保育士の転職活動において、面接の日程や時間がいつでもいいというケースもあるかもしれません。失礼のないように伝えるには、どのような言い方が適切なのか気になりますよね。今回は、保育園での面接の日程がいつでもいい場合におけるメールや電話での例文を紹介します。また、基本的なビジネスメールのマナーもまとめました。
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■目次
面接の日程がいつでもいいとき、どうする?
就職や転職活動において、書類選考に通過すると面接の日程に関する通知がきます。
案内はメールで送られてくることが多いようですが、その際、希望の日程を園や企業から聞かれることもあるでしょう。
なかには、特に日程にこだわりはなく、いつでもいいと考える方もいるかもしれません。
しかし、そのまま「いつでもいい」とストレートに伝えるのは失礼にあたるとされています。
では、どのような言い方なら、相手に不快感を与えずに日程を柔軟に調整できる旨を伝えられるのでしょうか。
そのようなケースでの返信の例の前に、まずはビジネスメールの基本的なマナーから確認しましょう。
面接の日程調整に関わるビジネスメールのマナー
面接の日程調整を含むビジネスシーンにおいてのマナーとは、どのようなものなのでしょうか。
返信メールは24時間以内に送る
ビジネスシーンにおいて、採用側からのメールには24時間以内に返信するのが基本的なマナーです。
園によっては、多くの応募者の面接日程を調整する必要があるかもしれません。連絡が遅いと迷惑をかけてしまいますし、希望日時が先に埋まってしまう場合も考えられるでしょう。
そのため、確認したらできるだけ早く返信することが大切です。
もし返信が遅れそうな場合は、謝罪の言葉と遅れる理由、回答期限を前もって伝えておくようにしましょう。
引用返信をする
ビジネスメールにおいては、引用返信することがマナーになります。
件名には、返信時「Re:」と入りますが、そのまま残しておきしましょう。それにより、採用担当者が受信フォルダを開いた際に返信メールだということが一目でわかるかもしれません。
また、どのような内容のやりとりをしていたのかがわかるように、相手が書いた本文もそのまま残して引用返信するようにしましょう。
採用側は同時に複数のメールチェックを行っている場合もあります。それまでのやりとりが残っていないと、前のメールを検索して確認するなどの手間が増えるかもしれません。そのため、件名や本文は変えずに返信しましょう。
挨拶の言葉と署名を必ず入れる
ビジネスメールおいて、文頭の挨拶の言葉と署名は必須とされているようです。
文頭には、「お世話になっております。〇〇(氏名)です」と、挨拶の言葉と自身の氏名を入れましょう。それにより誰からのメールなのか一目でわかりますね。
さらに「この度は面接の日程調整をしていただきありがとうございます」といったお礼の言葉も添えるとより丁寧かもしれません。
文末には、名前やメールアドレス、携帯電話の番号を記載した署名を忘れずに入れましょう。
署名には、差出人の情報を相手に明示するとともに、「ここで文章は終わりです」ということを示す役割もあるようです。
返信メールを作成後、しっかりと挨拶の言葉や署名が入っているか、見返して確認しましょう。
在職中の保育園のアドレスを使わずに返信する
在職中の園や企業のメールアドレスは、あくまでもその園における業務で使うものなので、転職活動で使用するのは避けましょう。
採用側に「現職の園のアドレスを使って転職活動を行うなんて、非常識な人だ」と思われてしまう可能性もあります。
対策として、転職活動用のフリーメールアドレスを作っておけば、応募先企業からメールが送られてきた際もわかりやすくなるでしょう。
【メール】面接日程がいつでもいいときの伝え方
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ここからは、実際に面接の日程調整がいつでもいいときの伝え方を紹介します。まずはメールでの例文です。
例文
件名:【Re:面接の日程調整のお願い】
社会福祉法人〇〇 〇〇園
採用担当 〇〇 〇〇様
いつもお世話になっております。
〇〇 〇〇(自身の氏名)です。
この度は次回面接のご案内をいただき、誠にありがとうございます。
さて、面接日程の件ですが、こちらからの希望は特にございません。
そのため、〇〇様のご都合のよろしい日時にて、ご調整をお願いしたく存じます。
お忙しいところ誠に恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
——————————————
〇〇 〇〇(自身の氏名)
〒000-0000
東京都〇〇〇〇〇〇 123-456
TEL:090-0000-0000
E-mail:△△△.□□□@xxx.co.jp
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ポイント
このように、「いつでもいい」という言い方はせず、「こちらからの希望は特にありません」と伝えると採用側への印象もよくなるでしょう。もしくは、「柔軟に調整が可能です」といった言い方でもよいかもしれません。
もしも希望する期間や時間帯の候補がある場合は、本文中に「〇月〇日(月)~〇日(金)の間で、〇〇様のご都合のよろしい日程にて調整いただけますと幸いです」というように示すとよいですね。
メールを送る時間帯については、早朝や深夜に送ると相手に常識のない印象を与えてしまうことも考えられます。
一般的な保育園の開園時間は8:00〜18:00頃であるため、その間に送ると相手からも返信が来やすくなるかもしれません。
【電話】面接日程がいつでもいいときの伝え方
園から電話で面接の日程調整の連絡が来るケースもあるかもしれません。その際に「いつでもいい」という旨を伝えるときの例文を紹介します。
例文
(相手からの電話を取る)
自分:お世話になっております。〇〇 〇〇(自身の氏名)でございます。
相手:今日は面接の日程調整で連絡させていただきました。来週の〇月〇日月曜日から〇日金曜日の夕方頃の時間帯に面接を実施したいと思っているのですが、〇〇さんの希望日時はありますか?
自分:面接の日程につきまして連絡をいただき、ありがとうございます。
只今スケジュールを確認いたしますので、少々お待ちください。
(スケジュールを確認したあとで)その期間内であれば、こちらからの希望は特にありません。〇〇様のご都合のよろしい日時にて調整していただければ幸いです。
相手:わかりました。では調整次第また連絡しますね。
自分:はい、ありがとうございます。お忙しいなか恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。
ポイント
このように、電話を受けたらすぐにスケジュールを確認し、希望を伝えましょう。その場でスケジュールが確認できない場合は、確認してすぐに折り返すとよさそうです。
もし自身の都合により電話が受けられず折り返す場合は、保育園の登園・降園時間帯や昼食時など忙しい時間帯は避けましょう。
子どもたちのお昼寝の時間帯である13:00~14:30頃であれば比較的落ち着いて対応してもらえるかもしれません。
「いつでもいい」という言葉を使わずに面接の日程調整をしよう
今回は、面接の日程がいつでもいいという場合に、メールや電話で伝える際の例文を紹介しました。
面接日程調整の返信メールや電話においての言い方によっては、採用担当者の印象を左右することも考えられます。基本的なマナーのある社会人として、応募先の園に好印象を抱いてもらえるような伝え方を意識しましょう。
「いつでもいい」という言葉を「特に希望はありません」と言い換えるなどして、失礼のないように注意しながら日程調整を進められるとよいですね。