転職をする際に、「アットホームな保育園」を軸に園選びをしている保育士さんもいるかもしれません。子どもとの距離が近く、ゆったりとした雰囲気で保育をしたい方にとって、家庭的な園は魅力的ですよね。今回は、アットホームな保育園とは何か、また保育士さんが働くメリットなどを紹介します。求人の探し方もまとめたので、園選びの参考にしてみてくださいね。
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■目次
アットホームな保育園とは?
保育士求人を探す際、「アットホームな保育園」と紹介されている園を目にすることもあるでしょう。
そもそも「アットホーム」とは、「自分の家にいるようにくつろげるさま」を表す言葉です。
最近では、職場の雰囲気を指す言葉として広く使われているようですが、アットホームな保育園とは具体的にどういった園なのでしょうか。
アットホームな保育園の特徴
保育環境の面
保育内容や園の環境として、以下のような特徴が挙げられます。
- 少人数保育を実施している
- 自然環境に恵まれている
少人数保育や乳児保育などを実施し、家にいるかのように落ち着いた環境を整えている園が多いかもしれません。
また、自然に恵まれた園舎でのびのびとした保育を行うのも、アットホームな保育園の特徴といえるでしょう。
職場環境の面
一方職場環境の面では、以下のような特徴が挙げられます。
- 保育士同士の仲がよい
- 風通しがよい風土がある
一般的に、職場における「アットホーム」とは、職員同士の仲がよく、気軽に話せる関係を築けている場合を指すでしょう。
そのため、新しい意見や保育方法を提案しやすかったり、職員同士が連携して協力し合える環境が整っていたりする園は「アットホームな保育園」といえそうです。
アットホームな保育園がアピールしているポイント
アットホームな保育園が掲載している求人では、主に以下のポイントをアピールしているでしょう。
- 小規模であたたかい雰囲気
- 子ども一人ひとりと向き合った保育
- 先輩保育士による手厚いフォロー
- 笑顔と活気のある職場
園によって違いはあるものの、一般的に落ち着いた雰囲気のなかで保育を行っている場合に、「アットホームな保育園」をアピールするケースが多いようです。
また、職員同士の雰囲気があたたかく人間関係が良好な場合にも、この言葉が使われているかもしれませんね。
アットホームな保育を実施する施設の例
先述したように、保育における「アットホーム」とは、少人数で行われる手厚い保育を指す場合が多いようです。例として、以下のような定員数が少ない施設が挙げられます。
- 小規模保育園
- 企業内保育園
- 病院内保育園
また上記以外の保育園でも、あえて少ない定員に抑えてゆったりとした家庭的な雰囲気を整えている園もあるでしょう。
保育士がアットホームな保育園で働くメリット
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保育士さんがアットホームな保育園で働くメリットを3つ紹介します。
手厚い保育ができる
一つ目のメリットとして、少人数ならではの手厚い保育を実践できることが挙げられます。
大規模園の場合は保育士一人あたりの子どもの人数が多くなりますが、小規模な園であれば子ども一人ひとりにかけられる時間が多くなるため、質の高い保育が行えるかもしれません。
落ち着いた雰囲気で子どもたちと向き合いながら保育をしたい方にとって、ぴったりな環境といえそうですね。
行事が少なく、保育に集中できる
二つ目のメリットは、保育に集中できることです。
乳児専門や小規模の保育園では大きな行事が少なく、製作物や運営などの準備業務の負担が軽いケースもあるようです。
そのため、より子どもたちと向き合うことができ、保育に集中しやすい環境が整っているといえるでしょう。
特に病院内保育園や企業内保育園などにはクラスがないため、よりアットホームな環境で保育ができるといえそうです。
職員と人間関係が築きやすい
三つ目のメリットとして、職員さんとの人間関係の築きやすさが挙げられます。
アットホームな保育園は少人数の子どもを預かっているケースが多いため、働く職員さんの人数も少ないようです。
そのため、気軽に話しやすかったり何かあったときに助け合えたりするような雰囲気があり、良好な人間関係を構築しやすいかもしれません。
ほかにも、古くから運営されている小規模な園では、歴史のある園舎でのんびりとした雰囲気のなかで保育できるなどのメリットも挙げられるかもしれませんね。
アットホームな保育園求人を探すときのポイント
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ここまで、アットホームな保育園の特徴や働くメリットを見てきましたが、実際に転職活動をする際にはどのような点を意識して求人を探せばよいのでしょうか。4つのポイントをまとめました。
定員や子どもの年齢層を確認する
これまで説明したように、アットホームな保育園とは一般的に少人数保育を行っている園を指します。
求人や園のホームページで小規模保育や低年齢保育を実施しているかを調べて、自分が理想とする園かどうかを比較してみましょう。
条件を絞り込んで求人を検索する
求人を検索する際に、「アットホーム」という条件で絞り込んでみるのもポイントの一つです。
求人の特徴にこだわって検索できるサイトは多いため、気になる条件を選択して自分に合った保育園を見つけるのもよいでしょう。
保育施設の形態について特に希望がない場合は、病院内保育や企業内保育など、施設のタイプを絞り込んで調べてみるのも効率的かもしれませんね。
保育士の人数や年齢層を確認する
求人サイトや園のホームページなどで、保育士さんの人数や年齢層を確認するのも大切なポイントです。
人数が極端に少なかったり年齢層が若すぎたりする場合は、保育士さんの離職率が高く、なかなか定着しない園の可能性があります。
「アットホーム」と謳っていても実際は職場環境がよくない場合もあるかもしれないため、子どもの人数や園舎の様子だけでなく、職員の情報も集めておくことが大切でしょう。
転職エージェントを利用する
アットホームな保育園で働きたい場合は、転職エージェントを利用するのも一つの方法です。
エージェントに相談すれば自分の希望に合った求人を提案してもらえるため、求人サイトで一から情報を集めたり比較したりする手間を省けるでしょう。
また、求人だけではわからない人間関係や保育園の雰囲気について、エージェントを通して確認することもできます。「本当にアットホームな保育園なのか確かめたい」といった場合は活用してみるとよいですね。
今後アットホームな保育園は増える?
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厚生労働省の資料によると、2015年から2016年にかけて、小規模保育施設数は約770施設増加しています。また、病院内保育園を含む認可外の事業所内保育施設数は、2019年から2020年にかけて2倍以上に増えています。
このような施設数の増加は、小規模保育施設が、待機児童の約8割を占める0歳児~2歳児を受け入れ対象としていることが理由と考えられるでしょう。
また、2015年度にスタートした「子ども・子育て支援新制度」によって小規模保育事業が国の認可事業となり、財政的な後押しを受けられるようになったことも関係しているのかもしれません。
特に待機児童が多い都市部では広い施設面積の確保が難しいため、待機児童の解消に向けて、小さなスペースで開設できる小規模な園が増えていくと予想されます。
また、小規模保育事業と同じく「子ども・子育て支援新制度」によって地域型保育事業に位置づけられた家庭的保育事業も、国からの給付を受けられるため今後増えていく可能性があります。
家庭的保育事業は主に個人事業主によって実施されることが多いですが、なかには法人が運営しているケースもあるため、気になる方は以下の記事をチェックしてみてくださいね。
出典:地域型保育事業の件数について(平成28年4月1日現在)/厚生労働省
アットホームな保育園で働くことを検討してみよう
今回は、アットホームな保育園の特徴や働くうえでのメリットなどを紹介しました。
アットホームな保育園とは、一般的に少人数保育を実施していたり、職員同士の仲がよかったりする園を指すことが多いようです。そういった園で働けば、保育に集中でき、職員さんとも良好な関係を築きやすいでしょう。
ただし、求人に「アットホームな保育園」と書かれていても、実際は人間関係がよくないといったケースも考えられます。そのため、求人を探す際はエージェントを利用してみるのもよいですね。
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