子どもたちの門出をお祝いする卒園式は、保育園の一大イベントでしょう。いつごろ行われるのか、また当日の流れなどをしっかりと把握して、子どもたちを晴れやかに見送るための心構えをしておくとよいですね。今回は、卒園式はいつ実施されるのか、開催時期や保育士さんが押さえておきたいマナーなどを紹介します。
T.TATSU/shutterstock.com
■目次
卒園式で子どもたちを気持ちよく見送ろう
5歳児クラスの園生活の集大成とも言える卒園式。
これまでの成長を褒めるとともに、小学校入学という新しいスタートをお祝いする大切な行事です。
子どもたちにとっては、友だちや先生との別れを感じつつ、新しい生活に期待感を膨らませる場となるでしょう。
また、保育士さんや保護者の方にとっては、子どもの成長をしみじみと感じられる特別な一日となるかもしれません。
そんな保育園の一大イベントとも言える卒園式はいつごろ行われるのでしょうか。
開催時期や当日のスケジュールなどを把握しておき、盛大に送り出すための準備や心づもりをしておきましょう。
加えて、卒園式に出席するにあたってのマナーなども押さえておくと、子どもたちの門出を晴れやかな気持ちで祝うことができそうですね。
保育園の卒園式はいつ行われる?
保育園の卒園式は、年度末となる3月中旬から3月下旬の間に行われるのが一般的です。
実施する曜日は園によって異なり、平日の場合もあれば、土曜日もしくは日曜日の場合もあるようです。
休日に実施する場合は、全クラスの保育士さんが参加しやすく、保護者の方も比較的時間を作りやすいというメリットがあります。そのため、多くの園では土曜日や日曜日に実施されることが多いようです。
一方、平日に卒園式を行う際は、保護者の方に仕事などを休んでもらう必要があるでしょう。
また、5歳児クラス以外の子どもたちは通常保育となるため、式に参加する保育士さんの人数が少なくなってしまうこともあるかもしれません。
そのため、平日に実施することが決定した場合には、クラスだよりなどを通して保護者の方に日程を伝えておきましょう。
2月中旬から3月に入る前までにお知らせできれば、保護者の方も都合をつけやすくなるかもしれませんね。
卒園式の当日の流れ
進行表やプログラムを作成したり、保育士さんの役割分担を決めたりするうえで、卒園式当日の流れはしっかり把握しておきたいものでしょう。
一般的に、保育園の卒園式は以下のように進められるようです。
①卒園児入場
②開式の言葉
③卒園証書授与
④園長先生の挨拶
⑤来賓の挨拶
⑥在園児の贈る言葉
⑦卒園児のお別れの言葉
⑧卒園の歌
⑨閉式の言葉
⑩卒園児退場
プログラムは園によって異なるため、途中で記念品の授与や保護者の方からの挨拶などが入ることもあるかもしれません。
式は、全体を通して1時間から1時間半程度が目安となります。また、式典後に保護者の方や園児たちとお別れ会や謝恩会をする園も多いようです。
謝恩会の有無や式典後の流れなどは、先輩保育士さんなど卒園式を経験している方に聞いて確かめておくとよいですね。
卒園式に出席する保育士のマナーや注意点
buritora/shutterstock.com
卒園式に出席する保育士さんが知っておきたいマナーや注意点について紹介します。
基本的にスーツを着用する
色やデザイン
スーツは黒やグレーなどの暗めで落ち着いた色のものを選ぶようにしましょう。
卒園式は華やかな場ではあるものの、ピンクやイエローなどの明るい色は避けるのがマナーです。
また、ビジネススーツやリクルートスーツなどは、お祝いのシーンで着るのはふさわしくないとされています。そのため、礼服であるフォーマルスーツを着用するようにしましょう。
さらに、黒いスーツであっても喪服を着るのはマナー違反です。お祝いの場に着ていくものとして不適当なので控えましょう。
スカートタイプの際はベージュのストッキングを着用する
スカートタイプのスーツを着る場合は、ベージュのストッキングを着用しましょう。
お祝いの場ではデニールが薄く、透けるタイプのものがよいとされています。
黒いストッキングや透けないタイプのものは重々しい印象となってしまううえに、お葬式などを連想させてしまう恐れがあります。
一方、透けるタイプのベージュのストッキングであれば、黒いスーツであっても暗くなりすぎずに落ち着いた印象を演出できそうです。
袴の着用についての決まりを確認する
卒園式で袴を着ている先生をイメージする保育士さんもいるかもしれません。
しかし、卒園児のクラス担任をしている保育士さん以外は、男女問わずスーツを着るのがオーソドックスのようです。
園によっては袴の着用に関する決まりがあるかもしれないので、先輩保育士さんや主任保育士さんなどに確認してみるとよいでしょう。
服装に合わせた小物を身につける
コサージュ
胸元にコサージュをつけると、ぐっとお祝いの場にふさわしい装いになります。
淡いピンク色や春らしいパステルカラーのものを身につけると、落ち着いた色味のスーツに華を添えることができるでしょう。
サイズが大きいものだと派手な印象を与えてしまうかもしれないので、小ぶりなものを選ぶとよいかもしれません。
パールのネックレス
女性の場合、フォーマルな式やお祝いの場ではパールのアクセサリーを身につけるのが基本とされています。
パールの粒が小さいものであれば、控えめながらも華やかな印象となるでしょう。ネックレスやイヤリングなどであれば、ワンポイントのアクセントになりそうです。
ポケットチーフ
ポケットチーフは、スーツの胸ポケットに飾るハンカチのことです。
男性の場合、胸元にポケットチーフを飾ると、卒園式にふさわしい装いとなるでしょう。白色のものを選ぶと、黒色やグレーなどのスーツに映えそうです。
ポケットチーフはさまざまな折り方があり、シーンによって使い分ける必要があります。
卒園式はフォーマルな場であるため、スリーピークスやパッフドという折り方がよいかもしれません。 園の雰囲気に合わせて折り方を選んでくださいね。
髪の毛はまとめる
男性でも女性でも、卒園式では清潔感がある髪型にしましょう。
男性の場合はワックスなどの整髪料を使ってまとめ、明るい印象となるよう意識することが大切です。
また、女性の場合は、アップにしてまとめたりハーフアップにしたりと、すっきりと見えるような髪型にするとよいでしょう。
自分でアレンジできない場合は、美容室を利用するのも一つの方法です。
ヘアアクセサリーをつける場合は、大きなものや華美な色のものは避け、髪の毛から浮かないような黒や茶色のものを選ぶようにしましょう。
卒園式がいつ行われるのかを知り、子どもたちの門出を祝う準備をしよう
今回は、保育園の卒園式はいつごろ行われるのか、時期や当日の流れ、出席する際のマナーなどを紹介しました。
卒園式は、年度末に近い3月中旬から下旬に開催されることが多く、土曜日や日曜日に行われる傾向があるようです。
また当日は、卒園児の入場からはじまり、卒園証書の授与や園長先生のお言葉、お別れの言葉などを行う流れが一般的となります。
卒園式に出席する保育士さんは、フォーマルスーツを着るのが基本となり、袴の着用については園ごとに決まりがあるので確認してみましょう。
服装や髪型などのマナーを押さえて、子どもたちを晴れやかに見送るための準備を進められるとよいですね。