2018年08月30日

社会福祉法人の保育園求人にはどんな特徴がある?株式との給与の違いは


「社会福祉法人〇〇会△△保育園」というような保育園の看板を目にしたことがある保育士さんは多いのではないでしょうか。公立ではないし、株式会社が運営しているわけではないこの「社会福祉法人」が運営する保育園、いったいどのような特徴があるのでしょうか?


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このコラムでは、社会福祉法人に関する保育士さんの疑問について詳しく解説していきます。

社会福祉法人の保育園求人にはどんな特徴がある?給与、現場のメリットは

「社会福祉法人」とは?



社会福祉法人とは、主に社会福祉のサービスを提供する団体のことです。保育の他にも、高齢者福祉や、障害者福祉に関する施設を運営している団体があります。

株式会社とは異なり、利益を追求するのではなく、社会福祉の向上を主な目的としており、団体で共通の理念に基づいて運営しています。こうした法人の運営する保育園では、系列園ごとに同様の保育理念に基づいた保育を行っています。
社会福祉法人には税制などの優遇措置などがあり、自治体から支給される補助金を中心に運営し、職員への給与を支給をしています。
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社会福祉法人の種類



社会福祉法人と一言でいっても、さまざまな種類があります。ここでは、そうした種類や特徴についてまとめました。


伝統的な小規模の社会福祉法人



従来から一般的だったのが、比較的小規模な社会福祉法人です。地域の保育園といったイメージで、一つの法人が一つの保育園を運営する形態で運営することが多く、その運営主体も個人や親族のみだったり、お寺や教会が運営している保育園なども多いです。
長く運営している園が多く、地域との交流が活発だったり、ベテラン保育士が多く指導体制が充実しているなどの特徴があります。保育内容も地域に根付いたものを取り入れていたり、宗教の理念に基づいた保育をするなど独特なものが多いです。長い間の経営のノウハウを活かし、運営は安定している保育園が多いでしょう。

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新しく登場した大規模の社会福祉法人



2000年から、株式会社が保育園運営が可能になりました。これをきっかけに、社会福祉法人の中にも、株式会社のように複数園を展開する園が増えてきました。現在は20以上の保育園運営をしている法人もあります。展開の仕方も、一つの地域に集中して運営するものから、複数の県にまたがって運営するものまでさまざま。運営している地域は異なりますが、統一した理念に基づいて同様の保育を実施しています。
系列園ごとにまとまって新人研修などを行ったりするなど、系列園ごとのつながりも強いのが特徴です。自身の希望の勤務地を選ぶことができたり、時には系列園への配置換えがある場合もあります。


社会福祉法人運営の保育園で働くには?



では、こうした社会福祉法人で働くにはどのような資格が必要なのでしょうか?給与や面接に関しても注目します。


必要な資格



社会福祉法人の保育園で正社員として働くには、基本的には保育士資格が必要です。保育補助のパートとして働く際には無資格で働くことができます。保育士に比べると募集枠は少ないですが、調理員や栄養士、看護師の募集もあります。


給与・株式会社との比較



給与は施設ごとにさまざまでしょう。小規模運営の社会福祉法人の場合ですと、地域の平均と同程度になったり、大規模運営をしている社会福祉法人では給与を高めに設定する保育園もあります。
運営母体別の月給の平均を見てみましょう。

社福、株式保育園の給与の違い出典:文科省・厚労省「幼稚園・保育所等の経営実態調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/163-1a.pdf

こちらは少し古い調査で2013年実施のものですが、社会福祉法人の給与が各項目で株式会社を上回っているのがわかります。常勤の保育士では、月給で3万円程度の差が、施設長に関しては20万円程度差が出ています。パートなどの非常勤に関しても社会福祉法人の給与が上回っています。もちろん、株式会社の中にも給与を高めに設定している施設はありますが、全体の傾向としては社会福祉法人の運営する保育所のほうが給与は高めなようです。


勤続年数・キャリアアップの比較



同じ調査で、社会福祉法人、株式会社の平均勤続年数を比較してみました。

社福、株式保育園の勤続年数の違い社会福祉法人のほうが、株式会社と比べて5年程度長く同じ園に務めているようです。
一方で、施設長の項目を見てみると、平均勤続年数が25.3年なのが社会福祉法人で、10.4年が株式会社となっています。つまり、株式会社のほうが施設長へのキャリアアップという観点では、施設長になりやすいといえるでしょう。


面接



とくに、複数の園を運営する社会福祉法人に関しては面接が一般の保育園とは異なり、2回面接がある場合があります。こうした法人では、法人の本社での採用面接と勤務を希望する園での面接の2回を設定して、しっかりとしたプロセスで保育士を選考しています。


社会福祉法人で働くメリット




理念に基づく保育を実践している



それぞれの法人による理念に基づいた保育を実践しているのが社会福祉法人が運営する保育園の特徴です。
社会福祉法人の多くが運営に関する理念を設定しています。そうした理念に基づき、子どもとのかかわり方、子どもがする遊びや体験、保育士としてのふるまい方などが決められています。こうした理念がしっかりしている保育園で働くことは、働く保育士の保育観を形成・発展させる経験になりますよ。


指導体制・研修が充実している



指導体制や研修が充実しているというのもメリットの一つです。小規模運営の保育園の場合、たいていベテランの保育士がいるもの。また、法人の代表との距離が近いこともあります。先輩保育士や代表から直接アドバイスをもらうことができるため、とくに若手の保育士さんが働きやすい環境だといえます。

一方で、大規模な保育園では研修制度が充実していることが多いです。こうした法人では新人研修や主任研修などに関して系列園で働く保育士が集まって研修をすることがあります。研修を通して、法人の理念に基づいた保育を学ぶことができる機会を設けています。


地域との交流がある



これは特に小さな法人についてのメリットです。地域に根差した運営、長い歴史を持った法人が多いこともあり、地域との交流が盛んです。たとえば、運動会に地域の敬老たちが見学しにきたり、地域の農家と協力して農業体験をさせてもらったりなどの交流があります。地域の方から保育園への理解もあるため、保育士としても地域に見守られているような雰囲気の中で働くことができるでしょう。


手当・福利厚生が充実している園もある



大規模に展開している園に関しては手当や福利厚生が充実している保育園もあります。保育士が帰省する際に旅費を出してくれたり、リゾート施設の優待利用が受けられるなどさまざまな充実の福利厚生を実施している園があります。社会福祉法人をチェックする際はこうした福利厚生にも注目してみてくださいね。


社会福祉法人で働くデメリット




新しいことにチャレンジしづらい



運営の歴史が長い園に多いのが新しいことにチャレンジしづらいという特徴です。こうした園では長い伝統があるため、なかなか新しいものを受け入れる雰囲気がない場合も。自身がやりたいと思った新しい保育内容が通らないこともあるかもしれません。


園の方針と自身の保育観が食い違うことも



保育理念がしっかりしているというのは時にデメリットになることも。研修などを通して園の理想の保育を学ぶ一方で、それが必ずしも保育士さんの保育観と一致するとは限りません。社会福祉法人で働こうと考えている保育士さんは保育園の保育と自身の保育観が一致するかどうか注意が必要です。


社会福祉法人運営の保育園で働くということ



社会福祉法人の特徴がわかりましたか?現在は、株式会社運営の園が増えている一方で、2016年時点で認可保育園の約8割が社会福祉法人運営であり、依然として社会福祉法人が運営する保育園は多いことがわかります。保育理念がしっかりしているため、自身の保育観と食い違いがないか確認することも重要です。社会福祉法人といっても、その種類も理念もさまざまですから、自身が魅力的だと思う保育園を探してみてくださいね。

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