令和7年賃金構造基本統計調査によると、男性保育士の割合は全体の約4%。人数は少ないものの、体力面や防犯面のニーズが高く、保育園にとって大きな戦力になる存在です。本記事では、最新データをもとに男性保育士の割合・年収・メリットと課題を整理し、男性保育士が活躍できる園の選び方や求人探しのポイントまで解説します。

男性保育士の割合と人数。最新データで見る現状
「保育士=女性の仕事」というイメージはまだ根強いかもしれません。実際のデータを見てみましょう。
男性保育士の割合は約4%
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、保育士として働いている人の総数は約29万1,500人。
そのうち男性保育士は約12,800人で、全体に占める割合は約4.4%です。
20人に1人弱という少数派であることは間違いありませんが、この人数は年々増加しています。
| 2012年 | 約10,300人 |
| 2017年 | 約16,500人 |
| 2025年(令和7年) | 約12,800人 |
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」各年版
※調査対象企業の規模や抽出方法が年度ごとに異なるため、単純な比較には注意が必要です。
1997年の児童福祉法改正で「保父」から「保育士」に名称が統一されて以降、男性が保育士として働くハードルは制度面では大きく下がりました。
処遇改善加算による給与の底上げや、男性保育士を歓迎する園が増えていることも追い風になっています。
有効求人倍率は3.37倍。男性保育士の需要は高い
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、令和7年度の保育士の有効求人倍率は3.37倍。
保育士1人に対して3件以上の求人がある「超売り手市場」です。
性別を問わず保育士の需要は高いですが、とくに男性保育士は「体力面で頼りになる」「防犯面で安心」といった理由から、園側が積極的に採用したいと考えるケースも少なくありません。
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男性保育士の年収・給料はいくら?
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「保育士は給料が低い」というイメージがありますが、近年の処遇改善によって状況は変わりつつあります。
男性保育士の年収を最新データで確認しましょう。
男性保育士の平均年収は約450万円
令和7年賃金構造基本統計調査によると、男性保育士の給与データは以下の通りです。
|
項目 |
男性保育士 |
保育士全体(男女計) |
|
平均年齢 |
34.3歳 |
40.3歳 |
|
勤続年数 |
7.3年 |
9.1年 |
|
月額給与(きまって支給する現金給与額) |
30万300円 |
28万5,700円 |
|
年間賞与 |
90万1,100円 |
84万7,900円 |
|
平均年収 |
約450万5,000円 |
約427万6,000円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに算出(年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与)
男性保育士の平均年収は約450万5,000円で、保育士全体の平均(約427万6,000円)を約23万円上回っています。
これは、男性保育士のほうが平均年齢が若い一方で、主任や管理職などの役職に就いているケースが含まれていることなどが影響していると考えられます。
保育士の年収は5年で約64万円アップ
2019年時点で保育士全体の平均年収は約363万5,000円でした。
そこから令和7年調査の427万6,000円まで、5年間で約64万円(17.6%)の上昇を記録しています。
処遇改善等加算の拡充や最低賃金の引上げが追い風となり、保育士の給与は着実に改善されています。
2026年度にはさらに公定価格に5.3%の追加賃上げが盛り込まれ、今後も上昇傾向が続くと見込まれます。
男性保育士が年収を上げるには
男性保育士がさらに年収を上げるためのキャリアパスとしては、以下のような選択肢があります。
男性保育士の需要が高まる今、職場選び次第でさらなる年収アップが可能です。
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男性保育士がいることで園が得られる3つのメリット
男性保育士は人数こそ少ないものの、園にとって大きなメリットがあり、求められる場面は多くあります。
ダイナミックな遊びや行事のリーダーとして活躍
体力や体格を活かした外遊び、運動遊び、肩車やおんぶなどのダイナミックな表現遊びは男性保育士の得意分野です。
運動会や発表会の行事では、大道具の製作・移動やリーダー役を任されることも多く、子どもたちにとっての「憧れの存在」になりやすいのが強みです。
防犯・安全面で園に安心感をもたらす
不審者対応や災害時の避難誘導など、男性がいるだけで園全体の安心感が高まるという声は現場でも多く聞かれます。
保護者にとっても、送迎時に男性スタッフの姿が見えることは防犯面での安心材料になります。
多様な視点で保育の幅が広がる
女性が多い職場に男性が加わることで、保育の視点が広がります。
男の子のトイレの付き添い、ごっこ遊びでの「お父さん役」、絵本の読み聞かせでの男性の声など、日常の保育における表現の幅が広がるのは大きなメリットです。
職場の雰囲気や人間関係の風通しがよくなる
女性比率が高い職場では、人間関係に気をつかう場面が多いと言われます。
男性保育士が1人加わるだけでも、職場の雰囲気が変わったという声は少なくありません。
性別にかかわらず多様な人材がいることが、チームとしての保育の質を高めることにつながります。
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男性保育士が抱えやすい悩みと課題
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メリットが多い一方で、男性保育士ならではの悩みや課題も存在します。転職や就職を考える際に知っておきたいポイントを整理しました。
更衣室・トイレの男女分離が進んでいない園がある
女性の割合が圧倒的に多い保育の現場では、更衣室やトイレが男女兼用になっている園がまだ残っています。
着替えの際に気を遣ったり、居心地の悪さを感じたりすることは、男性保育士が離職を考える要因のひとつです。
近年は設備の男女分離化が進んでいますが、求人を選ぶ際は園見学で設備環境を必ず確認するのがおすすめです。
以前の園は更衣室が女性用しかなく、空き教室やトイレで急いで着替えていて肩身が狭かったです。今の園は最初から『男性用更衣室あり』の求人を探して転職したので、毎日の小さなストレスがなくなりました!
女児のおむつ替え・着替えに関する保護者の不安
0〜2歳児を預ける保護者のなかには、女の子のおむつ替えや着替えを男性保育士が担当することに不安を感じる方もいます。
多くの園では「おむつ替えは同性が担当」「着替えは女性保育士が対応」といったルールを設けて対応しています。
男性保育士自身が不当に制限されるのではなく、園としてのルールが明確に整備されているかを確認しておくと安心です。
「男性には着替えさせないで」という保護者の声を聞いた時はショックでしたが、今の園は『着替えは女性職員で』と明確なルール化がされています。線引きがあるおかげで、かえって保育に集中できて助かっています。
ロールモデルが少なく、キャリアイメージを持ちにくい
男性保育士は全体の約4%と少数派のため、身近に「男性の先輩保育士」が少なく、自分のキャリアパスをイメージしにくいという悩みがあります。
主任や園長を目指すにしても、実際にそのポジションにいる男性の姿が見えないと、将来像を描きにくいものです。
転職エージェントを活用して、男性保育士が複数在籍している園や、男性の管理職がいる園を探すのもひとつの方法です。
前の園は男性が自分一人で、将来結婚して続けていけるのか、管理職になれるのか不安でした。思い切って男性の先輩がいる園に転職したら、「数年後はああなれるんだ」と目標ができたのでモチベーションが違います!
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面接や園見学の際に「男性保育士のキャリアパスについてどう考えていますか?」と質問してみるのもよいでしょう。
福利厚生・設備が整っているか
男性用の更衣室・トイレが整備されているか、住宅手当や家族手当があるかなど、福利厚生の充実度は長く働くうえで重要です。
こうした細かい条件は求人票だけではわかりにくいため、転職エージェントを通じて確認するのが効率的です。
男性保育士についてのQ&A
Q. 男性保育士の割合はどのくらい?
保育士全体の約29万1,500人のうち、男性保育士は約12,800人。20人に1人弱の割合ですが、人数は増加傾向にあり、男性保育士を歓迎する園も年々増えています。
Q. 男性保育士の年収はいくら?
保育士全体の平均(約427万6,000円)を約23万円上回っています。処遇改善等加算の拡充や最低賃金の引上げにより、保育士の年収は5年間で約64万円上昇しており、今後もさらなる改善が見込まれます。
Q. 男性でも保育士として採用されやすい?
体力面や防犯面でのニーズから、男性保育士を積極的に採用したいと考える園は増えています。「男性保育士歓迎」と明記している求人も多いので、転職サイトやエージェントで探してみましょう。
Q. 男性保育士に向いている人の特徴は?
保育士は性別に関係なく、子どもの成長に寄り添える力が求められます。加えて男性保育士の場合は、ダイナミックな遊びや行事でのリーダーシップ、女性が多い職場での協調性なども強みになります。
Q. 女児のおむつ替えは男性保育士でも担当する?
保護者の不安に配慮して、着替えやおむつ替えは女性保育士が対応する園が主流です。園としてのルールが明確に整備されていれば、男性保育士が不当に制限されるのではなく、安心して保育に集中できる環境になります。
Q. 転職はまだ先、でも仕事や今の職場のこと相談したい…どうすればよい?
「まだ辞めるか決めていない」「求人や条件だけ知りたい」という気持ちで保育士バンク!を利用される保育士さんも増えているんです。もちろん在職中の方や、まだお悩み中の方には無理に転職をすすめることはありません。お気軽にLINE登録からでもOK!
出典:保育士 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省出典:令和8年度地域別最低賃金額改定の答申状況/厚生労働省
男性保育士の需要は拡大中。自分に合った園で活躍しよう
男性保育士の割合は全体の約4%とまだ少数派ですが、体力面・防犯面・多様な視点で園にとって欠かせない存在として需要は確実に高まっています。
令和7年賃金構造基本統計調査では、男性保育士の平均年収は約450万5,000円。処遇改善等加算の拡充により、保育士全体の年収も5年間で約64万円上昇しており、「保育士は給料が低い」というイメージは過去のものになりつつあります。
一方で、更衣室の整備や保護者対応のルールなど、園によって環境には大きな差があるのも事実です。男性保育士が長く活躍するためには、自分に合った園を選ぶことが何より大切です。
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