名札は、新学期や新しい園で子どもたちとの距離を縮めるために欠かせないアイテム。さまざまな素材があるなかで、フェルトを使った作り方を知ってかわいいキャラクターなどを作りたいという保育士さんもいるかもしれません。今回は、フェルトを使った簡単な名札の作り方を、手作りするときの注意点とあわせて紹介します。
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■目次
保育士にとっての名札の重要性とは?
新学期や新しいクラス担任になったときなど、名札をつけるシーンは多いかもしれません。
そもそも、なぜ保育士さんは名札をつけるのでしょうか。
子どもや保護者に顔と名前を覚えてもらう
保育士さんの名札には、子どもたちや保護者に自分の顔と名前を覚えてもらうという役割があります。
特に、転職したばかりの園では子どもも保護者も全員が初対面。
コミュニケーションをとったり仲良くなったりするためには、まず顔と名前を覚えてもらうことが大切ですよね。
保育士さんが常に名札をつけていれば、子どもも保護者も早く名前と顔を一致させやすくなるでしょう。
会話のきっかけづくりになる
保育士さんが名札をつけることで、会話のきっかけになることもあるようです。
たとえば、キャラクターのワッペンをつけていたりかわいい動物のデザインだったりすれば、子どもたちも興味をもってくれるでしょう。
また、オリジナルのキャラクターデザインの名札を作れば、「これなに?」「先生が作ったの?」などと、子どもたちから話しかけてくれるかもしれません。
保育士の名札を手作りする際の注意点
子どもや保護者とコミュニケーションをはかるうえで大切な意味を持つ名札ですが、園によってさまざまな決まりがあるようです。
ここでは、名札を手作りする際に気を付けたい注意点を紹介します。
名前の表記を確認する
名札を作る前に、名前の表記のしかたを確認しておきましょう。
子どもが読みやすいひらがな表記を推奨する園が多いようですが、文字教育に力を入れている園のなかには、カタカナや漢字表記が決まりとなっていることもあるかもしれません。
また、フルネームの場合や、名前あるいは姓のみで表記する場合など、園によってそれぞれ方針が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
キャラクターを使用できるか確認する
名札を手作りする際に、子どもたちが好きなキャラクターをデザインに使いたいと考えることもあるでしょう。
しかし、キャラクターを使用できるかは園によって異なるので、事前に確認しておくことが大切です。
キャラクターを使用できる場合は、受け持つクラスの年齢を考慮してデザインを考えるとよさそうですね。
名札のつけ方を工夫する
一般的に、エプロンに名札をつける方法として、安全ピンやマジックテープ、直接縫いつけるといったやり方があるでしょう。
安全ピンは万が一外れてしまった場合に子どもがケガをしてしまう恐れがあり、園によっては使用できないこともあるため事前に確認しておくことが大切です。
アイロン接着型のフェルトを使ったり直接縫いつけたりすれば、エプロンから外れる心配は少ないですが、エプロンの枚数分名札を用意する必要があります。
名札の付け方にはさまざまな側面があるため、園の規則を確認したうえで工夫するようにしましょう。
フェルトを使って名札を手作りするのに必要な材料や道具
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フェルトを用いた名札を作る際に必要となる基本的な材料や道具をまとめました。
基本的な材料
必要なもの
- 型紙
- フェルト
- 刺繍糸
- 接着剤
- エプロンに付けるための工夫(マジックテープ・安全ピンなど)
デザインを作るうえで型紙は欠かせないものなので、インターネットでダウンロードしたり自身で作ったりして用意しておきましょう。
あると便利なもの
- ボタンなど(飾り・デザインなどに使用)
- 補強用のクリアファイルや厚紙など
- アイロン接着型フェルト
- ワッペン(キャラクターやひらがななど)
フェルトで作る名札はやわらかく耐久性が低いため、厚紙やクリアファイルなどを入れて補強するとより長持ちしやすくなるでしょう。
また市販のワッペンを使えば、裁縫が苦手な方でも比較的簡単にかわいい名札を作れるかもしれません。
アイロン接着型のフェルトやワッペン、アップリケなどを使えば、縫う工程が不要になるので時間短縮にもなるでしょう。
道具
- 裁縫道具(はさみ・針など)
- チャコペン
これらの材料があれば、シンプルで簡単な名札を作ることができるでしょう。
また、フェルト生地にはさまざまな種類があり、素材の特性(羊毛フェルトなど)によっては立体感のある個性的なものができあがるかもしれません。
いろいろな材料を用意して、子どもたちが興味を持ってくれるようなかわいい名札を作ってみましょう。
【基礎編】フェルトを使った保育士の名札の作り方
保育士の名札の基本的な作り方として、アイロン接着型フェルトを使って直接エプロンに貼りつけられる名札の作り方を紹介します。
作り方
1.動物やキャラクターのデザインに合わせて、それぞれのパーツの型紙を用意します。(ダウンロードでも可)
2.型紙を切り抜いて、使用するアイロン接着型フェルトにチャコペンで型をうつします。
3.(2)でかいた線に沿ってアイロン接着型フェルトを切ります。
4.土台となるフェルトに、(3)のパーツを貼りつけます。
5.(4)で空いているスペースにひらがなワッペンを貼りつけます。
6.土台のフェルトの裏側に、芯となるクリアファイルをあてます。(フェルトの補強)
7.(6)の芯を隠すように、土台のフェルトと裏地となるフェルトを貼り合わせます。
8.(7)をエプロンに貼りつければできあがりです。
ポイント
アイロン接着型のフェルトを使えば縫いつけたり接着剤が乾くのを待ったりする時間を省くことができるので、短い時間で簡単に名札を作れるでしょう。
フェルトの毛羽立ちなどが気になる方は、ふちの部分だけかがり縫いしておくと、より長持ちしそうです。
もし安全ピンやマジックテープを使用する場合には、(7)の工程まで行ってみてくださいね。
【応用編】フェルトを使った保育士の名札の作り方
保育士の名札の応用的な作り方として、針や糸を使って作る立体的な名札の作り方を紹介します。
作り方
1.動物やキャラクターのデザインに合わせて、それぞれのパーツの型紙を用意します。
2.型紙を切り抜いて、使用するフェルトにチャコペンで型をうつします。
3.(2)でかいた線に沿ってフェルトを切ります。
4.土台となるフェルトに、(3)のパーツを貼りつけます。
5.(4)で空いているスペースにひらがなワッペンを貼りつけます。
6.土台となるフェルト2枚を縫い合わせ、綿を詰める隙間を3cm程度残しておきます。
7.隙間から綿を詰めます。(多めに入れるとかわいく仕上がります)
8.綿を詰め終えたら、(6)で空けておいた隙間を縫い合わせます。
9.(8)をエプロンにつければできあがりです。
ポイント
(1)から(5)までの工程は、基礎編と同じ作り方になります。
縫い目が粗いと崩れやすくなってしまうので、細かく縫うようにすると名札が長持ちしやすいでしょう。
この場合もかがり縫いをすれば、毛羽立ちを抑えることができますよ。
立体的な名札は安全ピンで取りつける必要があるので、使用できるかどうかあらかじめ園に確認してみてくださいね。
フェルトを使った作り方を知って、かわいい保育士の名札を手作りしよう
今回は、保育士のフェルトを使った名札の作り方を、基礎編と応用編に分けて紹介しました。
保育士の名札は、顔と名前を覚えてもらったり、会話のきっかけづくりをしたりするために重要な意味をもっています。
そのため、子どもや保護者が覚えやすい、かわいい動物やキャラクターなどのデザインの名札を手作りするとよいかもしれません。
アイロン接着型のフェルトやワッペンなどを使えば、針を使わなくても簡単に名札を作れるため、裁縫が苦手な方や忙しい方でも挑戦しやすいでしょう。
今回紹介した作り方を参考に、フェルトを使ってオリジナルでかわいい名札を手作りしてみてくださいね。