仕事をするうえでのモチベーションになるボーナス。保育士さんは平均いくら程度もらっているのか、またいつ支給されるのかなど気になることは多いでしょう。今回は、保育士さんのボーナス事情について、公立と私立にわけてくわしく解説します。産休中やパートでももらえるのか、一年目の金額などについてもまとめました。

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■目次
保育士のボーナスはいつ支給される?
ボーナスとは、固定の給料とは別に支払われる特別給与です。賞与や特別手当と呼ばれることも多いでしょう。
一般企業では夏と冬の年2回支給されるのが通例ですが、保育士さんの場合もおおむね夏と冬の2回もらえることが多いようです。
ただし、ボーナスの支給時期やタイミングについて基準が設けられているわけではないため、いつもらえるのかは園によってさまざまでしょう。
そのうえ、回数についても特に決まりはないため、私立園のなかには年3回もらえるケースもあるようです。実際、弊社保育士バンクでは、年に3回賞与が支給される保育士求人を多数掲載しています。
しかし、公立保育園で働く公務員保育士は地方公務員と同じ扱いになるため、6月と12月の年に2回必ずボーナスをもらえることになっています。
保育士さんがいつボーナスをもらえるのかを把握したところで、次はボーナスの平均金額について見ていきましょう。
【公立・私立別】保育士のボーナスの平均金額

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公立保育園と私立保育園では、ボーナスの金額に差があるようです。では、公私別に保育士さんのボーナス事情を見ていきましょう。
公立保育園
公立保育園で働く公務員保育士さんには、勤勉手当と期末手当という2つの手当が支給されます。これが民間でいうボーナスにあたります。
支給金額は、1年間でおおよそ給料の3~4カ月分くらいのようです。
2021年の国家公務員の期末・勤勉手当は、6月・12月ともに2.195カ月分であったため、1年で約4.4カ月分のボーナスが支給されたことになります。
地方公務員の手当額は各自治体の条例によって決まるため地域によって異なりますが、基本的に国家公務員と同様に、民間の給与動向を調査したうえで行われる国からの勧告に従って改定されます。
また、公務員保育士が含まれる一般行政職の福祉職に対して支払われた2020年の平均ボーナス額は、勤勉手当と期末手当をあわせて141万9449円です。
これらの数字より、公立保育園で働く保育士さんは、半年分の給料に近い金額のボーナスをもらえることが分かりますね。
私立保育園

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2021年の賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均賞与額は男性が78万4800円、女性が74万1900円と示されています。
ボーナスの金額は給料の2~3カ月分程度が一般的のようですが、なかには3カ月分以上の金額が支払われる園もあるようです。そのため、公務員保育士さんがもらえる金額と大幅な差があるわけではないでしょう。
基本的に賞与を支給している園の方が多いようですが、なかにはボーナスなしの園もあるかもしれません。また、経営状況の悪化によって「翌年はボーナスなし」となってしまうケースも考えられます。
ボーナスの支給に関して、就業規則にどのように記載されているのかもあわせて把握しておくことが大切です。
出典:e-Stat政府統計の総合窓口
出典:令和2年地方公務員給与の実態 第5表 職種別職員の平均給与額/総務省
出典:令和3年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給/内閣府
出典:令和3年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給/内閣府
【ケース別】こんなときはもらえる?保育士のボーナス事情

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保育士さんのなかには、場合によってボーナスがもらえないこともあるのではないかと気になる方もいるかもしれません。ここでは、ケース別の保育士さんのボーナス事情について解説します。
ケース①保育士一年目
支給が定められている園であれば、一年目の保育士さんでもボーナスをもらえるでしょう。
しかし一年目の場合、6月や7月の夏のボーナスが支給される時期まで2カ月から3カ月程度しか働いていないため、ほかの保育士さんよりも金額が安くなるかもしれません。
そのため、夏のボーナスは「寸志」の形で数万円程度支給され、冬のボーナスでは規定通りに満額支給されることが多いそうです。
ケース②産休中
産休中の場合、園の就業規則で支給が定められていればボーナスをもらうことができるでしょう。
一般的に、ボーナスの支給日に在籍していればもらえるように決められているため、産休中であっても原則支給されることが多いそうです。
また、支給額を決める評価期間を過ぎてから産休に入った場合も、基本的にはボーナスをもらえる場合が多いでしょう。
ただし、支給条件は園によって異なります。場合によっては減額される可能性もあるため、就業規則をきちんと確認しておきましょう。
ケース③パート保育士
パート保育士さんの場合、ボーナスをもらえないことがほとんどでしょう。
基本的にボーナスの支給は正社員のみと定めている園が多いため、パートやアルバイトといった非正規雇用の保育士さんは支給対象には含まれないようです。
なかにはパートやアルバイトの保育士さんにも支給する園があるようですが、金額は寸志程度と思っておくとよいかもしれません。
保育士としてボーナスありの園で働くには?

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最後に、保育士としてボーナスありの園で働くためのポイントを紹介します。
求人票に「賞与あり」の記載があるかを確認する
応募先の園の求人票に「賞与あり」「賞与年2回(3回)」といった表記があるかを確認しましょう。
先述したように、ボーナスが支給される園の方が多いものの、なかにはボーナスなしの園もあるかもしれません。きちんと求人票に記載があるかを見てから応募するようにしましょう。
また、その際「賞与あり」という文言だけでなく、過去の実績として「賞与年3回(前年度実績)」「賞与3カ月分」など、支給金額の目安や時期、回数などがくわしく示されているかもあわせて確認しておくとよいですね。
転職エージェントを活用する
きちんとボーナスが支払われる園で働きたい場合は、転職エージェントを活用するとよいでしょう。
求人票に「ボーナスあり」と記載されていても、実際は保育士さんに支払われていなかったり、経営状況によって翌年のボーナスが減額されてしまったりと、応募側には伝わっていない情報があるかもしれません。
転職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーに支給実績のある求人を探してもらうことができます。また希望金額を伝えることも可能なため、ボーナスに関する不安を減らして転職活動に臨めますよ。
保育士のボーナス事情を知って、転職活動の参考にしよう
今回は、保育士さんがボーナス事情について、平均金額やいつもらえるのか、賞与ありの園で働くためのポイントなどを紹介しました。
公立保育園では、必ず1年に2回「手当」という形で支払われますが、私立保育園の場合ボーナスの有無は園によって異なります。1年に3回支給されるところもあれば、ボーナスなしの園もあるかもしれません。
また、産休中や一年目の保育士さんがボーナスをもらえるのかは園の規定によるため、しっかりと就業規則を確認することが大切です。
賞与に関する求人票の記載を確認したり転職エージェントを利用したりして、納得した金額をもらえる園への転職を検討してみるのもよいですね。
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