児童発達支援施設で役立つ資格まとめ。資格なしでも働ける?保育士資格の活かし方

児童発達支援施設で働くための資格が気になる方もいるのではないでしょうか。実は、保育士資格や幼稚園教諭免許は児童発達支援施設でも役立ちます。この記事では、施設で役立つ資格を一つずつ取り上げ、それぞれの取得方法や要件、資格がなくても始められるケース、求められるスキルまで整理しました。児童発達支援施設で働く全体像を知りたい方は、以下の記事▶児童発達支援施設で働くにはもあわせてご覧ください。

この記事でわかること
  • 保育士・児童指導員など役立つ資格を取得方法つきで確認▼詳細
  • 資格なしから始める方法と働きながら取る道▼詳細
  • 現場で求められる3つのスキルを整理▼詳細

児童発達支援施設とは?対象の子どもと施設の種類

役立つ資格を見ていく前に、児童発達支援施設がどのような場所なのかを簡単におさえておきましょう。

児童発達支援施設には、一般的な施設としての「児童発達支援事業所」と、事業所としての役割と、地域の支援の拠点としての役割を兼ねる「児童発達支援センター」があります。

このふたつの違いは、以下の表で確認できます。

児童発達支援施設 比較表

項目 児童発達支援事業所 児童発達支援センター
特徴・位置づけ 身近で通いやすさを重視した施設 専門性が高い地域の中核施設
対象 障がいや発達に遅れ・不安がある未就学の子どもとその家族 障がいや発達に遅れ・不安がある未就学の子どもとその家族
主な役割 子どもへの「療育」と家族へのサポート 子どもへの「療育」と家族へのサポートに加え、園へのアドバイスや専門相談も行う

児童発達支援施設で働く全体像から知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
児童発達支援施設で働くには

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児童発達支援施設で役立つ資格

資格を持つ女性Trickster* / stock.adobe.com

児童発達支援施設で働くうえで、必ず必要な資格はありません

ただし、配置基準を満たす資格や専門性を高める資格を持っていると、採用で評価されやすく、現場でも活かせます。

ここでは代表的な資格とそれぞれの配置基準を、取得方法や要件とあわせて見ていきましょう。

配置が義務づけられている資格

より専門性を発揮できる資格

補助的に取得すると役立つ資格

保育士

保育士は、保育に関する専門的な知識と技術を持つことを証明する国家資格です。

すでに保育士資格を持っている方は、その資格をそのまま児童発達支援施設で活かせます。

施設の種類 保育士の配置基準
事業所(センター以外) 児童指導員または保育士を合計2人以上(児童10人まで)
10人を超える場合は5人またはその端数を増すごとに1人追加
半数以上が児童指導員・保育士で、1人以上は常勤
児童発達支援センター 児童指導員および保育士をそれぞれ各1人以上
かつ総数が、おおむね児童の数を4で割った数(4:1)以上

取得するには

保育士資格を取得するには、大きく2つのルートがあります。

ひとつは指定保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業する方法、もうひとつは保育士試験に合格する方法です。

保育士試験は年2回実施され、受験には高校以上の卒業(一部例外あり)や実務経験などの受験資格が必要です。

どう活かせる?

事業所では保育士または児童指導員として、センターでは保育士として、いずれも配置が求められる中心的な職種です。

とくにセンターは保育士の配置が必須となるため、保育士資格を持つ方の需要は高いといえます。

子どもの気持ちに寄り添った関わりや、保護者支援の経験は、そのまま強みになります。

児童指導員(任用資格)

児童指導員は、保育士と並んで子どもの発達支援を担う職種です。

試験があるわけではなく、一定の要件を満たすことで任用される「任用資格」である点が特徴です。

施設の種類 児童指導員の配置基準
事業所(センター以外) 保育士と同じ枠。児童指導員「または」保育士を合計2人以上
(10人超は5人またはその端数ごとに1人追加)
半数以上が児童指導員・保育士
児童発達支援センター 児童指導員および保育士をそれぞれ各1人以上
かつ総数がおおむね4:1以上

取得するには

任用資格は、次のいずれかに当てはまることで満たせます。保育士資格を持っている場合も要件を満たせることが多くあります。

  • 大学・大学院で社会福祉学・心理学・教育学・社会学のいずれかを専修して卒業
  • 幼稚園・小・中・高の教員免許を持っている
  • 社会福祉士・精神保健福祉士の資格を持っている
  • 2年以上児童福祉事業に従事した経験がある

どう活かせる?

事業所では児童指導員または保育士の配置が必須、センターでは児童指導員の配置も必須のため、任用資格を満たしていると採用で評価されやすくなります。

保育士から児童指導員として働く道もあり、これまでの経験や学びをそのまま支援に活かせます。

児童発達支援施設で働ける資格について、さらに細かく知るには以下の記事がおすすめです。
児童指導員と保育士の違い

幼稚園教諭免許

幼稚園教諭免許も、児童発達支援施設で役立つ資格のひとつです。

幼児教育で培った、発達段階に応じた関わりや遊びを通した働きかけの知識を活かせます。

配置基準との関係 内容
直接の配置基準 配置基準の対象外
任用資格との関係 教員免許として児童指導員の任用資格の要件にあたるため、児童指導員の枠で配置できる

取得するには

幼稚園教諭免許は、大学・短大などの教員養成課程を修了して取得するのが一般的です。

すでに免許を持っている方は、あらためて取り直す必要はなく、児童指導員の任用資格としても扱えます。

保育士資格とあわせて持っていると、活躍の幅がさらに広がります。

どう活かせる?

幼児期の子どもへの関わりに慣れている点は、未就学児を対象とする児童発達支援と相性がよいといえます。

保育や幼児教育の経験とあわせて、採用の場面でアピールできる材料になります。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・公認心理師

機能訓練や心理面の支援にたずさわる専門職として、これらの国家資格も児童発達支援施設で活かせます。

子どもの発達を多面的に支えるうえで、心強い専門性になります。

配置基準との関係 内容
機能訓練担当職員として 機能訓練を行う場合に配置(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など)
基準人員との関係 専従で支援にあたる場合、その数を児童指導員・保育士の合計数に含めることができる(半数以上は児童指導員・保育士であることが前提)

取得するには

いずれも養成課程(大学・専門学校など)を修了し、国家試験に合格して取得する資格です。各資格ごとにそれぞれ専門領域が分かれています。

  • 理学療法士:動作の発達
  • 作業療法士:生活動作や手先の機能
  • 言語聴覚士:言葉や聞こえ・食べる機能
  • 公認心理師:心理面

どう活かせる?

これらの資格を持つ職員は、保育士や児童指導員と連携しながら、子ども一人ひとりに合わせた専門的な支援を組み立てます。

機能訓練や心理的なケアを担える人材として、専門職ならではの需要があります。

児童発達支援管理責任者(児発管)

児童発達支援管理責任者(児発管)は、個別支援計画の作成や現場の管理を担う、施設に配置が必須の役割です。

保育士や児童指導員として経験を積んだ先に目指す方も多くいます。

配置基準(事業所・センター共通) 1人以上(うち1人以上は専任かつ常勤)。個別支援計画の作成は児発管のみが行える

取得するには

児発管になるには、一定年数の相談支援・直接支援などの実務経験を積んだうえで、基礎研修と実践研修を修了する必要があります。

必要な年数や研修の流れは細かく定められているため、まずは現場で経験を重ねながら目指すのが一般的です。

どう活かせる?

児発管は支援の質を左右する中心的な役割で、配置が必須のため需要が安定しています。

保育士や児童指導員としての現場経験は、個別支援計画の作成やチームのまとめ役として大きく活きます。

取得を検討したい民間資格

必須ではありませんが、発達支援に関する民間資格を持っていると、特性への理解が伝わりやすくなることがあります。

働きながら学べるものも多く、学んだ知識がそのまま日々の関わりに役立つのが魅力です。

配置基準との関係 配置基準の対象外(持っていなくても働ける)。あくまで知識・理解を補う位置づけ

取得するには

児童発達支援士、発達障害児支援士、発達障害コミュニケーション指導者など、民間団体が認定する資格があります。

テキストやオンライン講座で、自分のペースで学べるものが多いのが特徴です。

費用や学習期間は資格によって異なるため、無理なく続けられるものを選ぶとよいでしょう。

どう活かせる?

発達が気になる子どもへの接し方やコミュニケーションの取り方を体系的に学べるため、現場での関わりに自信が持てるようになります。

資格そのものより、学ぶ過程で得た理解が日々の支援に生きてくる、という点を大切にするとよいかもしれません。

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児童発達支援施設は資格がなくても働ける?

「役立つ資格はわかったけれど、今は資格がない」という方もいるかもしれません。

実は、児童発達支援施設では無資格・未経験から始められるケースも少なくないようです。

ここでは、その始め方と、働きながら資格を取る道を整理します。

無資格・未経験から始められる仕事もある

児童発達支援施設では、保育補助などのかたちで、無資格・未経験から始められる求人もあります。

研修やサポート体制を整える施設も増えており、発達支援が初めてという方も、先輩職員のサポートを受けながら、現場で少しずつ関わり方を覚えていけます

ただし、子どもへの支援に直接たずさわる職員や加配の職員には、保育士や児童指導員などの資格・要件が求められる場合があります。

施設によって任せられる業務の範囲が変わるため、応募前に「無資格でどこまで担当できるか」を確認しておくと安心です。

キャリアアドバイザーからの一言
未経験から始める際は、どんな施設か、未経験での入職実績があるかなどを聞けると安心です。
直接聞きづらい内部情報は、施設と普段からやりとりしている転職エージェントに聞いてみるのがおすすめですよ!

働きながら資格取得を目指す道もある

無資格で入職してから、働きながら資格取得を目指す方も増えています。

現場での経験は、保育士試験の学習や、児童指導員の任用資格を満たす実務経験にもつながります。

実際に、未経験から始めて資格を取り、長く活躍している職員も少なくありません。

また、資格取得を支援する制度を設けている施設もあります。受験費用の補助や勤務シフトの配慮などがある職場を選ぶと、無理なく学びを続けやすくなります。

求人を探すときは、こうした資格取得のサポート体制も見ておくと、入職後の見通しが立てやすくなります。

資格取得支援制度がある職場なら、費用面やシフトの融通などで大きな後押しを受けられます。
現場での実践がそのまま試験勉強になるため、効率よく学べるのも魅力です。
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    児童発達支援施設で働くために必要なスキル

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    資格とあわせて知っておきたいのが、現場で求められるスキルです。

    どれも特別なものではなく、保育の経験のなかで培ってきたものが土台になります。

    発達支援に関する知識

    児童発達支援施設では、子どもの成長段階や発達の状況、一人ひとりの性格や生活環境に配慮しながら、専門的な知識をふまえてサポートする姿勢が求められます。

    とはいえ、最初からすべてを身につけている必要はありません。

    役立つ資格の取得に向けて学ぶことは、発達支援が必要な子どもへの理解を深めることにもつながります。

    働きながら知識を積み重ねていくことで、支援の引き出しが増えていきます。

    コミュニケーション能力

    支援を必要とする子どもと、丁寧にコミュニケーションを図ることも大切です。

    発達の状況によっては、自分の気持ちを言葉でうまく伝えられない子どももいます。

    表情やしぐさから気持ちをくみ取り、その子に合った方法で関わる姿勢が求められます。

    また、保護者との関わりも欠かせません。子どもの様子を共有したり、不安に耳を傾けたりする場面では、相手の気持ちに寄り添う姿勢が信頼につながります。

    これは、保育の現場で大切にしてきたことと重なる部分も多いはずです。

    連携を図る姿勢

    子どもやその保護者を支えるうえでは、まわりとの連携が大切です。

    地域の関係機関や、理学療法士・言語聴覚士などの専門職と協力しながら支援を進める場面も多くあります。

    また、子どもの健やかな成長に向けて、職員同士で情報を共有することも大切です。

    チームで一人の子どもを支えていくため、報告・相談をこまめに行える人は、現場で頼りにされる存在になるでしょう。

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    児童発達支援施設で役立つ資格についてのよくある質問

    Q. 児童発達支援施設で働くために必須の資格はありますか?

    A. 必ず必要な資格はありません。

    ただし施設には、児童指導員または保育士、児童発達支援管理責任者などの配置基準があります。直接子どもの支援にあたる職員には資格・要件が求められる場合があり、保育補助など無資格から始められる求人もあります。

    Q. 児童発達支援施設で役立つ資格にはどんなものがありますか?

    A. 保育士・児童指導員任用資格・幼稚園教諭などが代表的です。

    このほか、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・公認心理師といった国家資格や、児童発達支援士などの民間資格も現場で活かせます。なかでも配置基準を満たす保育士・児童指導員は、採用で評価されやすい傾向があります。

    Q. 保育士資格は児童発達支援施設で活かせますか?

    A. 十分に活かせます。

    児童発達支援施設では児童指導員または保育士の配置が必須のため、保育士資格を持つ方の需要は高いといえます。子どもの気持ちに寄り添う関わりや保護者支援の経験は、そのまま強みになります。保育士から児童指導員として働く道もあります。

    Q. 資格がなくても児童発達支援施設で働けますか?

    A. 働ける場合があります。

    保育補助など、無資格・未経験から始められる求人もあります。研修やサポート体制を整える施設も増えており、発達支援が初めての方も現場で学びながら慣れていけます。働きながら資格取得を目指す方も増えています。

    Q. 児童指導員の任用資格はどうすれば満たせますか?

    A. 教員免許や社会福祉士などの資格、または一定の実務経験などで満たせます。

    幼稚園・小・中・高の教員免許、社会福祉士、精神保健福祉士などがあれば、実務経験なしで要件を満たせます。保育士資格でも要件を満たせることが多く、保育士の方は採用で評価されやすい傾向があります。

    Q. 転職は考えていないけど、保育士バンク!に登録したらどうなる?

    A. 資格や転職について、気軽に相談できる窓口になります。

    「まだ迷っている」「資格のことだけ知っておきたい」という方も多く利用しています。登録フォームの最初の質問「今のお気持ち」では「情報収集したい」を選べるため、転職をはっきり決めていない段階でも気軽に使えます。希望によっては求人を強く勧められることもなく、自分のペースで進められます。

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    Q. 登録後はどんな対応がありますか?

    A. 専任の担当者から、希望に合う求人の紹介や相談の連絡があります。

    資格や経験のヒアリング、施設選びの相談にも対応しています。連絡の頻度や方法もご希望に合わせるため、無理なく進められます。

    自分の資格を活かして児童発達支援施設で働こう

    児童発達支援施設で働くうえで、必ず必要な資格はありません

    一方で、児童指導員や保育士など配置基準を満たす資格を持っていれば、就職時や現場で活かせる場面が多くあります

    保育士として培ってきた知識や経験は、児童発達支援施設でもそのまま支えになります。

    自分の資格やこれまでの経験が、どんな職場でどう活かせるのかを知っておくと、自分に合う働き方が見えてきそうですね。

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