最後に抱きしめます!
スキンシップを取るなど、かけっこが楽しく感じるような工夫をするという意見が寄せられました!
ゴールについたら「頑張ったね」と抱きしめるなど、子どもが安心感や達成感を味わえるような関わりを意識してみましょう♪
嫌な理由を知って環境を変える
保育士さん
いっしょに遊びながらかけっこが嫌な理由を聞いてみます。もしくは他の先生に聞いてもらいます。
保育士さん
どうして嫌なのか知るとともに、「かけっこは勝ち負けじゃない」と思える環境を作ります!達成感を味わえるようにするのが大事です!
保育士さん
嫌な理由を考え、いっしょに走るメンバーを変えてみます。
嫌な気持ちに共感するとともに、かけっこに対する苦手意識が薄まるよう、取り組み方を工夫するというアイデアが集まりました。
子どもの心情や背景にあるものを想像してみることが大切なのかもしれません。
やりたくなるまで待つ
保育士さん
他のみんなが走っている様子をいっしょに見学。その子が走りたくなるまで見守ります。
保育士さん
気持ち的に”なんとなく嫌”ならやらなくていいと思います。無理させる必要はない!
保育士さん
子どもたちは見ているだけでも頭の中で参加しています!とにかくタイミングが来るまで粘り強く待ちます。
保育士さん
その子がどれだけの想いで嫌!と言っているか見極めるのが大事です。甘えかもしれないしプレッシャーかもしれない…
「子どもの気持ちが動くまで待つ」という回答も多数ありました。
時間はかかるかもしれませんが、自然とやる気になってくれれば結果的には一番よいですよね。
褒めたり励ましたりする
保育士さん
普段の遊びで鬼ごっこに誘って、誘いに乗ったらべた褒めします。
保育士さん
「先生も走るの苦手だよ!最後まで一生懸命走ったら一等賞だよ!」と声をかけます。
一度でも褒められたり成功したりする経験ができれば、それが自信につながるかもしれません。
少しでもやろうとする姿が見られたら思い切り褒められるよう、子どもの様子を見守りましょう!
保育士さんの回答をヒントに運動会の練習を進めよう!
今回は、運動会に関する保育士さんのギモンにQ&A形式でフォロワーの皆さんに回答してもらいました。
保育士さんの回答やアドバイスを参考に、かけっこやパラバルーン、ダンスなどの教え方に役立ててみてくださいね。
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