国民の祝日の一つである海の日。どんな由来があり、なぜこの名前がついたのか知らない先生もいるのではないでしょうか。保育園で子どもたちに聞かれたときのために、簡単な伝え方とあわせて覚えておきましょう。今回は海の日の由来や意味、2023年、2024年の日付はいつなのかを紹介します。また、園での過ごし方もまとめました。
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海の日の由来を知ろう
海の日は、毎年7月の第3月曜日に定められている国民の祝日の一つです。7月の祝日と聞いて思い浮かべる先生も多いのではないでしょうか。
2023年の海の日は7月17日、2024年は7月15日となります。
保育園では、子どもたちが季節の行事に親しみをもてるよう海の日について説明したり、製作などをしたりすることがあるかもしれません。
子どもから 海の日がどのような日なのか聞かれたときにしっかり伝えられるよう、由来や意味、日付はいつなのかといったことを押さえておきましょう。
ここからは、なぜ海の日という名前がついたのか、由来や子どもへのわかりやすい伝え方などを紹介します。
海の日の由来
まずは、海の日はいつなのか、また由来や意味を見ていきましょう。
海の日のはじまり
海の日は、1876年に明治天皇が東北地方を巡幸した帰り道に、「明治丸」という巡視船で7月20日に横浜港へ無事にご帰着されたことを記念する「海の記念日」に由来しています。
その後、「海の記念日」の祝日化を願う声が高まり、1995年に「海の日」という名前で国民の祝日として制定され、翌年の1996年に施行されました。
そして、2001年に通称ハッピーマンデー法が成立したことで、海の日は2003年から7月の第3月曜日と定められ、毎年土曜日、日曜日とあわせて3連休になっています。
海の日の意味
内閣府「国民の祝日について」によると、海の日は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。」日とされています。
つまり、海のありがたみを感じ、日本のこれからの発展を願う日であると言い換えることができるでしょう。
日本は海からの恵みを多く受けて発展してきた歴史があるため、海に感謝をする日として制定されています。海に囲まれた島国である日本ならではの祝日といえそうですね。
海の日はいつ?
2023年の海の日は7月17日です。
海の日は毎年7月の第3月曜日に制定されており、年によって日付が変わります。
海の日の由来や意味を子ども向けに伝える方法
海の日の由来やいつなのかをふまえ、次は子ども向けにわかりやすく伝える方法を紹介します。
簡単な言葉に言い換える
子どもたちに海の日の由来を説明するときは、簡単な言葉に言い換えてみましょう。
ここでは、子どもからの質問を想定した受け答えの例を紹介します。
「海の日ってなに?」
「海の日は、海に『ありがとう』を伝えて大切にする日だよ。」
「海の日っていつなの?」
「2023年の海の日は7月17日だよ。」
「海の日は何をする日?」
「海に『ありがとう』という気持ちをもって過ごす日だよ。みんながいつも食べているお魚やイカ、タコは海に住んでいるから、いつも美味しい食べ物をありがとうと言おうね。」
このように、子どもにとって親しみのある言葉を使うと理解しやすくなるかもしれません。
例えば、感謝や恩恵という言葉は、「ありがとうを言うこと」など簡単に言い換えるとよいですね。
クイズを出題して説明する
海の日の由来について、クイズを取り入れて説明してみるのもよいでしょう。
ここでは、海の日にちなんだクイズとその答えの例文を紹介します。
Q.先生「2023年の海の日はいつかな?」
A.子ども「7月17日」
Q.先生「海の日はどんな日かな?」
A.子ども「海にありがとうをする日」
簡単なクイズを用いて説明すれば、子どもたちも楽しみながら海の日に親しみを持ってくれるかもしれません。保育園で海の日の由来や意味などを伝えて、子どもたちが祝日を身近に感じる機会を作ってみましょう。
保育園での海の日の過ごし方
ここでは、子どもたちがより海について関心を持てるような保育園での過ごし方アイデアを紹介します。
生き物に関する絵本を見る
海の生き物が載っている絵本を子どもたちと読んでみましょう。たとえば、水族館や海をテーマにした物語などがよいかもしれません。
子どもたちが知っている生き物が登場人物として出てくれば、海に対して親しみを持ちやすくなるかもしれません。
また、普段何気なく口にしている魚や貝、海藻などが海のなかで生きていると知れば、より海にありがたみを感じられるきっかけにもなりそうです。
海の生き物にまつわるなぞなぞやクイズをする
海に関するクイズやなぞなぞを出題してみましょう。
Q1.じゃんけんをするといつもチョキを出してしまう生き物の名前はなに?
A1.カニ
子どもに「どうしてカニなの?」と聞かれた場合には、「カニのはさみはどんな形をしているか知ってる?」と聞いて、子どもたちに考えてもらいましょう。
もし分からなかった場合には、手でカニのはさみを真似しながら「チョキの形をしているからだよ。」と説明すれば、子どもたちもイメージしやすくなりそうですね。
Q2.逆立ちすると体重が軽くなる、海の生き物の名前はなに?
A2.イルカ
なぜその答えになるのか理由を聞かれたときは、「イルカを逆さまから読むと何になるかな?」と問いかけてみましょう。
もし分からなかったら、「イルカを逆さまから読むと『かるい』になるからだよ。」と伝えれば、子どもも理解しやすくなりそうです。
Q3.わかめの中に隠れている海の生き物の名前はなに?
A3.カメ
なぜカメが答えなのかを聞かれたら、「『わ・か・め』の3文字の中に隠れている生き物だから『カメ』なんだよ」と説明しましょう。
ひらがなを読めるようになる子どもの場合は、紙に書いて見せながら説明すれば理解しやすいかもしれません。
海の生き物を製作する
海の生き物にちなんだおもちゃなどを手作りして遊ぶのもよいでしょう。ここでは、海の生き物をテーマにした製作アイデアを紹介します。
折り紙で作るクジラとカニ
<用意するもの>
- 折り紙
<製作のポイント>
クジラの折り紙は工程数がそこまで多くないため、先生がお手本を見せながら同じペースで進めるようにすれば、3歳児くらいから挑戦できるかもしれません。
大きさの異なる折り紙を使って親子のカニやクジラを作ってみるのも面白いでしょう。
子どもたちの作品を大きな画用紙に貼りつけて、海の日にぴったりな壁画製作を作ってみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
紙皿水族館
<用意するもの>
- 紙皿 2枚
- 色画用紙(青) 1枚
- 石 適量
- モール 適量
- 厚紙にかいた魚
- クリップ
- フィルム
- 磁石
- 接着剤
- テープ
- ホチキス
<製作のポイント>
紙皿を重ねてホチキスで留める仕上げの工程は、先生が行うようにしましょう。
本物の小石を使うことで、海の中を再現したようなリアルな作品に近づけることができそうです。子どもの好きな魚を泳がせて、オリジナル水族館を作ってみてもよいかもしれません。(詳しい作り方はこちら)
ゆらゆら動くイカとタコ
<用意するもの>
- 紙コップ 2個
- 絵の具(赤) 適量
- 画用紙 35cm×2cm 2枚
- はさみ
- のり
<製作のポイント>
先生があらかじめ紙コップのふちに等間隔の目印をかいておけば、子どもが印にあわせて切りやすくなるでしょう。
頭部分の紙コップを半分にカットし、足の本数を増やせばクラゲにアレンジすることもできます。子どもたちと、ゆらゆらとした不思議な動きを楽しんでみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
紙粘土で作るヒトデ
紙粘土を使って製作するヒトデを紹介します。
<用意するもの>
- 紙粘土
- 絵の具
- 絵筆
<作り方>
1.紙粘土に好きな色の絵の具を混ぜます。
2.色をつけた紙粘土を細長く伸ばし、同じものを5本作ります。
3.(2)を星形に並べ、それぞれの先端を中心でまとめればヒトデのできあがりです。
<製作のポイント>
製作する際は図鑑や絵本などを用意し、実際の姿をイメージしながら製作してみましょう。
紙粘土は好きなように形を変えることができるので、ヒトデ以外の生き物でも応用することができます。製作した海の生き物を使って、人形遊びをしたりオリジナルの水族館を作ったりしても楽しめそうですね。
出典:海に親しむ/国土交通省
海の日の由来を知り、子どもたちに分かりやすく伝えよう
海の日は、明治天皇が無事に巡幸を終えたことを祝う「海の記念日」が由来とされています。「海の恵みに感謝する」という意味があり、海洋国の日本ならではの祝日といえるかもしれません。
海の日の由来を子どもに説明するときは、簡単な言葉に言い換えたり、クイズを取り入れたりしながら楽しく伝えてみましょう。
保育園で製作遊びや絵本の読み聞かせなどをして過ごし、子どもたちが海の日という祝日に関心をもつきっかけ作りができるとよいですね。
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