北海道の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。実際に働くなら、事前にその地域の給料や求人情報などを知っておきたいですよね。今回は、北海道の保育士の給料事情や、保育士不足を解消するために道が行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
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北海道の保育施設数や待機児童数
北海道が取り組む保育士さんに向けた支援の内容を確認する前に、まずは北海道内の保育施設数や待機児童数のデータを押さえておきましょう。
保育施設数
北海道には175の市町村があり、2022年時点で認可保育施設が712園、認可外保育施設が104園あります。
待機児童数
2023年4月時点で、道内の13市町村で待機児童が確認されています。市町村名と人数の内訳は以下のとおりです。
市町村名 | 待機児童数 |
---|---|
新十津川町 | 2人 |
島牧村 | 1人 |
倶知安(くっちゃん)町 | 4人 |
登別市 | 12人 |
壮瞥(そうべつ)町 | 2人 |
えりも町 | 3人 |
士別市 | 13人 |
名寄市 | 4人 |
富良野市 | 2人 |
利尻町 | 6人 |
利尻富士町 | 4人 |
斜里町 | 7人 |
標茶(しべちゃ)町 | 2人 |
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北海道の保育士の事情
正社員やパートで保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目して求人情報を確認するのではないでしょうか。
ここでは、厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、北海道の保育士さんの平均年収や賞与、勤続年数などを、全国平均と比較してみました。
北海道 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 44.2 | 7.7 | 176 | 29.51 | 73.71 | 427 | 1440 |
女性保育士 | 39.3 | 9.5 | 168 | 24.88 | 55.72 | 354 | 14850 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 35.4 | 7.3 | 168 | 30.66 | 80.60 | 448 | 18160 |
女性保育士 | 38.1 | 8.6 | 167 | 26.20 | 70.55 | 393 | 255990 |
北海道の保育士の平均年齢
北海道の保育士さんの平均年齢は、男性が44.2歳、女性が39.3歳です。
全国の保育士さんの平均年齢は、男性が35.4歳、女性が38.1歳であるため、北海道では男女ともに全国平均よりもベテランの保育士さんが活躍していることがうかがえます。
北海道の保育士の平均勤続年数
北海道の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.7年、女性が9.5年です。
全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.3年、女性が8.6年であるため、北海道では男女ともに全国平均よりも長く働き続ける傾向にあることがわかります。
北海道の保育士の所定内労働時間(残業時間は除く)
北海道の保育士さんの月平均労働時間は、男性が176時間、女性が168時間です。
全国の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が167時間であるため、北海道では男性ともに全国平均よりも長いといえるでしょう。
北海道の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
北海道の保育士さんの平均給料は、男性が29万5100円、女性が24万8800円です。
全国の保育士さんの平均給料は、男性が30万6600円、女性が26万8900円であるため、北海道では男女ともに全国平均を下回っていることがわかります。
北海道の保育士の年間賞与その他特別給与額
北海道の保育士さんの年間賞与は、男性が73万7100円、女性が55万7200円です。
全国の保育士さんの年間賞与は男性が80万6000円、女性が70万5500円であるため、北海道では男女ともに全国平均よりも下回っていることがわかりました。
北海道の保育士の平均年収
平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、北海道の保育士さんの平均年収は男性が426万5100円、女性が354万2800円となりました。
全国の保育士さんの平均年収は男性が448万5200円、女性が393万2300円であるため、北海道の保育士さんは男女ともに全国平均よりも下回っていることがわかります。
北海道の保育士の労働者数
北海道で働く保育士さんは、男性が1440人、女性が1万4850人です。
全国の保育士さんの労働者数は、男性が1万8160人、女性が25万5990人であるため、北海道で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約7.9%、女性が約5.8%となります。
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北海道が実施する保育士向けの支援や取り組み
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ここでは、北海道が実施する保育士さん向けの支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。
保育士確保対策事業
北海道では、各市町村で保育士確保対策事業を行なっています。保育士資格の新規取得者の確保や保育士の離職防止、資格保有者の再就職支援などを図り、以下のような貸付制度に取り組んでいます。
- 保育士修学資金貸付
- 保育補助者雇上費貸付
- 未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付
- 就職準備金貸付
- 未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部貸付
貸付額に関してはそれぞれの事業で異なり、北海道内の保育業務にそれぞれの制度で定められている一定の期間従事することで、貸付の返還が免除されます。
北海道福祉人材センター
保育や介護など福祉人材を対象とした無料の職業紹介所である北海道福祉人材センターにて、保育士資格保有者や潜在保育士を含めた離職中の保育士を対象に就職支援を行なっています。
具体的には、保育施設で働きたい方を対象とした就職支援、求人情報の提供、保育施設とのマッチングなどです。
北海道福祉人材センターに届け出を出すことで、保育の仕事に関する情報やイベントの案内を受け取れます。
北海道保育士等キャリアアップ研修
保育士等キャリアアップ研修とは、国によって2017年度に新しく導入された保育士の昇格をサポートする研修制度のことです。
北海道でも保育の専門性の向上を図るために実施されており、例年秋から冬にかけて半年間の日程で開催されているようです。
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北海道が実施する子育て支援の取り組み
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北海道で実施している子育て支援についてまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
北海道・結婚・妊娠・育児総合ポータルサイト「ハグクム」
北海道では、結婚・妊娠・育児に関わるさまざまな情報を提供する総合ポータルサイト「ハグクム」を運営しています。
このサイトでは、北海道内にある協賛店舗に提示することで特典を受けられるどさんこ・子育て特典制度や、おむつ替えと授乳ができる場所の赤ちゃんほっとステーションに関する情報が掲載されています。
さらに子どもの預かりに対応している施設を検索できたり、子育て支援制度に関する情報を調べたりすることが可能です。また、子どもに関する相談に乗ってくれる窓口の問い合わせ先なども紹介されています。
せわずき・せわやき隊
北海道には、地域ぐるみで子育てを支え、地域主体で活動する「せわずき・せわやき隊」というボランティア団体があります。
子育て中の保護者や子育て家庭の孤立化の防止、子育てに関する不安の解消、地域の子どもの安全を確保するといった活動を行なうのが特徴。地域の子どもたちを地域で健やかに育てていくことを目指しています。
北海道すきやき隊(子育て応援団)
北海道では、安心して子どもを生み育てる環境の整備を図るために企業やNPO法人などが参加する「北海道すきやき隊(子育て応援団)」という全道規模の組織を結成しています。
参加企業・NPO法人が子育て支援にかかわる取り組みをそれぞれ推進し、少子化対策を総合的に進めていくことが主な目的です。
取り組み内容は企業やNPO法人によって異なりますが、たとえば子育てに関連するイベントの告知や実施、道民育児の日(毎月19日)の普及啓発を行なっています。
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支援が充実している北海道で保育士として働こう
今回は、北海道の保育士さんの平均年収などとともに、北海道が取り組む保育士さん向けの支援制度などを紹介しました。
北海道では、各市町村で積極的に保育士確保対策事業を行なっています。今後も北海道の保育士の待遇は手厚くなっていくことが期待できるでしょう。
保育士バンク!は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。北海道で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。
出典:市町村別特定教育・保育施設(保育所機能部分)等の利用状況/北海道
出典:令和5年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)
出典:<令和6年度(2024年度)保育士等キャリアアップ研修>/北海道保育協議会
出典:ハグクム