保育園で発行する7月のおたより。保育士さんの中には書き出しが浮かばなかったり、子どもの様子をどんな風に伝えるべきか悩んだりと、書き方に不安を感じる方もいるかもしれません。今回のコラムでは7月のおたよりについて、作成する際のポイントや時候の挨拶、七夕など行事を意識した文例などを詳しく紹介します。
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■目次
7月のおたよりに書くとよい内容とは?
梅雨が明け、夏に向けて暑さがます7月。
季節の移り変わりの中で、どのようなおたよりを書くべきか迷う保育士さんもいるでしょう。
七夕やプール開きなど7月ならではの行事に触れ、季節感を意識しながら子どもたちの様子やスケジュールなどを分かりやすく伝えられるとよいですね。
まずはお便りを書くうえで大切なポイントを紹介します。
7月のおたよりを書くときのポイント
行事について触れる
7月にちなんだ行事に触れて、楽しい雰囲気が伝わるおたよりを作成しましょう。
7月の主な行事は以下の通りです。
- 7月7日:七夕
- 7月第3月曜:海の日
- 7月下旬:土用の丑の日※年によって日にちが変わります
特に七夕は笹の枝に願いごとを書いた短冊をかけて楽しむ園もあるでしょう。また、7月はプール開きを行う園もあるため、お約束事や遊びの内容などを詳しく伝えられるとよいですね。
季節感を出す
おたよりの書き出しでは基本的に「時候の挨拶」から始めることが多いものです。
季節感を伝えるために、7月ならではの気候や植物の様子を文章で表現することを意識するとよいかもしれません。
また、この季節は熱中症や水分不足などで体調を崩しやすい時期でしょう。
おたよりでは子どもたちが安心してすごすことができるよう、体調管理にも触れられるとよいですね。
この時季の子どもたちの姿に触れる
梅雨明けの7月は園庭や公園での遊びが増える時期かもしれません。
外遊びや野外活動に参加する園児の様子をおたよりで詳しく伝えられるとよいですね。
保育活動中に、子どもたちがどのようなものに興味や関心をもっているのか観察し、書く際の参考にしてみましょう。
7月のおたより:書き出しの文例
7月のおたよりに活用できる、書き出しの挨拶文例を紹介します。
書き出しの文例①
梅雨明けの7月。
保育園の園庭ではちらほらセミの鳴き声が聞こえ、夏の訪れを感じています。
書き出しの文例②
園内の葉も青々と色づき、蒸し暑い日が続いています。
7月は七夕やプール開き、夏祭りなど子どもたちが楽しみにしている行事が満載です。
書き出しの文例③
7月に入り、暑さが一段とます今日この頃。
子どもたちは汗をキラキラと光らせながら、元気いっぱいにすごしています。
おたよりの書き出しでは7月ならではの時候の挨拶を意識して、園や子どもの様子などにも触れられるとよいですね。
7月のおたより:子どもの様子を伝える文例
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7月のおたよりに活用できる、書き出しの例文を紹介します。
乳児(0歳児、1歳児、2歳児)の子どもの姿を表す文例
0歳児
入園してから3カ月が経ち、園での生活にも少しずつ慣れてきた○○ぐみの子どもたち。
手遊びや歌遊びが大好きで、かわいい笑顔を見せてくれています。
1歳児
おともだちの輪が広がり、プール遊びでは水のかけ合いっ子を楽しんでいました。
○○ぐみでは、人形や車のおもちゃが大人気!少しずつ、貸し借りや順番の大切さを伝えていこうと思います。
2歳児
少しずつ新しい環境にも慣れ、幼児クラスのお兄さん・お姉さんとの関りも増えていきました。
クラス内でも「いっしょにあそぼう」と遊びに誘う姿が見られ、どんな風に友だち関係がふくらむのか今から楽しみです。
0歳児、1歳児、2歳児のクラスでは環境に慣れ、友だちとの触れ合い、興味のある遊びなどを伝えられるとよいですね。
幼児(4歳児、5歳児、6歳児)の子どもの姿を表す文例
3歳児
梅雨も明け、園庭ではボール遊びや砂遊び、追いかけっこなど身体を動かす遊びを楽しんでいます。
室内遊びでは、お母さんやお父さんになりきってごっこ遊びに夢中です。友だちと触れ合う機会が多くなった分、気持ちがぶつかることもありますが、お互いの思いを受け止めながら、楽しく遊べるよう、見守っていきたいと思います。
4歳児
「ヒマワリが大きくなっている!」、「バッタがいたよ!」と野外活動の中での発見を友だちとよろこび合う子どもたち。縄跳びやフラフープに挑戦し、運動遊びも楽しみながら、元気いっぱいに楽しんでいます。
5歳児
乳児クラスのおともだちのお世話をしたり、泣いている子に「大丈夫?」と声をかけたりと、頼もしい姿を見せてくれています。グループに分かれて製作活動を行いましたが、それぞれでアイデアを出し合い、友だちと工夫しながら進めていました。
3歳児、4歳児、5歳児のクラスでは、子どもたちや活動の様子、友だちとの関りなどを具体的に伝えられるとよいですね。
7月のおたより:行事・イベントに関する文例
7月の行事にまつわることを、おたよりを通して伝えましょう。
文例①
7月7日は七夕の日に向けて短冊にお願いごとを書きます。
みんなはどんなお願いごとをするのかな?今から楽しみです。
文例②
7月20日はプール開きを予定しています。
プール遊びを安全に楽しめるように、みんなでしっかりお約束事の確認をしたいと思います。
文例③
土用の丑の日にちなんで、「うなぎ」を題材にしたリズム遊びを予定しています。
うなぎの他にもさまざまな動物にも変身して、元気に身体を動かしたいと思います。
7月のおたより:保護者へのお願いに関する文例
保護者に向けた呼びかけ、協力してもらいたいことなどを記載しましょう。
文例①
猛暑が続いていますので、くれぐれも体調管理にお気をつけください。園内でも水分をこまめにとり、熱中症に気をつけながらすごしていきたいと思います。何かご不安な点がございましたら、いつでもご相談ください。
文例②
7月はプールや泥んこ遊びなどで衣服を着替えることが多くなります。
多めに着替えを用意し、わかりやすい場所に名前の記入をよろしくお願いします。
文例③
七夕の短冊を持ち帰ります。
子どもたちが一生懸命、短冊のお願ごとを考えている姿はとてもかわいかったです。
ご家庭でもお話ししてみてくださいね。
7月のおたよりで保護者に初夏の行事や子どもの様子を伝えよう
梅雨明けの7月は外遊びも増え、子どもたちの行動範囲が広がる時期でしょう。
園児のさまざまな発見や興味、友だちとの関わりなどに目を向け、おたよりを通して保護者の方に伝えられるとよいですね。
また、時候の挨拶や行事などに触れるだけでなく、熱中症対策なども記載し、体調管理についても呼びかけていきましょう。