保育士の年間休日はどのくらい?平均日数や休みが多い保育園の特徴

転職活動において休日数を重視する保育士さんもいるでしょう。年間休日は何日か、有給休暇は取得しやすいかなど気になるポイントは多いかもしれません。今回は、保育士の平均年間休日数や、105日・108日など日数ごとの勤務パターンを紹介します。また、年間休日130日など休みが多い保育園の特徴もまとめました。


リフレッシュする女性2人

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保育士の平均年間休日の実態とは?

保育士の仕事は、業務量が多く残業などもあるため、世間的には安定的な休みが少ないというイメージがあるかもしれません。では実際、どの程度の年間休日をもらえているのでしょうか。

 

ここでは、保育士の平均的な年間休日数や、他業種との比較について紹介します。

 

保育士の平均年間休日数

 

保育士の年間休日数は、勤める園によって異なるでしょう。

 

公立保育園、私立保育園、認可外保育園など、勤務する園の運営状況によって保育士さんの休日数も左右されるかもしれません。

 

独立行政法人福祉医療機構「「保育人材」に関するアンケート調査結果」の資料によると、有給休暇を除く年間休日数に関する質問に対し、「101日以上106日未満」という回答が全体の20.9%と最も多くなっています。次いで多い回答が106日以上111日未満で18.5%でした。

 

ちなみに、一般的にホワイト企業の条件として挙げられる「年間休日120日以上」と回答した保育施設は全体の12.0%となっています。

 

平均休日を他業種と比較した場合

 

厚生労働省「令和2年就労条件総合調査の概況」の資料によると、2019年、労働者1人の平均年間休日総数は116.0日です。

 

また、業種別の平均年間休日数を示す2017年の厚生労働省の資料では、「医療・福祉」分野の労働者1人の平均年間休日総数は111.5日と示されています。

 

最も休日数が多い「電気・ガス・熱供給・水道業」の分野の平均年間休日数は120.9日となっているため、「医療・福祉」の分野で働く労働者のほうが、約9日程度年間休日が少ないことが分かります。

 

これらの結果と先ほど紹介した保育士の年間休日のアンケート結果を比較してみると、保育士の平均的な年間休日数は他業種よりもやや少ないと言えそうです。

 

出典:「保育人材」に関するアンケート調査結果/独立行政法人福祉医療機構

出典:令和2年就労条件総合調査の概況/厚生労働省

出典:平成30年就労条件総合調査の概況/厚生労働省

年間休日数ごとの保育士の勤務パターン

ここでは、具体的な休日数を例に挙げて、年間休日ごとに想定される勤務パターンを紹介します。それぞれどのような働き方になるのか目安として押さえておきましょう。

 

年間休日105日の場合

 

年間休日105日というのは、労働基準法によって定められている年間休日数の最低ラインといえるでしょう。

 

たとえば、労働基準法が定める「1日8時間」「週40時間」で働いた場合、最大労働日数は260日です。1年間は365日なので、労働日数の260日を引くと休日数は105日となります。

 

1年はおよそ52週なので、毎週必ず2日休むとすると1年間の休日は104日。105日という年間休日数は、これに1日休みが加わった程度と考えるとよいかもしれません。

 

上記の計算では祝日が休みになっておらず、夏季休暇や年末年始休暇も含んでいないため、一般的にみると低い水準と言えそうです。

 

年間休日108日の場合

 

年間休日108日は、法定日数よりも多いものの、休暇数が多いとは言えないでしょう。

年によって振替休日の日数は変動するものの、国民の祝日は16日あります。

 

祝日の日数に1年間の日曜日の日数52日を足すと68日。月に1回程度土曜出勤があるとすると、1年で40日は土曜日が休みということになります。

 

そして、祝日+日曜日の日数68日と、月1回のペースで土曜出勤をした場合に休める土曜日の日数40日を足すと108日となります。

 

この計算には夏季休暇や年末年始休暇を含んでいないため、年間休日108日というのもやや低い水準かもしれません。

 

年間休日120日の場合

 

年間休日120日は、土日祝をすべて休んだ場合にもらえる休日数とほぼ等しいでしょう。

 

1年間は約52週であるため、土曜日と日曜日の日数はおよそ104日です。これに1年の祝日数16日を足せば120日となります。

 

実際、完全週休2日制を採用しカレンダー通りに休みをもらえる一般企業などでは、年間休日は120日以上が普通と言われているようです。

 

保育園は土曜日も開所しているところが多いので、完全週休2日というのはなかなか難しいかもしれません。

 

しかし、土曜出勤があった場合は平日に振替えるなどして完全週休2日制を導入し、年間休日120日以上の実績がある保育園もあるようなので、勤める園によっては実現できる可能性もありそうですね。

 

年間休日130日の場合

 

年間休日130日以上の場合、一般的にホワイト企業などと呼ばれることが多いでしょう。

 

130日の場合カレンダー通りに休めるうえに、夏季休暇や年末年始休暇といった長期休暇が充実していることが考えられそうです。

 

土・日・祝に必ずお休みをもらえるという保育園は少ないかもしれませんが、祝日にしっかりと休める園は多いので探してみるとよいでしょう。

 

ただし、1年の約3分の1が休みという好待遇の代わりに、1日あたりの勤務時間が長いこともあるかもしれないので、求人を探す際には就労条件をしっかり確認することが大切ですね。

 

年休120日超の保育士求人一覧

 

保育士の年間休日に含まれる休暇・含まれない休暇とは?

スマホを持つ女性

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保育士の年間休日を考えるうえで、福利厚生にあるさまざまな休暇は含めることができるのでしょうか。代表的な休暇制度を例に挙げて解説します。

 

夏季休暇・年末年始休暇

 

保育園が公休として定めていれば、夏季休暇や年末年始休暇は年間休日に含まれます。

 

ただし、保育園が就業規則で公休と定めていない場合は、有給休暇を利用して夏季休暇や冬期休暇をもらうこともあるかもしれません。その場合の休暇は、基本的に年間休日には含まれません。

 

ちなみに、公立保育園で働く公務員保育士さんは地方公務員の扱いになるため、自治体によって夏季休暇と年末年始休暇の日数が定められています。

 

バースデー休暇や慶弔休暇など

 

保育士さんに対する福利厚生などの待遇が手厚い園では、独自にバースデー休暇や慶弔休暇、リフレッシュ休暇などを導入していることもあるでしょう。

積極的に取得を促し、保育士さんに休んでもらおうと努力している園もあるかもしれません。

 

しかし、取得するのは個人の自由であり全員が必ず休めるものではないため、年間休日に含まれない休暇となります。

 

有給休暇

 

有給休暇は、労働基準法によって「年次有給休暇」として定められた法定の休暇ですが、年間休日には含まれません。

 

有給休暇は園が定める公休日ではないうえに、人によって付与される時期が異なります。

また、年間で付与される日数も個人差があるため、休日数にはカウントされないことになっています。

 

ただし、年間休日が少ない園で働いていても、個人的に有給休暇を取得すれば休日数を増やすことはできるでしょう。次は、保育士の有給休暇制度についてくわしく説明していきます。

年間休日とあわせて覚えたい保育士の有給休暇制度

ここでは、年間休日といっしょに押させておきたい有給休暇制度の概要や、保育士の取得実態について紹介します。

 

有給休暇制度の概要

 

有給休暇は、労働基準法によって定められている取得しても賃金が減額されない休暇のことです。

 

業種や業態、あるいは雇用形態に関わらず、一定の要件を満たした労働者に対して付与されます。

 

具体的には、勤務開始から6カ月継続して働き、かつ全労働日の8割以上出勤していれば、有給休暇を10日取得することができます。その後、勤続年数に応じて付与される日数も増えていきます。

 

2019年4月からは、労働者に有給休暇が10日以上付与されている場合は、年5日以上取得させることが雇う側の義務とされています。

 

保育士の有給休暇取得の実態

 

保育士の有給休暇の取得実態や、取りづらさの理由を見ていきましょう。

全国的な労働者の有給取得率

厚生労働省「令和2年就労条件総合調査の概況」の資料によると、2019年の全国的な有給休暇の取得率は56.3%のようです。

 

政府によって2020年までに取得率を70%にすることが目標として掲げられていたものの、現状は目標の数値に届いていません。

 

取得率が低調な理由として、同僚への気兼ねや請求することへのためらいなどの理由が考えられるようです。そのため、有給休暇の取得促進を課題として、10月を「年次有給休暇取得促進期間」とするなどの取り組みが推進されています。

保育士の有給取得の実態

社会福祉法人全国保育協議会「全国保育協議会会員の実態調査報告書2016」の資料によると、正規の常勤保育士の平均有給取得日数は、「3日から6日」が31.3%と最も多いようです。また、平均取得日数が6日以下の保育施設は全体で34.2%となっていました。

 

施設別でみると、公設公営の施設で働く公務員保育士さんの平均有給取得数は「3日から6日」という回答が多いのに対して、公設民営、民設民営の施設で働く保育士さんの取得日数は「10日から15日」という回答の割合が最も多いようです。

 

つまり、私立園で働く保育士さんの方が公務員保育士さんよりも多く有給休暇を取得しているということがわかります。

 

また、厚生労働省の資料によると、2019年の1年間に労働者が取得した有給日数の平均は10.1日と示されており、保育士さんの有給取得日数は全国平均よりも少ない傾向にあることがうかがえますね。

保育士が有給休暇を取得しづらい理由

有給取得率が著しく低いわけではなくても、保育士さんが有給休暇を取りにくいと感じてしまう現状があるようです。その理由として、以下のような原因が考えられるでしょう。

 

  • 保育士の人材が足りていない
  • 行事などが多く準備で忙しい
  • 園の雰囲気が有給取得を推奨していない

 

有給休暇を取るタイミングや日数は自由に選ぶことができますが、職員さんに気を遣って取得するのを遠慮してしまうことがあるのかもしれません。

 

スムーズに有給を取るためには、時期を決めて事前に相談しておくのも一つの手でしょう。また、園が忙しいタイミングなどを避けて、1日や2日といった短期間で取得すればよいかもしれませんね。

 

出典:全国保育協議会会員の実態調査報告書2016/社会福祉法人全国保育協議会

出典:令和2年就労条件総合調査の概況/厚生労働省

出典:事業主の方へ/厚生労働省

出典:労働者の方へ 年次有給休暇とは/厚生労働省

年間休日が多い保育園の特徴や見つけ方

最後に、年間休日数が多い保育園の特徴や見つけ方を紹介します。

 

年間休日が多い園の特徴

 

保育士の人数が足りている

年間休日数が多い園の特徴として、保育士の人数が足りていることが挙げられるでしょう。

 

十分な人手があれば、土曜出勤などの回数が減り、結果的に年間休日数が多くなるかもしれません。

 

反対に人手不足の園では休んだ職員の代わりを立てるのが難しくなるため、休みも少なくなりがちで、有給休暇の取りにくさにもつながりそうです。

完全週休2日制を採用している

完全週休2日制を採用している園は年間休日数が多いと言えるでしょう。

 

先述したように、土日祝に必ず休むことができれば1年間で120日休むことができます。

一般的な保育園は祝日休みのことが多いため、土曜出勤があったとしても平日に振替休日を設けて週に2日必ず休めるようにしている園であれば、年間休日120日以上を実現できるかもしれません。

 

夏季休暇や年末年始休暇をきちんと設けているかといった点も、求人を見るうえで確認しておきたいポイントですね。

 

見つけ方

 

求人に「年間休日120日以上(130日)」という記載があるか見る

保育士求人を探す際に「年間休日120日以上」というキーワードを入れて検索してみると、休みが多い求人を見つけやすいかもしれません。

 

その際、年間休日数をアピールしている園に注目してみましょう。

前年度の実績をもとに「年間休日120日以上」と記載していることもあるので、目安として考えておくとよさそうです。

休暇の種類や有給消化率を確認する

年間休日が多い園を探すためには、有給消化率や、その他の休暇制度を確認してみましょう。

 

年間休日120日以上がアピールされていたとしても、有給消化率が低かったり福利厚生がしっかり整っていなかったりすると、入職後に働きにくいと感じるかもしれません。

 

有給消化率や産休・育休後の職場復帰率などを実績とともにきちんと数字で示している園は、信頼度が高く、働く保育士さんを大切にしている園であることがうかがえるでしょう。

年間休日が多い園で保育士として働くことを検討してみよう

今回は、保育士の平均年間休日数や有給取得の実態、休日が多い園の特徴などを紹介しました。

 

保育士の年間休日は、全国平均や他業種と比べて著しく低いというわけではないものの、園によっては休みづらい環境があり、休日が少ない仕事であると思われてしまうのかもしれません。

 

年間休日が多い保育園は、有給消化率が高かったり福利厚生が整っていたりするだけでなく、残業削減やICTの推進など、保育士さんの働き方を改善しようと努力していることが多いでしょう。

 

そのため、求人を見る際は年間休日数の実績だけでなく、保育士さんの働きやすさが実現されているかといったところもチェックするとよいかもしれませんね。

 

年間休日が多い保育求人を紹介

 

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