退職をする園や、以前勤務していた園に発行してもらう在職証明書。中には園との関係が悪いなどの理由で、スムーズにもらえない保育士さんもいるかもしれません。今回は、在職証明書をもらえないときの対処法をくわしく解説します。あわせて、転職先で提出を求められる理由や、退職するときの注意点も具体的にまとめました。
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■目次
そもそも在籍証明書とは?
在職証明書とは、これから退職をする園や以前勤務していた園に発行してもらう書類のことです。園によって名称が異なる場合もあるかもしれませんが、保育士としての実務年数を確認するのに役立ちます。
転職の場面以外にも、子どもの保育園入園時や住宅ローンを審査するときに必要になるようなので、重要な書類と言えそうです。
しかし、保育士さんの中には園とトラブルがあったなどの理由で、在職証明書をスムーズにもらえない場合もあるかもしれません。
ここで紹介する対処法を参考に、スムーズに転職を行いましょう!
保育士の転職で在職証明書が必要な理由
まずは、転職先から在職証明書の提出を求められる理由についてまとめました。
補助金の算出に必要だから
転職で在職証明書が必要な理由として、補助金の算出に必要であることが挙げられます。園は在職証明書を保育士さんから受け取り、行政や自治体に提出して補助金を申請するようです。
園に在籍している保育士さんの経験年数をすべて合算し、その結果によって受け取れる補助金金額が変わります。
そのため、園が正しい補助金金額を受給できるように、在職証明書の提出を求めているのでしょう。
経歴を確認したいから
経歴を確認することも、在職証明書が必要な理由として挙げられそうです。採用担当者は提出された在職証明書と履歴書を照らし合わせ、経歴が合っているかを確認したいのかもしれません。
また、中には保育士経験3年以上などと応募資格を指定する園もあるので、条件を満たしているかをチェックするために提出を求めていることも考えられます。
出典:「施設型給付費等に係る処遇改善等加算Ⅰ及び処遇改善等加算Ⅱについて」/内閣府
保育士の転職で在職証明書をもらえないケースとは
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ここでは、勤務していた園から在職証明書をもらえないケースについてまとめました。
在職時にトラブルがあった場合
在職時に何かしらのトラブルがあった場合、在職証明書をスムーズに受け取ることは難しくなるでしょう。保育園には在職証明書の発行義務がないようなので、強制的に発行してもらうことも厳しくなりそうです。
そのため、保育士さんは将来のことも見据え、できるだけ円満退職をするように努めたほうがよいでしょう。
園が廃業した場合
在籍していた保育園が廃業したときも、在職証明書をもらえないケースとして挙げられます。廃業してしまった保育園には発行をお願いできないので、退職時に在職証明書をもらったときは念のためコピーをしておくと安心です。
転職先に提出するのは基本的に原本ですが、コピーがあれば補助的に使うことはできるかもしれませんね。
保育士の転職で在職証明書をもらえないときの対処法
続いて、在職証明書をもらえないときの対処法についてまとめました。
転職先の園に相談する
在籍していた園からどうしても在職証明書をもらえないときは、転職先の園に相談してみるとよさそうです。正確な勤続年月数が分かればよいので、年金の加入記録など、他の書類で代用してくれる場合もあるかもしれません。
年金の加入記録は年金定期便などで分かるため、在職証明書をもらえない保育士さんは相談したうえで用意しておくとよいでしょう。
どうしても用意できないときは勤務形態・条件を交渉する
転職先に勤務形態や条件を交渉することも、対処法として挙げられます。園が行政・自治体に在職証明書を提出する必要があるのは、保育士さんが1日6時間以上かつ月20日以上勤務する場合です。
そのため、この基準を満たさない非常勤職員になれば処遇改善等加算の対象にならず、在職証明書の提出は不要になるかもしれません。
しかし、転職先によっては履歴書の経歴を確認するために必要な場合もあるかもしれないので、その際は他の書類で代用できないか相談してみてくださいね。
出典:「施設型給付費等に係る処遇改善等加算Ⅰ及び処遇改善等加算Ⅱについて」/内閣府
保育士さんが退職をするときの注意点
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ここまで、在職証明書をもらえない理由や対処法を紹介してきましたが、そもそもスムーズに受け取るためにはどうすればよいのでしょうか。
最後は、保育士さんが退職をするときに気をつけることをまとめました。これから退職を予定している保育士さんは以下を参考にしてみましょう。
円満退職をする
保育士さんが退職をするときの注意点として、できるだけ円満退職をすることが挙げられます。
円満退職をすれば「在職証明書を発行してほしい」と連絡しやすいため、スムーズに受け取ることができるでしょう。在職証明書は基本的に転職のたびに必要になるので、余裕を持って退職の旨を伝えるなど、辞めるときのマナーには気をつけたほうがよさそうです。
退職時に発行してもらう
退職時に在職証明書を発行してもらうことも、注意点として挙げられます。
特に退職をするときはさまざまな書類が発行されるようなので、それらといっしょに依頼をするとスムーズでしょう。在職中のほうがお願いもしやすいので、最終出勤日までにしっかりもらっておくとよいですね。
在職証明書をもらえないときの対処法を押さえ、スムーズに転職しよう!
今回は、在職証明書をもらえない場合の対処法について紹介しました。
転職先から在職証明書を求められる理由として、補助金の算出に必要であったり経歴の確認をしたりすることが挙げられます。在籍していた園からどうしてももらえないときは転職先に相談するなどして、うまく対処できるとよいでしょう。
保育士さんはここで紹介した対処法などを参考に、スムーズに転職を行えたらよいですね。
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